NATOはどこへ行く~世界最大の軍事同盟とロシアの脅威~

NATOはどこへ行く~世界最大の軍事同盟とロシアの脅威~
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220713/k10013714961000.html

 ※ 今日は、こんなところで…。

『東西冷戦時代に共産主義陣営に対抗するために、西側の欧米諸国が集団的自衛権と核抑止力を掲げて結集したNATO=北大西洋条約機構。冷戦終結後も30か国が加盟する世界最大の軍事同盟として存続しながら、統率が乱れた内情をフランスのマクロン大統領から「脳死状態」とやゆされたこともある。しかし、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻以来、にわかにその存在は脚光を浴びてきた。長年中立的な立場をとってきた北欧のフィンランドとスウェーデンも加盟を申請。さらにNATOはロシアに加え中国への警戒も強め、日本や韓国などとも関係を強化して、いまや地域を越えた「民主主義諸国の砦」の色彩も帯び始めている。一方でその拡大と強大化は、ロシアや中国の猛烈な反発を招いている。NATOは果たして「世界大戦を防ぐ防波堤」となるのか、それとも「世界の対立と分断の象徴」となるのか。「開戦」以来、NATOをさまざまな視点から取材してきた記者たちが、考えた。(NATO取材班)

目次

▼軍事侵攻と向き合うNATO
▼加盟に揺れる北欧2か国
▼台風の目、トルコ
▼日本に急接近するNATO
軍事侵攻と向き合うNATO

「ヨーロッパの安全保障にとって重大な瞬間だ」

ロシアがウクライナへの軍事侵攻を始めた2月24日。

記者団の前に現れたNATOのストルテンベルグ事務総長はこわばった表情でこう語った。

NATO ストルテンベルグ事務総長

ストルテンベルグ事務総長

「NATOは歴史上もっとも強力な同盟だ。われわれはすべての加盟国を、いかなる攻撃からも守る。NATO加盟国の領土をすみずみまで守る」
事務総長はその後も、記者会見のたびにこのことばを繰り返した。

事務総長の念頭にあるのはもちろん、加盟国が攻撃を受けた際に各国が集団的自衛権を行使すると定めた、北大西洋条約第5条だ。そしてメッセージを送る相手は、目の前にいる記者たちではなく、ロシアのプーチン大統領であることは疑う余地がなかった。

ウクライナに侵攻するロシアが、NATO加盟国のバルト3国やポーランドなどに指一本触れることも許さない、そのときはあらゆる手段で反撃するという、世界最大の軍事同盟の本質があらわにされた。

その一方で、NATOが発信し続けてきたもう1つのメッセージがある。

それは「攻撃の矛先が非加盟国のウクライナにとどまるかぎり、ロシアと直接衝突するつもりはない」というものだ。

ときあたかも、ロシアがウクライナ各地への攻撃を広げていた3月4日。NATO本部での記者会見で、1人のウクライナ人記者がすがるように質問したが、ストルテンベルク事務総長はすかさず突き放した。

記者
「なぜNATOはロシア軍機による攻撃を防ぐため、ウクライナ上空に飛行禁止区域を設定しないのか」

ストルテンベルグ事務総長
「飛行禁止区域を設定すれば、侵入してきたロシア軍機を撃墜することになり、ロシアとの直接の衝突につながりかねない。NATOにはこの戦争がウクライナの外に拡大するのを防ぐ責任がある」

「歴史上最強」の軍事力をもちながら、それはあくまで加盟国だけを守るもので、ロシアの矛先がウクライナにとどまるかぎりNATOは参戦しないという、冷徹な現実を示すものだった。

5月、ロシアの軍事侵攻による緊張の傍らで、NATOには思わぬ「追い風」が吹く。

長年、ソビエト、ロシアとの関係への配慮から軍事的な中立政策を保ってきた北欧のフィンランドとスウェーデンが、そろって加盟を申請したのだ。

北欧2か国の加盟申請書

NATO拡大に終始反発してきたロシアにとっては大いなる「誤算」、逆にNATOにとっては想定外の「効用」だった。

両国の大使が加盟申請の書類を携えブリュッセルの本部を訪れると、折しも新型コロナの感染から職務に復帰したばかりのストルテンベルグ事務総長は、満面の笑みを浮かべ「きょうは素晴らしい日だ」と歓迎した。

フィンランドとスウェーデンが加盟を果たせば、NATOはバルト海沿岸をぐるりと固め、同盟は一段と強化される。

加えてロシアがNATO拡大に反対するなかでの加盟申請は、NATOとしてロシアの圧力に屈しない姿勢をアピールするものだった。

NATO首脳会議(スペイン マドリード)

6月、スペインで開かれた首脳会議で、NATOはさらに勢いづく。

冷戦終結後、NATOはヨーロッパ全域の協調を通じて平和を追求することを、標ぼうしてきた。

現に1997年には、ロシアと文書を交わし、互いを敵とみなさず強く安定したパートナーシップを発展させると確認した。

ところが今回の首脳会議で採択された新しい戦略概念では、従来の方針を大転換させ、ロシアを「最も重大で直接の脅威」と位置づけた。

さらに新しい戦略概念では、中国についても「NATOの安全保障や利益、価値観に挑戦する存在」として警戒対象とし、日本や韓国などアジア太平洋諸国との連携を強めていく姿勢を鮮明にした。

NATOはもはや地域を越えて「権威主義的な国々」と対じする「民主主義諸国の砦」へと、変貌しようとしている。

加盟に揺れる北欧2か国

フィンランド ニーニスト大統領

ニーニスト大統領

「この事態を引き起こしたのはあなた自身だ。鏡を見ろと言いたい」
NATOへの加盟申請へと踏み切ったフィンランドのニーニスト大統領は、プーチン大統領をこう痛烈に批判した。

1300キロの国境をロシアと接するフィンランドは、第2次世界大戦で当時のソビエトによる侵攻を受け、多くの犠牲を出しながらもかろうじて独立を保った歴史がある。そうした教訓から冷戦中も軍事力は維持しながら、ソ連やロシアを刺激しないよう軍事的中立を宣言してきた。

そのフィンランドが一転して、NATO加盟へと大きくかじを切ったのだ。国防省の高官も「NATOに加盟すれば、有事の際にも各国が駆けつけてくれる」と期待をにじませた。

国民の間でも急速に加盟支持の声は高まり、近年の世論調査で20%前後だった加盟支持は、5月一気に70%を超えた。

スウェーデン軍の演習

一方、隣国のスウェーデンもフィンランドとともにNATOへの加盟申請をしたが、両国の間には微妙な温度差もあった。

19世紀のナポレオン戦争以降、「軍事的中立」を外交の基本方針として貫いてきたスウェーデン。冷戦後には国防費を大幅に削減し、核軍縮や世界各地の紛争の調停、人道外交をリードしてきた。

「軍事的な非同盟は、スウェーデンのアイデンティティーだ」

スウェーデンの専門家から聞いたことばだ。

NATOへの加盟によって軍事的中立を放棄することは、安全保障政策の大転換にとどまらず、長年にわたって培ってきた国のアイデンティティーを揺さぶられるに等しい。

実はアンデション首相自身も3月の時点では、「NATO加盟は地域の安定を崩す」と加盟に反対の立場を示していた。

ところがウクライナ情勢が悪化し、これまで安全保障面で協力してきたフィンランドが加盟へと踏み出すと、歩調を合わせる以外選択肢はなくなった。

スウェーデン アンデション首相

NATO加盟国になれば、これまで以上にバルト海などでの合同演習が頻繁に行われ、軍事同盟の一員としての役割と責任は増していく。

アンデション首相は今後も核軍縮などに向けて行動していく決意を示したものの、軍事的中立を放棄したあと果たしてどこまで「国是」を守っていくことができるのか。スウェーデンはその「アイデンティティー」を問い直されることになりそうだ。

国民の間ではなお加盟に慎重な声が根強く、政府が加盟申請を決めたときストックホルムで取材したある大学生の女性は、こう憤りをあらわにしていた。

「こんな大切な問題を、なぜ政治家だけで決めるのか。EU加盟の時には国民投票があった。国民を巻き込んで議論するべきだったのに」

台風の目、トルコ

勢いに任せ北欧2か国の加盟へと動きだしたNATOに、公然と待ったをかけたのが、加盟国の中でもひときわ異彩を放つトルコだった。

トルコ エルドアン大統領

エルドアン大統領

「北欧の国々はテロ組織のゲストハウスのようなものだ」
エルドアン大統領は記者団にこうすごんだ。

長年トルコが摘発を続けてきたクルド人の武装組織のメンバーたちを、両国が人道上の理由から国内にかくまっている以上、両国のNATO加盟には同意できないというのだ。NATOの「北欧拡大」は、思わぬ不協和音によって暗礁に乗り上げた。

1952年のNATOの第1次東方拡大で加盟を果たしたトルコ。

加盟国の中でも屈指の軍事大国として、70年にわたり対ソ連、対ロシアの「防波堤」の役割を担ってきた。

その一方で、欧米主導のNATOにあって、さまざまな場面でほかの加盟国とギクシャクした関係に陥ってきた。

シリア内戦(2017年2月 北部アレッポの旧市街)

10年以上にわたる隣国シリアの内戦をめぐっては、トルコは欧米とともに反政府勢力を支援したものの、欧米側がクルド人武装組織を支援したのに対し、トルコはこれを敵視し越境攻撃を行い、欧米との足並みを大きく乱した。

