NY原油100ドル割れ、4月下旬以来の安値 景気悪化懸念

NY原油100ドル割れ、4月下旬以来の安値 景気悪化懸念
https://www.nikkei.com/article/DGXZASQ2INYPC_W2A700C2000000/

※ ここの原油先物市場の市場参加者たちは、景気の先行きは見通し暗く、石油の消費量もそんなに多くは無い…、と見ているということか…。

※ ロシア産石油の禁輸・制限による「供給減」がもたらす「価格高騰」よりも、景気悪化による「需要減」がもたらす「価格低下」の方を、重く見ているということか…。

『【NQNニューヨーク=横内理恵】5日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は大幅に反落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の8月物は前営業日の1日と比べて8.93ドル(8.2%)安の1バレル99.50ドルで取引を終えた。一時は97.43ドルと4月下旬以来の安値を付けた。世界的な景気悪化の懸念から原油先物の売りが広がった。ドル高が進み、ドル建てで取引される原油の割高感が意識されたのも相場の重荷となった。

ロシアから欧州への天然ガスの供給が一段と細り、エネルギー高で欧州景気が悪化するとの懸念が広がった。米連邦準備理事会(FRB)の積極的な金融引き締めで米景気の減速基調も強まるとみられており、原油需要が停滞するとの見方が売りを誘った。

ドル高も売りの一因だった。欧州景気懸念から外国為替市場でユーロが対ドルで20年ぶりの安値を付け、英ポンドなども対ドルで下落した。欧州の主要株価指数が大幅に下落し、米株式相場も下げ幅を広げる場面があった。株と同様にリスク資産である原油先物の持ち高を手じまう動きも相場の重荷となった。

ニューヨーク金先物相場は6日続落した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である8月物は前営業日比37.6ドル(2.1%)安の1トロイオンス1763.9ドルで取引を終えた。対ユーロなどでドル高が進み、ドルの代替投資先として逆の動きになりやすい金が売られた。一時は1763.0ドルと2021年12月以来の安値を付けた。
多様な観点からニュースを考える

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

今村卓のアバター
今村卓
丸紅 執行役員 経済研究所長
コメントメニュー

分析・考察

景気後退が米国、世界へ広がる局面での原油価格の急落は、2008年のリーマンショックの前後にありました。景気は後退だが余熱あり、余剰資金が商品市場に流れ込んだ08年7月初めに145ドル。そこから金融危機の懸念が深まるにつれ原油先物は下がり10月に入り100ドル割れ、危機が世界に広がり政策も無力だった12月初めに50ドル割れ、2月の33ドル台まで下落しました。今回は金融危機や世界景気の深刻な後退の懸念はなく、原油も極端な下落はないと思います。ただ、高インフレ抑制への強力な金融引き締めが景気後退観測と相まって、今年秋には原油先物に意外に強い下押し圧力が掛かる局面はあると思います。
2022年7月6日 18:05
滝田洋一のアバター
滝田洋一
日本経済新聞社 特任編集委員
コメントメニュー

ひとこと解説

マーケットのテーマは今や世界の景気後退です。そんななか注目されるのが7月21日。日銀金融政策会合とECB理事会の開催日です。
①ちょっと前ならECB利上げ→日銀孤立が挨拶代わりでした。
②でも今や欧州がエネルギー危機、インフレ高進、景気後退懸念の渦中にあります。
③ドイツ政府はエネルギー大手救済のための法案を閣議決定しましたが、欧州はエネルギー危機と金融危機の複合危機に直面しかねません。
④ECBはインフレ対策と金融システム対策の板挟みにあります。「仮に」日銀が金融緩和見直しを示唆したら、ECBの運命やどうなるでしょう。
原油価格急落はこうした景気、金融の変調と表裏の関係にあります。
2022年7月6日 9:44 (2022年7月6日 11:42更新) 』