ドンバスの戦いはウクライナ戦争で決定的なものになる可能性があります

ドンバスの戦いはウクライナ戦争で決定的なものになる可能性があります
https://www.aljazeera.com/news/2022/6/13/the-battle-of-donbas-could-prove-decisive-in-ukraine-war

紛争におけるロシアの焦点は現在、ドンバスと戦争全体の方向性を決定する可能性のある戦いです。

ウクライナの軍人がルハンシク地方のリシチャンシクの町の近くでBM-21グラッド多連装ロケット砲を発射

ウクライナのロケットは、ウクライナのルハンシク地方にあるリシチャンシクの町の近くで発射されます[ファイル:Gleb Garanich / Reuters]

※ 今日は、こんなところで…。

『 2022年6月13日に公開2022年6月13日

毎日、ロシアはウクライナのドンバス地域を執拗な大砲と空襲で襲い、隣国の産業の中心地を占領するためにゆっくりではあるが着実な進歩を遂げています。

紛争は4か月目になり、戦争全体の進路を決定付ける可能性のあるハイステークスキャンペーンです。

読み続けます
4つのアイテムのリスト
リスト1/4
ウクライナ戦争:アムネスティはハルキウでの「戦争犯罪」でロシアを非難する
リスト2/4
ロシアはウクライナ戦争の100日間で燃料輸出で980億ドルを「稼いだ」
リスト3/4
ロシア・ウクライナ戦争:主要な出来事のリスト、110日目
リスト4/4
ウクライナの最新の更新:「すべてのセベロドネツク橋が破壊された」
リストの終わり

ロシアがドンバスの戦いで勝った場合、それはウクライナが土地だけでなくおそらくその最も有能な軍隊の大部分を失い、モスクワがより多くの領土を獲得し、その条件をキーウに指示する道を開くことを意味します。

戦闘でのロシアの失敗は、ウクライナの反撃の根拠を築く可能性があり、クレムリンの政治的混乱につながる可能性があります。

適切な計画と調整なしにキーウとハルキウの2番目に大きな都市を占領するための侵略の初期の失敗した試みに続いて、ロシアはモスクワが支援する分離主義者が2014年以来ウクライナ軍と戦ってきた鉱山と工場の地域であるドンバスに注意を向けました。

ロシアは以前の失敗から学び、ウクライナの防衛を和らげるために長距離砲撃に依存して、そこでより慎重に踏み込んでいます。

それは機能しているようです。設備の整ったロシア軍は、ドンバスを構成するルハンシクとドネツクの両方の地域で利益を上げ、前者の95%以上、後者の約半分を支配しています。

ウクライナは1日に100人から200人の兵士を失っている、と大統領顧問のミハイロ・ポドリヤクはBBCに語った、ロシアは「核以外のほとんどすべてを前線に投げた」からだ。

インタラクティブなロシア-ドンバスで何を支配するウクライナ戦争110日目
(アルジャジーラ)

「非常に難しい」

ウクライナ国防相のオレクシー・レズニコフは、「ロシアのモロクには、帝国の自我を満たすために人命をむさぼり食う手段がたくさんある」と述べ、古代の犠牲神への言及を使用して、戦闘状況を「非常に困難」と説明しました。

戦争がロシアにとってひどく進んでいたとき、多くの人は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がドンバスでの利益の後に勝利を主張し、その後、彼の国の経済を深刻に傷つけ、その資源を伸ばした紛争から抜け出すかもしれないと考えました。

アルジャジーラにサインアップ
週刊ニュースレター
世界中からの最新ニュース。タイムリーな。正確。公平。
メールをチェックしてサブスクリプションを確認してください
サインアップすると、プライバシーポリシーに同意したことになります

しかし、クレムリンは、ウクライナが、2014年のクリミア半島の併合を含め、ロシアが成し遂げたすべての利益を認めることを期待していることを明らかにしました。

ロシア軍は、マリウポリの戦略的港、クリミアへの重要な玄関口であるヘルソン地域全体、およびウクライナへのさらなる押し込みを支援する可能性のあるザポリージャ地域の大部分を含む、アゾフ海沿岸全体を支配しています。プーチンが停止することを期待する人はほとんどいません。

西側の当局者は、ウクライナ軍が自国を防衛し、激しく反撃し、砲兵に依存し、頻繁な反撃を開始しながら一部のセクションで撤退する能力を依然として賞賛しています。

匿名を条件に話した西側の高官は、AP通信社にロシアのキャンペーンは「あらゆるレベルで深刻な問題を抱え続けている」と語り、モスクワの軍隊が「個々の村を占領するなどの控えめな戦術目標を達成するために何週間もかかっている」と説明した。 。

先月、ロシア人はドネツ川を渡り、橋頭堡を設置するという失敗した試みで大隊のほぼ全体を失いました。数百台が死亡し、数十台の装甲車両が破壊されました。

「戦略的な即興や混乱の感覚があります」と当局者は言いました。

ロシアは、より多くの重榴弾砲とロケットランチャー、そして豊富な弾薬のおかげで、ドンバスの戦いで砲兵に明確な優位性を持っています。ウクライナ人は彼らの砲兵を経済的に使用しなければならず、ロシア人は常に彼らの供給ラインを標的にしていました。

