中国、ネット法規を厳格化

中国、ネット法規を厳格化
共産党大会前に統制加速
https://nordot.app/926433768483274752?c=39546741839462401

 ※ 今日は、こんなところで…。

『【北京共同】中国政府は8月1日、インターネットの統制を強めるため、交流サイト(SNS)の新たな管理規定や改正独占禁止法を施行した。秋ごろに開かれる5年に1度の共産党大会を前に社会を安定させるため、反政府的な言論やネット企業の巨大化を阻止する取り組みを加速させる。

 新たなSNS規定は「社会主義の価値観を発揚し、国家の安全を守る」ことを目的に、身分確認を徹底する。サービス提供業者は、利用者の氏名、身分証番号、職業などをこれまで以上に厳格に審査しなければならない。

 改正独禁法は「データやアルゴリズム(計算手法)、技術、資本の優位性を利用した独占行為」を禁じた。』

「海軍力で国守る」とプーチン氏黒海、北方領土周辺に言及

「海軍力で国守る」とプーチン氏
黒海、北方領土周辺に言及
https://nordot.app/926389353516285952?c=39546741839462401

『ロシア軍は31日、北西部サンクトペテルブルクで「ロシア海軍の日」を記念する恒例の海上軍事パレードを行った。視察したプーチン大統領は演説で、海軍力を強化し「国益にとって経済的、戦略的に重要な地域を守る」と表明。ウクライナ侵攻で交戦が続く黒海のほか、日本が引き渡しを求める北方領土の周辺海域についても言及し、国境防衛への決意を示した。

 また、ロシアが開発した極超音速巡航ミサイル「ツィルコン」を「世界に類例のない最新兵器」と評価。数カ月中に実戦配備すると述べた。

 サンクトペテルブルクでの海上軍事パレードは2017年から毎年7月に実施されている。(共同)』

「電撃訪台あり得る」元米軍幹部、ペロシ氏巡り

「電撃訪台あり得る」
元米軍幹部、ペロシ氏巡り
https://nordot.app/926640001758265344?c=39546741839462401

『【ワシントン共同】米軍制服組トップを務めたマレン元統合参謀本部議長は7月31日、CNNテレビの番組で、アジア歴訪を開始したペロシ米下院議長について「台湾を電撃訪問する可能性は十分ある」と語った。ペロシ氏側が公表した訪問先は日韓など4カ国で台湾は含まれておらず、中国が非難する中で訪台に踏み切るかどうかが焦点となっている。

 シンガポール外務省は31日、ペロシ氏が同国を8月1日から2日間の日程で訪問すると明らかにした。同国のテレビが伝えた。滞在中、リー・シェンロン首相らと会談する予定。その後の詳しい日程は不明だが、日韓に向かう途中で台湾を訪れる可能性がある。』

ビンラディン家から寄付金 側近の反対聞き入れず―英皇太子

ビンラディン家から寄付金 側近の反対聞き入れず―英皇太子
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022080100117&g=int

『【ロンドン時事】チャールズ英皇太子が2013年ごろ、米同時テロ首謀者で国際テロ組織アルカイダ首領だったウサマ・ビンラディン容疑者=11年に死亡=の異母兄弟から100万ポンド(約1億6000万円)の寄付を受け取ったと、31日付の英日曜紙サンデー・タイムズが報じた。

英警察、皇太子の慈善団体を捜査

 同紙によると、寄付はサウジアラビアの富豪ビンラディン家の家長バクル氏と、その兄弟シャフィク氏によって行われた。皇太子は13年10月にロンドンの公邸でバクル氏と面会。最終的に皇太子の慈善基金PWCFが受取人となった。

 皇太子の側近らは、史上最悪のテロ首謀者の家族から金銭を受け取ったことが明るみに出れば国民の怒りを買い、「誰にとっても良いことはない」と進言。関係者によれば、側近らは寄付を返すよう訴えて皇太子と激しく口論したが、黙らされたという。

 皇太子は、返金すればバクル氏らを困惑させ、その理由について疑念を持たれるのを恐れたとされる。PWCF会長はサンデー・タイムズ紙に対し、寄付の受け取りは基金の当時の理事5人全員の総意によるものだと説明した。 』

ミャンマー国軍、中ロ接近 孤立回避へ関係強化

ミャンマー国軍、中ロ接近 孤立回避へ関係強化
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022073100142&g=int

『【バンコク時事】クーデターで権力を握ったミャンマー国軍に反発する西側諸国は、経済制裁を科すなどして、市民弾圧を続ける国軍への圧力を強めている。国軍は孤立を回避しようと欧米と対立するロシアや中国に接近。ロシア側と軍事・原子力協力をめぐり話し合うなど、関係強化を目指している。

ASEANの仲介手詰まり ミャンマー政変から1年半

 国軍のミンアウンフライン総司令官は7月中旬、ロシアを1週間にわたり訪問した。国営原子力企業ロスアトムのリハチョフ社長と原子力の平和利用について協議。ロスアトムによると、ミャンマーにおける技術者育成などでの協力をうたう覚書を交わした。
 総司令官はロシアのフォミン国防次官との会談では、軍事技術協力や合同軍事訓練に関して意見交換。国営宇宙企業ロスコスモスとは科学技術開発を話し合った。
 7月初旬には中国の王毅国務委員兼外相がミャンマーを訪れ、国軍の「外相」であるワナマウンルイン氏と両国の「伝統的な友好関係」を確認。「中国・ミャンマー経済回廊」の建設加速で一致した。王氏はミャンマー産農産物の輸入を拡大し、貧困撲滅策を支援する考えも伝えた。

