ブラジル大統領、再選出馬を正式表明 10月選挙

ブラジル大統領、再選出馬を正式表明 10月選挙
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN243V10U2A720C2000000/

 ※ 今日は、こんなところで…。

『【リオデジャネイロ=宮本英威】ブラジルのボルソナロ大統領は24日、10月2日の大統領選で再選を目指す意向を正式に表明した。世論調査では低所得者層の支持が厚い左派のルラ元大統領がリードしている。右派のボルソナロ氏は今後、得意とするSNS(交流サイト)を通じて支持拡大を狙う。

24日に自由党(PL)がリオデジャネイロ市内で開いたイベントで擁立が決まった。報道によると、集会には約1万2000人が参加した。

ボルソナロ氏は演説で「国民に機会がある国をつくっていく」と続投への意欲を示した。中南米の反米左派政権であるベネズエラやキューバを批判的に取り上げながら、ライバルであるルラ氏を間接的に批判した。家族や信仰を重視する姿勢を重ねて示し、支持基盤であるキリスト教福音派を含む保守層に訴えかけた。

集会に参加した元軍人のマルシオ・マルシアルさん(50)は「左派の労働者党政権は長い間、汚職にまみれていた。家族を重視するボルソナロ氏に期待している」と述べた。

ボルソナロ氏は元軍人で、下院議員を長く務めてきた。18年10月の大統領選挙では当初は泡沫(ほうまつ)候補とみられていたものの、汚職への厳しい姿勢や巧みなSNS活用で有権者の支持を広げて当選した。

19年1月の就任後は、年金改革や民営化では成果がある一方で、新型コロナウイルスの感染拡大を軽視して十分な対策を打たなかったとの批判がある。

同氏は前回の選挙運動期間中だった18年9月、南東部ミナスジェライス州での集会に参加した際に、刃物で腹部を刺されて重傷を負った。大統領就任後は定期的にその傷の手当てをしている。

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米国務副長官、ソロモン訪問へ ケネディ駐豪大使が同行

米国務副長官、ソロモン訪問へ ケネディ駐豪大使が同行
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN260VJ0W2A720C2000000/

『【ワシントン=中村亮】米国務省は25日、シャーマン国務副長官が8月6~8日にソロモン諸島を訪問すると発表した。キャロライン・ケネディ駐オーストラリア大使やインド太平洋軍のスティーブン・スクレンカ副司令官が同行する。ソロモンへ影響力を増す中国に対抗する。

国務省は声明で、シャーマン氏はソロモン政府高官と会談し「永続的関係を確認する」と説明した。ソロモンの首都ホニアラが位置するガダルカナル島をめぐり、日米が太平洋戦争で激戦を繰り広げてから80年の節目を迎え、シャーマン氏は関連の記念式典に出席する。

中国とソロモンは4月、安全保障協定を結んだ。中国がソロモンに軍事拠点を設けることはないと両国は断言するが、バイデン米政権は中国軍による海洋進出に懸念を強めている。

ケネディ氏は7月下旬、駐豪大使に着任したばかりだ。シャーマン氏に同行してソロモンとの関係づくりを急ぐ。バイデン政権のインド太平洋戦略ではソロモンを含む太平洋島しょ国との関係強化の重要度が増しており、ケネディ氏は重責を担う。』

スリランカ新大統領「キツネ」の異名に映る毀誉褒貶

スリランカ新大統領「キツネ」の異名に映る毀誉褒貶
編集委員 高橋徹
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD243SH0U2A720C2000000/

『抜け目がないのか、それとも信用が置けないのか。「The Fox(キツネ)」の異名を持つ男が、経済危機にひんするスリランカの最高指導者の座に上り詰めた。21日に第9代大統領に就任したラニル・ウィクラマシンハ氏である。

5月に当時のマヒンダ・ラジャパクサ首相が辞任した後、2年半ぶりに首相職へ復帰していた。7月半ば、今度は弟のゴタバヤ・ラジャパクサ大統領が反政府デモの追及から逃れるように国外脱出し、辞表を提出すると、国会でその後任に選出された。

一連の過程で、キツネと呼ばれるゆえんをしっかり印象づけた。

燃料や医薬品、食料などの必需品に事欠き、生活苦に怒るデモ隊の批判の矛先は、前大統領だけでなく首相にも向かった。ウィクラマシンハ氏もいったんは辞意を表明したが、大統領が空席になったとたん、一転して後継に名乗りをあげた。「火中の栗を拾った」といえば聞こえはいいが、常識的には説明がつきにくい行動だ。

自ら担当する国際通貨基金(IMF)との支援交渉を巡る発言も不可解だった。「単に途上国としてでなく、破産国家として臨んでおり、より困難で複雑だ」。7月5日の国会でこう報告してから2週間後、一転して「結論は近い」と楽観的な見通しを示した。
燃料不足で長蛇の列ができるコロンボ市内の給油所は、国軍兵士が警備にあたる=ロイター

その間、スリランカは抗議活動の激化や前大統領の逃亡で騒然とし、とても交渉を進められる状況ではなかった。IMF側も「政治的・社会的な緊急事態によって協議が中断している」と懸念を表明していたにもかかわらず、である。新大統領の選出を間近に控え、自らに有利なよう印象を操作した、とみられても仕方がないだろう。

「博識だが傲慢で、金持ちだが比較的腐敗していないことで知られている」。シンガポールのストレーツ・タイムズ紙は、新大統領の人物像をこう紹介している。

歩んできたキャリアをみれば、激動のスリランカ政治史の生き字引的な存在だ。

英連邦内の自治領セイロンとして独立した翌1949年、最大都市コロンボで新聞社を所有する富裕な一家に生まれ、名門コロンボ大を出て弁護士になった。77年、28歳のときに同国最古の政党である統一国民党(UNP)から国会議員に当選すると、親戚のジャヤワルデネ大統領によってすぐに最年少の閣僚に起用された。

スリランカは多数派のシンハラ人と少数派のタミル人の対立を抱え、83年に北・東部の分離独立を唱えるタミル人の武装勢力との内戦に突入した。93年、プレマダサ大統領が同勢力に暗殺された後、44歳で最初の首相を経験する。94年に今度はUNPの大統領候補が暗殺されると、立て直しのため党首に就き、いまもその地位にとどまっている。

通算で首相を6度も務めてきたのに、大統領にはこれまで手が届かなかった。99年、2005年の大統領選では、UNPと並ぶ二大政党だったスリランカ自由党(SLFP)の候補者に続けて敗れた。今回は「三度目の正直」で悲願をかなえたことになる。

