欧州、広がるウクライナ疲れ 長期化で支援に影響も―物価高、市民の心理に変化

欧州、広がるウクライナ疲れ 長期化で支援に影響も―物価高、市民の心理に変化
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022062600204&g=int

 ※ 「ガマン比べ」「貧乏合戦」の様相と、なってきた…。

『ロシアのウクライナ軍事侵攻が5カ月目に突入した。「自由と民主主義を守る戦い」という側面からウクライナに強い共感を抱き、結束して支えてきた欧州だが、戦争長期化に伴い「支援疲れ」が広がり始めている。侵攻当初と比べウクライナへの関心は薄まり、並行して進む物価高への不満が高まっている。世論の動き次第では、今後の支援態勢に影響が生じる恐れもある。

物価高止まり、長期化も G7各国で政治課題

 ◇報道減る

 2月、欧州の一角であるウクライナで始まった「主権国家に対する侵略戦争」は欧州市民に大きな衝撃を与えた。欧州各国で寄付や難民支援などの活動が一斉に広まった。
 当初の関心が高かった背景には「欧州人」として民主主義国の同胞を助けようという団結意識があった。英国でも連日、ニュースがウクライナ情勢一色となり、議会でも支援に議論が集中した。

 しかし、戦争が予想以上に長期化する中、ウクライナ問題は人々の「主要な関心事」から外れつつある。話題は内政や生活に直結した問題が中心となり、戦争関連報道も減った。物価や燃料高騰に直面し、市民の多くは日々の生活に必死で、他国での戦争に深く注意を払う余裕がない。

 ◇微妙な受け止め方

 欧州のシンクタンク「欧州外交評議会(ECFR)」が最近発表した、欧州連合(EU)加盟9カ国と英国の8000人を対象とした調査結果は、欧州人の微妙な受け止め方を反映している。自国のウクライナ支援が「過多」で、内政問題がおろそかにされていると答えた人は42%。「過多ではない」(40%)を上回った。

 こうした「内向き志向」がさらに強まれば、各国政府のウクライナ対応も見直しを迫られそうだ。今月中旬、ウクライナ訪問から帰国したジョンソン英首相は「世界中でウクライナ疲れが起き始めていることが心配だ」と懸念を表明した。

 フランスの国際関係戦略研究所(IRIS)のドグリニアスティ研究員は仏紙フィガロに対し、「紛争当初の大規模な作戦は連日メディアに取り上げられたが、現在の消耗戦はそうではない」と指摘した。関心が低下した要因として「現場の変化が見えにくい長い戦争に突入している」点を挙げている。 』