アメリカとは近年、武器の購入をめぐって折り合えず、ロシア製の防空ミサイルシステムの導入に踏み切ったことで、確執を深めた。

ヨーロッパとの間では、長年EU=ヨーロッパ連合への加盟を目指しながら、人権問題などを理由に交渉が進まず、国内では「イスラム教徒のわれわれは欧州の一員には迎えられない」という自嘲的な声も絶えない。

先頃ウクライナがあっさりとEUの加盟候補国として認められたのを、トルコは心中穏やかならぬ思いで見ていた。

NATOの中にあっても同調圧力をはねのけてきたエルドアン大統領。北欧2か国の加盟への「抵抗」は、ロシアを前に結束を示したいNATOの指導部を、大いに慌てさせた。

しかし、6月の首脳会議を前に、フィンランドとスウェーデンの首脳と顔をつきあわせ、テロ組織への具体的な対応を示した合意文書がまとまったことで、最終的には態度を軟化させた。

積もる思いはあっても、NATOの加盟国であることは、いまなおトルコにとって最大の「外交上のアイデンティティー」だ。

NATOの一翼を担いながら、ことあるごとに欧米主導に異を唱え存在感を示すトルコの動向は、この先もNATOの歩みに少なからぬ影響を及ぼすことになるだろう。

日本に急接近するNATO

ロシアとの対決姿勢に加え、中国への警戒感も打ち出したNATOは、もはや欧州から遠く離れた日本にも、無視できない存在になっている。

NATO首脳会談に出席した岸田首相

6月にスペインで開かれた首脳会議には、初めて日本の岸田総理大臣も参加。NATO側と具体的な協力内容を盛り込んだ新文書を取りまとめることを確認し、サイバーや海洋安全保障などの分野で協力を進展させる方針で一致した。

NATOと日本の軍事部門どうしの交流は、この数か月、加速してきた。

ことし5月、ベルギーで開かれたNATO軍事委員会主催の参謀総長会議には、自衛隊トップの山崎幸二統合幕僚長の姿があった。

加盟国でない日本の自衛隊トップが出席したのは初めてで、防衛省によるとNATO側からの要請で実現したという。

会議には、日本のほかにオーストラリア、ニュージーランド、韓国といった、NATOがアジア太平洋地域のパートナー=「AP4」と位置づける国々の軍のトップも招かれていた。

防衛省関係者の1人は、NATO側のねらいは中国に明確なメッセージを送ることだったと見ている。

防衛省関係者

「新型コロナの影響もあって実現しなかったが、実は参謀総長会議への統合幕僚長の参加は、数年前から打診されていた。NATOは、ウクライナ侵攻以前から、今後の安全保障の焦点は、中国が海洋進出の動きを強めるインド太平洋地域だという危機感を持っていた。自衛隊トップが参加すれば、中国に対するメッセージになると考えたのだろう」

ウクライナに侵攻したロシアと対じするNATOとしては、インド太平洋地域での中国の力による現状変更にも、警戒を強めている。

一方、日本としても、中国に加え、ロシア、北朝鮮と同時に向き合うには、NATOの協力は欠かせないという立場だ。双方の接近はある種の必然だったとも言える。

バウアー軍事委員長と山崎統合幕僚長

6月にはNATOのバウアー軍事委員長が日本を訪問。

山崎統合幕僚長は記者会見で「今やヨーロッパとインド太平洋の安全保障は不可分だ。日本とNATOの連携のさらなる強化は、世界の平和と安定に不可欠だ」と語気を強めた。

直接的な軍事支援を行うことができない日本としては、まずは共同訓練や高官どうしの交流を通じて結び付きを強め、それを対外的に発信していこうとしている。それが「力による現状変更」の試みへの抑止力になるという考えだ。

バウアー委員長の公式訪問のあと、海上自衛隊はNATO軍のほか、フランスやイギリス、スペインの海軍との共同訓練を、矢継ぎ早に実施・発表した。

7月上旬には、今度は吉田陸上幕僚長がイギリスとドイツを訪問、陸軍種のトップと会談して共同訓練の実施などを呼びかけ、さらに井筒航空幕僚長も7月中にNATO本部などを訪れるという。

防衛省関係者

「5月の参謀総長会議でも、NATOの要人から、中国による台湾侵攻の可能性に強い関心が示された。『ウクライナの次は台湾だ』と思われているのだろう。ロシアの行動を見た中国に『力による現状変更が可能だ』と誤解させるようなことは、あってはならない。日米同盟はもちろん、多国間の連携を深め、どうやって中国を思いとどまらせるかに腐心しなければならない。その意味で、NATOとの連携強化は極めて重要な意味を持つ」

かつてNATOがロシアとの融和を目指した時期に、5年にわたり事務総長を務めたラスムセン氏。

NATO ラスムセン前事務総長

私たちの取材に対し、「プーチン大統領の領土的野心を過小評価していた」と悔恨した。そして「権威主義的な指導者を前に、われわれは強く結束し妥協しない姿勢を示すことで、過ちを繰り返してはならない」と語った。

ロシアによる軍事侵攻はNATOの拡大と強大化をもたらし、それがロシアと中国のさらなる反発を招けば、分断と対立はますます深まっていく。

その連鎖が世界に何をもたらすのか、いまは誰にもわからない。』

【新刊紹介】独自の文化に刻まれた日本の近代:周東美材著『「未熟さ」の系譜:宝塚からジャニーズまで』

【新刊紹介】独自の文化に刻まれた日本の近代:周東美材著『「未熟さ」の系譜:宝塚からジャニーズまで』
https://www.nippon.com/ja/japan-topics/bg900426/

『 大正期の「童謡レコード」ブームから、1970年代の「スター誕生!」大ヒットまで、「未熟さ」という視点から芸能文化を読み解き、日本人の中に潜む「子どもをめぐる近代家族の願望」を鮮やかに浮き彫りにした画期的なメディア史。

成長過程がなぜマーケットになるのか?

著者は冒頭でこう宣言する。

日本のポピュラー音楽文化には、世界的に見ても稀有な特徴が存在する。その特徴とは、「未熟さ」である。

卓越した歌唱力よりも若さや親しみやすさで人気を得る「女性アイドル」、ジュニアから育成されてデビューする「ジャニーズタレント」……本書にあげられた例を見れば、「未熟さ」という言葉で何を指し示しているのかがなんとなく伝わるだろう。

それは、「成長過程自体がひとつのパフォーマンスとして示され、成長途上であるがゆえに表現される可愛らしさやアマチュア性が、応援されたり、愛好されたりする」芸能様式のことだ。音楽に対して第一に“完成された技芸”が求められる世界のエンターテインメントからすると、これはきわめて異質であるらしく、日本のポップカルチャーを形容する言葉として“kawaii”は英語の辞書にも載っている。

しかし、本書はただのアイドル文化論ではない。こうした「未熟さ」を愛好する音楽文化がこの国でどのように生まれ、育まれていったのか、その背景にはいかなる成立条件があったのかを、日本におけるポピュラー音楽が成立した近代以降の100年史としてつづる説得的な歴史研究なのである。

始まりは大正時代の童謡ブーム

本書はまず、日本においてレコード産業が成立した大正時代を取り上げる。当初、人気の舞台で歌われた劇中歌を録音して発売するなどの形から始まったレコードが、一気に大衆に普及するきっかけになったのは、「童謡」ブームだった。各社は競うように童謡を歌う少女歌手をプロデュースして売り出し、これが「みずからヒットを仕掛ける」という現在まで続く音楽業界のスタイルを成立させたのだという。

そして、レコードという新しい機器を普及させるために消費者として想定されたのが、当時生まれたばかりの「新中間層」だった。「新中間層」とは、地方の農家の次男・三男等が都会に出てきて賃金労働(会社勤め)をするようになったことにより成立した、今でいうサラリーマン家庭のことである。

日本の近代化にともない、それまで家長(父親、長男)を中心に家業を営んできたイエ社会のスタイルが大きく変わり、都市の家庭では「子ども」がその中心となった。巷では「子ども」をターゲットとした様々な商品が誕生し、レコード業界が童謡で大ブームを生み出したのも、そのような消費社会を背景にしていたというのである。

言われてみれば、「だんご3兄弟」や“ののかちゃん(童謡歌手の村方乃々佳)”ブームなど、たしかに日本には定期的に童謡がヒットするという不思議な慣習がある。それが大正時代に端を発するものであり、近代以降の「未熟さ」を基調とする芸能の最初期の一例だったという指摘は、もともと童謡の研究からスタートした著者にしかできないもので興味ぶかい。

日本の芸能文化を貫く「未熟さ」

以降の章でも、オペラ、ジャズ、ミュージカル、ロックといった新しい外国音楽が輸入されるたびに、それを受け止める日本の側が「未熟さ」という要素をつけ加え、宝塚歌劇団、渡辺プロダクション、ジャニーズ、グループサウンズといった独自の芸能文化を開花させていく過程が綴られていく。

本書をアイドル論と考えれば、一見このラインナップの共通点は掴みづらいだろうが、著者が提示する「新中間層」、さらに近代家庭に新たに設けられた「お茶の間」空間という補助線を引いて見ると、これらの並びから冒頭で紹介した芸能様式の成立がこれ以上なくクリアに解明できるのだ。

なぜ宝塚歌劇団は「世界で唯一の未婚女性だけの歌劇団」になったのか、なぜ日本の芸能プロダクションはタレントを「育成」するのか、なぜジャニーズタレントは「バク転」をするようになったのか(そこにK-POPとの決定的な違いが指摘される!)、そしてアイドルの「成長物語」はどこから作られたのか? 日本独特の芸能文化の100年史を徹底的に考察し、最終的に“近代日本にとって「未熟さ」=「子ども」とは何だったのか?”という問いに答える画期的な論考だ。(ニッポンドットコム編集部)

新潮選書
発行:新潮社
発行日:2022年5月25日
四六変型判:288ページ
価格:1705円(税込み)
ISBN:978-4106038792 』

土用丑の日」はどう決まる? : 2022年は7月23日と8月4日の2回

土用丑の日」はどう決まる? : 2022年は7月23日と8月4日の2回
https://www.nippon.com/ja/japan-data/h01378/

 ※ なるほど、『「丑の日に “う” の付く食べ物を食べると夏負けしない」という古くからの民間伝承』があったわけだ…。

 ※ 『民間伝承にならって「うどん」「梅干し」「瓜」など “う” の付く食べ物』であれば、「鰻(うなぎ)」で無くとも、いいわけだ…。

 ※ こっちの方が、「安上がり」だな…。

『 夏の暑さが本格化してくると、街のあちこちで「土用丑の日 うなぎ」の文字を見かけるようになる。熟成したタレとうなぎの脂が炭火で焦げる匂い、ふっくらとした食感を思い浮かべただけで、うっとりとした気分になる。2022年の「土用丑の日」は7月23日と8月4日の2回。ところで、土用丑の日って、どうやって決まるの?

