中国・紫光集団前トップの身柄拘束 現地報道

中国・紫光集団前トップの身柄拘束 現地報道
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM25BS10V20C22A7000000/

『【北京=多部田俊輔】中国当局が7月上旬に中国半導体大手、紫光集団の趙偉国・前董事長の身柄を拘束したことが25日、明らかになった。同氏が保有する企業と紫光集団の傘下企業の間で不適切な利益移転があった疑いなどで当局の調査を受けているという。紫光集団の経営破綻は有力経営者の腐敗疑惑に波及した格好だ。

中国メディアの財新が同日、伝えた。趙氏は北京市内で身柄を拘束されて、現在は連絡がとれない状況だという。紫光集団が公開入札を使わずに設備の調達やシステムの改修などを行うことで不適切な利益移転があったとみられる。

中国メディアによると、趙氏は1967年生まれ。中国の理工系名門大学、清華大学卒業後に同大学の修士課程で学びながら、清華大学傘下の紫光集団に入社。その後、同社を一時離れたが、2009年に自ら率いる企業が紫光集団に49%出資するとともに同社経営トップの董事長に就いて経営のかじ取りを担った。

趙氏の指揮で紫光集団が13年に中国半導体設計大手、展訊通信を傘下に収めたのを手始めに買収や投資を重ね、半導体大手に育てた。15年には米半導体大手マイクロン・テクノロジーとウエスタンデジタルへの買収や出資を提案し、米当局の反対で頓挫したが、趙氏は「中国の飢えた虎」とも呼ばれた。

一方、買収や出資によって紫光集団の負債は1500億元(約3兆円)規模まで膨れ上がって経営が破綻。債権者が21年に裁判所に破産や再編を進めるように申請した。22年7月に裁判所の主導でファンド傘下で再出発するとともに経営陣も刷新し、趙氏も董事長から退いていた。』