ウクライナは、数十発の榴弾砲を提供してきた西側の同盟国からより多くの重火器を受け取り始めており、現在、複数のロケットランチャーの提供を開始することを計画しています。

「この戦争の文脈におけるロシアの目的は、現場の状況に関連して変化している」と、ミラノに本拠を置くイタリア国際政治研究所のアナリスト、エレオノーラ・タフロ・アンブロセッティは述べた。彼女は、ロシアがその海岸線全体を占領して海運へのアクセスを拒否することにより、ウクライナの経済にさらに損害を与えようとする可能性があると述べた。

ウクライナのバクムット市での攻撃の後、破壊された学校の前で居住者が反応します。

ウクライナ東部の都市バクムットでストライキが発生した後、破壊された学校の前に住む地元住民[ファイル:AFP]

モスクワの黒海の目標

ロシアのトップ将軍はすでに、ムィコラーイウとオデーサ地域をルーマニアとの国境まで占領することでウクライナを黒海から切り離す計画について話しました。これにより、モスクワはモルドバの分離主義地域への陸路を建設することもできます。ロシアの軍事基地をホストするトランスニストリア。

そのような野心はすべて、東部でのモスクワの成功にかかっています。

ドンバスの戦いで敗北すると、キーウは不安定な立場に置かれ、新兵は現在東部で戦っている戦闘強化兵士のスキルを欠いており、西側の武器の供給は潜在的に深いロシアのプッシュをかわすには不十分です。

ウクライナ当局はそのような恐れを払拭し、自国の軍隊がロシアの前進を食い止め、反撃を開始することさえできるという自信を表明した。

「ウクライナの計画は明確です。キーウはロシア軍を使い果たし、効率的な対空攻撃を開始することを期待して、防空システムを含む西側の兵器のより多くの配達のための時間を稼ごうとしています」とラズムコフセンターのアナリストミコラ・スンフロフスキーは言いました。キーウベースのシンクタンク。

出典:AP通信 』

韓国物流スト、損失額は6日間で1660億円 産業省試算

韓国物流スト、損失額は6日間で1660億円 産業省試算
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM135L70T10C22A6000000/

『【ソウル=細川幸太郎】韓国で物流業者のストライキが全国規模に拡大している問題で、産業通商資源省は13日、物流停滞によって6日間の損失額が1兆5868億ウォン(約1660億円)にのぼると発表した。労組側は韓国国土交通省に運送業者の保護措置の延長を求めるが現時点で交渉は中断しており、スト解消の見通しは立っていない。

7日のスト開始から12日までの物流停滞で、現代自動車などの自動車生産が5400台分、ポスコの鉄鋼生産が45万トン分の生産機会が失われた。石油化学やセメント、タイヤの生産拠点でも製品を出荷できず操業中断が続いているという。

ストは、強硬労組として知られる全国民主労働組合総連盟傘下で運送業者らが加盟する貨物連帯本部が呼びかけ、自営業者ら小規模な運送業者が参加している。韓国では運送業者への適正な運賃支払いを保証する「安全運賃制」が年末に期限を迎えるため、貨物連帯は国交省に対して同制度の期限撤廃と保証拡大を求めている。

貨物連帯の組合員が起亜工場前でストを呼びかける(10日、光州市)=聯合・ロイター

貨物連帯と国交省はこれまで4度協議したが交渉はまとまらず13日に中断。国交省は「今後も事態解決に持続的に対話していく」とするが、貨物連帯は「対話中断で一層強力な闘争を続ける」とスト続行を強調する。

韓国では大手運送業者から委託を受けた自営業者らが物流の末端を担う。自営業者らの価格交渉力は弱く、足元のガソリン価格の上昇が直撃して廃業するケースも出ている。』

武装解除なら「合法」に 民主派勢力にミャンマー国軍

武装解除なら「合法」に 民主派勢力にミャンマー国軍
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB1225N0S2A610C2000000/

『【ヤンゴン=共同】ミャンマー国軍は12日付の国営紙で、民主派勢力が結成した「国民防衛隊」について、武装解除すれば「合法的な枠組み」に加わることができ、歓迎するとの声明を発表した。国民防衛隊は地方を中心にゲリラ戦を展開し、国軍は「テロ組織」と呼んで激しく非難してきた。こうした呼びかけは初めてとみられる。

昨年2月のクーデターで全権を握った国軍は、2023年8月までに総選挙を実施し、勝利した政党に権力を移譲すると繰り返してきた。声明では「国民防衛隊を含む抵抗勢力」の活動で「民主主義への歩みに遅れが生じかねない」と指摘、武装解除するよう求めた。

国民防衛隊は昨年5月、民主派でつくる挙国一致政府(NUG)の呼びかけで創設された。米政府系メディア、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、ミャンマーでは少なくとも350の部隊が活動している。』

米国防長官、タイ首相とサイバー・宇宙の協力で合意

米国防長官、タイ首相とサイバー・宇宙の協力で合意
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGS13AYE0T10C22A6000000/