「土用」は季節の変わり目を指す言葉。立春、立夏、立秋、立冬のそれぞれ直前の18日間が土用に当たる。2022年は立秋が8月7日のため、7月23日から8月6日までが「夏土用」となる。暦の上では夏終わりだ。

「今年は寅(とら)年」「ひと回り違いで同じ戌(いぬ)年」など、十二支を「年」に当てはめて使うことはおなじみだが、もともと中国の暦法では日や月を表すにも十二支を使っていた。子・丑・寅…を日付に当てはめると、18日間の土用期間中に、少なくとも1回、数年に一度の割合で2回の丑の日がめぐってくることになる。これが「土用丑の日」。

ちなみに、「土用丑の日」と「うなぎ」を結び付けた仕掛け人として伝わるのは、江戸時代の蘭学者・平賀源内(1728-1780)。「丑の日に “う” の付く食べ物を食べると夏負けしない」という古くからの民間伝承に便乗し、「本日丑の日」と店先に出すようにうなぎ屋に知恵を授けたとか…。

今年は「丑の日」が2回あるが、養殖ウナギが品薄で、価格は上昇傾向にあるようだ。ぜいたくは一度だけにして、民間伝承にならって「うどん」「梅干し」「瓜」など “う” の付く食べ物で、「二の丑」楽しむのも悪くない。 』

米報告書、ロシアの戦争犯罪非難ミャンマーの大量虐殺明記

米報告書、ロシアの戦争犯罪非難
ミャンマーの大量虐殺明記
https://nordot.app/920828833757134848?c=302675738515047521

『【ワシントン共同】米国務省は15日、大量虐殺や残虐行為の防止に関する年次議会報告書を発表し、ウクライナに侵攻したロシア軍が戦争犯罪を行っていると非難した。また、ミャンマー軍事政権の市民弾圧が「ジェノサイド(大量虐殺)」に当たると明記した。

 バイデン大統領は4月にロシアのプーチン大統領がジェノサイドを行っていると述べたが、米政府としては正式に認めておらず、今回の報告書でも認定は見送られた。

 報告書は、ロシア軍が投降しようとしたウクライナ人の手を縛るなどして処刑・拷問し、市民を強制移住させたり、性的暴行を加えたりしているとの報告があると指摘した。』

英供与の多連装ロケット到着長距離砲増強、反攻に意欲

英供与の多連装ロケット到着
長距離砲増強、反攻に意欲
https://nordot.app/920819019155636224?c=302675738515047521

『【キーウ共同】ウクライナのレズニコフ国防相は15日、英国が供与を表明していた多連装ロケットシステム「M270」が初めて到着したとツイッターで明らかにした。実戦投入済みの米国供与の高機動ロケット砲システム「ハイマース」と合わせて「長距離砲が増強された」と強調。東部や南部で激しい攻撃を続けるロシアへの反攻に意欲を示した。

 ゼレンスキー大統領は同日のビデオ声明で「敵はわれわれが次第に強くなっていることを認識し、テロで人々を脅して都市を破壊しようとしている」と非難。空襲警報を軽視せず身を守るよう市民に呼びかけた。』

中国 新疆の前トップ失脚 強権的弾圧は変わらず

中国 新疆の前トップ失脚 強権的弾圧は変わらず 習氏、新疆訪問で3選に向け「成果」誇示 – 孤帆の遠影碧空に尽き
https://blog.goo.ne.jp/azianokaze/e/f25622ce42b0de30570e6695b1850b4b

『【新疆ウイグル自治区前トップ失脚 「新疆公安ファイル」で欧米に批判材料を提供することになったことの責任か】

“新疆では多くの少数民族が収容施設に入れられ、その伝統や文化も十分に尊重されていないとして国際的に批判が高まっている。しかし、中国政府は人権問題の存在を一貫して否定。5月下旬にバチェレ国連人権高等弁務官とオンラインで会談した習氏は、「人権問題において完璧な理想の国というものは存在しない。偉そうに指図する教師面は必要ない」と述べている。”【7月15日 毎日】

新疆ウイグル自治区における少数民族弾圧を正当化する習近平政権ですが、その政策遂行のトップにあった人物が閑職に左遷されたようです。

****ウイグル弾圧 指示の幹部〝閑職〟に 強権政策は緩めず****

中国新疆(しんきょう)ウイグル自治区の公安当局から大量流出した内部資料でウイグル族弾圧を指示していたとされる自治区の前トップは最近、〝閑職〟に追いやられたことが表面化した。

弾圧が国際的な問題に発展した責任をとらされたとの見方もあるが、明確な理由は不明。ただ、中国当局が強権的な少数民族政策の手綱を緩めることはないとみられる。

中国共産党は昨年12月、陳全国・自治区党委員会書記の交代を発表した。陳氏の異動先は明らかにされていなかったが、中国メディアは今月中旬、ようやく新たな肩書を「党中央農村工作指導グループ副グループ長」と伝えた。同グループのトップは陳氏と同じ政治局員の胡春華(こ・しゅんか)副首相。

陳氏は2016年に自治区トップに就任し、ウイグル族への「再教育」など同化政策を推進。20年には米政府の制裁対象になった。

陳氏は党・政府の要職に起用されるとの見方もあったが、香港紙の明報は陳氏について「テロは抑圧したが、国際的な論議も引き起こした」と指摘。「政界から徐々に消える」ことになるとの見解を伝えた。

このほか、陳氏の人事をめぐり、自治区での統治手法がとがめられたとの見方の一方、習近平国家主席と距離がある李克強首相に近いとされる事情や健康問題などを指摘する声もある。

ただ、全国人民代表大会常務委員会は24日、少数民族政策を担う国家民族事務委員会の主任(閣僚級)に潘岳(はん・がく)氏を起用する人事を決めた。66年ぶりに漢族の就任となった前任者に続き、2代連続で漢族がトップになったことで、事実上の同化を進める少数民族政策の継続が明確になったと受け止められている。

一方、中国外務省の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は5月24日の記者会見で、流出資料で改めて焦点が当たった少数民族への弾圧について「噓やデマをまき散らしても世間を欺くことはできず、新疆の社会安定や経済繁栄、人民が安穏に暮らしている事実を覆い隠すことはできない」と主張した。

◇ウイグル弾圧の内部資料大量流出 

中国新疆ウイグル自治区のカシュガル地区とイリ・カザフ自治州の公安サーバーから、ハッキングによって内部資料が大量に流出し、米非営利団体「共産主義犠牲者記念財団」などが5月下旬、「新疆公安ファイル」として資料の分析結果を公表した。

資料は中国が「職業技能教育訓練センター」と呼ぶ収容所などの実態を示す写真や2万3000人超の収容者名簿、約2900人分の顔写真、共産党幹部の発言記録など、2017〜18年を中心とした数万点。【6月27日 産経】
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流出した「新疆公安ファイル」によれば、陳全国氏の発言は以下のようにも。

****「逃げる者は射殺」 中国のウイグル族「再教育施設」内部資料が流出****
(中略)
幹部の発言記録は、公安部門トップの趙克志・国務委員兼公安相や自治区トップの陳全国・党委書記(当時)らが会議で行った演説。特に陳氏の発言記録は「録音に基づく」とあり、正式な文書にまとめられる前の感情が交じった言葉が並んでいる。

収容政策で重要な役割を果たした陳氏は17年5月28日の演説で、国内外の「敵対勢力」や「テロ分子」に警戒するよう求め、海外からの帰国者は片っ端から拘束しろと指示していた。「数歩でも逃げれば射殺せよ」とも命じた。

また、18年6月18日の演説では、逃走など収容施設での不測の事態を「絶対に」防げと指示し、少しでも不審な動きをすれば「発砲しろ」と命令。習氏を引用する形で「わずかな領土でも中国から分裂させることは絶対に許さない」と述べ、「習総書記を核心とする党中央を安心させよ」と発破を掛けていた。(後略)【5月24日 毎日】
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陳全国氏は政治局員からも排除されるようです。

****新疆前トップ政治局員、退任へ 中国、抑圧手法を問題視****

中国共産党が、秋ごろに開かれる第20回党大会で新疆ウイグル自治区トップの同自治区党委員会書記だった陳全国氏(66)を、指導部を構成する政治局員(現在は25人)から退任させる方向で検討していることが14日分かった。複数の党関係筋が明らかにした。