 ミャンマー問題に詳しいタイ上院外交委員会のコープサック顧問は、ロシアが国軍への関与を強めれば、ミャンマーがウクライナと同様、欧米とロシアの対立要因となる恐れがあると指摘。一方、ミャンマーの民主派は「国軍が中国からの投資を軍事目的で利用している」と懸念を示し、「中国企業は国民の敵を支援していると見られている」と警告した。 』

コロンビア中銀が1.5%利上げ、9%に 8会合連続

コロンビア中銀が1.5%利上げ、9%に 8会合連続
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN29ERN0Z20C22A7000000/

『【サンパウロ=宮本英威】南米コロンビアの中央銀行は29日、金融政策決定会合を開き、政策金利を1.5%引き上げて9%にすると決めた。利上げは8会合連続。2009年前半以来の高い水準となった。インフレの加速や通貨安の進行に対応した。

7人の委員が多数決で決めた。1人は1%の利上げを主張した。前回6月会合でも1.5%引き上げており、大幅利上げを続けている。

6月の消費者物価指数は前年同月比9.67%上がり、00年6月以来の高い上昇率となった。中銀目標の上限(4%)を上回るのは11カ月連続となった。食料品の価格上昇が目立つ。

中銀は22年の実質経済成長率見通しを6.3%から6.9%に引き上げた。ビジャル総裁は「堅調な需要は続いており、経済活動は強い」と指摘する。

通貨ペソは、米連邦準備理事会(FRB)が利上げ開始を決めた3月半ばと比べ、1割強下落している。8月7日に左派のグスタボ・ペトロ氏が大統領に就任するのを控え、ビジネス環境の悪化が警戒されており、売られやすい地合いとなっている。

金融市場では今後も利上げが続くとの見方が多い。米シティグループは次回9月会合で1%の利上げを見込んでいる。

【関連記事】

・コロンビア中銀、「移民インフレ」で引き締め加速
・コロンビア、次期財務相にオカンポ氏 金融市場で信頼 』

北朝鮮国防相、中国軍に祝電 「戦略共同作戦を緊密に」

北朝鮮国防相、中国軍に祝電 「戦略共同作戦を緊密に」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM010JQ0R00C22A8000000/

『【ソウル=甲原潤之介】北朝鮮の朝鮮中央通信は1日、李永吉(リ・ヨンギル)国防相が中国の魏鳳和国務委員兼国防相に祝電を送ったと報じた。「朝鮮半島と世界の平和と安定を共同で守るため、中国人民解放軍との戦略・戦術的な共同作戦を緊密にしていく」と記した。

祝電は中国人民解放軍創設95周年にあわせて送った。習近平(シー・ジンピン)国家主席を中心にした中国共産党が軍の近代化に成果を上げたとたたえた。「抗日・抗米大戦の炎のなかで共に戦った両国の軍は社会主義の偉業を頼もしく保証している」と強調した。

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記は7月、朝鮮戦争に参戦した中国の戦死者を顕彰する「中朝友誼(ゆうぎ)塔」に献花し、中国との親善を強調した。6月にはロシアのプーチン大統領に祝電を送るなど中国やロシアとの関係強化を図っている。

活発な核・ミサイル開発に対する米国の非難を受け、米欧と対立が深刻化する中ロに接近する意図がうかがえる。』

ミャンマー国軍、国土掌握進まず 「非常事態」半年延長

ミャンマー国軍、国土掌握進まず 「非常事態」半年延長
目立つ強攻策、外貨対策も迷走
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM29E6O0Z20C22A7000000/

『【ヤンゴン=新田裕一】民主活動家らの死刑執行や日本人映像ジャーナリストの拘束などミャンマー国軍による強攻策が目立ち始めている。2021年2月のクーデターから1年半を経ても国土掌握が進まない焦りが背景にある。民主派が組織した挙国一致政府(NUG)が各地の少数民族武装勢力と連携して武装抵抗を続け、経済面でも国軍は深刻な外貨不足に直面しているもようだ。

国軍は7月31日、国防治安評議会を開き、全権掌握の根拠とする「非常事態宣言」の半年間の延長を決定したと発表した。憲法は同宣言の期間終了後、半年以内に総選挙を実施すると定めており、国軍は早期の国内掌握を迫られている。

【関連記事】ミャンマー治安当局、日本人映像ジャーナリストを拘束

「武器や資金が十分でなくても最後まで戦う」。北西部のザガイン地域で国民防衛隊(PDF)を率いる男性(35)はこう話した。取材に応じたのはタイ北部チェンマイ。戦闘を続けるための支援金を受け取るため2日間かけて国境を越えた。

PDFはNUGの呼びかけで発足した民主派の武装抵抗組織だ。250以上の部隊を組織し、個別に動く500を超すグループとも連携する。総人員は11万~12万人に達するとの分析がある。

