韓国原発輸出、政権交代で再点火 西側技術求む東欧に的

韓国原発輸出、政権交代で再点火 西側技術求む東欧に的
チェコやポーランド、2030年までに海外で10基受注めざし
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM07DYG0X00C22A7000000/

『6月22日、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の姿は、原子炉メーカーの斗山エナビリティー(旧斗山重工業)の昌原事業所にあった。

「原発輸出の扉が大きく開かれた。私も政府高官も原発セールスのために四方八方を駆け回る」。尹氏は斗山幹部を前に国として原発輸出を推し進める考えを示した。

所管官庁の李昌洋(イ・チャンヤン)産業通商資源相は翌週、チェコとポーランドへと飛んだ。韓国電力の原発事業子会社や斗山、大宇建設などの関連企業の幹部を引き連れて、原発導入を検討する両国に韓国製原発を売り込んだ。

チェコとポーランドでは原発新設のための事業者選定が進行中だ。両国は旧共産圏という歴史的経緯からロシア(旧ソ連)の原発技術を導入してきたが、今は安全保障の観点から西側諸国の原発技術を導入する意向を示しているという。

欧米や日本は原発新設を進めてこなかった事情もあって原発メーカーも海外輸出に消極的とされる。結果的に技術蓄積のある韓国の原発産業に対する期待が高まっているというのだ。

韓国は2009年の李明博(イ・ミョンバク)政権時にアラブ首長国連邦(UAE)から原発4基の建設を受注した実績がある。直近5年間の文在寅(ムン・ジェイン)政権は「脱原発政策」を掲げたため受注活動は下火になったものの、尹政権下で海外輸出へ再び動き出した。

韓国政府は7月中に官庁や政府系企業から人材を集めて原発輸出を主導する「原発輸出戦略推進団」を発足させる。尹氏は30年までに海外で原発10基の新規受注を目指すとしており、日本や米国、欧州の老舗メーカーの間隙を突いて東欧を皮切りに世界の原発市場で存在感を高めようとしている。

(ソウル=細川幸太郎)』