リズ・トラス

リズ・トラス
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『エリザベス・メアリー・トラス(Elizabeth Mary Truss、1975年7月26日 – )は、イギリスの政治家。現在、保守党所属の国会議員(MP)、外務・英連邦・開発大臣、女性・平等担当大臣、欧州連合離脱担当大臣。

選挙区はサウス・ウェスト・ノーフォーク選挙区(英語版)。過去には国際貿易大臣、通商会議議長、環境・食糧・農村地域大臣、司法大臣及び大法官、財務省主席担当官(英語版)を歴任した。 』

『経歴

生い立ち

1975年7月26日、オックスフォード生まれ。父は後にリーズ大学教授となる数学者のジョン・ケネス。母は看護師、教師、元核軍縮運動会員のプリシラ・メアリー・トラス。トラスは母の姓である。育った家庭は左翼的で、リズの言によれば、両親はともに「労働党左派(to the left of Labour)」であった。後にトラスが保守党から出馬した際には、母の同意は得たものの、父は否定的であった。

4歳でスコットランドに引っ越し、スコットランドのペイズリーのウェスト小学校をWest Primary School)に通う。その後、リーズ北東部の総合学校のラウンドヘイ校(Roundhay School)に通っている。また、カナダに一年間居住した。1996年、オックスフォード大学マートンカレッジをPPE(哲学・政治学・経済学)専攻で卒業。
民間企業経歴

オックスフォード大学卒業後はロイヤル・ダッチ・シェルに入社。その後、ケーブル・アンド・ワイヤレス(C&W、現在はボーダフォン傘下)に転職し、同社在職中に管理会計士の資格を取得した。2回連続で選挙に敗れた後、2008年からシンクタンクで副局長を務めた。

政治家経歴

1998年から2000年までルイシャム・デプトフォード保守協会の会長を務めた。2006年にグリニッジのロンドン特別区の評議員に選出された。

デーヴィッド・キャメロン党首下の保守党で国会議員候補者入りした。保守党政権になった2010年選挙でサウス・ウェスト・ノーフォーク選挙区から庶民院に選出され、国会議員となった。2012年には教育省の政務次官に任命され、政務職に就いた。
環境大臣

2014年の内閣改造で環境・食糧・農村地域省大臣に選ばれた。食品輸出拡大に注力したが、工業製品などと比べると市場規模の小さな食品について、特に国内消費されるチーズの2/3が輸入されていることを「恥辱」とまで過激に保守党大会で発言した際には、奇妙なスピーチとして嘲笑された[1]。中国市場への豚肉輸出拡大スピーチも同様に話題になった[1]。また、事業仕分けで自分の省を積極的に予算削減し、批判された[2]。

法務大臣

2016年からのテリーザ・メイ内閣では司法大臣および大法官に任命された。不可解な判決により司法知識のなさを非難された一方[3]、刑務所の環境改善に動いた。2017年の総選挙後は総務長官に移った。2019年の党首選挙では立候補の可能性に言及していたが、結局はボリス・ジョンソンの支援に回った。

国際貿易大臣

ジョンソン内閣で国際貿易大臣に就任。2019年9月に2度、トラスは、イエメン内戦で使用するためのサウジアラビアへの武器売却は違法だとした裁判所の命令に反して、国際貿易省が「うっかり」サウジアラビアへの軍事物資の出荷を許可したと発言した[4]。トラスは下院の武器輸出規制委員会で謝罪したが、野党議員は謝罪が不十分だとし、法律を破ったとして辞任を求めた。

2020年には右翼的な経済研究所との公的記録を削除し、不透明さを批判された[5]。

2020年9月、日本と自由貿易協定で合意した。これは、イギリスがEUを離脱して以来最初に署名した主要な貿易協定であり、トラスは「歴史的瞬間」と絶賛した。しかし、内容はほとんど既存のEUと日本の協定のコピーであり、ブレグジットの付加価値はなかった[6]。

女性・平等担当大臣として平等政策のスピーチをした際には、現在のイギリスは空間的格差を無視してファッショナブルな人種や性差別に重きを置きすぎているとした[7]。

外務大臣

2021年9月15日、第2次ジョンソン内閣の改造により保守党政権では初の、イギリスでは2人目の女性外相に任命された。トラスは記者団に対し「国際的なイギリスの前向きで外向きのヴィジョンを推進していきたい」と語った[8]。

ウクライナ危機

11月にEU・ベラルーシ国境難民機器が起きると[9]、ロシアに介入するよう呼びかけた。

2021年12月にウクライナ危機が起きると、いち早くロシア制裁に動いた[10]。また、ウクライナに防御兵器を提供していると発言した。2022年2月10日にはロシアのセルゲイ・ラブロフ外相と会談したが、互いに非難し、何の成果も得られなかった。

2月24日にウクライナ侵攻が始まると、BBCのインタビューにおいて、イギリス人のウクライナへの義勇兵を支援するかどうか尋ねられ、「絶対に」答えた。しかし、後に他の保守派議員から、そのような行動は1870年制定の法律の下では違法であると非難された[11]。
4月11日、ロシア軍がマリウポリ市民への攻撃に化学物質を使用した可能性があるとの報告」があったとSNSで発信した。アゾフ大隊の戦闘員も同日、ロシア部隊が包囲したマリウポリで「ウクライナ軍と民間人に対して正体不明の毒物を使用した」と述べていた。また、ゼレンスキー大統領も懸念を示していた。しかし、こうした主張を裏付ける証拠は示されておらず、マリウポリ市長の補佐官と米国務省のプライス報道官は確認されていないと述べた[12][13]。

EU担当国務相

2021年12月19日、ジョンソン政権の相次ぐ閣僚辞任の影響で[14]、欧州連合離脱担当相を兼任[15]。5月17日、対EU通商協定(北アイルランド議定書)を一方的に変更する国内法案を発表した。EUはイギリスが法案可決に進むなら「あらゆる手段を使って対応する」と述べ、緊張が高まった[16]。

保守党党首選挙出馬

2022年7月10日、ボリス・ジョンソン首相が辞意表明を受け、トラスは保守党党首選挙に出馬[17]。

政治思想

経済ではリバタリアンとして知られている。起業促進と雇用法縮小を掲げている。

2016年のイギリスの欧州連合離脱是非を問う国民投票では残留派であることを明言していたが、投票で離脱派が勝利すると、2017年の投票では賛成を投じた。

私生活

2000年、会計士のヒュー・オレアリーと結婚。オレアリーとの間に 2人の娘がいる[18]。』