ウクライナ東部要衝が孤立 ロシア、投降を要求

ウクライナ東部要衝が孤立 ロシア、投降を要求
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB1446R0U2A610C2000000/

『【ウィーン=押切智義】ウクライナ東部ルガンスク州の要衝セベロドネツク市で、近隣都市からの支援物資の主要輸送路だった橋がすべて破壊され、孤立の懸念が高まっている。ガイダイ州知事は14日「市の状況は著しく悪化している」と通信アプリに投稿した。

ロシア国防省は14日、セベロドネツクの化学工場に残るウクライナの戦闘員に投降を要求したと発表した。同工場に避難した民間人を退避させる「人道回廊」を15日に設けると主張した。工場には民間人約500人が避難しているとされる。

セベロドネツクは西隣のリシチャンスクと3本の橋でつながっていた。同州知事は13日「避難や人道支援物資の輸送が困難になった」と述べた。

ロシアメディアなどによると親ロシア派武装勢力幹部は13日「ウクライナ軍は市にとどまり降伏か死を選ぶことになる」と語った。英国防省は14日、ロシア軍が東部ハリコフ州でも数週間ぶりに支配地域をやや拡大したとの見方を示した。

ウクライナ軍参謀本部は13日、セベロドネツクの中心部から部隊が撤退したと明らかにした。同市ではおよそ1万人規模の市民が退避できていないとされる。

ウクライナのゼレンスキー大統領は13日夜のビデオ演説で「東部ドンバス地域での戦闘は欧州における最も過酷な戦闘の一つとして、軍事史に刻まれるだろう」と訴えた。火砲や弾薬の数で劣るなか「十分な数の近代的な大砲だけが我々の優位性を確保し、ロシアによる拷問を終わらせる」と欧米諸国に一段の軍事支援を呼びかけた。

ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問も13日、戦争を終結させるために155ミリりゅう弾砲1000門、多連装ロケットシステム300両、戦車500両などが追加で必要だとSNS(交流サイト)に投稿した。「15日から開かれるウクライナ軍事支援会合で決定を待っている」とした。』