昨日、EUも政策金利を利上げ。通常の倍の0.5ポイント : 机上空間

昨日、EUも政策金利を利上げ。通常の倍の0.5ポイント : 机上空間
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/29242270.html

『昨日は、EU全体の政策金利の発表があったのですが、欧州のインフレも酷いので、やはり大幅に上げてきました。とはいえ、アメリカが驚異的なペースで政策金利を上げているので、インパクトは薄いですが、腰の重いヨーロッパも金利を上げたので、主要国で金利を固定しているのは、日本だけです。EUとは、独立していて、決済通貨として重要な、スイス・フラン、ポンドも利上げを既にしているので、実に悪目立ちしています。スイス・フランなんか、金利をいじるのは17年振りです。

日本が金利を上げられない理由は、国内で消化している莫大な国債です。ほんのチョット金利が上がると、数兆円単位で返済額が膨らみます。その為、指値オペという日銀が国債を買い取る事で、日本の国債金利を0.25%以下に固定する金融政策を取っているのですが、それを外国のヘッジファンドに狙われています。売り圧力をかけて、この金利政策を崩せば、大儲けできるからです。理論的には、通貨発行権を持つ日銀は、いくらでも円を刷れるので、普通はヘッジファンドが挑戦してくる事は無いのですが、その国の中央銀行の政策で、金融を支えるようになると、他の政策を取る選択肢が無くなるので、畳み掛けるように圧力をかけて、その政策を崩す事で発生する利益を狙いに来る事があります。

何しろ相手が国なので、成功すれば、莫大な利益が転がり込んできます。そして、その国の金融は混乱に陥って、経済に甚大な被害がでます。しかし、金融の世界では、ルール違反さえしていなければ、何をしても正義です。その国の国民の生活が、どうなろうと、ヘッジファンドの知った事ではありません。利益が取れると踏んだなら、容赦なく攻撃してきます。その標的に、今の日本経済は、晒されているという事です。

元はと言えば、借金体質を放置して、日銀の買い支えに寄りかかった日本の財務体質が、元凶なので、誰が悪いとかの話では無いんですね。利益が狙えるから、ヘッジファンドに狙われたというだけの話です。金融の世界では、相手が国だろうと、何だろうと、弱点が見えれば、蹴ってくるのは、挨拶みたいなものです。そうでなければ、あれだけ巨額なマーケットが維持できるわけがないのです。ただし、結果として起きた事は、日本国民全体で受け止める事になります。なので、貴方に無関係な事では、決してありません。貴方が何の仕事をしていてもです。

今、円安が進んでいるのも、第一の原因は、他国と円の政策金利差で、金利の高い国の通貨へ資産が移動しているという事もありますが、海外のヘッジファンドが、継続的に国債の売り圧力をかけているので、日銀が買い取りを続ける必要があり、その資金として円が刷られ続けているという事もあります。つまり、国債の買い取りを通じて、円がガンガン流通しているので、円の価値が希釈されて、価値が下っているのです。日本のインフレは、こうした金融のテクニカルな事が主要因になっているので、実に「悪いインフレ」です。良く言われるインフレ目標の2%を達成したから、デフレ脱却で万々歳かと言えば、内容が酷いので、まったく意味が無い数字です。

実際、日本の場合、インフレが進行しても、企業がなかなか値上げしない為、利益を圧迫して、物価が値上がりしても、給料は上がらないという典型的なスタッグフレーションの傾向が出ています。

まぁ、それはそれとして、チャート見物が趣味のワタシ的には、なかなか刺激的な夜でした。昨晩の夜中の9時15分に、EUの政策金利の発表があり、9時45分からガラルドEU銀行総裁の会見があったのですが、利上げについては、早い段階で確定で決まっていて、利上げ幅の問題だけであり、しかも市場が早いうちから0.5ポイントの利上げを織り込んでいたので、チャートの動きとしては、凡用でした。面白かったのは、2時間ほど、ユーロ高に動いた後で、全戻しして、更にユーロ安に動いた事です。やはり、ロシアのウクライナ侵攻や、物資不足によるインフレは、経済問題として深刻で、ユーロ自体の信用が低下しているのが伺えます。

今朝の段階では、再びユーロが買い戻されていますが、どうも信用面でユーロが弱いという事が露呈してしまった動きですね。まぁ、アメリカが0.75ポイントの利上げを毎月のように連発しているので、その前ではインパクトが薄いというのもあるのでしょうが、通貨の価値=発行国の信用です。大幅利上げをしても、通貨の価値が逆行したという事は、それだけ信用が落ちているという事でしょう。』