NUGが頼みとするのが、長年国軍と戦ってきた少数民族武装勢力だ。PDFの一部は少数民族側の指揮下に入り、共同で軍事作戦を展開する。

東部のカレン民族同盟(KNU)や西部のチン民族戦線(CNF)はPDFと共闘を明言。西部ラカイン州ではアラカン軍(AA)と国軍の間の緊張が高まっている。

PDFのゲリラ攻撃の結果、民族紛争と無縁だった北西部ザガインでも国軍の支配が及ばない地域が拡大する。NUGは軍から「解放」された村に独自の自治組織を設け、病院や学校などの公共サービスを始めた。

ある国軍幹部は「我々の力は衰え、新兵募集もままならない」と嘆く。兵士らの部隊離脱を支援する団体によると、軍や警察の離脱者は1万人を超す。国軍はさらなる脱走を抑えようと、数人単位のグループで相互に監視させ合うなど「締め付けが厳しくなった」(離脱者)という。
30日、最大都市ヤンゴンで抗議デモをする人々=在ミャンマー独立系ジャーナリスト支援協会(AAMIJ)提供

もっとも民主派勢力も課題を抱える。NUGは4400万ドル(約58億円)の戦費を調達したが、国軍に対抗するには不十分だ。PDFのなかには、実際に武器を持って戦えるのは10~20%程度という部隊もある。

NUG幹部は「(中国やタイの)近隣国が少数民族武装勢力への監視を強め、武器の入手が難しくなった」と話す。ロシアのウクライナ侵攻への対応と異なり、米国はミャンマーの民主派側への武器支援には消極的だ。

NUGと少数民族の摩擦もある。NUGは4月、東部カヤ州で自治組織を立ち上げようとしたが、同州のカレンニー民族進歩党(KNPP)が猛反発し、撤回に追い込まれた。アウンサンスーチー氏が率いてきた国民民主連盟(NLD)の出身者は同党の復権を目指すが、少数民族側の目標は自治権の拡大だからだ。

一方、国軍は外貨不足に直面しているもようだ。中央銀行は4月、海外からの送金や外貨預金を1ドル=1850チャットの公定レートで強制的に両替させる通達を出した。6月に外資企業全般を対象外にすると発表したが、1カ月後に撤回した。金融関係者は「必要な外貨を確保できないと判断したのではないか」とみる。

市中両替商が提示する為替レートは31日時点で1ドル=2480チャット前後と、政変前から50%近く下落した。輸入代金の支払いなど海外への外貨送金には、新設の外国為替監督委員会の許可が必要だが「許可はほとんど出ていない」(日系企業関係者)。

原材料の輸入が滞り進出企業は事業縮小を強いられている。』

米中対立のはざまで アセアン、5日に地域フォーラム

米中対立のはざまで アセアン、5日に地域フォーラム
90秒でみる今週の海外ニュース
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB301RL0Q2A730C2000000/

『今週の海外ニュースの注目点を編集委員で日経CNBC報道部長の高橋香織が動画解説します。

東南アジアや米中韓ロシアなど27カ国・地域で構成するASEAN地域フォーラム(ARF)が5日、カンボジアのプノンペンで開かれます。3日のASEAN外相会議を含む一連の会合にはロシアが参加の意向を示す一方、核・ミサイル開発を加速する北朝鮮は欠席の見通しとなっています。ASEANとの関係強化を通じ、アジアで勢力圏拡大を競う米中の動きに注目が集まりそうです。

多様な観点からニュースを考える

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柯 隆のアバター
柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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ひとこと解説

小国は小国なりに、立場を明確にせず、上手に泳ぐ。小国にどっちに付くか迫っても、無理な注文。アセアンにとって米中のいずれも怒らせていい相手ではない。米中が対立すれば、自分たちはギョフの利を得ようというのは小国が生き延びるすべである
2022年8月1日 7:18 』

世界の海底ケーブルの敷設位置が一目でわかる世界地図「Submarine Cable Map」

世界の海底ケーブルの敷設位置が一目でわかる世界地図「Submarine Cable Map」 – GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20210205-submarine-cable-map/

『現代では海を越えた地域の情報を手にすることも容易な時代で、こうした遠く離れた地域同士を結ぶデータの転送には海底に敷設された「海底ケーブル」が用いられています。「Submarine Cable Map」は、海底ケーブルがどのように地球上に張り巡らされているかを視覚的に知ることができるネットサービスです。

Submarine Cable Map
https://www.submarinecablemap.com/ 』

フィリピンPLDT、太平洋横断の光海底ケーブル開通

フィリピンPLDT、太平洋横断の光海底ケーブル開通
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM298U10Z20C22A7000000/

『【マニラ=志賀優一】フィリピンの通信大手PLDTは29日、同国と米西海岸を結ぶ太平洋横断の光海底ケーブル「ジュピター」が開通したと発表した。ソフトバンクや米アマゾンなどと連携して建設を進めてきた。インターネット利用時間の長さが世界有数のフィリピンでデジタルサービスの利用が拡大するなか、高速で安定的な通信環境を整える。

PLDTのアル・パンリリオ社長兼最高経営責任者(CEO)は同日マニラで開いた記者会見で「ジュピターはデジタル経済を推進するため、フィリピンの通信容量を急激に高める」と語った。

