米国・英国の情報機関トップ「中国は最大の脅威」

米国・英国の情報機関トップ「中国は最大の脅威」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR0707Y0X00C22A7000000/

『【ロンドン=佐竹実】米連邦捜査局(FBI)と英情報局保安部(MI5)のトップは6日、中国は経済や安全保障への「最大の脅威だ」との認識を示した。産業スパイなどを通じてあらゆる手段で西側の技術を盗もうとしているとして、企業に警戒を呼びかけた。

FBIのレイ長官とMI5のマッカラム長官が同日、ロンドンのMI5本部で記者会見した。米英の情報機関トップが並んで中国への警戒を表明するのは異例だ。英メディアによると、レイ長官は中国について「我々の経済や安全保障に対する、最大で長期的な脅威だ」と述べた。西側の技術を盗むために「あらゆる手段」を使っているとも指摘した。

また、レイ長官は中国がロシアによるウクライナ侵攻から「あらゆる種類の教訓」を得ていると指摘した。欧米諸国の経済制裁などが念頭にある。もし中国が台湾を強制的に奪えば「世界がこれまで見たことの無いような恐ろしいビジネス上の混乱を引き起こすだろう」と語った。

米国は情報漏洩の危険があるとして、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)を高速通信網「5G」から排除するよう同盟国に呼びかけた。英国もこれに応じ、2020年にファーウェイ排除を決めている。

マッカラム長官によると、MI5による中国への対応は過去3年で2倍に増え、さらに2倍に増えるという。英国では15万人の中国人留学生が学んでいるが、そのうち50人が軍とのつながりがあったという。

英政府は21年、重要分野の技術流出防止を目的とした「国家安全保障・投資法」を成立させた。中国が念頭にある。人工知能(AI)、量子コンピューター、通信、防衛、エネルギーなどが対象で、これらの分野の英国企業に投資する際は政府に事前に届け出なくてはならない。安保上問題があると判断すれば、政府は取引を阻止することができる。』