『【バンコク=村松洋兵】オースティン米国防長官は13日、訪問先のタイ・バンコクでプラユット首相兼国防相と会談した。タイ国防省によると両氏はサイバーや宇宙の分野での協力について合意した。オースティン氏は米国がタイ国軍の近代化を支援することを約束したという。

米国はタイの防衛産業の発展についても協力する。両国が毎年共催している多国間合同軍事演習「コブラゴールド」では、2023年にサイバーと宇宙の分野を含めた訓練を実施するとした。

中国が軍事拠点化を進める南シナ海問題や、ミャンマー情勢についても話し合った。プラユット氏は「平和的解決に向けて国際法の順守を支持する」と述べたという。

オースティン氏は12日までシンガポールで開いていたアジア安全保障会議(シャングリラ会合)に参加した後にタイを訪れた。プラユット氏は5月に米ワシントンで開いた米国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の特別首脳会議に参加した際もオースティン氏と会っている。』

海自インド太平洋派遣、最大級 4カ月半で12カ国・地域

海自インド太平洋派遣、最大級 4カ月半で12カ国・地域
中国を意識 ソロモン諸島を初訪問
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA074K00X00C22A6000000/

『海上自衛隊のインド太平洋地域を巡る長期の部隊派遣が13日に始まった。期間や訪問国、参加人数ともに過去最大規模になる。中国の海洋進出を意識し、米欧やインド、東南アジア諸国と共同訓練を予定する。中国と安全保障協定を結んだソロモン諸島も訪れる。

「Indo-Pacific Deployment(IPD)」と呼ぶ同じ枠組みの派遣は今回が6回目になる。当時の安倍晋三首相が「自由で開かれたインド太平洋」を提唱した翌年の2017年から毎年実施している。

岸田文雄首相は10日、シンガポールで開いたアジア安全保障会議(シャングリラ会合)の講演で「海洋秩序の実現に貢献するため、部隊を派遣する」と説明した。

6月13日~10月28日の138日間かけて護衛艦、潜水艦、航空機の各部隊がインド太平洋地域をまわる。98日間だった21年と比べ、期間を1カ月以上延ばす。

派遣人数はあわせて1000人ほどになる。護衛艦は事実上の空母に改修する「いずも」に加え、「たかなみ」「きりさめ」が参加する。潜水艦やP1哨戒機、US2救難機といった航空部隊も投入する。

インド太平洋はアジアの安保の要だ。日本はロシアのウクライナ侵攻を踏まえ、中国の力による一方的な現状変更の試みに結びつきかねないと警戒する。海自部隊が沿岸国をまわり、各国の海軍との信頼関係づくりを目指す。

岸信夫防衛相は12日、シンガポールで中国の魏鳳和国務委員兼国防相と会談した。日中防衛相の対面の協議は19年12月以来2年半ぶり。中国による南・東シナ海などでの「力を背景とした一方的な現状変更の試み」に懸念を伝えた。

大洋州のオーストラリア、ニュージーランド、フィジーとの防衛相会談にも臨んだ。「自由で開かれたインド太平洋」の維持・強化に向け、防衛交流の推進などを確かめた。

今回の派遣の訪問先は同じ枠組みで最も多い12カ国・地域を予定する。米国、豪州、インドの「Quad(クアッド)」構成国や、日本と安保協力を深める東南アジアのフィリピンとベトナムに行く。

太平洋島しょ国にも主眼を置く。ソロモン諸島、トンガやフィジー、バヌアツなど7カ国・地域に寄港する。過去の同じ枠組みでの派遣でこれらの国を訪れたことはほとんどない。

なかでもソロモン諸島は中国と安保協定を結んで注目を集めたばかりだ。海自がインド太平洋派遣で訪問するのは初めてとなる。

中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相は5月、訪問先のフィジーで太平洋地域10カ国の外相とオンラインで協議した。安保協定の締結を提案したが合意には至らなかった。

中国は資金援助やインフラ支援を通じて太平洋・島しょ国への関与を強め、地域への影響力を高めようとしている。

海自が寄港するのは中国傾斜を引き留める働きかけの一環でもある。現地部隊の能力構築を支援し、日本と各国の関係を深める狙いがある。

同盟国の米国にもインド太平洋派遣としては初めて立ち寄る計画だ。

バイデン米大統領は5月のクアッド首脳会議で「米国はインド太平洋の大国だ」とあえて強調した。中国の海洋進出を警戒した発言とみられる。海自と米海軍で共同訓練して日米の抑止力や対処力を強化する。

海自は一連の航海中に複数の多国間演習などへの参加を予定する。

6月末からハワイ沖などで米海軍主催の「環太平洋合同演習(RIMPAC=リムパック)」がある。日米豪印や韓国、フィリピン、マレーシアなどが加わる。水陸両用作戦やミサイル発射、対潜水艦訓練に取り組む。

「Pacific Partnership(パシフィック・パートナーシップ)」にも参加する。米海軍などとともに各国と人道支援や医療活動で交流を図る。ベトナムとパラオを拠点に日米英が捜索・救難の方法を確かめる。

