米大統領、ガソリン税停止要請 「今は戦時、値下げを」

米大統領、ガソリン税停止要請 「今は戦時、値下げを」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN22EZX0S2A620C2000000/

『【ワシントン=高見浩輔】バイデン米大統領は22日、ガソリンに課している税金を3カ月間停止するよう議会に要請した。インフレの主因になっているガソリン価格の上昇を抑える狙いだ。「今は戦時だ」と述べ、石油業界に対して給油所での値下げを強く促した。議会には政策の効果を懐疑的にみる声があり、実現するかどうかは不透明だ。

バイデン氏は旅行などが活発になる9月末にかけて1ガロン(約4リットル)あたり18セントの連邦ガソリン税を停止することを提案した。軽油にかかる24セントの課税も対象とする。各州政府が独自に課しているガソリン税も平均で30セント相当あるとして停止を求めた。石油の増産要請などを通じて最大で1ドル程度の引き下げが可能だと見積もっている。

米国内のガソリン価格はロシアによるウクライナ侵攻後に約2ドル上昇し、6月に初めて5ドルを突破した。バイデン氏は原油価格が下がったときでも給油所での価格が低下しなかったと石油業界を批判したうえで「コストに見合った形で価格を下げるべきだ。いま、今日やりなさい」と強い口調で訴えた。

ガソリン税の一時停止は議会に決定権がある。民主党のマンチン上院議員は4日、米ABCの取材に対してバイデン氏の提案に反対する意向を表明した。ガソリン税が道路などのインフラを整備するための基金の財源になっていることや、価格を引き下げる効力に疑念があることを理由にあげた。

バイデン氏はほかの税収増により今年だけで財政赤字が1.6兆ドル縮小するとの見通しを示し、インフラ整備基金の運営に大きな支障はないとも説明している。ただ上院は与野党の議席が拮抗しており、ただでさえ法案が通りにくい情勢だ。野党の共和党は気候変動対策に熱心なバイデン政権が国内の石油生産能力の低下を招いたと批判している。』