スリランカ前大統領、帰国の見通し 現地報道

スリランカ前大統領、帰国の見通し 現地報道
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM26BSL0W2A720C2000000/

『【ムンバイ=花田亮輔】スリランカのラジャパクサ前大統領が近く帰国する見通しであることがわかった。スリランカ政府報道官の話として、現地メディアが26日報じた。具体的な日時は明らかになっていない。ラジャパクサ氏は経済危機に端を発した抗議活動の高まりを受けて同国を出国し、辞任していた。

スリランカでは食品や燃料の不足や高騰といった経済危機が深刻になり、政権の要職を一族で占めてきたラジャパクサ氏への批判が高まった。9日には多数のデモ隊が大統領公邸などを占拠する事態に発展した。

ラジャパクサ氏は同国を13日に離れ、モルディブ経由で14日にシンガポールに到着していた。シンガポール外務省は報道機関向けの声明で「(ラジャパクサ氏は)私的訪問として入国を許可された」と説明していた。同氏を巡っては、シンガポールから中東をめざすとの見方もあった。

ラジャパクサ氏の辞任を受け、首相や大統領代行を務めてきたウィクラマシンハ氏が21日に新大統領に就任した。通常は国民による直接選挙で大統領が選ばれるが、ラジャパクサ氏の任期途中での出国・辞任により、憲法などの規定に従い議会での投票によって選出された。ラジャパクサ氏は「挙国一致」を訴え5月に、野党の統一国民党(UNP)からウィクラマシンハ氏を首相に起用していた。

大統領に就いたウィクラマシンハ氏のもと、新たな首相には与党スリランカ人民戦線(SLPP)のグナワルダナ氏が任命されている。グナワルダナ氏はラジャパクサ前政権で外相や教育相を務めた。新政権に対するラジャパクサ氏の影響力を懸念する声もあるなか、今後の同氏の処遇に注目が集まりそうだ。』