日米豪韓の共同訓練や豪海軍主催の訓練にも参加する。

元自衛艦隊司令官の香田洋二氏は今回の海自のような取り組みについて「海外では一般的に『海軍外交』という」と指摘する。「自衛隊が国の外交を軍事面で担う大きな役割がある」と語る。

「中国が東南アジアや太平洋諸国に出て行っている。日本にとってもこの地域は安保、経済で非常に大切だ。日ごろからこれらの国々と交流を密にすれば有事のときに役立つ」とも分析する。

政治・外交 最新情報はこちら https://www.nikkei.com/politics/?n_cid=MCH999 』

仏総選挙で与党過半数割れも 物価高で急進左派が躍進

仏総選挙で与党過半数割れも 物価高で急進左派が躍進
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR1301U0T10C22A6000000/

『【パリ=白石透冴】フランス国民議会(下院、577議席)が12日に実施した総選挙の第1回投票で、マクロン大統領が率いる与党連合が大幅に議席を減らす見通しになった。物価高が政権への批判票となり、左派連合が大躍進した。与党連合が議会で過半数を失えば、マクロン政権の基盤が大きく揺らぐことになるため、19日の決選投票の行方が注目される。

仏下院は小選挙区2回投票制で、第1回投票では各選挙区で得票数が全投票の過半数かつ有権者数の25%以上を得た候補が当選となる。いずれの候補も条件に満たなかった場合は、上位2人と登録有権者数の12.5%以上を得票した候補での決選投票が行われ、最多得票者の当選が決まる。

仏ラジオ、フランスアンフォが報じた結果予測では、与党連合は議会第1党グループを維持するものの、改選前は346あった議席数を255~295に減らす見通しだ。急進左派「不服従のフランス」に中道左派社会党、環境政党欧州エコロジー・緑の党(EELV)なども加わった左派連合は、150~190議席を獲得し、野党第1党となりそうだ。

4月の大統領決選投票で敗北したルペン氏が率いる極右政党「国民連合(RN)」も改選前の6議席から20~45議席の大幅増となる見通し。共和党など中道右派連合も50~80議席の獲得が予想される。

フランスは二院制で、下院は立法権などで優越となる。今回の総選挙で与党連合が下院の過半数(289)を失えば、法案ごとに野党の協力が必要になるため、政権運営が不安定になる恐れがある。

与党連合が苦戦した背景にはロシアのウクライナ侵攻で加速するインフレがある。仏国立統計経済研究所(INSEE)によると、フランスの5月の物価上昇率は前年同月比5.2%(速報値)上がり、4月の4.8%を上回った。エネルギー価格をまとめた仏サイト「カルビュ」によると、仏国内のディーゼル燃料価格は1リットル当たり約2.1ユーロ(約300円)で、1年で約5割高くなっている。スーパーでも小麦製品などの値上げが相次ぎ、国民の生活を直撃している。

慌てた政権は懸命に対策のアピールに努めた。「加速するインフレに対応しなければいけない」。ボルヌ首相は選挙直前の7日、仏メディアの取材に7月から年金給付額を4%上積みすると発表した。エネルギー価格抑制措置の延長、テレビ受信税の廃止などを含んだ物価高対策法案も国会に提出する考えだ。

それでも対策が不十分だとする不満の声は収まらず、最低賃金の大幅な引き上げや、定年の62歳から60歳への引き下げといったポピュリズム(大衆迎合主義)的な公約を掲げた左派連合の人気につながった。財政的な裏付けに不安は残るものの、野党第1党として存在感を高めそうだ。左派の各政党はこれまでバラバラに自己主張を展開して埋没していた。今回は連合を組んだことで、有権者の左派票を効率よくまとめた。

左派連合の勢いは、マクロン改革のスケジュールにも影響を与えそうだ。目玉改革である定年の延長や年金制度の簡素化などは左派有権者には不人気だ。今回の選挙結果を受けて、項目や日程で左派に配慮しながらの政権運営になりそうだ。

左派連合を主導する「不服従のフランス」のメランション党首は親ロシアの政治家でもある。ウクライナへの侵攻前には「対ロシア制裁に意味はない」などと語っていた。今後、議会での発言力が強まれば、フランスのウクライナ支援方針にも異を唱える可能性がある。

内務省によると、投票率は47.5%だった。過去最低だった2017年の48.7%を下回った。政治は暮らしをよくできないと無力感を抱く人の数も増えている。』

WTO、危機下で分断鮮明 物流や食料など利害対立

WTO、危機下で分断鮮明 物流や食料など利害対立
ウクライナ「ロシアは飢餓のゲーム」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR10DFG0Q2A610C2000000/

『【ジュネーブ=細川倫太郎】世界貿易機関(WTO)の閣僚会議が12日、スイス・ジュネーブで開幕した。ロシアのウクライナ侵攻による物流停滞や食料不足など、新型コロナウイルス禍からの回復途上で新たな危機に直面する世界貿易の突破口を見いだせるか。WTOの存在意義が問われる。

新型コロナの感染拡大で延期が続き、約4年半ぶりの開催となった。「食料やエネルギー問題などこれだけの危機が同時多発的に起きるのは前例がない」。WTOのオコンジョイウェアラ事務局長は記者会見で強調した。その後の開幕演説では、今こそWTOが国際社会に貢献できると示すときだと呼びかけた。

