中国南部で水害、広東省などで数百万人被災

中国南部で水害、広東省などで数百万人被災
地元政府「百年に一度の大洪水」と警戒呼びかけ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM2364U0T20C22A6000000/

『【広州=川上尚志】中国南部の広東省などで大雨による水害が発生している。山間部を中心に住居や畑などが水没する被害が出ており、被災者は数百万人に達する。大都市は直接的な被害を受けていないため中国全体の経済への影響は限定的と見られるが、地元当局は警戒を呼びかけている。

「22~23日に省北部で百年に一度の大洪水が発生しています。川に近づくのは避けて」。広東省政府は23日、省内の住民に対しそう通知した。同省のほか、隣接する広西チワン族自治区や福建省で5月初めから記録的な大雨が続き、6月後半以降に山間部を中心に洪水が起きているためだ。

23日昼時点で死者が発生したという発表はないが、地元当局によると広東省で約50万人、広西チワン族自治区で百数十万人の被災者が発生した。一部の観光地が水没したほか、家屋や農作物への被害も生じている。広東省北部の清遠市の住民は「自宅の庭まで水につかった。こんなことは初めてだ」と話す。

広東省の広州市や深?市といった産業集積地には直接的な被害がほとんどなく、サプライチェーン(供給網)が大きく混乱する事態には至っていない。

中国では最近、毎年のように水害が起きている。2020年8月には長江上流の四川省や重慶市などで洪水が発生し400万人近くが被災した。21年7月には中央部の河南省で「千年に一度の大雨」(現地気象台)による水害が起き、398人の死者が発生したほか、日産自動車の現地合弁工場も一時稼働を停止した。

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川島真
東京大学大学院総合文化研究科 教授
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別の視点

写真のキャプションには「救急隊員たち」とあるが、これは人民解放軍である。オレンジ色のジャケットには「軍」の字が見える。その下の字は霞んでいるが「訓」であれば、軍事訓練中の人々が救援に出動した可能性もある。中国側の報道では、南方軍区に属する陸軍第74集団軍が災害救援に出動したとのことなので、その軍隊かもしれない。昨今、中国人民解放軍には災害救援を通じて社会にその存在をアピールするようになってきている。今回も消防などと共に行った妊婦救済の模様を動画で発信するなどしている。軍はなぜロイターという海外メディアにこのような撮影機会を与えたのか。そのような軍や政府機関の意図を考えることも大切だろう。
2022年6月24日 8:18

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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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ひとこと解説

人類は災害を止めることができない。犠牲を抑制することができる。これは防災の目的である。日本人の防災意識は世界No.1だが、中国を含めて多くの国は防災意識が欠如している。これは悲劇が生まれる原因
2022年6月23日 19:16 (2022年6月23日 19:30更新) 』