手に負えなくなると、法律で規定すれば、世の中が制御できると考える人達

手に負えなくなると、法律で規定すれば、世の中が制御できると考える人達 : 机上空間
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/29009561.html

『中国で、なかなか香ばしい提案が出てきているようです。一部の学者が言っているというだけで、具体的な法制化の動きが出ているわけではないのですが、色々と税収が厳しくなってきたので、失業税を取ろうという話が出てきました。最近の中国では、余りにも就職難なので、活動を放棄して、昼間から公園で寝そべっている「寝そべり族」という連中が出てきています。

何しろ、条件の緩い公務員の空きが1人分出たので、募集をかけたら、2万人の応募が集まるくらい中国では、就職が厳しいです。なので、大学院を出た人が、フードデリバリーで生計を立てていたり、北京大学の警備員の職では、募集条件の最低学歴が大学卒業です。学業を積んでも、活かせる職の空きが無いのです。それゆえ、その中で競争する事に疲れた若者が、全てを諦めて無為に時間を過ごすようになってしまっています。

その状態を改善するのに、経済を立て直すのではなく、失業している事を罪として、税金を取ろうというのが、失業税です。世の中には、色々な政府があり、キテレツな税金を設けているところもありますが、失業対策として失業者に税金を課すというのは、さすがに聞いた事がありません。思い通りの世の中を実現する方法として、法律で縛れば実現すると考えるのは、いかにも共産主義的な発想です。原因を解消するのではなく、罰を設ける事で規制しようとするのは、武漢肺炎に対する一連の対策を見ていても明らかです。そして、上海などでは、「我々はロックダウンなど強制していない。自宅待機をしているのは、あくまで、各住民が自主的にやっていた事だ」などと言い出す始末です。上海は中国の他の地域とは違うという面子を保つ為の、余りにもあからさまな虚偽です。何かを強制しても、その結果に対する責任すら負うつもりが無いのが判ります。

似たような話で、あるIT企業が社員の募集をかけた条件として、新入社員が会社に対して、仕事を教えてもらえるのだから、謝礼を払えと言い出すところも出ています。これは、実際に、そういう募集が出ています。対価として、会社で仕事をする事で、一生もののIT技術のスキルが身につくのだから、教わるほうが謝礼を払うのは当然であるという考え方です。

経済のような、きっちりとした結果を出すのが難しい事に対しても、名目上の数字を揃える為に、その場しのぎの対策を行うのが共産主義的な発想です。最近で、一番良い例が隣国の韓国の文大統領の政策です。時給を無理やり引き上げて、従わないと罰則を設けたり、臨時雇いの公務員枠を拡大して、形の上で就業させる事で、失業率を下げたり、成果を数字だけで判断すれば、結果は出ましたが、経済は悪化しました。

何しろ経営者にしてみれば、経済が上向かないのに罰則付きで従業員の時給だけ引き上げられたのですから、雇い止めや解雇で、経営が傾かないように工夫するのは当たり前です。臨時雇いの公務員枠も、増やした人員に対して仕事の割当が間に合わず、公園でのポイ捨てを注意する係とか、施設の照明の消し忘れを点検して回るだけの仕事とか、将来に対して何の蓄積にもならない仕事を無理やり設けて、ノルマとして課せられた公務員枠を消化するような奇妙な事が起きました。

結果として、公務員ではない一般失業者は増え、非正規労働者が増え、組まれた莫大な予算は、社会に対して何の蓄積も残さず、ただ支払っただけで消えてしまいました。また、無理な予算編成で国家債務は膨れ上がり、整えた数字の代償が重くのしかかっています。これは、政治ではありません。

最終的に中国共産党が言いたいのは、世の中がうまく回らないのは人民が悪いという事です。その為、人民を罰っしようとします。しかし、失業に関して言えば、そもそも世の中に労働者を賄える職が無いのですから、これは政治の問題でもあるのです。全て政治が悪いとは言いませんが、その責任の多くを担っている事は自覚すべきです。そうでないなら、共産党が一党独裁で政治を担っている意味は、まったく無い事を自ら証明している事になります。』