ウクライナ大統領、攻撃激化を警戒 東部要衝で攻防続く

ウクライナ大統領、攻撃激化を警戒 東部要衝で攻防続く
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR1944W0Z10C22A6000000/

『【ドバイ=福冨隼太郎】ウクライナ東部の要衝であるルガンスク州セベロドネツク市やその周辺では、19日もウクライナ、ロシア両軍による激しい攻防が続いた。ロシア軍はこの地域に戦力を集中しており、戦闘はますます激しくなる可能性がある。ウクライナのゼレンスキー大統領は同日夜のビデオ演説で、ロシアによる攻撃は激化するとの見通しを示し、警戒を呼びかけた。

ルガンスク州のガイダイ知事は19日午後、SNS(交流サイト)に「ウクライナで最も困難な情勢にあるのはルガンスクだ」と記した。セベロドネツク市を巡っては「激しい戦闘が続いている」と改めて強調し、攻防の激しさを訴えた。

ガイダイ氏は18日には、ロシア軍が他地域から予備部隊を集め、セベロドネツク攻撃に向けて戦力を増強していると説明していた。ロシア軍は無人偵察機で同市を24時間偵察するなど攻勢を強めている。

一方、ゼレンスキー氏は19日夜のビデオ演説で「明らかに、ロシアの敵対的な活動が活発になると予想すべきだ」と述べた。ウクライナの欧州連合(EU)加盟を巡り、EUが今週に協議することがロシアを刺激し、攻撃を強める理由になるとの見立ても示した。

EUは23~24日の首脳会議でウクライナの加盟について協議する予定だ。欧州委員会は17日にウクライナをEU加盟候補国として認めるよう加盟国に勧告している。

ウクライナ南部でも戦闘は激しくなる可能性がある。ウクライナ軍参謀本部は19日、ロシア軍が占領下の南部ヘルソンで「防空システムを増強している」と指摘した。ウクライナ軍の反攻に備えているとみられる。

一方、英国防省は「ロシア軍は士気に問題を抱えている可能性が高い」とする分析を19日公表した。部隊が命令を拒否する事態などが起きていると説明。「作戦目標を達成する能力を制限するほど重大だとみられる」と分析した。一方で、戦闘が激しさを増すなか、ウクライナ軍でも兵士が脱走している可能性があると指摘した。』