ベトナム、繊維・衣料品輸出が過去最高に 1~6月23%増

ベトナム、繊維・衣料品輸出が過去最高に 1~6月23%増
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM243JT0U2A620C2000000/

『【ハノイ=大西智也】ベトナム繊維協会は2022年1~6月の繊維・衣料品輸出額が過去最高の前年同期比23%増の220億ドル(約2兆9600億円)になる見通しを明らかにした。中国・上海のロックダウン(都市封鎖)の影響で原料の調達が一部で滞ったが、欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)の発効などが輸出額を押し上げた。

複数の現地メディアが報じた。ベトナムの衣料品輸出額は中国に次いで世界2位。2020年のFTAに加え、19年の環太平洋経済連携協定(TPP)の発効が寄与しており、同協会のブー・ドク・ザン会長は「これらの協定が過去5年間の国内繊維産業の成長を後押ししている」と強調した。

新型コロナウイルスの流行が収束しつつあり、主力輸出先である欧米地域では、衣料品の需要回復が続いている。厳格なコロナ対策を講じている中国から、原料生地の調達に支障があったが、「過去の経験から在庫確保を急ぎ、生産への影響を最小限にとどめた企業が多かったようだ」(業界関係者)という。

衣料品の原料である糸の輸出額も拡大している。2021年は通年で56億ドルを輸出したが、1~6月は約30億ドルになるもようだ。

当面の課題はロシアによるウクライナ侵攻に伴う資源価格の上昇だ。ザン会長は衣料品の製造コストの上昇につながるとの認識を示した。その上で「欧米地域での第3四半期、第4四半期の受注に影響が出る」と述べた。

米中貿易戦争の影響で、中国から米国に衣料品を輸出する場合、追加関税が必要になる。このため、ベトナムは中国にある製造拠点の有力な移転先となっている。』