ジュピターは米西海岸と日本、フィリピンを結び、長さは約1万4000キロメートルに及ぶ。同ケーブルの全面開通で、同社の海外との通信容量は従来の3倍となる毎秒60テラ(テラは1兆)ビットになるという。

ジュピターは2017年にPLDTとソフトバンク、アマゾンのほかNTTコミュニケーションズ、米フェイスブック(現メタ)、香港のPCCWグローバルの計6社が共同で協定を結び、建設を進めてきた。PLDTは70億ペソ(約170億円)を投資した。PLDTは高速通信規格「5G」やあらゆるモノがネットにつながる「IoT」など、デジタルサービスの利用拡大に必要な高速・低遅延の通信環境を整備する。

英調査会社ウィー・アー・ソーシャルがまとめた「デジタル2022」によると、フィリピンでは16~64歳のネット利用者の1日あたり利用時間は約10時間半と、世界平均より5割程度多い。世界でも有数のネット大国で、アジアでは最も長い。

PLDTは安定的な通信環境を整備することで、データセンター事業の拡大も狙う。アジアのデータハブの一つである香港では反体制活動を禁じる香港国家安全維持法が施行された。同社は欧米の大手企業などが香港以外に拠点を構えようとした場合、フィリピンが受け皿国の一つになるとみている。

すでにハイパースケーラーと呼ばれる世界的大手の誘致に向けて交渉が進んでいるという。

同国では米起業家イーロン・マスク氏率いるスペースXが22年内に衛星通信を活用したネットサービス「スターリンク」を始めることを表明するなど、通信環境の整備が急速に進んでいる。』

アフガン国境で衝突、死者か イラン警備隊とタリバン兵

アフガン国境で衝突、死者か イラン警備隊とタリバン兵
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB010NH0R00C22A8000000/

『【ニューデリー=時事】イラン南東部シスタン・バルチスタン州の対アフガニスタン国境付近で31日、イランの国境警備隊とアフガンのタリバン暫定政権兵士との間で衝突が起きた。ロイター通信はアフガン側の話として、1人が死亡したと伝えた。

ロイターはアフガン南西部ニムルズ州の警察担当者の話として「衝突の原因ははっきりしないが、1人が死亡、1人が負傷した」と報じた。一方、イランのファルス通信は、地元当局者の話として「タリバンによる国境侵犯に必要な対応をしたが、死傷者は出なかった」と伝えている。

イランとアフガンの国境付近ではここ数カ月、断続的に衝突が起きている。イスラム教シーア派を国教とするイランは、アフガンで昨年8月に発足したスンニ派のタリバン暫定政権を承認していない。イランはタリバン旧政権(1996~2001年)も承認していなかった。』

イラク、サドル師派が国会解散要求 混乱長期化の恐れ

イラク、サドル師派が国会解散要求 混乱長期化の恐れ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB010LU0R00C22A8000000/

『【カイロ=時事】イラクのイスラム教シーア派指導者サドル師支持派の政治団体メンバーは31日、ロイター通信に対し、同派が国会解散と総選挙に加え、連邦判事の交代を要求していることを明らかにした。「要求が満たされるまで居続ける」と主張。同師支持者らは30日から首都バグダッドの国会を占拠しており、混乱が長期化する恐れが出てきた。

イラクでは昨年10月の総選挙でサドル師派が最大勢力となったが、連立交渉に失敗し、新たな大統領や首相を選出できていない。今年6月にはサドル師派の議員73人が辞職し、繰り上げ当選で勢力を強めた親イランのシーア派が首相候補を擁立。これにサドル師派が反発していた。

サドル師派は27日にも国会を一時占拠したが、サドル師がツイッターで解散を呼び掛けたことで、いったん沈静化した。』

仏大統領とサウジ皇太子、ロシア侵攻の悪影響緩和で一致

仏大統領とサウジ皇太子、ロシア侵攻の悪影響緩和で一致
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR2904O0Z20C22A7000000/

『【ドバイ=福冨隼太郎】フランスのマクロン大統領とサウジアラビアのムハンマド皇太子は28日、パリで会談し、ロシアによるウクライナ侵攻による食料危機などの影響を和らげるよう協力を強化する認識で一致した。イラン核合意の再建交渉やイエメン内戦などについても意見交換した。仏大統領府が29日の声明で明らかにした。

マクロン氏とムハンマド皇太子は、パリの大統領府で夕食を交えて会談した。声明によると、マクロン氏はウクライナ侵攻による民間人や食料安全保障への影響について深い憂慮を表明。エネルギー供給でのサウジとの協力の重要性も強調した。サウジ国営通信はムハンマド皇太子がマクロン氏による歓迎に謝意を示したと伝えた。

ムハンマド皇太子は26日からギリシャとフランスを相次いで訪問していた。皇太子の関与が指摘された2018年にトルコ・イスタンブールで起きた記者殺害事件後、欧州連合(EU)加盟国を訪問するのは初めて。マクロン氏は21年12月にサウジを訪問し、ムハンマド皇太子と会談していた。』

ロシア、24年以降もISS協力 離脱時期未定と国営企業

ロシア、24年以降もISS協力 離脱時期未定と国営企業
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB29CZP0Z20C22A7000000/