05年の大統領選で敗れた相手がマヒンダ氏だった。以来、ラジャパクサ一族を政敵と公言してきたが、15年にいったん追い落としに成功しながら、自らの失策で復権を許し、結果としていまにつながる経済失政を招いたことは、看過できない汚点だ。

大統領になったマヒンダ氏は、国防次官に据えたゴタバヤ氏と共に09年にタミル人勢力を制圧し、26年間続いた内戦を終わらせた。国民から英雄視された半面、次第に権力の私物化が目立つようになった。そこで動いたのがウィクラマシンハ氏だ。15年の大統領選で、ライバルのSLFP内の反マヒンダ勢力のマイトリパラ・シリセナ氏を担ぐ奇策に出て、3選を阻止した。

そのシリセナ大統領と組んで、自身は3度目の首相に就任した。が、2人の関係は水と油だった。インドの情報機関から事前に何度も警告を受け取っていたにもかかわらず、250人以上が死亡した19年4月の連続爆破テロを防げなかったのは、大統領と首相が情報を共有できていなかったのが原因だ。惨劇は国民に内戦期の悪夢を思い出させた。同年11月の大統領選に出馬したゴタバヤ氏の勝利、さらにはマヒンダ氏の首相起用を許し、ラジャパクサ一族を再び権力の座に就けるお膳立てをしたことになる。
ゴタバヤ・ラジャパクサ前大統領は国外脱出後に辞任した=ロイター

今年5月に首相に再登板したのは、ゴタバヤ氏の要請を受け入れてのことだ。国難に際して協力はするが、反ラジャパクサの立場は変わらない、と強調したものの、その言葉を真に受けるわけにはいかない。ラジャパクサ一族との接近なしには、悲願である大統領の座は手中に収められなかったからだ。

本来なら大統領は有権者の直接投票で決めるが、今回は任期途中で空席となったため、憲法の規定により国会議員の投票で選んだ。ただし退潮が著しいUNPが国会に持つのは、党首のウィクラマシンハ氏のたった1議席だけ。それでも有効票219の過半数の134票を獲得できたのは、ラジャパクサ派の与党議員たちが支持に回ったためだ。

「前任者(=ゴタバヤ氏)とは異なり、ウィクラマシンハ氏は経済に明確で一貫した見解を持っている。IMFとの交渉を成功させ、国に必要な資金援助を引き出すには、適した人物だ。しかし、大統領昇格と議会の多数派形成をラジャパクサ派に依存したことによって、民主改革派としての信頼は損なった」

国際危機グループのスリランカ担当上級コンサルタント、アラン・キーナン氏は、国民からの支持は到底望めないだろうとの見方を示す。
「ラジャパクサ一族の支配の延命に手を貸した」として、抗議活動の矛先はウィクラマシンハ氏にも向かっている=ロイター

新大統領の任期は、ゴタバヤ氏が残した24年11月までだ。最優先課題であるIMFからの支援取り付けは、緊縮財政や大幅増税といった構造改革と表裏一体になる。国民に痛みを伴う協力を求める以上、政治不信を払拭するための改革もまた避けて通れない。

具体的に言えば、ラジャパクサ一族の専横を招いた「強い大統領制」をどう修正するのか、である。憲法改正による大統領権限の抑制や、もっと大胆に議院内閣制への先祖返りなど、権力のチェック・アンド・バランスを働かせる仕組みが欠かせない。

ただ、同じ旧英領のインドやシンガポールと同様、もともとは儀礼的・象徴的な役割しかなかった大統領職を、フランスをお手本にいまのような強力な執行大統領制に移行したのは、先に触れた70年代後半のジャヤワルデネ政権のときだ。UNPの中興の祖だった叔父の政治的業績を葬り去るだけでなく、ようやくつかんだ大統領としての権力を自ら手放す改革を、ウィクラマシンハ氏は果たして断行できるのか。

国民の人気も、議会における多数派も持たないまま、大統領の座をたぐり寄せた芸当は、それこそキツネのあだ名にふさわしい。問題はその先にどんなレガシー(政治的遺産)を残せるのか、である。毀誉褒貶(ほうへん)が激しい73歳の老練な政治家の大統領としての評価は、短期決戦で定まるはずだ。

=随時掲載

高橋徹(たかはし・とおる) 1992年日本経済新聞社入社。自動車や通信、ゼネコン・不動産、エネルギー、商社、電機などの産業取材を担当した後、2010年から15年はバンコク支局長、19年から22年3月まではアジア総局長としてタイに計8年間駐在した。論説委員を兼務している。著書「タイ 混迷からの脱出」で16年度の大平正芳記念特別賞受賞。』

[FT]イスラエル占領地のパレスチナ人、裁判20年の末退去

[FT]イスラエル占領地のパレスチナ人、裁判20年の末退去
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB2529I0V20C22A7000000/

『ムハンマド・アユブさんにとって、灼熱(しゃくねつ)の太陽が照りつけるヒルベト・ファヘイト村は故郷だ。パレスチナ人農民のアユブさんは、これまでの46年の人生をほぼこの村で暮らし、周りを囲む荒地の斜面でヒツジやヤギ、ハトを飼いながら細々と生計を立ててきた。

マサーフェルヤッタ地区でイスラエル当局によって破壊されるパレスチナ住民の家屋(7月19日)=ロイター

だがイスラエル軍にとって、占領地ヨルダン川西岸の南端に位置するこの村は全く別の意味を持つ。数十年前から演習場にしようとしてきた約3000ヘクタールの「射撃区域918」の土地の一角なのだ。

20年にわたる法廷論争の末、イスラエルの最高裁判所は5月、軍の主張を認める判決を下した。最高裁は国民の祝日の前夜に示した判決で軍に対し、パレスチナ人の村8つを含む一帯を演習場として使い、約1200人の住民を立ち退かせることにゴーサインを出した。

この判決は、活動家や外交関係者によると過去数十年間で最大規模となる強制退去に道を開くものであり、1967年にイスラエルによる占領が始まったヨルダン川西岸に住むパレスチナ人への圧力を象徴している。強制排除の構えは国連や欧州連合(EU)の批判を呼び、アユブさんのような村人に不安な将来をもたらした。

「私たちはずっと不安に取りつかれている」とアユブさんは話す。「これからどうなるのか、彼らに追い出されるのか、私たちにはわからない。何もかもがあやふやだ」
当局は家屋を繰り返し破壊