習近平党総書記(国家主席)(69)の威光を誇示しながらイスラム教徒の少数民族、ウイグル族を抑圧した手法が問題視されているという。

米国は、陳氏がウイグル族弾圧を推進したとして制裁対象にしている。中国は「テロ対策」として一連の措置を正当化しているが、陳氏を新指導部に残すべきではないとの判断に傾いている。【7月14日 共同】

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中国共産党権力中枢・中南海の動きは外部からはわかりませんが、“中国当局が強権的な少数民族政策の手綱を緩めることはないとみられる”【産経】ということからすれば、陳氏の失脚は“ウイグル族を抑圧した手法が問題視されている”【共同】というよりは、「新疆公安ファイル」という形で欧米に批判材料を提供する結果となったことの不手際の責任を問われたと言うべきでしょう。

【対米関係改修復の模索の側面も】

あわせて、ウイグル族弾圧のトップを冷遇することで、中国としてもアメリカとの関係でなんらかの関係修復につなげる材料にしたい思惑があるのかも。

バイデン米政権は、新疆ウイグル自治区での強制労働によって生産された製品の輸入を全面的に禁じる「ウイグル強制労働防止法」を6月下旬に施行するなど、ウイグル問題は対中圧力の重点となっています。

****アメリカ「ウイグル強制労働防止法」施行 日本企業にも影響か****

アメリカで、中国の新疆ウイグル自治区で強制労働によって生産された製品の輸入を全面的に禁止する法律が21日、施行されました。今後、アメリカに製品を輸出する企業が、強制労働に関与していない証拠を求められるケースが増えると見込まれていて、日本企業にも影響が及ぶ可能性があります。

アメリカで21日に施行された「ウイグル強制労働防止法」は、去年12月にバイデン大統領が署名して成立した法律で、中国の新疆ウイグル自治区で強制労働によって生産された製品を全面的に締め出すことを目的としています。

バイデン政権はこれまでも新疆ウイグル自治区からの綿製品やトマトなどの輸入を禁止してきましたが、今回の法律の施行で、対象を原則としてすべての品目に拡大します。

これにより、アメリカに製品を輸出する企業が製品だけでなく、調達した原材料なども強制労働によって生産されていないことを示す証拠を求められるケースが増えると見込まれています。

去年1月には、アメリカの税関当局が、強制労働に関与していない十分な証拠がないとして、ユニクロのシャツの輸入を差し止めた事例があり、今後、日本企業にも影響が及ぶ可能性があります。

中国 対抗措置辞さない姿勢示す

これについて、中国外務省の汪文斌報道官は記者会見で「アメリカはうそを根拠に法律を制定・施行し、新疆ウイグル自治区に関係する団体や個人に制裁を行うことはうそにうそを重ねることだ。アメリカは、国際貿易の規則を破り、国際的なサプライチェーンの安定を破壊している」と述べ、強く反発しました。

そのうえで「中国は強く非難するとともに断固反対し、中国企業と国民の合法的な権利と利益を守るために強力な措置をとる」と述べ、対抗措置も辞さない姿勢を示しました。【6月22日 NHK】
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【強権的民族弾圧は変わらず 3選に向けて習氏はウイグルでの「成功」を誇示】
3期目を目指す習近平国家主席にとって、新疆ウイグル自治区の「安定」は政治的「成果」であり、その方向性の誤りを認めることはないでしょう。

共産党大会が秋に迫る中でその「成果」を誇示すべく、習近平氏は8年ぶりに新疆ウイグル自治区を訪問しています。

習氏は5年の任期ごとに中国国内すべての省・直轄市・自治区を回りますが、17年以降の2期目で未訪問だったのは新疆ウイグル自治区のみでした。

習近平氏が6月以降に訪ねたのは新型コロナの感染を止めた湖北省武漢市と、デモを抑え込んだ香港、そして今回の新疆・・・・ということで、共産党大会直前に統治の「成果」を集中的にアピールしているようです。

なお、習近平氏が前回新疆を訪れた2014年には、同じ日に約4キロ離れたウルムチ南駅で爆発テロが起き、当局の発表によると実行犯の2人を含む3人が死亡、79人が負傷しました。

政権への衝撃は大きく、この事件はその後のウイグル族管理強化につながる契機となったとされています。

****習近平氏、8年ぶり新疆ウイグル訪問 治安安定を誇示****

中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は7月中旬に新疆ウイグル自治区を訪問した。習氏が訪れたのは2014年4月以来、約8年ぶり。22年秋に開く共産党幹部の人事を決める党大会を前に、新疆ウイグルの統治が「成功」したと内外に誇示する狙いがある。15日までに中国国営中央テレビ(CCTV)などが伝えた。

習氏は12日に区都ウルムチで、中国から欧州へ輸送する貨物列車「中欧班列」の運送状況を視察した。習氏は「(自身が掲げる経済圏構想)一帯一路の建設が進むにつれて、新疆はもはや辺境地帯ではなくなっている」と主張。「一つの中枢地帯であり、歴史的意義がある」と強調した。

13日にはウルムチで日本の町内会に相当する社区を訪問。ウイグル族の踊りを見学し「各民族の人々の生活をますます幸福にしなければならない」と指摘した。中国国営の新華社はマスクを外した習氏がウイグル族の子供らに囲まれて町を歩く写真を配信した。

習氏が14年に訪問した際にはウルムチ駅で爆発物を身につけた「自爆テロ」が発生。習氏は「新疆の分裂をたくらむテロ分子との戦いは長期に及ぶ。テロ分子の増長を断固としてたたけ」との指示を出した。

このころから街中のあらゆる場所に監視カメラを設置し、徹底して統制を強めた。ウイグル族の「再教育施設」への強制収容も報じられ、米欧は人権弾圧だとみて批判を強めた。中国と米欧の関係悪化の一因になった。

習氏がこのタイミングで改めて訪問したのは、党大会に向けて新疆ウイグルの治安の安定を誇示するためだ。習指導部は「新疆でイスラム教の中国化の方向を堅持せよ」とたびたび号令をかけてきた。習氏が2期目の17年以降で訪れていない地方は31の省・直轄市・自治区の中で新疆ウイグルだけだった。

習指導部は米欧の非難を意識して、最近は新疆ウイグルの経済成長路線を打ち出すようになっている。21年12月には強権を振るったとされる陳全国・新疆ウイグル自治区党委員会書記を経済通とみられている馬興瑞・広東省長に交代させた。陳氏を今年6月に閑職に追いやり、米欧との緊張緩和の糸口を探ろうとしている。【7月15日 日経】

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中国で謎の男たちがデモ隊を殴打 帰ってきた胡錦濤時代

中国で謎の男たちがデモ隊を殴打 帰ってきた胡錦濤時代
高口康太 (ジャーナリスト)
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/27308

『「預金を返せ」「預金がなければ人権もない」「野放図な権力に反対、河南省政府とマフィアとの結託に反対」

 2021年7月10日、中国河南省鄭州市で1000人規模のデモが行われた。銀行に預けた金が引き出せない、いわゆる取り付け騒ぎに対する抗議活動だ。
中国河南省で行われた銀行の取り付け騒ぎに対する抗議活動(ロイター/アフロ)

 人々は横断幕を掲げ、「ホワンチエン」(金返せ)との大合唱。すると、そこに謎の男たちが乱入。デモ参加者らはペットボトルを投げつけて抵抗したが、屈強な男たちに太刀打ちできず、次々と叩きふせられていく。怪我をして流血した者も少なくない……。

 衝撃的な写真と映像もあって、このニュースは世界各国のメディアで多く報じられている。「銀行の取り付け騒ぎと暴力事件、いったい中国になにが起きているのか?」という驚きがあるわけだが、筆者のような古株のチャイナウォッチャーからすると、この事件はなんとも〝懐かしい〟のである。

 2000年代後半から2010年代初頭、すなわち胡錦濤時代後半には日常茶飯事だった事件なのだ。この事件の何がありがちなのか、そしてなぜ今10年前の亡霊が甦ってきているのかを考えたい。

なぜ村鎮銀行は破綻したのか

 事件の経緯については、記事「コロナ対応のはずが治安維持に使われた中国「健康コード」」で詳しく紹介している。本稿は簡単にまとめるにとどめる。

 取り付け騒ぎを起こしたのは、河南省の禹州新民生村鎮銀行、上蔡恵民村鎮銀行、柘城黄淮村鎮銀行、開封新東方村鎮銀行、そして安徽省の固鎮新淮河村鎮銀行の5行である。4月ごろから「システム改修中」などを理由として、預金が引き出せなくなった。

 実はこの5つの銀行はいずれも同じ経営者が実質的に支配している。新財富集団という河南省の企業グループを率いる呂奕(リュー・イー)という人物だ。炭鉱経営や不動産開発、家電販売店などの事業を手がけており、いわば「地方財閥のドン」とでも言うべき存在である。

 この呂が目を付けたビジネスが銀行、しかも村鎮銀行と呼ばれる零細銀行の運営だ。取り付け騒ぎを起こした5行以外にも、26もの村鎮銀行を傘下に持っているという。ここまでの数になると、もう「(零細)銀行王」とでも呼びたくなる。』

『この村鎮銀行は農民や農村企業に金融サービスを提供することを目的としたもので、本来ならばとても儲かる商売ではない。それでも手に入れたのは当初から不正な利用を目的としていたのだろう。