『ロシア国営宇宙開発企業ロスコスモスのボリソフ社長は29日、日米欧などと協力している国際宇宙ステーション(ISS)計画からの離脱の時期はまだ決まっていないと述べ、現在の運用期限として国際的に合意された2024年以降もISSを巡り協力を続ける考えを示した。ロシア国営テレビのインタビューに応じた。

ロシアのウクライナ侵攻による欧米との関係悪化がISSでの協力にも悪影響を及ぼすことが懸念されたが、2年後の完全な離脱はひとまず回避された形となった。

ボリソフ氏は今月26日、24年の後にISSの枠組みを離れ、ロシア独自の宇宙ステーション建設に注力するとプーチン大統領に報告。同年でISS計画から離脱すると受け止められていた。

29日のインタビューでボリソフ氏は「24年の後に離脱のプロセスを始めると言っただけだ」と釈明。実際の離脱の時期については「ISSの稼働状況による」と述べた。宇宙での国際協力に政治は入り込むべきではないとも強調した。

ISSについて米国は共同運用期間を30年まで延長するよう各国に働きかけている。ロシア離脱の可能性について米航空宇宙局(NASA)のネルソン局長は26日「どの国からもまだ(今後の運用に関する)決定は聞いていない」としていた。(共同)』

英党首選序盤、トラス外相やや優勢 国防相も支持へ

英党首選序盤、トラス外相やや優勢 国防相も支持へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR291DE0Z20C22A7000000/

『【リーズ(英中部)=中島裕介】辞意を表明したジョンソン英首相の後任を決める与党・保守党の党首選で、党主催の討論会が28日から始まった。決選投票に残ったトラス外相、スナク前財務相の2候補は8月末までに英各地12カ所の討論会に出席し、支持を訴える。序盤は人気が高いウォレス国防相の支持を得たトラス氏がやや優勢となっている。

党首選は英各地の16万人超の党員による郵便やオンラインでの投票が行われ、9月5日に新党首が発表される。初回の28日の討論会は英中部リーズで開かれた。2候補が別々に登壇して司会者や聴衆の質問に答えた。

トラス氏は演説の冒頭で「世界的な経済危機とウクライナでの戦争が同時に起き、いつも通りの政権運営はできない」と訴えた。首相に就任すれば国民保険料の引き下げや減税に着手し、経済成長につなげると力説した。ウクライナ支援について「プーチン大統領のロシアの侵攻が失敗に終わるまで(続ける)」との意向も示した。

決選投票の序盤となる現段階では、トラス外相がやや優位に立っている。英調査会社ユーガブが20~21日に保守党員に聞いた調査ではトラス氏支持が62%でスナク氏支持の38%を上回った。
英保守党の党首選を戦うスナク前財務相(28日、英中部リーズ)

20日まで続いた候補者を絞るための保守党議員による投票ではスナク氏が首位だった。だがスナク氏夫妻が国内で「富豪」と見られている点や、財務相を辞任してジョンソン政権崩壊の引き金を引いた点が逆風になっている。「どちらが庶民の気持ちを理解しそうか」を聞いた25~26日の世論調査では、トラス氏に大きく後れをとった。

さらに28日にはウォレス国防相がトラス氏支持を表明した。ウォレス氏はジョンソン氏が辞意を表明した時期の保守党員への世論調査で、次期首相への期待が最も高かった閣僚だ。

劣勢にあるスナク氏だが、今後の言動次第で支持率の逆転もあり得る。スナク氏は新たな政策や外交方針を示して巻き返しを図る。

28日の討論会では、物価対策としての減税に慎重だった姿勢を修正し、エネルギーへの付加価値税を引き下げる方針を表明した。「減税は一時的なもの」と述べ、財政規律を守る従来の方針は維持するとも訴えた。

25日には中国政府が中国語教育を手掛ける英国内の孔子学院について「閉鎖する」とも表明した。英政界でスナク氏は中国に融和的とみられており、その払拭を図る狙いがありそうだ。

【関連記事】

・英党首選、国防相がトラス氏支持 英各地の討論会も開始
・英与党党首選の両候補、対中強硬路線を約束 テレビ討論 』

[FT]ドイツ製兵器、東欧への供与進まず ロシアに配慮か

[FT]ドイツ製兵器、東欧への供与進まず ロシアに配慮か
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB2926J0Z20C22A7000000/

『ドイツと東欧の同盟国が編み出したウクライナ支援計画は、当初は妙案に思えた。ポーランドなどの国が旧ソ連製の戦車をウクライナに供与する見返りに、ドイツが西側製の装備を補充するという計画だった。
ドイツからポーランドへの戦車などの武器供与は公約通りに進んでいない=ロイター

だが、結束の価値を示し、ウクライナが必要としているすぐに使える武器を速やかに供与するこの構想は、約束が果たされていないと同盟国が非難し合う争いの種になっている。

ドイツにとって、この構想はウクライナに戦車や装甲車両を直接供与し、ロシアをむやみに挑発するのを避ける狙いがあった。ドイツは今週、ポーランド、スロベニア、スロバキア、ギリシャ、チェコと長期にわたり協議しているにもかかわらず、まだどの国とも契約締結に至っていないと認めた。

