米高官、NATO戦略概念に対中国政策 月末の首脳会議で

米高官、NATO戦略概念に対中国政策 月末の首脳会議で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1505F0V10C22A6000000/

『【ワシントン=坂口幸裕】米国のジュリアン・スミス北大西洋条約機構(NATO)大使は14日、6月末にスペインで開くNATO首脳会議で中国の行動に対処する能力構築を議論すると明らかにした。会議で採択する今後10年間のNATOの方向性を示す「戦略概念」に対中国政策の明記を検討すると表明した。

オンライン記者会見で語った。スミス氏はスペインの首都マドリードで29~30日に開くNATO首脳会議に米欧の加盟30カ国に加え、加盟申請している北欧のスウェーデンとフィンランドも参加すると明言した。トルコは北欧の2カ国の加盟に反対しており、NATOは首脳会議までの決着をめざしている。

ウクライナへの追加支援やロシアへの抑止力強化が主要議題になる首脳会議にはウクライナ、ジョージアのほか、インド太平洋地域から日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドの首脳や閣僚らも参加する予定だと指摘した。岸田文雄首相や韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領らが出席する見通しだ。

スミス氏は現時点ではインド太平洋地域の国に門戸を拡大する考えはないとしつつ「パートナーシップを強化する」と強調。「アジア太平洋のパートナーがNATOとの対話に参加することで我々が互いに学べる」と説明した。

ロシアと連携する中国と歴史的に関係が深い日韓などが、直面する課題を米欧と共有する狙いがある。スミス氏は「戦略概念では中国に言及されるだろう」と述べた。

中国が提唱する広域経済圏「一帯一路」やインフラ投資によって「同盟国の安全保障環境に変化をもたらしており、課題に対処したり強靱(きょうじん)さを築いたりするために必要な手段を考えなければならない」と話した。軍事力や経済力を通じて覇権主義的な行動をとる中国への警戒レベルを上げる構えだ。』