南ヘブロン丘陵の尾根や巨岩の間を進む未舗装道路しか通じていないマサーフェルヤッタ地区に散在する村を巡る争いは、イスラエル当局が一帯を軍事封鎖区域に指定した1980年代に始まった。

イスラエル軍によると、指定は「スタッフによる作業」と「関連する様々な運営に関わる検討」、そして「当時、この地域に人は住んでいなかったという事実」を踏まえたものだという。

だが住民らは、何世代にもわたってこの地で暮らし、多くの人が牧畜で生計を立てきたと話す。厳しい気候をしのぐために、洞窟を掘って住む人もいるという。

イスラエルは1999年、マサーフェルヤッタ地区のパレスチナ住民約700人に立ち退き命令を出した。住民側は訴訟を起こした後、最終判決が出るまで帰還を認められたが、新しい構造物を造ることは事実上禁じられた。

その後の20年間は法的に中ぶらりんの状態となった。弁護団が立ち退き命令の合法性について争う一方、イスラエル当局は無許可で造られた違法建築物であるとして家屋や貯水槽などの取り壊しを繰り返した。

アユブさんも家を壊された一人だ。最初は1月、さらに建て直した家も5月に壊された。

5月の取り壊しの後、アユブさんは生まれてから29歳の時まで住んでいた洞窟に妻と6人の子どもを連れて移ろうかと考えた。この家屋の取り壊しは、最高裁の最終判決後に行われたいくつかの撤去の一つだった。
住民側は再審理に望み

最高裁は、パレスチナ住民側は演習場内の土地の所有権を持つことも、軍が演習場に指定する前にこの土地に定住していたことも証明できなかったとした。

また、イスラエル軍は封鎖地区に指定して無許可の立ち入りを禁じる権利を有し、強制移住を禁じる国際法はこの係争に適用されないとの判断も示した。

マサーフェルヤッタ地区住民の弁護団は法的論理に「誤りがある」と訴え、最後の手段として最高裁に再審理を願い出て逆転判決に望みを託した。

イスラエル公民権協会のロニ・ペリ氏は「ここは占領地であり、イスラエル軍は土地を(訓練のような)一般的な目的で使用することはできない。マサーフェルヤッタの村々はイスラエル軍の演習場にはなり得ない」と言う。

住民側は、判決は口実にすぎないとみている。「地域のこの一帯にパレスチナ人はもういないということにするための口実であることは極めて明白だ」とマサーフェルヤッタ地区で地元の評議会を率いるニダル・アブユーネス氏は話す。

住民側弁護団は法廷闘争において、1981年に当時のシャロン農業相が「アラブ農民が丘陵地から拡大」していることを踏まえ、イスラエル軍の訓練のために南ヘブロン丘陵の土地をもっと割り当てるよう提案した会合の議事録を提出した。

最高裁判決を受けて、この問題への国際的な関心が高まった。7月にはEUなどの外交官がマサーフェルヤッタを訪れて住民と面会した。住民はハレト・アサバア村で、イスラエル軍が最近行った実弾演習の流れ弾で破損したという家屋を見せた。

イスラエル軍は「初期調査において、演習中に使用された火器と構造物の破損部分の間に何の関係も見いだされなかった」が、今後の訓練には追加的な安全策が講じられるとしている。

マサーフェルヤッタ地区の住民の間には、国際的な関心の高まりによって立ち退きは回避されるかもしれないと期待する向きもある。だが、11人の子を持つ母で、ジンバ村に家屋と洞窟の両方を持つニジャ・ジャバリーンさんのように、さらに抵抗を続けようとしている住民もいる。

「もしも(イスラエル当局が)取り壊しに来たら洞窟に入り、壊せば私たちが生き埋めになるようにする。ここは私たちの祖父と祖母たちの土地だ。ここは彼らの土地であり、私たちは出て行かない」とジャバリーンさんは言う。「私たちの全財産、私たちが持っているものは全てここにある」

By James Shotter

(2022年7月24日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2022. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation. 』

ロシア外相、エジプト大統領と会談 アフリカを歴訪

ロシア外相、エジプト大統領と会談 アフリカを歴訪
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB250PO0V20C22A7000000/

『【カイロ=時事】ロシアのラブロフ外相は24日、アフリカ諸国歴訪の最初の訪問国エジプトで、シシ大統領らと会談した。ロイター通信によれば、カイロでアラブ連盟諸国の関係者らと会談後、エチオピア、ウガンダ、コンゴ共和国も訪問。ロシアがウクライナ侵攻で西側諸国から厳しい制裁を受ける中、アフリカ諸国との関係強化を模索する。

エジプト大統領府によると、シシ氏との会談でラブロフ氏は、ウクライナ情勢について説明。シシ氏は「対話と外交的解決の重要性」を強調した。エジプト外務省によれば、ラブロフ氏はシュクリ外相とも会談し、2カ国間協力のほか地域および世界の問題に関し意見交換した。

ロイターによると、ラブロフ氏は20日のロシア国営メディアとのインタビューで「われわれは常に、彼ら(アフリカ諸国)が望む通りに生きていけるよう、問題解決を手助けしてきた」と強調。ロシア・アフリカ首脳会議を来年計画していることも明かした。』

ウクライナ国防相「米ロケット砲で弾薬庫50カ所破壊」

ウクライナ国防相「米ロケット砲で弾薬庫50カ所破壊」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN260180W2A720C2000000/

『【キーウ、ワシントン=共同】ウクライナのレズニコフ国防相は25日、地元テレビで、ウクライナ軍が米国から供与された高機動ロケット砲システム「ハイマース」を使用し、ロシア軍の50の弾薬庫を破壊したことを明らかにした。ロイター通信が伝えた。米シンクタンク、戦争研究所は24日、ウクライナ軍がハイマースを活用、ロシア軍がこれまで繰り返してきた大規模砲撃を阻んでいるとの分析を明らかにした。

レズニコフ氏はウクライナ軍がいくつかの橋を正確に攻撃し「ロシア軍の補給路を断った」と主張した。

米航空宇宙局(NASA)が提供している観測データによると、ハイマースの導入以降、ロシアが完全支配を狙う東部ドンバス地域(ルガンスク、ドネツク両州)で火災が減っていた。大規模砲撃の減少によるものとみられる。

戦争研究所はロシア軍がウクライナ軍の攻撃から逃れるため軍備の偽装や移転を余儀なくされていると指摘。ロシア制圧地域の通信拠点や後方基地への攻撃が「壊滅的で不可逆的な影響を与える可能性がある」との見方も出ていると紹介した。