ポーランドとはこれを機に関係が悪化する恐れがある。ポーランド政府はウクライナに旧ソ連製戦車T72を240両供与し、ドイツから戦車レオパルトを補充してもらえると期待していた。だが、ドイツはまだ20両しか提供していない。

ポーランドは代替戦車を調達するため、米国と韓国に目を向けている。ドイツ当局筋は「ポーランド政府との合意は基本的に機能していない」と明かした。

こうした状況を受け、ドイツの野党は怒りをあらわにしている。キリスト教民主同盟(CDU)所属の連邦議会議員で、独連邦軍大佐だったローデリヒ・キーゼベッター氏は「ドイツは長年築き上げてきた信頼をみすみす失いつつある」と非難した。
ドイツ野党からも怒りの声

ドイツ政府は同盟国やウクライナを裏切ったとの批判を退けている。今週、ウクライナ政府からゲパルト対空戦車15両のうちの3両、多連装ロケットシステム「MARS」3基、自走式りゅう弾砲「パンツァーハウビッツェ(PzH)」3門が届いたと連絡があったと説明した。ドイツ政府は6月にもPzH7門を供与している。一方、PzH2000を製造する独防衛機器大手クラウス・マッファイ・ベクマン(KMW)に対し、ウクライナ政府にPzH2000を追加で100門供与することも認めた。総額17億ユーロ(約2300億円)相当に上る。

ドイツ当局筋は独連邦軍が地対空ミサイル「パトリオット」をスロバキアに配備したとも強調した。もっとも、これは供与したわけではない。スロバキア政府がウクライナに旧ソ連製の地対空ミサイルシステム「S300」1基を供与したことに対する措置だ。

だが、野党の怒りは収まっていない。野党は政府にウクライナへの重火器供与を義務付けた4月の連邦議会の決議を守っていないとして、ショルツ独首相を非難している。

CDUのメルツ党首は「国民と議会はだまされた」と憤る。「(ショルツ氏の)ウクライナ軍支援の発表は検証に耐えられない」と語気を強めた。

ドイツ当局は当初、武器移転の合意締結に自信を示していた。ショルツ氏は5月、ギリシャがウクライナに旧ソ連製の装甲兵員輸送車を供与し、ドイツがギリシャに代替車を補充すると明言した。だが、これは実行に移されていない。
関係者が多すぎるとの弁明

当局者らは3カ国の政府が関わる合意は複雑なため、妥結に至っていないと弁明する。ギリシャ政府の担当者は「関係者が多すぎて、何も実現しないだろう」との見方を示した。ドイツ政府の担当者も「1つの歯車が狂えば全体が機能しなくなる非常に複雑な作業だ」と語った。

ショルツ氏の広報官は25日、移転契約の締結を断念しない方針を示した。「一連の移転契約について相手国と緊密に連携している。協議は非常に建設的で、一部はかなり進展している」と述べた。

実際、ドイツのベーアボック外相は26日、チェコがT72数十両をウクライナに供与した代わりに、ドイツが自国の戦車をチェコに供与することで合意に近づいていることを明らかにした。

もっとも、ポーランドとの状況はこの構想の落とし穴を示している。ドイツとポーランドの国防相は4月、ドイツのラムシュタイン空軍基地で開かれたウクライナに関する国際会議で、武器移転に原則合意した。

だが、ポーランドのブワシュチャク国防相は今週、ポーランド誌「Sieci」とのインタビューで、ドイツからの供与はレオパルト2A4戦車20両にとどまっていることを示した。さらに「すぐに使えるような状態ではない。修理に1年かかるだろう」とも語った。
自国軍の増強に動くポーランド

ブワシュチャク氏は小規模部隊に配備できるよう供与する戦車を44両に増やすようドイツに要請したとも語った。だが、ドイツ政府はこれを断った。ドイツ当局筋は「実際には、連邦軍には供与できるほど多くの装備がない」と漏らす。

ドイツの消極姿勢を横目に、ポーランドは自国軍を増強し、ウクライナに供与した武器を補充する手段を探っている。7月に入り、米国から中古のエイブラムス戦車116両を調達すると発表したほか、27日には韓国と戦車1000両近く、大砲600門以上、戦闘機数十機を購入することで合意したともしている。韓国のK2戦車180両は年内に納入される。

だが、ポーランド政府はドイツに対する反撃に打って出ている。ポーランドのシモン・シンコフスキ・ベル・センク外務副大臣は7月、独誌シュピーゲルとのインタビューでドイツの約束は「詐欺」だったと批判した。

このコメントはロシアによるウクライナ侵攻が始まって以来、ポーランド政府によるドイツに対するとげを含んだ物言いの典型だ。近く退任するドイツのローリングホーフェン駐ポーランド大使は最近、ポーランド主要紙ジェチポスポリタに対し「ポーランド政府の意図を自問している」と吐露した。「ドイツをポーランドの強力な同盟国にしたいのか。それとも内部闘争の身代わりとして私たちを必要としているのか」と疑問を呈した。

それでもなお、武器移転合意を巡る論争により、東欧諸国の一部ではドイツのウクライナ支援は不十分で、約束の履行も遅いとの認識が明確になっている。

公営シンクタンク、ポーランド経済研究所のピョートル・アラック所長は、ドイツの対ウクライナ政策は「まさに言行不一致だ」と指摘する。ポーランドは「(ドイツは)戦争疲れに陥り、経済問題が本格化すれば対ロシア経済制裁を緩和し、ロシアとガス輸入の増加に向けて再び取引するのではないか」との疑念を示した。