会議は初日からウクライナ問題で揺れた。WTOに加盟する56の有志国・地域は12日、ウクライナ支援で連帯を表明する共同声明を発表した。破滅的な被害に「深い悲しみ」を表明、ロシアによるウクライナ産穀物の略奪などは「WTOの原則と価値観に反する」と非難した。報道によるとウクライナの通商代表はロシアは「飢餓のゲーム」をしていると強調した。

一方、共同声明に加わったのはWTOの全加盟国・地域の3分の1程度にとどまった。米欧の対ロ制裁に反対する中国やロシアと伝統的に友好関係にあるインドなどは入っておらず、WTO内の分断もあらわになった。

食料危機への対応は会議の主要議題になる。黒海の港が封鎖され、ウクライナ産の穀物や植物油の輸出が滞っている。自国民向けに確保するため、インドやマレーシアなど食料の輸出を規制する国が相次ぐ。世界食糧計画(WFP)が人道支援で調達する食料は規制の対象外にすることなどを協議する見通しだ。

乱獲につながる漁業補助金の廃止や新型コロナワクチンの特許の一時放棄、加盟国同士の貿易紛争を解決する制度の立て直しなどについても議論する。ただ、それぞれのテーマで各国の立場には溝があり、交渉がまとまるかは不透明感が強い。

WTOの意思決定には全164カ国・地域の同意が必要だ。先進国と途上国の利害が頻繁に対立し、2001年に始まった多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)は漂流を続けている。「何も決められないWTOに対する通商関係者の危機感はかつてなく強い」(ジュネーブ外交筋)。会議に参加した細田健一・経済産業副大臣は12日、記者団に全会一致のルールについて「再検討の余地がある」と述べた。

侵攻はサプライチェーン(供給網)などの混乱を引き起こし、世界貿易に大きな打撃を与えた。WTOは4月に22年の世界のモノの貿易量は前年比3.0%増にとどまるとの見通しを発表し、従来予想(4.7%増)から下方修正した。

米欧や日本はロシアに厳しい貿易制裁を科し、半導体や工作機械の輸出を停止した。オランダ経済政策分析局(CPB)によると、東欧とロシアを中心とする独立国家共同体(CIS)の3月の輸入量は前月に比べ約16%減と、地域別の減少率は最も大きくなった。

米エール大の調査では、侵攻後にロシア事業の撤退や縮小を表明した外資系企業は1000社を超え、物流が一段と鈍るのは避けられない。

米国第一主義を掲げたトランプ前米政権は中国に対する制裁関税などの措置を連発したが、バイデン政権でも保護主義は続く。日韓やインドなどと立ち上げた新たな経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」は、関税撤廃など貿易自由化の措置は含まれていない。ブロック経済化が進み、WTOの形骸化が加速する恐れもある。
この記事の英文をNikkei Asiaで読む
Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Politics/International-relations/Faced-with-wartime-crises-WTO-struggles-to-remain-relevant?n_cid=DSBNNAR 

WTOとは 貿易自由化のルール策定

物品やサービスの貿易自由化のルールを定めたり、国同士の貿易上の争いごとを解決に導いたりする役割を担う国際機関。164カ国・地域と、参加者が多いのが特徴だ。近年は先進国と途上国の意見が対立することが多く、加盟国の全会一致でルールを作る原則もあり、十分に役割を発揮できていないとの指摘がある。

保護主義が第2次世界大戦につながったという反省から、1948年に暫定的な組織として発足した関税貿易一般協定(GATT)体制がWTOの前身だ。WTOは「World Trade Organization」の頭文字で、95年に発足し、本部はスイスのジュネーブにある。

近年は意見の対立が目立ち、機能不全に陥っているとの指摘が多い。各国・地域はWTOでの貿易ルール策定が進まないこともあり、環太平洋経済連携協定(TPP)など、個別の国・地域のルール作りを進める傾向にある。

紛争解決制度も2年半にわたって機能が止まっている。WTOへの批判を強めたトランプ前米政権が、同制度の最終審にあたる上級委員会への委員補充を止めたためだ。紛争手続きへの持ち込み件数は2021年に9件と、過去最少の水準だ。

こうした状況を受け、全会一致にこだわらず、志を同じくする国々でルール作りを目指す動きが活発になってきた。17年に開いたWTO閣僚会議では、電子商取引やサービス業の許認可など4つの分野でそれぞれ有志国が集まりルール作りを始めた。

電子商取引のルールづくりを進める日本などの共同議長国は13日までに、声明を公表し、早期の合意に向け交渉を加速させることを確認した。ロシアを含めた計86カ国・地域の有志国などがデータの自由な流通に向け議論を進めているが、交渉遅れが懸念されている。デジタル分野で途上国を支援する枠組みを創設することにも触れた。
(金子冴月) 』

リトアニア、台湾に貿易事務所開設へ 経済連携を強化

リトアニア、台湾に貿易事務所開設へ 経済連携を強化
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR13CLH0T10C22A6000000/