 集めた金を農村とは無関係の投資に回す、グループ企業に融資するなどの乱脈経営が行われていたようだ。金融当局に提出するデータも偽装することで、これまで問題が発覚することはなかった。

 と、まずこの時点で非常に懐かしい。〝違法集資〟(違法な資金集め)は中国でよくある犯罪だが、金融機関を利用したものも多かった。銀行で販売されている信託投資商品なら安全だろうと購入したら、「銀行の軒先を貸しているだけで、投資商品販売会社と銀行は無関係」といった手口もあれば、もっと大胆にニセ銀行を作って投資商品を販売するというケースも。

 今回の村鎮銀行も「村鎮銀行といっても銀行は銀行、ちゃんと預金保護制度の対象ですから。それでいて、大手銀行の1.5倍の金利というお得な投資です!」といった営業トークで預金を集めていたらしいが、デジャブを感じずにはいられない。

 最初はいいが、そのうち集めた金を返せなくなってしまう。こうして今年4月に取り付け騒ぎが起きた。詳細な理由については現時点では公的な発表はない。もちろんお金を引き出せなくなった預金者にも説明はない。

中国では「懐かしい」活動防止と抑圧の手法

 自分たちの金を取り戻そうと、預金者たちは4月からネットでの抗議声明発表や現地での抗議デモなどを繰り返してきた。零細銀行だが、預金者は全国各地に散らばっている。「高金利の定額預金」を名目に、各種フィンテックアプリで口座開設者を募ったためだ。遠隔地に住む被害者たちも河南省を訪れては問題解決の陳情を行った。

 この活動をどうにか止めようとしたのが河南省政府だ。悪徳企業家と結託しているように見えるが、一般的なパターンでは、自分たちの業績を守るために騒ぎを起こさせたくないというのが相場だろうか。コロナの接触確認アプリを悪用して、抗議者たちを「濃厚接触者のため要隔離」にするよう指示するなど、なりふり構わぬ手段をとってきた。

 7月10日の抗議デモも、「謎の男たち」の暴力により中止させられた。これもまた、懐かしさを覚える手段である。

 というのも、中国がいかに専制国家であるにせよ、市民に対して警察が直接暴力を振るえば問題が大きくなる。というわけで、地元のチンピラを使ったり、あるいは私服警官に襲わせたりというのは常套手段であった。

 今年1月にはそうした手法を分析した『Outsourcing Repression(アウトソーシングされた抑圧)』(Lynette H. Ong著、オックスフォード大学出版)という本まで出版されているほどだ。「謎の男たち」ががっちりとした体つきであること、同じシャツを配布されていることなどから、今回は警官が動員された可能性が高い。

 そして、事件後の展開もあるあるだった。警察は銀行を支配していた企業家関係者の一部を逮捕したと発表。また金融当局は預金額5万元(約100万円)以下の被害者にはただちに払い戻しを行い、それ以上の預金額のある被害者に対しても、今後返金を進めると発表した。』

『暴力によって抗議デモは粉砕されたが、その時のインパクトのある動画と写真によってニュースが広がり、政府に対する圧力となって事態解決へとつながる。その意味で殴られることは事態解決のカードを手に入れることになるわけだ。

帰ってきた胡錦濤時代

 自分たちの要求を通すためには、ネットとメディアを使って劇場型の大騒ぎを作り上げなければならない。

 俗に「網絡維権」(ネットでの権利擁護活動)とも呼ばれる手法だが、2000年代後半から2010年代初頭の胡錦濤時代後半にかけて大流行した。当時は毎週のように、相当規模の大騒ぎが報じられていて、それらの情報を追いかける筆者もヘトヘトだったことを覚えている。

 習近平時代になり、「網絡維権」は減少していく。その理由だが、第一に検閲やメディア統制の高度化が理由としてあげられる。社会問題に関するニュースは人の目に触れないようにコントロールすることが徹底されていった。

 加えて、騒ぎにならないよう違法な投資案件に対して、早めの手当が心がけられたという面も見すごせない。P2P金融(金融機関を介さずにインターネット経由で貸し手が借り手に直接融資する仕組み)は最盛期には3000社以上が参入するホットビジネスとなったが、政府は全面禁止した。ビットコインなどの暗号通貨も同じく、詐欺の温床として完全に禁止された。先回りして対処したわけだ。

 こうして人前から消えたはずの「網絡維権」が、なぜか今、復活している。河南省の村鎮銀行だけではない。昨年秋には広東省広州市で、大手不動産デベロッパーの恒大集団が販売した金融投資商品の返済が遅れているとして、抗議デモが行われた。世界的な大事件となった恒大集団のデフォルト問題が浮上したきっかけだ。

 中国政府は早め早めのリスク対応を行っていたが、それでもすべての怪しげな投資を排除できていたわけではない。これまで水面下にあった問題投資案件が浮上しつつある。それはなぜか。恐らくは不動産市場に問題の根幹がある。』

『冷え込む不動産市場で表面化

 怪しげな案件で集められた資金、その多くは不動産投資に流れ込んでいた。不動産価格が右肩上がりで上がっていれば、ちょっとしたやんちゃ、たとえば河南省村鎮銀行のように他行の金利1.5倍で預金かき集めをやっても、なんとか回る。

 ところが2020年秋に中国政府が導入した不動産規制によって市場は冷え込み、昨年の恒大集団のデフォルト危機を経て、不動産市場はここ数年では覚えがないほどの冷え込みを示している。

 7月15日、中国国家統計局は経済統計を発表した。0.4%増という低い経済成長率に注目が集まっているが、経済全体と比べると不動産市場は突出して悪い。今年1~6月の不動産販売額は前年同期比で3割減という落ち込みだ。

 不動産販売の手付金にいたっては約4割減とさらに低い。手付金の減少は、買い手がまだ下がる可能性が高いと様子見していることを示す。不動産市場の悪化はまだ底が見えていないわけだ。

 さらに、不動産企業の資金繰りが悪化する中、すでに販売済みなのに建設工事がストップしたマンションが増えているようだ。住宅ローンの返済が始まっているにもかかわらず、いつまで立ってもマンションが完成しない。こうした状況に業を煮やした購入者から「住宅ローン返済中止」を宣言する公開書簡が出され、話題となっている。中国メディアの統計によると、こうした建設がストップしたマンションは全国80都市以上に広がっているという。

 経済が好調ならば目立たなかった〝傷〟が今、一気に表面化しつつある。特に不動産をどう手当するかは最重要課題だ。

 もしソフトランディングに失敗したならば……。抗議デモやストライキなどの発生数が年10万件を超えた、あの胡錦濤時代が戻ってくるかもしれない。』

米国の影響力低下が進むラテンアメリカでの悪循環

米国の影響力低下が進むラテンアメリカでの悪循環
岡崎研究所
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/27212

『最近のラテンアメリカでは、長期的には経済構造に起因し短期的にはパンデミックに原因する経済停滞や格差、治安悪化や汚職に対する国民の不満を背景に、既成政治家に対する反発、左右両極端のポピュリズムによる分断といった現象が見られている。その結果、選挙では政権党が敗れ、左派又はポピュリスト政権が成立し、改善しない状況の中で政権の強権化が支持されるといった悪循環も見られている。このような状況が続けば、ラテンアメリカにおける独裁政権の増加、欧米からの離反、中国の更なる影響力の拡大が懸念される。

Beboy_ltd / Harvepino / iStock / Getty Images Plus

 6月上旬にロサンゼルスで行われた米州サミットでは、主催国米国は、ベネズエラ、ニカラグア及びキューバは、民主主義や人権に問題があるとして招待せず、これに抗議して、メキシコ、ボリビア、エルサルバドル、ホンジュラス、グアテマラの大統領がサミットを欠席した。これらの国も外相等を代理で出席させたこと、アルゼンチン、チリ、ペルー等の左派系大統領や当初欠席が懸念されたカリブ海諸国首脳が出席したことで、一応格好をつけたが、直前までこれらの出席問題でもめたことや移民問題について地域の一体的取り組みがサミットの重要課題であっただけに、移民問題に関係深いメキシコ等の首脳の欠席はバイデンの顔を潰すものとなった。

 バイデンとしては、ウクライナ危機の下で民主主義を守るとの外交方針の筋を通した点は評価できるが、バイデン政権発足当時より新たなラテンアメリカ政策を打ち出す舞台となることが期待されていた米州サミットが、結果的には、米国の影響力の低下を印象付けるものとなった。また、このサミットで、当初出席が危ぶまれていたボルソナーロとバイデンの初めての会談が実現したが、どうせ会うのであれば、バイデンはもっと早く会うべきであったであろう。

 ラテンアメリカ域内の多くの国に政権の強権化の動きや政治的混乱の傾向が見られる。メキシコ大統領は、最近選挙管理委員会に対するいわれのない非難を強めており、グアテマラやエルサルバドルの大統領も強権化の傾向を強めている。そして10月のブラジルのボルソナーロとルーラの対決は、イレギュラーな動きの可能性も含めて予断を許さない。

 加えて、6月19日に行われたコロンビアの大統領選挙決選投票は、左右のポピュリストの間の不毛の選択となったが、極左候補のペトロが勝利し、米国は南米におけるもっとも信頼できる盟友を失い、今後、二国間関係の悪化やベネズエラを巡る情勢への影響等も懸念される。米国は、この地域への政策を改めて見直す必要があろう。』

『ラテンアメリカ諸国の民主主義を立て直すことが必要で望ましいのはもちろんであるが、結局のところそれぞれの国民の自覚と自助努力に待つしかない。
協力保つ努力も無駄ではない

