フィリピン次期副大統領、地元で就任式 影響力誇示

フィリピン次期副大統領、地元で就任式 影響力誇示
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 ※ 『フィリピンでは正副大統領が別々に直接選挙で選ばれるが、就任日は6月30日と規定されている』…。

 ※ 「組閣」は、それ以後か…。

※ ダバオのフィリピン内での位置。

※ 東南アジア各国。

『【ダバオ(南部ミンダナオ島)=志賀優一】フィリピンのドゥテルテ大統領の長女であるサラ・ドゥテルテ氏(44)は19日、副大統領の就任に先立ち南部ダバオ市で「就任式」を開いた。フェルディナンド・マルコス次期大統領(64)に先んじて式典を開くことで、自身の存在感を誇示する狙いがある。かつてない強力な副大統領になる見通しで、すでに政権内の主導権争いの激化を懸念する声も聞かれる。

サラ氏は19日夕、ダバオ市で開いた式典で「(自身に投票した)3220万人の声は大きく明白だった」と強調した。式典にはマルコス氏も出席した。

フィリピンでは正副大統領が別々に直接選挙で選ばれるが、就任日は6月30日と規定されているため2人とも同日に同じ会場で就任式を開くのが通例だ。仲たがいしたドゥテルテ大統領とロブレド副大統領は別の場所で就任式を開いたが、今回は副大統領が別の日程と場所で式典を開く異例の形となった。

サラ氏はマルコス氏の大統領就任式に出席するために別の日程で開催したと説明している。ただ大統領に注目が集中する日程と場所を意図的に避けて、自らの存在感を見せつけたとの見方は多い。

5月9日に投開票された副大統領選でサラ氏は61.53%の得票率で圧勝した。現行憲法が制定された1987年以降で過去最高の得票率だ。大統領選で得票率が58.77%だったマルコス氏を上回る。

サラ氏は当初、世論調査でも次期大統領の最有力候補と目されていた。大統領選ではサラ氏が副大統領選に回りマルコス氏を支持したことが、同氏の圧勝の決定的な要因となった。

すでに政権運営のあり方について懸念する声も出ている。そもそもフィリピンの制度では正副大統領は別々の選挙で選ばれるため、政策や主張が一致せず対立することが多い。日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所の川中豪・上席主任調査研究員は「副大統領のサラ氏が存在感を持ちすぎると、マルコス氏とのあつれきが生じかねない」と指摘する。

フィリピンの副大統領は大統領が空席となった際に大統領に昇格する。任期が6年の大統領は再選が認められていないが、副大統領が昇格した場合は次の大統領選に出馬できるケースがある。実際、副大統領から昇格したアロヨ元大統領はその後の選挙に勝利し、計約9年半、政権を維持した。

マルコス氏には税金未納問題などがくすぶっており、反マルコス派の団体が最高裁判所に要職に就く資格はないと訴えている。それだけに、サラ氏は親密なアロヨ氏の前例を踏まえ、マルコス氏の任期途中の辞任を見越してあえて副大統領に就任したという見方もくすぶっている。』