『【ジュネーブ=細川倫太郎】バルト3国の一つ、リトアニア政府は13日、今秋に台湾に貿易代表事務所を開設すると発表した。ロイター通信が報じた。リトアニアは台湾との関係強化に動いており、中国の激しい反発が予想される。

これに先立ち、12日にはリトアニアの政府高官が率いる代表団が台湾に到着した。4日間の日程で、台湾の貿易当局や企業と経済連携などについて協議する。リトアニアは2021年、国内に台湾の事実上の大使館である代表機関の設置を認め、これに反発した中国はリトアニアとの外交関係を格下げした。』

ウクライナ、ブチャの森林に虐殺遺体か 発掘現場を公開

ウクライナ、ブチャの森林に虐殺遺体か 発掘現場を公開
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB13D070T10C22A6000000/

『【ブチャ=共同】ウクライナの警察は13日、首都キーウ(キエフ)近郊ブチャに近い森林で、ロシア軍に虐殺された市民とみられる遺体の発掘現場を報道陣に公開した。地中から見つかった7人の遺体を、捜査員らが次々と担架に乗せて回収した。

共同通信記者が目撃した7遺体はいずれも厚手のコートを着ており、少なくとも1人は両手を後ろで縛られていた。警察によると、頭や足を銃で撃たれた跡が明確に認められる遺体もあった。侵攻したロシア軍によって2~3月に殺害されたとみて身元の特定を急ぐ。

地元の自警団が今月12日、地上に露出した遺体の一部を発見して通報。遺体は、ロシア軍が掘った塹壕(ざんごう)とみられる穴のそばに埋められていた。報道陣が現場に到着した際、既に5体が発掘されており、作業の公開中にさらに2体が見つかった。

ブチャがあるキーウ州ではこれまでに、ロシア軍が殺害した疑いのある民間人の遺体が1300体以上発見されている。遺体は今も頻繁に見つかり、現場を指揮する地元警察幹部は「いかにロシア軍が残虐だったかを示す証拠だ」と話した。』

ウクライナ浮沈握る世論 米欧「支援疲れ」武器供与左右

ウクライナ浮沈握る世論 米欧「支援疲れ」武器供与左右
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM07CDE0X00C22A6000000/

『開始から3カ月半となるロシア軍のウクライナ侵攻は、同国東部を中心に激しい攻防が続く。米欧の兵器提供が今後も続けばウクライナ軍の巻き返しが広がりそうだが、米欧の「支援疲れ」が顕在化すれば、軍隊の規模で勝るロシア軍が優勢に転ずる可能性もある。

「敵は火力で大きく上回り、ウクライナ軍を押している」。東部ルガンスク州のガイダイ州知事は13日、SNS(交流サイト)で訴えた。12日にはロシア軍が一両日中に全戦力を投入するとの見方を示し「今後2~3日が重要」と述べていた。

東部戦線のウクライナ軍は火砲や弾薬の数でロシア軍に大きく劣るとみられる。米欧メディアによると、ウクライナ軍の砲撃は1日5千~6千発なのに対し、ロシア軍は10倍の6万発に上る。

ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は13日「戦争を終わらせるには同等の重火器が必要だ」とツイッターに投稿し、15日の軍事支援会合でりゅう弾砲やロケット砲などの供与が決まることに期待を示した。

戦況のカギを握るのは米欧が支援する兵器だ。「緒戦でロシア軍があまりに相手を侮ってかかり、待ち構えていたウクライナ軍に撃退された。反撃の決め手は米欧から供与された兵器の質に尽きる」。日本の情報部局関係者は戦局をこう中間総括する。

ロシアのプーチン大統領は、米欧による補給を警戒している。ロシア軍は現地時間6月5日早朝、4月下旬以来となるウクライナの首都キーウへのミサイル攻撃を実施。この長距離攻撃は「これ以上補給を続けるなら攻撃の矛先をそちらにも向けるぞ」との米欧諸国への警告でもあった。

戦争が北大西洋条約機構(NATO)加盟国に広がる「第3次世界大戦リスク」は依然ある。そうなれば自国が戦場になる欧州諸国は気前よくウクライナに軍事物資を提供していられなくなる。

「世界の皆さん、今起きているこの戦争にどうか慣れないでください」。ウクライナのゼレンスキー大統領のオレナ夫人は米欧メディアなどのインタビューで訴えた。

ウクライナはロシア兵の蛮行を訴えるメディア戦術で米欧や日本などから支援を得て反攻につなげ、それに手応えを感じた各国からさらなる支援を引き出す好循環を実現してきた。ただ各国世論がウクライナの惨状に慣れてしまえば、支援継続はおぼつかない。

ロイター通信によると、カナダは5月下旬、韓国政府に対し155ミリりゅう弾砲の砲弾を供与するよう要請した。ウクライナ軍に大量供与した結果、カナダ軍の在庫が減り、砲弾を大量生産する能力を有する韓国に緊急補塡を求めたのだ。

ただ、北朝鮮は弾道ミサイル発射を繰り返し、米韓日との緊張が高まりつつある。韓国もカナダ軍の要請に二つ返事で応えられる状況ではない。

南シナ海など中国沿岸部で監視活動を続けるオーストラリア軍やカナダ軍の哨戒機に対し中国軍機が危険な行為をとるなど、緊張の種は朝鮮半島にとどまらない。北朝鮮や中国の軍事的動きは、結果としてアジア太平洋諸国からの対ウクライナ軍事支援にブレーキをかけている側面がある。