ロシア軍は24日、ドネツク州の主要都市スラビャンスク、バフムトの周辺で地上攻撃を続け、東部ハリコフでは空爆を続けた。南部ではヘルソン州で限定的な地上攻撃を試み、主要都市ミコライウでは地対空ミサイルシステムS300で地上の標的を攻撃した。』

ガスプロム、欧州向け供給2割に削減 「タービン修理」

ガスプロム、欧州向け供給2割に削減 「タービン修理」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR25BHN0V20C22A7000000/

 ※ 『ロシアからすれば、制裁するならガスが止まるということも覚悟しているんだな、という形で脅しているわけだが、そもそも制裁されているのは戦争を始めたからであり、本当に制裁を解除してほしければ、戦争を止めればよい。』…。

 ※ 全くの「正論」だと思うが、その「正論」通りに行かないのが、国際政治・国際関係の「現実」だ…。

『ロシア国営天然ガス会社ガスプロムは25日、6月中旬から供給量を制限している欧州向けガスパイプライン「ノルドストリーム」について、ガスを送り出すタービン1台の修理を新たに始めると発表した。27日から供給量を6月中旬までの約2割に減らすとしており、供給不安が広がる欧州でガスプロムへの反発が強まりそうだ。

【関連記事】NY商品、原油が反発 ロシア産石油の供給懸念を意識 金は反落

ガスプロムはSNS(交流サイト)のテレグラム上で「もう一つのシーメンス製機関(タービン)を停止する」と明らかにした。環境・技術・原子力連邦監督庁の規定とタービンの技術的状態を考慮した修理だと説明した。

今回の修理に伴うノルドストリームの供給減は、モスクワ時間27日午前7時(日本時間同日午後1時)に始まり、供給量は6月中旬までの従来計画比で8割少ない日量3300万立方メートルになるという。

ガスプロムは6月中旬、カナダで修理中だったノルドストリームの独シーメンス製タービン1台の返却が対ロシア制裁で遅れていることを理由に、供給量を約4割に減らした。7月11日からは定期点検で供給を停止した。7月21日に供給を再開したが、供給量を約4割に制限していた。

返却されるタービンはロシア北西部の送ガス施設に輸送中で、ロシアのコメルサント紙によると、再稼働は8月初めになる見通し。今回、別のタービンの修理が発表されたことで、8月初め以降も供給量が6月中旬までの水準に戻る可能性は小さくなったと受け止められている。

新たなタービンの修理に関する発表に先立ち、ガスプロムは25日、タービンの修理が制裁対象から除外されることを確認したカナダ政府の公式文書を受け取ったとの声明を発表した。ただ、リスクはまだ拭えず「追加の問題も出ている」と主張し、シーメンスに追加の文書提出を要求していた。

ノルドストリームはロシア北西部からバルト海海底を通るガスパイプラインで、輸送能力は年間550億立方メートル。ロシアのプーチン大統領は19日、タービン修理が制裁の適用外であることを示す公式文書の提出を求め、供給量がさらに減少する可能性に言及していた。

欧州各国では、ガスプロムが様々な口実をつくってガス供給の回復を拒み、厳しい対ロ制裁を科している欧州に揺さぶりをかけているとの懸念が広がっている。今回の供給減と声明で、ロシアからのガス供給を巡る不透明感が一段と広がっている。
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鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
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分析・考察

ロシアがガスの供給を減らしているというよりも、経済制裁を理由にタービンの修理などが出来ない状態にしたのは西側の責任であり、その結果、ガスの供給が減るということを訴えたいのだろう。こうやって揺さぶりをかけ、制裁解除を求めてくるというのは、それだけ制裁が効いているという証拠ともいえる。ロシアからすれば、制裁するならガスが止まるということも覚悟しているんだな、という形で脅しているわけだが、そもそも制裁されているのは戦争を始めたからであり、本当に制裁を解除してほしければ、戦争を止めればよい。
2022年7月26日 2:32 』

英与党党首選の両候補、対中強硬路線を約束 テレビ討論

英与党党首選の両候補、対中強硬路線を約束 テレビ討論
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR260BR0W2A720C2000000/

『【ロンドン=中島裕介】ジョンソン英首相の後任を選ぶ与党・保守党の党首選で25日、決選投票に残った2人によるテレビ討論が行われた。対中関係に関してスナク前財務相とトラス外相はともに、かつて「黄金時代」といわれた親密な関係に戻ることを否定し、厳しい外交姿勢を続ける方針を示した。

決選投票は、英各地の16万人を超える保守党員による郵便とオンラインの投票を経て、9月5日に結果が発表される。

決選投票に進む2人を決める保守党の下院議員の投票ではスナク氏がリードしていた。だが複数の世論調査によると、保守党員の支持率ではトラス氏がスナク氏を最大で20ポイントあまりリードしている。25日の討論への評価を有権者全体に聞いた調査ではほぼ互角だった。

対中政策についてトラス氏は「外相として主要7カ国(G7)の仲間とともに中国の広域経済圏構想『一帯一路』に代わるインフラ支援の枠組みや、台湾防衛の重要性を提唱してきた」と指摘した。「ウクライナを侵略しているロシアを実質的に助けている中国にはより厳しい態度をとるべきだと確信している」とも述べ、安全保障と経済の両面で中国と距離を置くべきだと強調した。

一方のスナク氏は「我々の価値観や利益にそぐわない企業からの対英投資を阻止する法案を議会で成立させることもできる」と述べた。一部の保守党議員が求める中国系の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の英国での使用禁止が検討課題になるとの認識も示した。

英政界ではスナク氏は英中間の経済・貿易関係の維持を目指していると指摘されている。スナク氏の発言には党内の強硬派に向けて、厳しい対中姿勢をアピールする狙いもあったとみられる。

新型コロナウイルス危機下でのパーティー開催など不祥事が相次いだジョンソン首相への評価を巡っては見解が割れた。ジョンソン派の議員の支持を受けるトラス氏は、一連の不祥事が「(首相としての)彼を拒否すべきものであったとは思わない」とジョンソン氏を擁護した。入閣しなくても党内で一定の役割を果たすとの見方も示した。

