ウクライナ問題で米、欧州の結束強まり米中対決は陸から海上へ

北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:ウクライナ問題で米、欧州の結束強まり米中対決は陸から海上へ
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『2022年7月3日:ノルウェー国防研究所のチョ・インゲ・ベッケボルドJo Inge Bekkevold研究員(中国フェロー:研究員・Head of the Centre for Asian Security Studies, Norwegian Institute for Defence):右 は2022年6月28日(現地時間)、米国の外交専門誌「フォーリン・ポリシー」(FP)への寄稿記事の中で、「(ウクライナ戦争は)ロシアの中国依存度を増加させている」としfb658612「中国はロシアにとって第1位の貿易相手国で、世界のどの国よりも多くの原油をロシアから輸入している。また、新たに建設されるパイプラインを通して、天然ガスの輸送量が急速に増加するものと予想される」と指摘した。

d61a000e中国の最大の原油輸入元は、かつてのサウジアラビアから最近はロシアに変わり、中国の先月5月のロシア産原油輸入量は前月比で28%増加した。またベッケボルド研究員は「今回の戦争で欧州の人々は、中国を『潜在的な安全保障上の脅威』だとする見方を一層強めている」とした。

また中国は、ロシア資源の購入だけで無く、ロシアで不足している物の輸出でもロシア支援を行っている。その中でも、2022年3月に中国からロシアに輸出されたアルミナ(酸化アルミニウム、 aluminium oxide)は9949トン。前年同月は104.5トンだったので、90倍以上になっている。

217a6e3cアルミナは金属アルミニウムの原材料で耐火剤、研磨剤、吸着剤、触媒、耐食性磁器などにも用いられ、ロケットの固体燃料の推進材にも使用され、戦争前はウクライナのMykolaiv(ウクライナ語ムィコラーイウ)にある、中国以外では世界でもトップのロシアのアルミニウム製造企業ルサールRussian aluminium producer Rusalの精錬所refineryで製造されていた。過去ブログ:2022年4月中国からロシアへのアルミナ輸出急増と露アルミ製造業の混乱

NATO(北大西洋条約機構)は6月29日、中国の脅威への対応案を盛り込んだ新たな「戦略概念」を採択した。ベッケボルド研究員は、欧州でファーウェイなど中国の通信会社を5Gインフラ構築から排除する動きが見られていることも、欧州が「脱中国化」に乗り出している事例に挙げた。

https_3A_2F_2Fs3-aさらに「米国やEU(欧州連合)などが加盟しているNATOの団結も、ウクライナ問題が触発した地政学的再編の一面」だとし「欧州・米国間の不和の懸念が過去数年にわたり強まっていたが、ロシアのウクライナ侵攻はこうした現象を逆転させた」と記した。

3980345a-sその上でベッケボルド研究員は「陸地が焦点になっていたかつての冷戦とは対照的に、米中競争の主な戦区は海になるだろう」とし「広大なインド・太平洋地域は潜在的に予測不可能な環境になるだろう。海洋の主導権を巡って両国が競争することは、海での事件発生の可能性を高めかねない」と指摘した。

b7468de0、、、ウクライナ紛争で、親露中国のEU圏にまで伸ばした一帯一路構想Belt and Road Initiativeにも影響が出る可能性もあり、そうなれば中国の活路は東南アジアや中央アジアになる。それを見越してか、インドはすでに中央アジア諸国との経済関係強化に動き出し、日本、オーストラリア、インドを含む非公式な安全保障グループである「クアッド(QUAD)」は、中国のこの地域での軍事的動きをけん制する狙いがある。 参照記事 過去ブログ:2022年5月スリランカがデフォルト、「一帯一路」で債務の罠に 首相は辞任 4月思い起こされる故レフ・カチンスキの言葉と露の国際法無視 3月ロシアの戦争収支に於ける中国の重要性 3月仏、独、中首脳が3月8日会談>中国、ロシア制裁に反対表明 2月将来的な露へのウクライナ制裁に向け中露へ警告 米国 2月2022年2月中央アジアへの中露進出に切り込むインド

k10013639231_2205231713_0523171406_01_04また経済面では、2022年5月20~24日のバイデン米大統領のアジア歴訪で、「インド太平洋経済枠組み(IPEF:Indo-Pacific Economic Framework)」が始動した。「繁栄のためのインド太平洋経済枠組みに関する声明」によると、この枠組みは「経済の強靱性、持続可能性、包摂性、経済成長、公平性、競争力を高めることを目的とする」ものだ。参加国は、米国、日本、インド、ニュージーランド、韓国、シンガポール、タイ、ベトナム、ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、オーストラリアの13カ国で、東アジア地域の経済大国である中国が名を連ねておらず、「中国外し」の意図が透けて見え、目的があいまいとも言われるが、米国の中国への経済制裁を補強する意味合いがあると思える。 参照記事』