 バイデン政権は、左派政権の中でも、米州サミットに首脳が出席した、アルゼンチン、チリ及びペルーの政権、或いは、ホンジュラスのカストロ政権などとは、人権や反汚職、犯罪対策、気候変動対策といった面では波長が合うはずである。コロンビアではFARCが武力闘争を止めた空白に麻薬組織が急速に力をつけて進出しており、ペトロは麻薬対策で米国と対立している暇はないのではないかとも思う。従ってこれらの面で左派政権とも協力関係を保ち、民主的な傾向を助長することも1つの方策であろう。

 また、米州サミットで、バイデン政権は、域内各国が移民問題に取り組むロサンゼルス宣言を採択し、公衆衛生に関するアクションプランの採択、投資動員・サプライチェーン強化・クリーンエネルギーによる雇用創出等経済面でのパートナーシップの強化、カリブ諸国への気候変動問題への協力などでのイニシアティブを発表し、特に中米を対象に投資誘致を通じた雇用機会の増大や職業訓練の拡充等の貢献案を提示した。地味で具体性に不足しており、ラテンアメリカの現状にインパクトを与えるには十分とはとても言えないがそのような努力を続けていくことも無駄ではないであろう。』

日英、戦闘機開発計画の統合検討 年内の合意目指す=関係者

日英、戦闘機開発計画の統合検討 年内の合意目指す=関係者
https://www.epochtimes.jp/2022/07/110632.html

『[東京/ロンドン 14日 ロイター] – 次期戦闘機開発をそれぞれ進める英国と日本が、双方の計画を統合し、新たに共同事業を立ち上げる方向で調整していることが分かった。年内の合意を目指す。事情を知る日英の関係者3人が明らかにした。

英国は「ユーロファイター」の後継機となる「テンペスト」の国際共同開発事業を主導する一方、航空自衛隊「F2」後継機の開発を計画する日本とも協力を進めてきた。両国とも、2つの事業を統合する方が技術とコスト両面で相乗効果が見込めるとの判断に傾いている。

日本が米国以外の国と本格的に武器を共同開発するのは初めて。中国が軍事と経済両面で急速に力を増し、ロシアの軍事的な脅威が再び高まる中、共に米国の同盟国である日英は安全保障関係を強めてきた。戦闘機という主要装備の開発を統合することで、協力関係を一段と深める。

「日本と英国の対等な協力関係になるだろう」と、関係者の1人は言う。開発費用はまだ決まっていないが、この関係者によると数百億ドル規模になりそうだという。

日英は2017年ごろから、戦闘機開発で協力する可能性を模索。今年1月には、IHIとロールス・ロイスが次期戦闘機用エンジンの共同研究に乗り出した。エンジン以外も含め、1つの事業に統合する協議を集中的に行っていると同関係者は話す。

別の関係者は「仕様を少し変えつつも基本的には同じ戦闘機を調達することをメインシナリオとして検討している」と話す。

英国防省は、ロイターの取材にコメントを控えた。日本の防衛装備庁は「5月の日英首脳会談で一致したように、本年末までに協力の全体像を決めたい」と回答。「米国の同盟国である英国と、さまざまな協力の可能性を追求していく」とした。

前出と別の関係者によると、英政府は早ければ18日に始まるファンボロー国際航空ショーでテンペスト計画の最新状況について発表する可能性がある。

テンペスト事業を請け負う英防衛大手BAEシステムズはコメントを控えた。日本の次期戦闘機計画を主導する三菱重工業は、政府の事業のためコメントする立場にないとした。』

高出力マイクロ波兵器HiJENKSとTHORに進展

高出力マイクロ波兵器HiJENKSとTHORに進展:東京の郊外より・・・:SSブログ
https://holyland.blog.ss-blog.jp/2022-07-03

『HiJENKSは高市議員も言及したCHAMPの発展型
THORは無人機の群れ撃退用で1年の前線テスト終了
エネルギー兵器とご紹介してきた高出力マイクロ波兵器

CHAMP5.jpg

7月1日付Defense-Newsは、2種類の重要エネルギー兵器(高出力マイクロ波兵器HPM:high-power microwave)の開発発展状況を6月24日の説明会模様から紹介し、敵電子システム無効化を狙うCHAMPの発展小型化を狙うHiJENKSと、無人機の群れ対処兵器THORの装備名「Mjölnir」を取り上げています

どちらも、高出力マイクロ波を制御して敵基地や兵器、更には無人機の群れに照射し、高出力マイクロ波が敵システム内部の電子回路内部に強い電流を発生させて破壊する原理の兵器ですが、人や建物に対する被害を抑えながら、兵器システムの中心部分を破壊するいかにも近代的な兵器です

高市早苗.jpg

日本では、2021年9月の自民党総裁選挙で候補者の高市早苗議員が、「敵基地を一刻も早く無力化した方が勝ちだ。使えるツールは電磁波や衛星ということになる」、「強い電磁波などいろいろな方法でまず相手の基地を無力化する」と、CHAMPをイメージさせる兵器の導入を主張して話題となりました

いずれにしても謎の多い兵器ですが、CHAMPは2009年から検討が始まり、2019年5月に米空軍が射程約1000㎞の空対地ミサイルJASSM-ERに搭載してを20発保有していると発表し、飛翔中に50目標に対し電磁パルス攻撃が可能と明らかにしているようです。THORは、昨年から試作機が「場所非公開」の海外前線に持ち込まれ、実地にテスト&改良が進められていました

CHAMPの発展型HiJENKS開発

HiJENKS.jpg

●6月24日、米空軍研究所AFRLの開発チーム長Jeffry Heggemeier氏が記者団に対し、CHAMP(Counter-electronics High-powered Microwave Advanced Missile Project)の成果を基礎とした、米空軍と米海軍が5年計画の共同開発の最終段階として、2か月間の「capstone tests」に加州の海軍China Lake基地で取り組んでいると説明した

●開発しているのは、CHAMPを発展させ、最新技術でより小型化や強靭性を高めたHiJENKS(High-Powered Joint Electromagnetic Non-Kinetic Strike Weapon)で、主にニューメキシコ州Kirtlandのエネルギー兵器研究部で研究を進めてきたものだと説明した

CHAMP6.jpg

●Heggemeier氏は、今回の「capstone tests」結果等を踏まえ、具体的にどの航空機にHiJENKSを搭載するかなど細部について、海空軍それぞれで検討していく事になるが、HiJENKSが(CHAMPより)小型化できたことで搭載機種が拡大できるだろうと記者団に語った。 (なお、CHAMP装置を搭載した空対地ミサイルJASSM-ERは、B-2、B-1、B-52H、F-15E、F-16に搭載可能で、F-35への搭載準備も行われている模様)

無人機の群れ対処THORを「Mjölnir」と呼称して

THOR3.JPG

●無人機の群れ攻撃から基地を防御する兵器として開発されてきたTHOR(Tactical High Power Operational Responder)について、米空軍研究所は2月にLeidos社と約32億円の契約を結び、2024年初めに「Mjölnir」との装備名のプロトタイプ作成することになっている

●THORは約1年間の前線テスト(場所非公開)を経て5月に帰国したが、その間、開発チームは現地でテストしながら主にTHORの射程範囲拡大に取り組み出力を5割アップさせ、また現場で実運用する空軍Security Forcesからの意見も踏まえ操作性の改善に取り組んできた

●空軍研究所の開発責任者Adrian Lucero氏らは、「無人機対処兵器には、ガンやレーザー方式、捕獲網方式などがあるが、高出力マイクロ波はより広範囲の無人機により短時間で対処可能な点で優れている」と6月24日に説明した

●またLucero氏とHeggemeier氏は、前線派遣先での実績から「THORは94%の信頼性を証明した」と説明し、今後は海外派遣先から持ち帰ったTHORを分解して部品の損耗程度等を確認し、「Mjölnir」としての開発時の改良に反映すると述べた

Leidos社のTHOR解説映像(約30秒)

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HiJENKSもTHORも、具体的な効果のイメージ把握が難しい兵器ですが、特にTHOR(Mjölnir)は友軍への副次的被害の恐れや射程距離が気になりますし、HiJENKSについては開発者が強調する「小型化」の効果がどの程度で、MQ-9など無人機への搭載が可能になるのか気になります

THOR4.jpg秘匿度の高い装備品だと思いますが、高市議員が政策オプションとして公の場で言及したぐらいのCHAMPですから、空対地ミサイルJASSM-ER 搭載型やHiJENKSの米国からの導入可能性もゼロではないと思いますので、チマチマとフォローしておきましょう。』

中国外交 「多極化」戦略は矛盾が目立つ

中国外交 「多極化」戦略は矛盾が目立つ
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20220714-OYT1T50372/

『中国の習近平国家主席は「世界の多極化」を掲げ、途上国を陣営に引き入れて米国主導の国際秩序に挑んでいる。その手法こそ、中国が批判する「一国主義」ではないか。

 中国の王毅外相は11日、インドネシアで演説し、東南アジア諸国連合(ASEAN)を巡る米国との主導権争いを念頭に、「多くの国が一方を選択するよう圧力を受けている」「大国のゲームの駒になるべきではない」と述べた。

 王氏はこの2週間、ASEAN加盟10か国のうち、7か国の首脳や外相と立て続けに会談した。

 ロシアのウクライナ侵略後も、米国がインド太平洋重視の外交姿勢を変えず、ASEANなどとの関係強化に乗り出していることに危機感を高めているのだろう。王氏の発言は、対米接近にくぎを刺そうという試みに見える。