財務相辞任により政権退陣の引き金を引いたスナク氏は「前を向く必要があり、国に必要な変化をもたらす必要がある」と述べ、ジョンソン氏への直接の言及を避けた。

【関連記事】「アジア系初」か「女性3人目」か 英新首相9月決定へ 』

習近平氏「刃を内にむけよ」 3期目へ異分子をけん制

習近平氏「刃を内にむけよ」 3期目へ異分子をけん制
迫る中国共産党大会(1)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM14D530U2A710C2000000/

『7月上旬、中国で5年間忘れ去られていた大富豪の名が突然、話題となった。2017年に香港で中国の公安と思われる一団に拉致され、消息を絶っていた投資家の肖建華だ。カナダ国籍も持つ肖に関し在中国カナダ大使館が「上海で裁判が始まった」と公表した。

肖は中国の元国家主席、江沢民(ジアン・ズォーミン)の「白手袋」(マネーロンダリング役)として知られ、江側近の元国家副主席、曽慶紅とも近い。中国共産党草創期の幹部らの子孫で現在の特権階級である「紅二代」の資産運用も幅広く手掛けていた。

中国の国家主席である習近平(シー・ジンピン)が異例の党総書記3期目を狙う5年に1度の中国共産党大会が秋に迫る。党長老や幹部が河北省・北戴河の避暑地に集まり、最高幹部人事や重要政策を話し合う例年の「北戴河会議」も始まる。

5年も消息不明だった肖の汚職裁判がこのタイミングで行われる背景について、ある共産党員は「習の権力拡大をはばもうとする紅二代への警告としか思えない」と声を潜める。
12年に党総書記に就いた習は自らの1強体制を固めるため経済・社会への統制を強めてきた。その一方、習体制の10年で中国の国内総生産(GDP)は約2倍となり、米国に次ぐまでになった。

経済成長を裏付けに盤石に見えた習の3期目に、不協和音が生まれ始めた。新型コロナウイルスを巡る「ゼロコロナ対策」で経済は打撃を受け、4~6月の実質GDPは前年同期比0.4%増にとどまった。多くの庶民が仕事を失い、政権への不満もくすぶる。

格差是正を掲げた「習路線」の影は薄くなった。昨年は毎日のように国営メディアに登場した「共同富裕」という言葉は今やほとんど聞かれない。

アリババ集団や騰訊控股(テンセント)など巨大IT企業への締め付けも弱めたかにみえる。5月中旬に開かれた会議で副首相、劉鶴(リュウ・ハァ)は「プラットフォーマーの経済、民営企業の健全な発展、デジタル企業の国内外の資本市場での上場を支持する」と述べた。

党大会を目前にして習に生まれた「隙」をみて、習政権下で不満を抱えていた勢力がうごめき始めた。習の3期目はほぼ確実としても、首相や最高指導部の党中央政治局常務委員(チャイナセブン)など他の人事は定まっていないためだ。

「アンチ習」の象徴として注目を集めているのが首相の李克強(リー・クォーチャン)だ。

「第2四半期は経済成長を保ち、人々の失業率を下げる」。5月、李は国務院(政府)主催の全国テレビ電話会議で、こう呼びかけた。注目されたのはその規模だ。10万人超の政府職員が働く全国2800以上の地方政府を対象にした中国でも例を見ない大会議となった。李は景気回復を訴える一方、習政権が重視するはずのゼロコロナには触れなかった。

国務院や経済運営の統括を任されながら、習政権下ではないがしろにされてきた李のリーダーシップが、経済失速を機ににわかに復活した形だ。習をけん制したい勢力は李の能力をもてはやし、習の「失点」を際立たせる。

習も譲歩しているだけではない。

「反腐敗闘争は決して負けることのできない重大な政治闘争だ。刃を内にむけよ」。習は6月に開いた党中央政治局の学習会でこう訴えた。

反腐敗闘争は習が数多くの政敵を葬ってきた政治闘争の手段だ。その再開を告げた習の言葉を受け、党中央規律検査委員会は「徹底的に反腐敗闘争に取り組む」と宣言した。党中央弁公庁も新たな規定を出した。党や政府幹部の家族らによるビジネスに制限と報告義務を設け、違反した場合は「相当の処分」にするというものだ。

紅二代の一族は党や政府の高官を輩出し、コネや財産を生かして様々なビジネスを展開している。政権のさじ加減次第でだれもが容易に処分対象になりうる。「逆らえば許さない」。党長老や幹部らへのこんなメッセージがにじむ。(敬称略)

習氏が党内の異論を封じ込めれば党大会で完全な1強体制が固まる。毛沢東時代とも重なる社会主義色の濃い政権運営が加速し、その影響は世界に及ぶ。揺らぐ中国の経済や社会の姿を追う。

北戴河会議で議論される人事や習近平3期目政権の行方について桃井裕理中国総局長と興梠一郎・神田外語大教授が議論するライブ配信イベントを開きます。本日7月26日(火)18時~19時00分。お申し込みはこちらです。https://www.nikkei.com/live/event/EVT220701604

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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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ひとこと解説

専制政治の一番困るのは政権交代のとき。選挙で選ばれないため、必ず犠牲者が出る。今までの10年間は今年の秋のために、準備してきたはずだが、あまりにも目立った成果が出なかった。本人も不安で仕方がないのではないか。そして、独裁者は往々にして信用のわなに陥る。それは金融と関係のない話。すなわち、周りの取り巻きは一生懸命迎合してくれるのだが、誰が信用できるか、あるいは信用できないか、疑心暗鬼になる。人と人の関係を制度でバックアップしていないから、幹部同士の信用・信頼が成り立たない。これからの中国政治は悲劇か喜劇かわからないが、幕開けされる
2022年7月26日 8:26 』

テンセント、ゲーム180社出資で世界へ ソニー超え首位

テンセント、ゲーム180社出資で世界へ ソニー超え首位
ビッグBiz解剖㊤
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM047C40U2A700C2000000/

『中国のネット大手、騰訊控股(テンセント)がモバイルサービスで世界市場を席巻しつつある。先兵役を担うゲーム事業は欧米や日本など180社を超える企業に出資し、売上高はソニーグループや米アップルを上回り世界トップだ。対話アプリ「微信(ウィーチャット)」の利用者は12億人に達し一大経済圏をつくる。一方で中国政府の規制の行方は見えず、米巨大テック企業と競合する局面にも入ってきた。

「テンセントがバックにつくスタジオがトップチャートを占拠している」――。5月、ゲーム市場調査ニコ・パートナーズのシニアアナリスト、ダニエル・アフマド氏によるSNS(交流サイト)上のつぶやきが業界で注目を集めた。ゲーム販売プラットフォーム「Steam」の売り上げ上位勢をテンセントが関連する作品が席巻したのだ。

