スリランカ、辞任意向の大統領が国外脱出 モルディブに

スリランカ、辞任意向の大統領が国外脱出 モルディブに
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM131MR0T10C22A7000000/

『【ムンバイ=花田亮輔】経済危機に直面するスリランカのラジャパクサ大統領が13日、軍用機で同国を脱出した。家族らを伴ってモルディブに向かった。ラジャパクサ氏は抗議活動の激化を受けて、13日付で辞任する意向が伝えられていた。

スリランカでは物価上昇などに端を発した国民の抗議活動が広がり、9日には数千人のデモ隊が大統領公邸などを占拠した。ラジャパクサ氏は事前に公邸を離れ不在だったとされるが、同日のうちにスリランカ議会のアベイワルデナ議長を通じて辞職の意向が発表されていた。

ラジャパクサ氏はモルディブを経て、ドバイに行くとみられている。

現地メディアによると、すでにラジャパクサ氏は13日付で辞任するとの文書に署名していたという。スリランカ議会は20日に新たな大統領を選出する見通しだ。

ラジャパクサ氏は2019年の選挙を経て大統領に就いたが、直近まで政権の要職を親族が占めていた。国民の間では経済危機の対応だけでなく、政治の私物化に対する反発も高まっていた。4月には弟のバシル氏が財務相を辞め、5月には兄のマヒンダ氏が首相辞任に追い込まれていた。

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白井さゆり
慶應義塾大学総合政策学部 教授
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ひとこと解説

スリランカは成長戦略として港湾などインフラ投資を進めており、多くが中国の一帯一路戦略とも関係している。

対外債務が外貨準備に比べて大きいため債務の罠として懸念されていた。

以前に同国を訪問した際に専門家たちと話をしたことがあるが大きな懸念をもっていない印象を受けた。

今回の債務不履行はコロナ危機により観光客が激減し経常収支が悪化したうえにエネルギー価格高騰で外貨が底をついたことがきっかけである。

コロナ危機時の消費税の減税や所得税の減税と歳出拡大をしたこともあり公的債務はGDP比で100%を超えている。

前政権がきちんとマクロ経済政策へ対応しなかったことが根本原因との見方も多い。厳しい道のりとなる。

2022年7月13日 12:06』