プーチン氏「制裁は失敗した」 食糧高騰「欧米のせい」

プーチン氏「制裁は失敗した」 食糧高騰「欧米のせい」
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※ ちょっと時間帯が早いが、諸般の事情により、投稿開始する。

『【ジュネーブ=細川倫太郎、イスタンブール=木寺もも子】ロシアのプーチン大統領は17日、北西部サンクトペテルブルクで開催中の国際経済フォーラムで演説した。欧米の経済制裁にもかかわらずロシア経済は強固だと主張した。世界的なエネルギーや食糧高騰の原因は欧米自身にあり「ウクライナでの軍事作戦とは何の関係もない」と強調した。
欧米の制裁「もろ刃の剣」

「ロシア経済を崩壊させる欧米の試みは失敗した」。プーチン氏は欧米が科す制裁は「もろ刃の剣だ」と警告、ロシア経済は「徐々に正常化している」などと強弁した。

黒海をロシアが封鎖していることでウクライナ産穀物の海上輸送が滞っている問題では「ロシアは配送を妨げていない」として、ウクライナが機雷を撤去すべきだと主張した。ロシアの穀物生産を増やし、アフリカや中東などに供給すると表明した。

プーチン氏は同日午後2時(日本時間同日午後8時)に登壇する予定だったが、1時間以上遅れた。ロシア通信によると、ペスコフ大統領報道官は17日、同フォーラムで大規模なサイバー攻撃があり、ネットワークに障害が起きたと述べた。

年1回開く同フォーラムはロシアとの経済協力を望む企業経営者や政治家が集まる。過去には安倍晋三首相(当時)やフランスのマクロン大統領らも参加したプーチン氏肝煎りのイベントだ。

今回、海外要人の参加はビデオメッセージを寄せた中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席や、カザフスタンのトカエフ大統領、インドの閣僚らに限られ、内向き色が濃い。演説では「一極集中の時代は終わった」と欧米中心の秩序に反発した。

プーチン氏は侵攻が「避けられないもので必要だった」と改めて正当化した。「全ての任務は達成される」と攻撃を緩めない考えも強調した。ロシアが保有する極超音速兵器は「世界に類似したものがない」と新型兵器の性能を誇った。

ウクライナ東部ルガンスク州の要衝セベロドネツク市では17日、ウクライナ軍が拠点とする化学工場への砲撃が続いた。米CNNによると、市当局幹部は地元テレビで「状況は緊迫している」と語り、停戦や人道回廊設置に向けた交渉をしていると明らかにした。工場内には子供を含む568人の民間人が避難しているという。

親ロシア派「ルガンスク人民共和国」部隊の報道官は17日「化学工場のウクライナ兵の一部が投降を始めた」と通信アプリで明らかにした。投降した人数など詳細は公表していない。
ガス供給絞り「支援疲れ」狙う

プーチン氏はウクライナ支援を強める欧米に反発する。独仏伊の3首脳は16日にウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪れたが、ロシア国営ガスプロムは独に天然ガスを送るパイプライン「ノルドストリーム」の供給量を16日から従来計画より60%減らすと発表した。

フランスのパイプライン運営会社GRTガスは17日、ドイツからフランスへのガス供給が15日から止まっていると明らかにした。欧州世論を揺さぶり「支援疲れ」を喚起する狙いとみられる。

プーチン氏が主張したようにロシアのインフレ率は週次では横ばいから微減で推移する。輸出企業に外貨収入のルーブル両替を義務付けたことなどで通貨防衛策の効果が高まり、資源価格上昇でエネルギー輸出収入を確保したことが背景にある。フィンランドのシンクタンクCREAは、ロシアがエネルギー輸出で得た収入は侵攻開始から100日で930億ユーロ(約13兆円)と推計した。

ただ制裁の経済影響も出始めた。部品供給の混乱や人道面への配慮から、外資自動車メーカーなどは相次ぎ事業の停止や撤退を発表した。ロシア経済発展省は国内の失業率が4月の4%から年内に6.7%に上昇すると予想する。

国際通貨基金(IMF)によると、22年のロシアの国内総生産(GDP)成長率はマイナス8.5%となり、21年(4.7%)から大きく減り1995年以降で最悪となる見通しだ。侵攻が長期化すれば戦費負担の拡大も避けられない。

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