そのひとつが2月に発売して1カ月あまりで1340万本を世界出荷した日本発アクションRPG(ロールプレイングゲーム)の「ELDEN RING(エルデンリング)」だ。開発したフロム・ソフトウェアの親会社であるKADOKAWAは2021年、テンセントの出資を受け入れ、提携した。

テンセントは大型M&A(合併・買収)だけでなく、巧みな提携・出資戦略を通じ「中国色」を消しながら世界各地で有望な開発会社と連合を組んで「テンセント閥」を構築してきた。

eスポーツの代表格である「リーグ・オブ・レジェンド」の米ライアットゲームズや、ソフトバンクグループが保有していたフィンランドのスーパーセルの買収だけでなく、アップルと配信手数料を巡り対立する「フォートナイト」の米エピックゲームズ、「PUBG」の韓国ブルーホール(現クラフトン)に出資した。

調査会社のIT桔子のデータを日本経済新聞が集計したところ22年1~6月期のテンセントによる出資案件は海外割合が40%と、21年通年の18%を大きく上回って推移する。

これまでにテンセントが出資したことがあるゲーム企業は世界で180社を超えるともされる。テンセント傘下となったウェイクアップインタラクティブ(東京・港)の菊地隆行社長は「協業により目標達成までの期間を一気に縮められるのではと思った」と話す。

オランダの調査会社ニューズーによると21年のゲーム事業売上高は、テンセントが322億ドル(約4兆4千億円)と世界トップだった。ソニーグループ(182億ドル)やアップル(153億ドル)に大きく差をつけ、業界での存在感は巨大になってきた。

だが外部環境が激変している。まず母国市場での当局による業界締め付けだ。

中国政府はゲームへの依存を問題視し、18歳未満の利用時間を制限する。ゲームの発売には当局の審査が必要だが、21年8月から凍結された。22年4月に再開したが、これまでの許可リストにテンセントのゲームは含まれていない。いくら業界の雄であっても、旧作だけでファンをつなぎ留め続けるのは今後厳しくなる。

一方、世界のゲーム市場では地殻変動が起き始めた。米マイクロソフトは1月、「コールオブデューティ」や「ディアブロ」を抱える米アクティビジョン・ブリザードを687億ドルで買収すると発表した。

さらにソニーグループは37億ドルで「デスティニー」の米バンジーを買収した。仮想空間「メタバース」の普及を見据えたM&Aが活発化する。

こうしたなかテンセントは手を打ち始めた。6月には虎の子のスマートフォンゲーム「王者栄耀」を年内にも海外市場へ投入することを表明し、海外ゲーム事業の再加速を急ぐ。

ゲームなど主力の「付加価値サービス事業」の粗利益率は52%と目下の稼ぎ頭だ。クラウドなどの「フィンテック・企業向けサービス」の同30%はまだ投資の初期段階にあり、他の事業による下支えが必要な状況にある。「ネット広告」も新型コロナウイルス再流行による消費低迷で厳しい。

主力事業の一角であるドラマや映画の配信も海外でてこ入れが進む。配信サービスを展開しているタイでは4月、預託証券(DR)を上場した。再投資が円滑に進む同社にとっては資金調達ルートを増やすよりも、知名度を高めてエンターテインメントビジネスなどに弾みをつける狙いが強い。米ネットフリックスや近年、アジア展開に力を入れている米アマゾン・ドット・コムを追う。

これまでテンセントは海外で出資網を広げても、顧客獲得といった側面では米国などのプラットフォーマーと目立ってぶつかることはなかった。中国内でのビジネスが盤石で、海外での成長を急ぐ必然性がなかったためだ。だが21年7~9月期からゲームの海外収入を開示するなど、最近の動きからは背水の覚悟が見え隠れする。

テンセントと並ぶ中国巨大ネット企業のアリババ集団は傘下の金融会社アント・グループが当局の厳しい締め付けに遭って以来、事業展開の窮屈さから抜け出せていない。中国政府の巨大テック企業へのけん制はテンセントも例外ではない。事実上、中国ネット業界トップとなったテンセントは今後難しいかじとりを迫られる。』

中国・紫光集団前トップの身柄拘束 現地報道

中国・紫光集団前トップの身柄拘束 現地報道
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM25BS10V20C22A7000000/

『【北京=多部田俊輔】中国当局が7月上旬に中国半導体大手、紫光集団の趙偉国・前董事長の身柄を拘束したことが25日、明らかになった。同氏が保有する企業と紫光集団の傘下企業の間で不適切な利益移転があった疑いなどで当局の調査を受けているという。紫光集団の経営破綻は有力経営者の腐敗疑惑に波及した格好だ。

中国メディアの財新が同日、伝えた。趙氏は北京市内で身柄を拘束されて、現在は連絡がとれない状況だという。紫光集団が公開入札を使わずに設備の調達やシステムの改修などを行うことで不適切な利益移転があったとみられる。

中国メディアによると、趙氏は1967年生まれ。中国の理工系名門大学、清華大学卒業後に同大学の修士課程で学びながら、清華大学傘下の紫光集団に入社。その後、同社を一時離れたが、2009年に自ら率いる企業が紫光集団に49%出資するとともに同社経営トップの董事長に就いて経営のかじ取りを担った。

趙氏の指揮で紫光集団が13年に中国半導体設計大手、展訊通信を傘下に収めたのを手始めに買収や投資を重ね、半導体大手に育てた。15年には米半導体大手マイクロン・テクノロジーとウエスタンデジタルへの買収や出資を提案し、米当局の反対で頓挫したが、趙氏は「中国の飢えた虎」とも呼ばれた。

一方、買収や出資によって紫光集団の負債は1500億元(約3兆円)規模まで膨れ上がって経営が破綻。債権者が21年に裁判所に破産や再編を進めるように申請した。22年7月に裁判所の主導でファンド傘下で再出発するとともに経営陣も刷新し、趙氏も董事長から退いていた。』

フィリピンのマルコス大統領「領有権譲らず」 中国念頭

フィリピンのマルコス大統領「領有権譲らず」 中国念頭
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM222B50S2A720C2000000/

『【マニラ=志賀優一】フィリピンのマルコス大統領が25日、就任後初の施政方針演説に臨んだ。南シナ海で中国などと対立する領有権について一歩も引かない姿勢を強調した。ドゥテルテ前政権が貫いた対中融和姿勢を修正する発言となった。