ロシア軍は現時点で占領している地域を維持できるのであれば、直ちに戦闘を停止したいのが本音だろう。8月を過ぎると東欧は短い秋を経て長く暗い冬へと向かう。戦闘条件は厳しくなり、ロシア側の士気は一段と落ちていく。

これに対し、ウクライナは現状での停戦には到底応じられない。ただ、米欧からウクライナ軍への補給が、開戦当初のような勢いを維持できるかどうかは予断を許さない。補給を軸に米欧ウクライナ陣営とロシア側の「我慢比べ」が続く。

(編集委員 高坂哲郎、イスタンブール=木寺もも子)

多様な観点からニュースを考える

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

前嶋和弘のアバター
前嶋和弘
上智大学総合グローバル学部 教授
コメントメニュー

ひとこと解説

アメリカの各種世論を見ると、「ロシアという権威主義的政権の力づくの現状変更を許してはならない」という声が強いです。そのため、まだ「支援疲れ」という段階では到底ないと思います。ただ、インフレに続き、リセッションが同時にくるスタグフレーションとなってしまった場合、秋の中間選挙あたりやその後にアメリカ第一主義が復活してくる可能性もあります。

2022年6月14日 4:49

ロッシェル・カップのアバター
ロッシェル・カップ
ジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング 社長
コメントメニュー

分析・考察

「支援疲れ」はまさにプーチンが待ち望んでいることです!それこそ、彼の思うつぼになります。
ウクライナ東部戦線がどうなるかは、ヨーロッパだけではなく全世界への影響も大きいはずです。ロシアがこの侵攻に成功したと思われるようになれば、他の国も隣国を侵攻してよいという青信号(ゴーサイン)が出たと受け取ってしまうでしょう。ウクライナへの支援を断固たる決意で続けるべきです!集中力が長く続かないという癖に負けてはいけません。
2022年6月14日 8:48

岩間陽子のアバター
岩間陽子
政策研究大学院大学 政策研究科 教授
コメントメニュー

ひとこと解説

21世紀初頭の予測では、先進国同士の戦争は、情報や技術力で優勢に立った方が早期に決着できる短期戦になるかもしれないという見方もありました。しかし今回の戦争は、21世紀でも戦争は長期の消耗戦、物量戦になることを示しています。日本はどのタイプの戦争にも全く準備ができていません。防衛費増額は必須ですが、いかに無駄を省いて必要なところに資源を集中させるか。人に関しても、ドローンやAI等の導入で省けるところは徹底的に省力化しなければ、とても間に合いません。

2022年6月13日 23:30 』

ロシア、エネルギー輸出収入13兆円確保 侵攻後100日で

ロシア、エネルギー輸出収入13兆円確保 侵攻後100日で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR13D4W0T10C22A6000000/

『【ロンドン=篠崎健太】フィンランドのシンクタンクCREAは13日、ロシアがエネルギー輸出で得た収入が、2月下旬のウクライナ侵攻開始から100日で930億ユーロ(約13兆円)に上るとの推計を公表した。欧米などの経済制裁は販売量や価格に一定の打撃を与えているものの、資源の輸出が「軍事力強化と侵略を支える重要な存在になっている」と警告した。

CREAは船舶やパイプラインの輸送データ、市場価格などを基に、ロシアがウクライナ侵攻を始めた2月24日から6月3日まで100日間の輸出収入を試算した。主な化石燃料の原油、石油製品、天然ガス、石炭が対象だ。全体の930億ユーロのうち欧州連合(EU)が570億ユーロと約6割を占めた。

国別でロシアからの購入量が最大なのは中国の126億ユーロで、2位はドイツ(121億ユーロ)だった。上位にはイタリア(78億ユーロ)、オランダ(同)、トルコ(67億ユーロ)、ポーランド(44億ユーロ)が続く。

CREAの分析では、ロシアの5月の化石燃料輸出量は侵攻前と比べて15%縮小した。ロシア産燃料を忌避する動きも出て国際価格より割安に取引されている。だが相場全体が大幅に上昇したことで、輸出収入は1日あたり8億8300万ユーロと前年同月より2.5億ユーロ増えた。

ウクライナ侵攻後にロシア産資源の調達を特に大きく増やしたのがインドで、原油ではロシアの輸出量の約2割を占めた。インドに持ち込まれた原油は精製されて米国や欧州に多く再輸出され、CREAはこうしたルートが制裁の抜け道になっているという。長距離輸送のため需要が出ているタンカーが、保険などの観点から制裁対象として有効だと指摘した。

【関連記事】

・[FT]「親ロシア」のインドを許す欧米 対中で役割期待 
・G7中心の制裁に試練 ロシア、原油高で関連税収5割増も
・[FT]ロシア、侵攻後も化石燃料輸出8兆円 EU向け大半 』

ドイツは「バランス取るな」 ゼレンスキー氏が要請

ドイツは「バランス取るな」 ゼレンスキー氏が要請
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB142ZK0U2A610C2000000/