By Guy Chazan and Raphael Minder

(2022年7月28日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2022. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.』

中国、「国策市場」の虚実

中国、「国策市場」の虚実
一目均衡 上海支局 土居倫之
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM191RK0Z10C22A7000000/

『1986年11月14日、中国北京市の人民大会堂で、最高指導者の鄧小平氏は会談したニューヨーク証券取引所のトップ、ジョン・フェラン氏に手土産を渡した。国有音響機器メーカー、上海飛楽音響の株券だ。資本主義の象徴である株式の存在が、最高指導者の手によって名実ともに公認された瞬間だった。

それから35年後の2021年11月15日。習近平(シー・ジンピン)総書記が開設を宣言した北京証券取引所が取引を始めた。

「資本の無秩序な拡大を防ぐ」と巨大IT(情報技術)企業を統制し、「共同富裕(共に豊かになる)」を訴える習氏が新たな株式市場を開設したのはなぜか。浮かび上がるのは、既存の株式市場が習氏が推進する中国経済の「高質量発展(質の高い発展)」に十分な役割を果たしてこなかったという問題意識だ。

取引開始から約8カ月超が経過し、北京証取の上場企業数は当初の81社から104社に増えた。株式時価総額トップはリチウムイオン電池の正負極材を開発する貝特瑞新材料集団。同社はバッテリー世界最大手の中国寧徳時代新能源科技(CATL)を顧客とし、急成長している。2位は炭素繊維を生産、開発、販売する吉林碳谷碳繊維、3位以下も半導体、薬品関連などハイテク企業が並ぶ。

一方、上海・深圳株式市場の時価総額トップは中国の伝統的な蒸留酒である白酒最大手、貴州茅台酒、2位は中国の銀行最大手、中国工商銀行とオールドエコノミーが並ぶ。いずれも収益力は高いが、成長力には疑問符が付く国有企業だ。10位以内で民営企業は、CATLと電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)の2社のみ。アリババ集団など巨大IT企業は香港や米国に上場する。

上海・深圳証券取引所の新興企業向け市場「科創板」と「創業板」では不動産・金融業の上場を認めない。だが、投資家が最も注目する最上位の「主市場」は両業種の資金調達の場となってきた。

北京証取は不動産・金融業の上場を禁止し、国務院(政府)が詳細に要件を定める供給過剰・淘汰指定業種の上場も認めない。革新的な中小企業を上場対象とするという抽象的な概念にとどまらず、具体的なルールに踏み込む。

中国のある投資家は「米国のニューエコノミーはナスダック証券取引所がネット企業の技術革新(イノベーション)を支えたから」と話す。中国は習氏肝煎りの北京証取の開設やハイテク産業育成策「中国製造2025」など強力な国策を通じ、米並みの繁栄を実現しようとしている。

だが新市場には虚実も透ける。北京証取で時価総額トップの貝特瑞は7月20日、董事長の賀雪琴氏がインサイダー取引の疑いで証券監督管理委員会の調査対象になったと発表した。そもそも米経済の繁栄を支えたのは自由で透明度の高い社会だった。その裏付けのない「国策市場」のままなら、習氏が目指す「中華民族の偉大な復興」の実現など遠のくばかりだろう。』

中国、宇宙で繰り返す無責任 ロケット残骸、地球落下

中国、宇宙で繰り返す無責任 ロケット残骸、地球落下
編集委員 小玉祥司
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD289G30Y2A720C2000000/

『中国が宇宙ステーション施設の打ち上げに使った大型ロケットの残骸が7月30日、制御されないまま地球に落下した。幸い被害はでなかったものの、万一、都市部などに破片が落下すれば大きな被害が出る恐れもあった。中国は2021年にも同様にロケットの残骸を落下させ、批判を浴びた。世界的に宇宙利用が活発になるなかで、安全性や持続可能性を軽視した宇宙開発を続けることは国際社会の理解を得られない。
21年にも非難を浴びる

落下したのは7月24日に打ち上げた大型ロケット「長征5号B」の1段目にあたるコアステージと呼ばれる部分だ。建設中の宇宙ステーションに設置する実験施設「問天」の打ち上げに使われた。監視していた米軍によると打ち上げ後は地球を周回していたが徐々に高度を下げて、7月30日にフィリピン近海に落下したとみられる。

中国が建設中の宇宙ステーションのイメージ=新華社・共同

長征5号Bロケットは重さ22トンと巨大で、残骸が地球に落下すると大気中で燃え尽きずに破片が地表まで届く危険性が高い。中国は21年5月にも宇宙ステーション建設のために打ち上げた同じロケットを制御しないままに落下させ、世界的に批判を浴びた。この時は結果的にインド洋に落下したが、今回も同じ行動を繰り返したことは無責任だと批判されて当然だ。

こうしたロケットの落下による被害を防ぐために、使用済みのロケットを制御して危険が少ない海洋などに落下させる取り組みが行われている。宇宙航空研究開発機構(JAXA)も宇宙ステーション補給機「こうのとり」の打ち上げに用いたH2Bロケットの2段目を制御して、安全な太平洋上に落下させる実験を行った。