6月30日に就任したマルコス氏は、選挙戦中も具体的な政策をほとんど語ることはなかった。大統領候補者による討論会にも欠席を続けたため、施政方針演説での発言に注目が集まっていた。

外交政策では「フィリピンの領有権は、外国の圧力によって寸分たりとも譲るつもりはない」と力説し、南シナ海における自国の領有権を重視する姿勢を打ち出した。具体的な国名には言及しなかったが、南シナ海で海洋進出を続ける中国を意識したものとみられる。
国連海洋法条約に基づくオランダ・ハーグの仲裁裁判所が2016年7月に下した、中国の南シナ海における領有権の主張を否定する判決をマルコス氏は重視する姿勢を打ち出していた。

演説を通じて明らかになったのは、前政権から対中姿勢を修正していることだ。ドゥテルテ前大統領は21年の同氏にとって最後の施政方針演説で、仲裁裁判決について「本当の意味で仲裁というものはない」と強調。領有権問題で対立しながらも経済協力を優先して対中融和姿勢を打ち出したドゥテルテ氏の路線を変更している。

マルコス氏は「フィリピンは今後も全ての国に対して友人であり続ける。誰の敵でもない」とバランス外交を進める意欲を示した。一方で「我々が揺らぐことはない。フィリピンの国益を優先し、独立した外交政策を貫く」と話した。前政権は同盟国であり伝統的に協力関係を築いてきた米国と距離を置いたが、マルコス政権では連携を強化する可能性がある。

背景にあるのは、ロシアによるウクライナ侵攻の影響がアジアにも波及することへの警戒感だ。南シナ海で中国が海洋進出を継続し周辺国が反発しているうえ、台湾との統一を目指す中国のさらなる強硬姿勢も懸念する。

安全保障面で米国との関係を強化すれば、中国へけん制することにつながる。

反中の国民感情へ配慮した面もある。6月下旬に調査会社パルスアジアにより実施された世論調査で、仲裁裁の判決通りに西フィリピン海(南シナ海)の権利を主張すべきだと回答した比率は89%に上った。

排他的経済水域の領有権や海洋資源を守るため軍事能力向上に資金を投じるべきだと回答した割合も90%に達した。領有権を重視する姿勢を打ち出すことで、国民や親米派が多いとされる外務省や国防省の幹部の支持を取り込みたいマルコス氏の狙いもありそうだ。

演説ではエネルギー需要に対応するため「新たな発電所を建設する必要がある」と述べた。太陽光発電や風力発電だけでなく「原子力発電所の建設に向けた戦略も見直す」と語った。新型コロナウイルス対策について「もうロックダウン(都市封鎖)をすることはない」と話した。疫病管理などの対策を手がける組織の創設などを通じて体制を強化するとしている。

演説の実施にあたっては近年では最大規模の警備が敷かれた。警官ら約2万2000人が動員され、交通規制も講じられた。マルコス家に対しては、元大統領の父親の時代に敷かれた独裁体制や人権侵害に抗議・反対する団体も多い。

演説とは直接関係はないものの、24日にはマニラにあるアテネオ・デ・マニラ大学で銃撃事件が起きたこともあり、緊張感が高まる中で厳重な警戒態勢となった。』

中国地方政府の土地収入、7年ぶり前年割れの公算 22年

中国地方政府の土地収入、7年ぶり前年割れの公算 22年
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM209JC0Q2A720C2000000/

『【北京=川手伊織】中国の地方政府が依存する土地収入が、2022年は7年ぶりに前年割れする公算が大きくなっている。財政省によると、1~6月の収入は前年同期を31%下回った。政府の規制強化などで不動産開発会社が資金不足に陥り、マンションの新規開発に必要な土地の需要が落ち込んでいる。財政難が深刻になれば、地方政府と国の公共事業で当面の景気浮揚につなげる習近平(シー・ジンピン)指導部の目算が狂い、経済底上げの支障となりかねない。

中国の土地は国有地のため、地方政府が入札で土地の使用権を不動産開発会社に販売する。

景気対策の減税などで税源が細るなか、地方政府は土地収入への依存を強めてきた。地方政府の決算をみると、20年の土地収入は遡れる10年以降で初めて地方税収を上回った。

頼みの綱の土地収入が昨夏から落ち込んでいる。単月でみると前年同月比の減少率は拡大し、6月は39.7%減と、15年5月以来の大きさとなった。通年での前年割れは、「チャイナ・ショック」と呼ばれ景気が減速していた15年以来となる。

当時を振り返ると、住宅販売の面積や価格は14年に落ち込んだ後、15年には持ち直した。一方、地方政府の土地収入は15年に前年を下回り、16年から回復した。

まず住宅市場の需要が盛り返し、販売が伸びる。マンションの在庫も少なくなると、不動産開発会社が新規開発へ土地の確保に動く。そうして、地方政府の土地収入が増えるという構図だ。

土地収入の先行きを占う住宅販売は足元でさえない。

中国の証券会社、広発証券によると、主要30都市のマンションなどの取引面積は、7月1~16日時点で前年同期比38%減った。上海市のロックダウン(都市封鎖)解除などで住宅展示場の来訪者が増えた6月は前年同月比6%減までマイナス幅を縮めていた。

マンションの値上がり期待が薄れたことに加え、景気悪化で所得不安も高まっている。住宅販売の本格回復には時間がかかりそうだ。

財政省が発表する土地収入には、地方政府内のお金のやりくりで「水増し」している分もある。

中国系証券会社の国盛証券は、主要20都市が22年に実施した1回目の土地入札の落札企業を調べた。融資平台と呼ぶ地方政府傘下の投資会社が35.5%を占め、国有企業とほぼ並んだ。民間の不動産開発企業は3割弱にとどまった。

中国では地方政府は認可された債券発行以外の資金調達ができない。そこで融資平台が「別動隊」として資金調達し、公共事業などを手掛けることが少なくない。

融資平台に土地を購入させることは、融資平台からのつなぎ融資に近い。マンションの建設予定がない土地は地方政府が買い戻すか、塩漬けになって融資平台の財務を悪化させる。融資平台の経営が行き詰まれば、最終的には地方政府が支援せざるを得なくなる可能性がある。

土地収入への過度な依存が地方財政を揺らす。土地収入に代わる安定財源として、固定資産税に相当する不動産税が必要だとの声は多い。

全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会は21年10月、政府が同税を試験導入することを認めた。政府内の調整が本格化したが、22年3月に年内見送りを発表した。景気の落ち込みに加え、秋の共産党大会を控えて混乱を避けたもようだ。

