ロシア軍、東部要衝の「郊外集落を掌握」

ロシア軍、東部要衝の「郊外集落を掌握」
第二の都市ハリコフも再攻撃
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB204PK0Q2A620C2000000/

『【ウィーン=押切智義】ウクライナ東部ルガンスク州の要衝セベロドネツク市を巡り、同州のガイダイ知事は20日、ロシア軍が同市近郊の集落メトルキネを掌握したとSNS(交流サイト)で明らかにした。ロシア軍はウクライナ第二の都市ハリコフへの攻撃も再開し始めている。

23~24日には欧州連合(EU)首脳会議が開かれる。攻撃激化で、ウクライナ支援を続けるEU首脳に対するけん制を図っている可能性もある。

ウクライナのゼレンスキー大統領は19日夜のビデオ演説で「ロシアの敵対的な活動が活発になると予想すべきだ。今週がまさにそうだ」と語った。ウクライナだけでなく「欧州諸国もロシアの敵対行為に備える必要がある」とも警告した。

EU首脳会議では、ウクライナを加盟候補国として認めるかなどの議論が交わされる予定だ。

セベロドネツクではウクライナ軍がアゾト化学工場を拠点にロシア軍との戦闘を続けている。ロシア側としては周辺の拠点を掌握することで、同工場への包囲を強める狙いがある。

ガイダイ氏は19日、別の集落ではロシア軍撃退に成功したと投稿した。「ロシア軍はセベロドネツクの完全掌握を目指しているが、失敗している」とした。

ロシアは東部ハリコフ州でも再攻勢に出始めている。ロシア国防省は19日、ハリコフ市にある戦車修理工場を破壊したと発表した。

同市は侵攻開始直後に激しい戦闘が繰り広げられ、その後ウクライナ軍がロシア軍を国境付近まで押し戻していた。東部ドニエプロペトロフスク州でも、ウクライナ軍の拠点や燃料施設を狙った攻撃が相次いでいる。

一方、南部ではウクライナ側が攻勢をかける。米戦争研究所は19日、ミコライウ州とヘルソン州の境界付近では、ロシア軍が押し戻されているとし「今後数週間でウクライナ軍が(ロシアが支配する)ヘルソン市にさらに脅威を与えられる可能性が出てきた」と分析した。

ロシア国防省は20日、ロシア太平洋艦隊が東シナ海やフィリピン沖で軍事演習を行っていると発表した。航行演習にはフリゲート艦などが参加。潜水艦の偵察・哨戒、対空防衛などを念頭に演習を行っているという。参加した艦艇は、日本列島を太平洋側から半周するように航行し、東シナ海に入ったとされる。

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