NASA長官、中国を批判

しかし中国の長征5号Bは軌道上で制御されていないため、地球に落下する直前までどこに落下するか予測できない。米航空宇宙局(NASA)のネルソン長官は「長征5号Bのような人命と財産の損失の重大なリスクを伴う大型ロケット場合、責任ある宇宙の利用と人々の安全を確保するために情報の共有が重要だ」などと中国を批判した。

中国の実験施設「問天」の内部。打ち上げに利用したロケットの残骸が地球に落下した=新華社・AP

中国外務省は落下前の会見で「ロケットは特殊な技術設計を採用しており、ほとんどが大気圏再突入後に燃え尽きる。航空や地面に危害を与える可能性は極めて低い」としていた。だが中国が20年に同じロケットを打ち上げた際には、破片がアフリカ西部のコートジボワールに落下、家屋が一部壊れるなどの被害が出たと報道されている。今回は幸い被害は出なかったもようだが、万が一、都市部などに落下すれば大きな被害を引き起こす危険があった。

中国は10月に同じロケットで宇宙ステーションに連結する実験施設「夢天」を打ち上げる。これまでと同様にロケットの残骸を制御せずに落下させれば、同じ危険が繰り返される。これまで大きな被害が出なかったからといって、次も被害が出ない保証はどこにもない。

責任は打ち上げ国に

宇宙に関する基本的な取り決めである国際連合の宇宙条約と関連条約では、宇宙に打ち上げた物体によって生じた損害は打ち上げ国が全責任を負うと定めている。ロケットの破片が地上に落下して被害が出た場合、中国はその責任を負わなければならない。

それだけでなく宇宙利用が活発になる中で、打ち上げたロケットの残骸のような「宇宙ごみ」を安全に処理する責任も求められている。ロケットの残骸や使われなくなった人工衛星、その破片などの宇宙ごみは、衝突して新しい人工衛星を破壊したり、今回のように落下して被害を出したりする危険がある。地球を取り巻く宇宙ごみは急速に増えつつあり、持続可能な宇宙利用を進める上でも大きな問題になっている。

中国は「宇宙強国」を目指し、世界で開発に力を入れる(アルゼンチン中西部ネウケン州にある中国の宇宙関連施設)=共同

国連では2007年に宇宙ごみ関するガイドライン、19年には宇宙活動の長期持続可能性ガイドラインを採択して、宇宙ごみ対策をはじめとする宇宙活動の安全を維持する対策を求めている。ガイドラインに強制力はないとはいえ、中国に国際的なルールを率先して守る姿勢がなければ国際社会の信用は得られない。

中国は米国に対抗する宇宙強国を目指すとして、宇宙ステーション建設や月・火星探査などを強力に推進。ロケットの年間打ち上げ回数でも米国やロシアを上回り世界一になった。しかし計画推進ばかりを優先して宇宙を安全に利用する取り組みをおろそかにすれば、悪影響は中国自身にも降りかかる。中国は責任ある行動をとるとともに、国際社会が協力したルール作りにも取り組むべきだ。

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米元高官「中国対峙に備え空母を」 ペロシ氏訪台を想定

米元高官「中国対峙に備え空母を」 ペロシ氏訪台を想定
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN010630R00C22A8000000/

『【ワシントン=坂口幸裕】ラトクリフ元米国家情報長官は31日、ペロシ米下院議長が台湾を訪問する場合「米国防総省は中国がペロシ氏らの議会代表団と対峙すると脅してきた場合に備え、空母か戦闘機を動かす必要がある」と述べた。米フォックスニュースのインタビューで答えた。

ラトクリフ氏はトランプ前政権で2020年5月から21年1月まで米情報機関トップの国家情報長官を務めた。バイデン政権によるペロシ氏の訪台計画への対応については「失態だ」と批判した。バイデン大統領が訪台案を支持しなかった結果、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が「米国の弱み」につけ込んで強硬姿勢に出ていると指摘した。

バイデン氏は7月20日、ペロシ氏の訪台について「米軍はいい考えだと思っていない」と述べた。ラトクリフ氏は「バイデン氏はペロシ氏が台湾に行く権利を支持しなかったことは明らかだ」と強調した。

ペロシ氏は31日、アジア歴訪を正式発表した。日本、韓国、シンガポール、マレーシアでハイレベル会合を開くとツイッターで明かした。焦点の台湾訪問については言及していない。

ラトクリフ氏は「米情報機関は中国が政治的に台湾を統一できなければ、軍事的にそうすると以前から把握している」と言明した。「習氏が今後1年半以内に台湾で動きに出る計画について話していることが、情報機関の報告やインド太平洋の同盟国の情報からわかっている」と語った。

ラトクリフ氏はバイデン政権の対中国政策が弱腰だと非難し「(習氏の)計画がバイデン氏の大統領任期中であることは決して偶然でない」と訴えた。

21年8月のアフガニスタンからの米軍撤収を巡る混乱やロシアによるウクライナ侵攻に加え、緊迫する台湾情勢を挙げ「バイデン氏の外交政策がいかに失敗だったかを物語っている」と断じた。

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