土地財政の改革が先送りされ、地方の財政難は一段と厳しさを増している。米S&Pグローバルは、地方政府の最大3割が22年末時点で、歳出削減など早期是正措置を求められる水準まで財政が悪化するとはじいた。

新型コロナウイルスの感染封じ込めを狙う「ゼロコロナ」政策も、大規模PCR検査の負担などが地方政府に重くのしかかる。歳入不足は景気対策などの手足を縛り、地元経済の復調にも響く。』

台湾調査船、2日続け確認 EEZ内でワイヤ下ろす

台湾調査船、2日続け確認 EEZ内でワイヤ下ろす
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA231ZO0T20C22A7000000/

『第11管区海上保安本部(那覇)は23日、沖縄県・石垣島周辺の日本の排他的経済水域(EEZ)内で、台湾の海洋調査船がワイヤのようなものを海中に下ろしているのを確認したと発表した。11管は同じ船が22日にも島周辺のEEZ内で作業しているのを確認。同意のない海洋調査の疑いがあるとみて、改めて無線で中止を要求した。

11管は23日午前6時ごろ、島の南西約115キロで台湾船を確認。正午時点もEEZ内を航行していた。

22日は島の南南東約97キロの海域で確認していた。〔共同〕』

台湾、全土で大規模軍事演習を開始 「中国進攻」にらむ

台湾、全土で大規模軍事演習を開始 「中国進攻」にらむ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM251WY0V20C22A7000000/

『【台北=龍元秀明】台湾の国防部(国防省)は25日、中国の軍事進攻を想定した年1回の大規模軍事演習「漢光演習」を全土で開始した。演習は29日まで。中国軍の上陸作戦やミサイル作戦、電子戦、サイバー攻撃などに対応する。25日午後には、台北市全域で交通規制を敷き、外出中の全住民を屋内に退避させる避難訓練も行った。

漢光演習は1984年に始まった。陸海空軍による合同の定例軍事演習で、今年が38回目。実弾を使って訓練を行い、初日の25日は台湾東部を中心に、主力戦闘機「F16V」(米国製)や「ミラージュ2000」(フランス製)を展開し、中国軍の進攻への対応などを確認した。
25日午後には、住民を対象にした避難訓練も3年ぶりに行った。台北市や新北市、桃園市など北部地域を対象にした。台北市全域では交通規制を敷いた。車の運転中やバス乗車中の市民も車から降り、建物内や地下駐車場などに待避し、緊急時の対応を確認した。
中国からの進攻を想定し、台北市内では交通規制が全域に敷かれた(25日午後)

26日には、沖縄県・尖閣諸島にも近い、中国軍の活動が活発化している台湾東部沖で海軍・空軍が合同演習を実施する。蔡英文(ツァイ・インウェン)総統は同日、駆逐艦「左営」に乗り込み、演習を視察する予定。』

米政府、GMとLGの電池事業に3400億円融資

米政府、GMとLGの電池事業に3400億円融資
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN2602M0W2A720C2000000/

『【ニューヨーク=西邨紘子】米エネルギー省は25日、電気自動車(EV)電池を手掛ける米ウルティウム・セルズに、新工場建設の資金として25億ドル(約3400億円)の融資を保証すると発表した。ウルティウムは米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)と韓国のLGエネルギーソリューションによる合弁事業。

ウルティウムはオハイオ州、テネシー州、ミシガン州の3カ所で、EV向けリチウムイオン電池の工場新設を計画する。オハイオ州の工場は今年8月に、他の2工場は24年までに順次稼働を見込む。エネルギー省はこのプロジェクトについて、工場の建設に6000人、3つの工場がフル稼働した際に5100人の雇用創出につながると説明している。

EV電池への融資保証は、インフラ投資を重視するバイデン米政権が打ち出した政策のひとつ。小型車や低燃費車両むけ部材の米国内での生産を促進するエネルギー省の「先端技術自動車製造ローンプログラム(ATVM)」を通じて融資する。電池専門の工場を対象とした融資としては、初めての案件という。』

米国務省報道官、日米2プラス2で「供給網確保を議論」

米国務省報道官、日米2プラス2で「供給網確保を議論」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN2605Y0W2A720C2000000/

『【ワシントン=坂口幸裕】米国務省のプライス報道官は25日の記者会見で、月末に首都ワシントンで開く経済版の閣僚協議「2プラス2」で強靱(きょうじん)なサプライチェーン(供給網)の確保に向けた協力を議論すると明かした。「日米の経済関係や経済の優先事項に関して幅広く話し合う予定だ」と述べた。

1月の日米首脳によるオンライン協議で新設を決めた経済版「2プラス2」は今回が初会合になる。日本側は林芳正外相と萩生田光一経済産業相、米側はブリンケン国務長官とレモンド商務長官が参加する。

プライス氏は2プラス2で「サプライチェーンが議題に含まれる」と明言した。半導体などの供給網確保のほか、人工知能(AI)などの新興技術の共同研究、エネルギーや食料安全保障をめぐっても意見を交わす。』

バイデン氏、半導体補助金「緊急性高い」 法案成立訴え

バイデン氏、半導体補助金「緊急性高い」 法案成立訴え
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN25C7I0V20C22A7000000/

『【ワシントン=赤木俊介】バイデン米大統領は25日、半導体産業に巨額の補助金を投じる法案について「緊急性が高く、いち早く議会に可決してもらいたい」と述べた。軍事品にも使われる半導体の国産強化は安全保障の面でも重要だと指摘し、早期の成立を訴えた。

ホワイトハウスでオンライン会議を開いた。レモンド商務長官やヒックス国防副長官、米防衛大手ロッキード・マーチンなどの企業経営者、労働団体の代表を呼び、法案を巡って協議した。

議会で法案可決に向けた最終調整が続くなか、バイデン氏は「企業に(使途が自由な)空欄の小切手を渡すわけではない」と強調した。中国を念頭に、補助金を受け取る企業が不適切な投資に使わないよう規制を設けると説明した。

バイデン氏は「中国が法案の成立を阻むためにロビー活動を繰り返している」と語り、成立が遅れれば中国に有利になるとの危機感を示した。補助金法案は中国に対抗する色彩が強く、中国が水面下で反対活動を展開している。

上院は近く半導体補助金の法案を可決し、その後に下院も採決する見通しだ。法案の成立が大幅に遅れており、バイデン政権は与野党の議会指導層に速やかな調整を呼びかけている。』