TikTok、米情報をOracle拠点で管理 対中流出懸念が再燃

TikTok、米情報をOracle拠点で管理 対中流出懸念が再燃
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN180E80Y2A610C2000000/

『【シリコンバレー=奥平和行】中国発の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の運営会社は17日、米国の利用者データの管理体制を変更したと明らかにした。米IT(情報技術)大手、オラクルのデータセンターでの保管を原則とした。同日に米メディアが中国からのアクセスについて報じるなど、個人情報の対中流出の懸念が再燃していた。

公式ブログで説明した。従来は米バージニア州とシンガポールに構える自社のデータセンターを利用していたが、オラクルの拠点での保管を原則とする体制に移行した。現時点では自社拠点もバックアップのために併用しているが、オラクルに一本化し、自社の拠点では利用者データを削除すると説明している。

ティックトックは世界で10億人以上の利用者を抱え、米国でも若年層を中心に人気を集めている。一方、中国企業が運営していることから、中国に個人情報が流出して悪用される懸念が生じていた。一部の米議員が2017年ごろから懸念を示し、トランプ前米大統領は20年に大統領令に署名して米国におけるサービス提供を制限した。

トランプ氏は米国事業をオラクルを中心とする企業連合に売却させようと圧力をかけたが、関係者が細部で折り合うことができずに売却案は最終合意に至らなかった。トランプ氏の退陣により計画は宙に浮き、さらにバイデン大統領は21年6月、前大統領が署名した大統領令を正式に撤回していた。

ただ、米国では中国への個人情報の流出防止は党派を超えて支持を集めやすく、バイデン氏もトランプ氏が署名した大統領令を撤回した際に、米国の利用者データが中国に流出することを食い止める新たな方策を検討すると説明した。

懸念の高まりを受けてティックトックの運営会社は「国外事業は中国とは別に運営している」などと繰り返してきた経緯がある。17日のブログでも米国のセキュリティー公共政策を担当するアルバート・カラマグ氏が「米国の利用者データを管理する部署を新設し、責任者は米国に置いている」などと改めて説明している。

ただ、米ネットメディアのバズフィードが同日、運営会社の社内会議の録音をもとに、中国から米国の利用者データに繰り返しアクセスしているなどと報じていた。ティックトックは利用の増加が続き、ユーチューブやインスタグラムなど米国発の動画関連サービスから利用者を奪っているとの指摘もある。競争が激しくなるなか、中国との関係が再び焦点となる可能性がある。

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