 大国ゲームを演じているのは、中国である。習氏の「多極主義」は、新興国や途上国を中国の陣営に引き込んで、米国の影響力を低下させようという狙いだろう。

 だが、中国が経済力と軍事力を背景に攻勢をかけ、ルールに基づく国際秩序を動揺させている現状は、自らが唱えてきた主権尊重や国連重視といった外交原則と大きく矛盾している。

 ウクライナ侵略という明白な国際法違反と主権侵害に目を 瞑 り、ロシアの擁護を続ければ、「中国は途上国の代表だ」という主張はますます説得力を失うだろう。

 インド洋の島国スリランカは、反政府運動が拡大し、大統領が海外に逃亡して混乱に陥った。直接の原因は財政破綻による物価高や政権腐敗だが、中国は巨額の融資を通じて影響力を強めてきた。

 返済不能となった港湾の使用権を中国が得たことは、途上国に資金を過剰に貸し付け、経済や安全保障上の利益とする「債務の 罠 」の典型例とされている。中国の支援が対象国の安定につながらないことが示されたのではないか。

 豪州やニュージーランド、南太平洋の 島嶼 国などで構成する太平洋諸島フォーラムは、14日までの首脳会議で、加盟国が結束する重要性を強調した。

 米国の影響力が強い地域で、中国が島嶼国を足がかりに軍事拠点を作る動きを見せたことへの警戒心の表れだと言える。

 中国が主導する世界になれば、国際法やルールは尊重されず、小国ほど不利益が大きくなる恐れが強い。米国や日本、欧州諸国は、こうした観点から途上国との関係強化に努めなければならない。』

イランがロシアに最大数百の無人攻撃機供与と米国の秘密兵器

北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:イランがロシアに最大数百の無人攻撃機供与と米国の秘密兵器
https://nappi11.livedoor.blog/archives/5356118.html

『AP通信によれば、ジェイク・サリバン (Jake Sullivan)米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は2022年7月11日の会見で、「我々が得た情報は、イラン政府がロシアに対して、武器を搭載できるものを含む最大数百機の無人航空機を供与する準備をしていることを示している」と述べた。

サリバンはさらに、イランによる支援は、ロシアがウクライナとの戦闘で「自分たちの武器を失っている」ことのあらわれだとつけ加えた。

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米軍はすでに各種のドローンに対する秘密兵器を持っているとされ、軍事ニュース専門サイト「ディフェンス・ポスト」の2月の報道によれば、米海軍の情報機関である海軍情報戦センター(NIWC)は、無人機を含む各種兵器を検知・識別・無力化させる能力を強化した、低高度の地対空防御システムを開発した。

海兵隊防空統合システム(MADIS:Marine Air Defense Integrated System)と呼ばれるこのシステムについて、無人機に対抗するための360度のレーダー、スティンガー地対空ミサイル、重砲、多機能の電子線装備が搭載されていると説明。

2022年内にさらなる試験や評価が行われる予定だと報じた。 NIWCアトランティックの地上システム統合担当官であるライアン・プライスは、同システムは軍に「きわめて重要な優位性」をもたらすものだと述べた。

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写真右の物は、今年生産、軍配備に入ると言われているレーザー防空兵器Laser Air Defense Weaponsで、15キロワットの出力クラスは、軽戦術車両や市販のピックアップトラックの荷台に搭載されるHELWS(高エネルギーレーザー兵器システム)と呼ばれる小型のシステムで、このクラスのシステムは、グループ1や2のドローンへの対処に優れており、グループ3のドローンも確実に倒すことができることを実証しているとされる。英文記事 記録映像

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また、過去2019年7月の記事に、米軍が「LMADIS(Light Marine Air Defense Integrated System)を初めて実戦で使った」と言う記事がある。

それは写真のように全地形対応車MRZRに搭載したもので、ドラムのような形状のレーダーとカメラを搭載していて、これが、上空のドローンを探索し、友好的なものか敵対的なものかを見分け、ひとたび「脅威」なものだと判断すれば、高周波電波を発して、ドローンと操縦者の通信を撹乱して、墜落させる兵器のようだとされている。

このシステムから発する電波は強力なので、操縦者との通信を遮るだけでなく、ドローンに搭載された電子機器も混乱させるので、自律飛行のドローンにも有効だという。

、、、、上記の、開発された海兵隊防空統合システム:MADISは、恐らくこのレーザー砲や電波砲システムが改良されたものではないかと想像できる。

米国は以前から、宇宙空間の衛星を狙えるレーザーを使った光線銃などの開発を行っており、低高度向けが開発済みでも不思議はない。』

露で「戦時経済体制法」成立,企業の政府管理や愛国教育強化

北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:露で「戦時経済体制法」成立,企業の政府管理や愛国教育強化
https://nappi11.livedoor.blog/archives/5356261.html

『2022年7月15日:ロシアのプーチン大統領は14日、ウクライナに侵攻した露軍の活動などを支えるため、露政府機関が企業に対し「経済的特別措置」を発動できる法案に署名し成立させた。

欧米メディアは、この法律が企業を政府の管理下に置くことを可能にし、ロシアを事実上の「戦時経済体制」に移行させるものだと指摘。

今後、露国防省や露連邦保安局(FSB)などの政府機関が特別措置に基づいて物やサービスの提供に関する契約を企業に求めた場合、企業側は契約を拒否できない。政府側は契約後であっても、物の量やサービスの内容を変更でき、さらに、労働者の残業や夜間勤務、休日出勤などについて、政府側は企業に指示することが可能。

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また、ウクライナ側に立って戦闘に参加した露国民に国家反逆罪を適用する事を認め、6歳以上の未成年者の育成を目的とした「全ロシア運動体」の創設を定めた法案にも署名した。

露メディアは「運動体の創設により、旧ソ連式の愛国主義教育が再開される」と指摘している。参照記事 過去ブログ:2022年4月プーチンロシアの黒幕アレクサンドル・ドゥーギン、、、、

以前からロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンを支援する超党派の社会団体、国民運動体である「全ロシア人民戦線 All-Russia People’s Front :ONF(全ロシア国民戦線)」などが存在し、プーチンロシアの国家主義化は今に始まったことでは無いが、改めて見えて来たのは、ソ連時代の大国主義の復活というプーチンのユートピアだ。

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1968年、チェコスロバキアの「プラハの春」と呼ばれる自由化運動の高まりに、当時ソ連は、4カ国のワルシャワ条約機構軍を率いて軍事介入した。

その時も「特別軍事作戦」と名乗り、ソ連占領下で約400人の市民が犠牲になった。

後年、ソ連も機構軍も、あれは間違いだったと認めたが、プーチンは50年以上たった21世紀に同じ過ちを繰り返している。

当時と違うのは、すでに当時と比較にならないほどの血が流れ、ロシアは世界から孤立しているが、当時反対した中国はロシア支持に回っている。 

英文記事:The return of utopia to power: The turning point of Putin’s regime 英文記事 』

ラインメタル(※ 独企業)がムリノ(※ ベラルーシにあるロシア軍演習場)建設に協力した記録はいくらでも出てくる。

ラインメタル(※ 独企業)がムリノ(※ ベラルーシにあるロシア軍演習場)建設に協力した記録はいくらでも出てくる。
https://st2019.site/?p=19963

『Kamil Galeev 記者による2022-7-13記事。

   ロシアは2014年まで、西側から軍事技術を導入していることをまったく隠していなかった。だからラインメタルがムリノ建設に協力した記録はいくらでも出てくる。

 2021-9にプーチンはムリノ演習場に臨場し、ロシア軍とベラルーシ軍の合同による「西方2021」演習を見届けた。5ヵ月後、露軍はウクライナへ一斉侵攻した。

 ムリノ演習場建設を請け負う契約にサインしたのは2011のラインメタル社長 クラウス・エベルハートである。西側マスコミは彼に問い糺すべきだろう。貴方の役割は何だったのか? ――と。

 2014からは表立って協力ができなくなった。そこで「ガリネオー」とかいうダミー会社がロシアに作られた。ラインメタルの代理人として資材等を受け取り工事を執行するトンネル企業だ。

 ドイツの政治家どもがこの不道徳な商売を知らなかったわけがない。そこも調査がなされるべきである。

 Kamil Galeev 記者による2022-7-15記事。

   2014以降、仕上げ工事はロシア企業がやるしかなくなった。だからムリノの完成度は酷いものである。しかし業者の重役連としてはそれでいいのだ。連中の関心はロシア国家を強化することじゃない。じぶんが早くカネをつくって西側にこっそり貯蓄し、やがてじぶんと家族がロシアを脱出して、爾後永久に海外に安居する。それしか考えてないのでね。』

ロシアは、ブルガリア国内の2工場と、チェコ共和国内の1工場(ロム・プラハ)に対する、「ミル17」ヘリコプターの修理ができるという資格を取り消した。

ロシアは、ブルガリア国内の2工場と、チェコ共和国内の1工場(ロム・プラハ)に対する、「ミル17」ヘリコプターの修理ができるという資格を取り消した。
https://st2019.site/?p=19963

『2022-7-15記事「Russia revokes the Certificates of Two Military Factories in Bulgaria」。

   ロシアはこれまで、ブルガリア国内の2工場(テレム・レテツ及びアヴィオナムス)と、チェコ共和国内の1工場(ロム・プラハ)に対して、「ミル17」ヘリコプターの修理ができるという資格を公認してきたが、それを取り消した。

