ウクライナ東部要衝、ロシア軍が総攻撃準備か

ウクライナ東部要衝、ロシア軍が総攻撃準備か
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB191RU0Z10C22A6000000/

『【ウィーン=押切智義】ウクライナ東部ルガンスク州の要衝セベロドネツク市を巡り、同州知事は18日、ロシア軍が他地域から予備部隊を集め戦力を増強していると明らかにした。ロシア軍は近隣都市のリシチャンスク市への攻撃も強めており、同州の完全制圧に向けて戦力を集中させている。

ルガンスク州のガイダイ知事は18日、ウクライナの国営テレビに「多くの予備部隊が集まっている。明日か明後日、すべてを投入してくるだろう」と語った。同氏は19日にはSNS(交流サイト)に「状況はかなり厳しい」と投稿。ウクライナ軍が拠点とする化学工場などをロシア軍がドローンで24時間偵察し、攻撃をしかけているとした。

ロシアは東部ハリコフ州でも攻勢を強めている。ウクライナ内務省の顧問は19日、地元テレビで、ロシア軍が第2の都市ハリコフを砲撃するため接近しているとの見方を示した。ウクライナ軍はハリコフに攻めてきたロシア軍を一度、国境付近まで押し戻していた。

ロシア国防省は19日、ウクライナ東部ドニエプロペトロフスク州にあるウクライナ軍の拠点を巡航ミサイル「カリブル」で攻撃したと発表した。同軍将校ら50人以上を殺害したと主張している。インタファクス通信などが伝えた。同州では18日にも石油備蓄施設がロシア軍のミサイル攻撃を受け、大規模な火災が発生した。

ウクライナのゼレンスキー大統領は19日、ビデオ演説で「我々は南部を誰にも渡さない。我々の領土はすべて奪い返し、海はウクライナのものとなる」と語った。同氏は南部防衛に向け、要衝のミコライウ州とオデッサ州を訪問。現地の軍事関係者を激励していた。

北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は、独紙ビルトが18日公開したインタビューで「(ロシアとの戦闘が)何年も続くことに備えないといけない」と述べ、長期化の可能性を示した。軍事支援と商品価格高騰で多くのコストを負担するが、ロシアが軍事目標を達成すれば「我々ははるかに高い代償を支払うことになる」と強調した。』