バイデン氏の高齢不安、「身内」から再燃 24年大統領選

バイデン氏の高齢不安、「身内」から再燃 24年大統領選
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN170OU0X10C22A6000000/

※ 「バイデン氏再出馬の有無」の問題は、「共和党の大統領候補が、トランプ氏の再出馬」となるかどうか…、に大きく影響される…。

※ ここら辺が、「面白いところ」だ…。

※ 現在、バイデン氏79才。トランプ氏76才。3才違いだな。

※ いずれにせよ、「事態の成り行き」からは、目が離せない…。

『2021年1月6日の米連邦議会占拠事件をめぐり、民主党はトランプ前大統領の責任追及へ攻勢をかけている。「反トランプ」の大合唱に共鳴するように党内から漏れ出たのは、皮肉にもバイデン大統領の高齢を不安視して再選不出馬を論じる「非バイデン」の声だ。

「陰謀の中心にはドナルド・トランプがいた。クーデター未遂だ」。民主党主導で議会占拠事件を調査してきた下院特別委員会のトンプソン委員長は9日の公聴会冒頭、こう明言した。

20年大統領選の結果を覆そうと支持者を扇動した前大統領を「断罪」。11月の中間選挙、24年の次期大統領選への影響力を弱める狙いがある。

民主党が「反トランプ」キャンペーンの大攻勢をかけようとした矢先、その勢いをそぐような、バイデン氏以外の候補者を模索する議論が「身内」から再燃した。

火を付けたのはリベラル系ぞろいの主要メディアの代表格、ニューヨーク・タイムズ。11日配信の記事でオバマ元大統領側近のデビッド・アクセルロッド氏らの発言を引用し、民主党内で高齢のバイデン氏の再出馬に「ノーが広がり始めている」と報じた。

同じ週末、党内左派の中心人物、オカシオコルテス下院議員はCNN番組でバイデン氏の再選を支持するかと問われ、即答しなかった。動揺を打ち消すように、ジャンピエール大統領報道官が週明けに別のCNN番組に出演し、バイデン氏の高齢不安を笑い飛ばしてみせる場面もあった。

就任時点から史上最高齢の大統領であるバイデン氏は現在79歳。80歳を超えて再選に挑むことになり、2期8年務めれば退任時は80代後半になる。バイデン氏自身が繰り返し24年の再出馬を表明し、かねてくすぶる高齢不安を鎮静化してきた経緯がある。

【関連記事】バイデン氏、自転車で転倒 米当局者「医療措置は不要」

不安再燃の主燃料はまず、収まらないインフレだ。10日発表の5月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比8.6%上昇し、伸びが鈍るどころか再加速した。翌11日に米国平均ガソリン価格は初めて1ガロン(約4リットル)あたり5ドルに達した。

米政治サイト「リアルクリアポリティクス」が集計する政権支持率は足元で40%を下回る水準に沈んだ。米ギャラップ社によると、民主党支持層による支持率も政権発足当初の90%台から、最近は80%そこそこの水準に低下している。

「大統領就任後の16カ月間で870万の雇用を生み出した」。バイデン氏は14日、ペンシルベニア州での演説で成果を誇ったものの、インフレ抑制は米連邦準備理事会(FRB)に頼るほかに有効な手がない。

劣勢が強まる11月の中間選挙への焦りだけが「非バイデン」論の火をあおったわけではない。24年大統領選に現在76歳のトランプ氏が出馬しないのではないかとの観測がもう一つの発火点だ。

民主党陣営の大統領選に長く携わってきたブルッキングス研究所のエレイン・カマルク氏は「トランプ氏が24年大統領選に出ると思わない」という。再出馬を示唆して政治資金を集め、共和党内で影響力を保つことを主な目的としているとの見立てだ。

トランプ氏が24年の立候補を見送るなら、同氏の再選阻止を望む民意を広範に集めることができるバイデン氏が再出馬する理由も薄れる。

民主党に近い政治コンサルタントのマット・グロツキー氏は「トランプ氏に勝てる唯一の民主党候補はバイデン氏」としつつ「たとえば(40代と若く、トランプ氏に近い)デサンティス・フロリダ州知事が相手なら、対抗できる最高の民主党候補は誰かということが問題になる」と話す。

仮に再出馬は難しいとの考えが脳裏をよぎったとしても、それを口にした途端、政治的な影響力を失うことは両氏に共通している。逆にいえば「現時点でいくら再出馬の意欲を表明しても、そこに大きな意味はない」(ノーステキサス大学の前田耕准教授)。「反トランプ」と「非バイデン」の共鳴はしばらく続くことになりそうだ。

(ワシントン支局長 大越匡洋)

【関連記事】

・バイデン大統領、習近平氏と近く協議へ 台湾めぐり議論
・「強すぎるドル」の波紋 引き締め競争、勝者なき消耗戦に 』