 これにより、スペアパーツ供給もオーバーホール支援もすべて停止される。

 ブルガリアは現在、ウクライナの装備をブルガリア国内の工場で修理してやるサービスを提供しているが、ちょくせつに武器の援助は与えていない。

 「テレム・レテツ」工場は、ミル-17/8/-14/-24、カモフ26などを修理するヘリコプター専門の整備工場。ブルガリア国防省の監理下にある。

 「アヴィオナムス」工場は、ヘリコプターや、ミグ、スホイの固定翼ジェット機、L39練習機の、整備・改修を担任している。』

中共企業がノースダコタ州にある農場を買った。300エーカー。

中共企業がノースダコタ州にある農場を買った。300エーカー。
https://st2019.site/?p=19963

『Leah Barkoukis 記者による2022-7-15記事「’Impossibly Stupid’: US Farmland Was Just Sold to a Chinese Firm and There’s a Big Problem With Its Location」。

 中共企業がノースダコタ州にある農場を買った。300エーカー。

 その農場から12マイルのところに、「グランド・フォークス」空軍基地がある。そこは米軍の無人機管制拠点のひとつで、衛星を通じたアップリンクとダウンリンクの電波が輻輳する空間でもある。

 ゴードン・チャンは「信じられないほどマヌケ」と痛評する。
 中共がフロント企業を駆使してこういうことをしてくるのはあたりまえ。それを許してしまう側が阿呆なのである。

 現在米連邦議会の共和党は、米国内の農地であっても、ロシア・中共・北鮮・イラン企業には売ってはならぬという立法を目指している。』

米国が世界を股にかけてクーデターを実行してきたことをボルトンが認めた

米国が世界を股にかけてクーデターを実行してきたことをボルトンが認めた – 《櫻井ジャーナル》:楽天ブログ
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202207160000/

『 ​ジョン・ボルトンは7月12日、CNNの番組でアメリカが外国でクーデターを実行してきたことを認めた​。ホスト役のジェイク・タッパーから2021年1月のホワイトハウスでの抗議活動について質問され、それに対する答えの中でのことだ。

 ボルトンはロナルド・レーガン大統領から共和党政権でホワイトハウスの中枢で活動、ドナルド・トランプの下では国家安全保障補佐官を務めた人物。つまり当事者としての発言だけに、注目されている。

 クーデター計画の例としてボルトンはベネズエラのケースを挙げている。彼が国家安全保障補佐官を務めていた2019年4月、ベネズエラではクーデターが試みられている。クーデター政権の大統領としてアメリカ政府が用意したのはフアン・グアイド。カラカスの大学を卒業した2007年にアメリカのジョージ・ワシントン大学へ留学、14年の反政府行動では指導者のひとりとして参加している。

 アメリカ政府が目論んだクーデターは定番の「カラー革命」方式。その中心グループは2003年にセルビアで設立されたCANVAS、その組織を設立した「オトポール(抵抗)!」から手ほどきを受けていた。訓練のため、アメリカの支配層は2005年に配下のベネズエラ人学生5名をセルビアへ送り込んでいる。

 オトポール!は1998年、スロボダン・ミロシェビッチの体制を倒す目的で作られた。これらにはアメリカのNED(ナショナル民主主義基金)、IRI(国際共和研究所)、USAID(米国国際開発局)などから、つまりCIAから資金が提供されている。

 ベネズエラでカラー革命が失敗した後に一部の部隊が軍事蜂起、ラ・カルロタ空軍基地の外で銃撃戦があったのだが、これも失敗に終わった。事前にクーデターを持ちかけられた軍人や政府高官の相当数が提案に同意、成功すると見通したようだが、そうした軍人や政府高官の多くの同意は嘘で、アメリカ側をトラップにかけたという話も流れていた。アメリカ側でこのクーデター計画を指揮していたのはエリオット・エイブラムズだとされている。

 アメリカがベネズエラの体制転覆工作を始めたのはウゴ・チャベスが大統領に就任して間もないころで、​2002年にはクーデターを試みた​。そのクーデターを背後で指揮していたのは1986年から89年にかけてベネズエラ駐在大使を務めたオットー・ライヒ、1981年から85年までのホンジュラス駐在大使、2001年から04年までは国連大使、04年から05年にかけてはイラク大使を務めたジョン・ネグロポンテ、そしてイラン・コントラ事件に登場したエイブラムズだ。ウィキリークスが公表したアメリカの外交文書によると、2006年にもベネズエラではクーデターが計画された。

 エイブラムズが中米でCIAの秘密工作に参加した1980年代、ニカラグアではCIAが操っていた反革命ゲリラ「コントラ」が活動、エル・サルバドルでは「汚い戦争」が展開されていた。いずれも少なからぬ市民が殺されている。

 2002年と06年のクーデターに失敗した後、07年にアメリカは「2007年世代」を創設、09年には挑発的な反政府運動を行った。こうしたベネズエラの反政府組織に対し、NEDやUSAIDは毎年4000万ドルから5000万ドルを提供する。ベネズエラでのクーデター工作をアメリカの支配層は継続中だ。

 第2次世界大戦後、アメリカの支配層は目障りな体制を転覆させてきたが、最初のターゲットはイタリアだ。本ブログでは繰り返し書いてきたように、西ヨーロッパでドイツ軍と戦ったのは事実上、レジスタンスだけ。その中心がコミュニストだったことからフランスやイタリアではコミュニストが強く、1948年の総選挙でコミュニストが勝利することをアメリカは懸念した。

 そこでジョージ・ケナンはコミュニストを非合法化するべきだと主張し(Michael Holzman, “James Jesus Angleton,” University of Massachusetts Press, 2008)、イタリアの選挙結果がアメリカ側の思惑どおりにいかなければフォッジア油田をアメリカ軍が直接占領するとも言っていた。(クリストファー・シンプソン著、松尾弌之訳『冷戦に憑かれた亡者たち』時事通信社、1994年)

 この選挙工作を指揮していたのはCIAのジェームズ・アングルトンだが、AFL-CIO(アメリカ労働総同盟・産業別組合会議)のジェイ・ラブストーンとアービング・ブラウンも協力している。労働組合とはこのようなものだ。どこかの国だけの問題ではない。

 ラブストーンはアメリカ共産党の元幹部で、ブラウンは戦時情報機関OSS出身。工作資金は労働組合ルートからイタリアの社会党へ流れ込んでいく。そしてコミュニスト排除の動きが始まった。(Michael Holzman, “James Jesus Angleton,” University of Massachusetts Press, 2008)

 その後、イタリアではNATOの秘密部隊が配下のファシストを利用、1960年代から80年代にかけ、極左を装った爆弾テロを繰り返して治安システムの強化を国民に受け入れさせ、左翼を弱体化させている。

 一方、CIAは1953年にイランでムハマド・モサデク政権を、54年にはグアテマラのヤコボ・アルベンス・グスマン政権を、73年にはチリのサルバドール・アジェンデ政権をそれぞれクーデターで倒している。勿論、アメリカの体制転覆工作は枚挙にいとまがなく、これらは氷山の一角に過ぎない。2014年にはウクライナでもクーデターを成功させた。』

米報告書、ロシアの戦争犯罪非難 中国の人権弾圧に制裁

米報告書、ロシアの戦争犯罪非難 中国の人権弾圧に制裁
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1606E0W2A710C2000000/

『【ワシントン=坂口幸裕】米国務省は15日、国際社会での残虐行為を防ぐ取り組みをまとめた年次報告書を発表した。ロシアが侵攻を続けるウクライナで戦争犯罪をしていると非難。同盟国などと連携し、ロシアの責任を追及すると記した。中国については新疆ウイグル自治区などで人権弾圧に関与した当局者への制裁を含む措置をとる方針を示した。

報告書は米議会が2018年にジェノサイド(大量虐殺)を含む残虐行為を防止する目的で制定した法律に基づく。ホロコーストを生き延びたユダヤ人作家で、ノーベル平和賞を受賞したエリ・ウィーゼル氏の名を冠した「エリ・ウィーゼル法」で国務省に政府の対策を議会に提出するよう求めている。

同省によると、報告書は今回が4回目で21年6月~22年5月の対応をまとめた。ロシア軍は降伏しようとしたウクライナ人を処刑したり拷問したりしたほか、民間人をロシアやベラルーシに強制移住させた。

米国はロシアがウクライナで26万人の子どもを含む90万~160万人を支配地域などに強制連行したとみる。民間人の保護に関するジュネーブ条約に違反する戦争犯罪にあたると断定。国際刑事裁判所(ICC)やウクライナ政府などと協力し、民間人殺害の証拠収集などで犯罪の立証を支援する。

中国の人権状況にも言及した。バイデン政権はイスラム教徒であるウイグル族への弾圧をジェノサイドと認定しており「人道に対する罪とジェノサイドを終わらせるよう求め続ける」と指摘。抑圧行為にかかわった中国当局者の入国拒否や金融制裁、輸出制限などを講じたと説明した。

ミャンマー国軍によるイスラム系少数民族ロヒンギャへの迫害を巡っては、今年3月にジェノサイドに認定したと改めて明記。21年8月にイスラム主義組織タリバンが制圧したアフガニスタンに関し、米政府がタリバン側に女性や少女、少数民族の基本的人権を尊重するよう要求したと訴えた。

シャーマン国務副長官は15日、「残虐行為や人権侵害の責任を負うべき人物や政府を追及するため、あらゆる手段を展開していく」と強調した。

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https://www.nikkei.com/r123/?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOGN1606E0W2A710C2000000&n_cid=DSPRM1AR08 』