『【ベルリン=共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は13日のドイツ公共放送ZDFの番組で、ドイツのショルツ首相に対し、「ウクライナとロシアとの間でバランスを取ろうとしてはいけない。(どちら側に立つのか)決断せねばならない」と求めた。

ゼレンスキー氏は「ドイツからの武器供与は他の国より遅かった」と指摘した。ショルツ氏は武器供与に慎重な姿勢を示し、対応の遅れを国内外で批判されている。

また、ショルツ氏とフランスのマクロン大統領がプーチン大統領とも会談し停戦を呼びかけていることについて「相手に戦争を終わらせる準備ができた場合にのみ協議に応じる。無駄な話し合いをしている暇はない」と述べた。

欧州メディアによると、ショルツ氏はマクロン氏、イタリアのドラギ首相と共にウクライナの首都キーウ(キエフ)への訪問を計画している。』

「個人崇拝」加速、習氏69歳に 経済再建で李氏に脚光

「個人崇拝」加速、習氏69歳に 経済再建で李氏に脚光
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM135RY0T10C22A6000000/

『【北京=羽田野主】中国共産党の習近平(シー・ジンピン)総書記は15日、69歳になる。2022年秋に開く共産党幹部の人事を決める5年に1度の党大会で党トップとして3期目を目指す習氏をたたえる「個人崇拝」の動きが加速する。一方、減速する経済の立て直しを担い、李克強(リー・クォーチャン)首相が以前よりも目立つようになった。

中国国営の新華社通信は5月下旬から習氏の歩みを振り返るドキュメンタリーを連日配信している。第1回は、毛沢東が始め、中国全土が大混乱に陥った文化大革命の際に習氏が農村の貧しい生活に溶け込み、勉学に励んだエピソードを紹介した。

中国共産党の機関紙、人民日報は6月2日付1面で、習氏が12年に党トップの総書記に就任して以降、新型コロナウイルスや香港問題などの危機に対処した指導力を称賛する記事を掲載した。党大会に向け「実績」を誇示する狙いがあるとみられる。

官製メディアが習氏を礼賛し続けるのは、不安の裏返しでもある。新型コロナ対策としての上海のロックダウン(都市封鎖)を巡っては、強引な隔離の方法や生活物資を巡る当局の腐敗にも焦点が当たり、一部で党の対応を批判する声が上がった。

多くの中国人は中国メディアが旗を振る「個人崇拝」にそれほど関心が高くない。習氏はバイデン米大統領(79)よりは若いものの、日本、英国、ドイツ、フランスなど主要国の指導者に比べ高齢で、健康問題が浮上するリスクもある。

最近では経済政策の司令塔を担う李氏が、習氏の進めてきたIT(情報技術)企業の統制強化などを修正する動きをみせている。

李氏は5月、国務院(政府)が主催する形で全国規模のテレビ電話会議を開き、急減速する経済のてこ入れを指示した。地方政府幹部や担当者が出席した。10万人規模という異例の大人数が動員されたとの指摘もある。

習氏は党トップに就いた当初は権力基盤がいまほど盤石ではなく、共産党の青年組織、共産主義青年団(共青団)の勢力を抱える李氏を警戒していた。

共産党の腐敗を取り締まる党中央規律検査委員会が所管する雑誌「中国紀検監察」は6月号で、秦時代に宰相を務めた李斯と唐時代の宰相の李林甫が「貪欲」のあまりそれぞれの王朝を滅亡に導いたと批判する論文を掲載した。党内では「2人の李を引き合いに、最近露出の多い李氏が影響力を強めないようにクギを刺したのではないか」との見方がでている。

党大会を前に経済減速は習氏の政治的な失点になりかねない。ここで戦略的に譲歩し、李氏を「矢面」にすることで乗り切ろうとしているとの見方もある。経済が浮揚できれば習指導部の評価は高まる。

李氏は23年3月に首相職を退くことが憲法の規定で決まっている。香港の有力紙、明報は5月19日付で、李氏が首相退任後、中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)常務委員長に就く可能性を伝えた。「次期首相選びにも発言権を持つだろう」とも指摘した。

李氏は、同氏と同じ共青団出身の胡春華(フー・チュンホア)副首相らに近いといわれる。秋の党大会に向け、次期首相人事を巡り、習氏と李氏の駆け引きが激しくなるとの見方もある。』

トランプ氏、側近制止も勝利宣言 20年米大統領選で

トランプ氏、側近制止も勝利宣言 20年米大統領選で
下院特別委、占拠事件の経緯追及
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN140XC0U2A610C2000000/

『【ワシントン=坂口幸裕】米議会下院の特別委員会は13日、2021年1月6日に起きた連邦議会占拠事件に関する公聴会を続行した。トランプ前大統領が複数の側近の制止を振り切って20年11月の大統領選での勝利を宣言した経緯が明らかになった。特別委は選挙で不正があったとして敗北を認めないトランプ氏の姿勢が事件につながったと主張した。

特別委は9日に続く公聴会で、調査を始めた21年7月以降に聴取した関係者の証言を公開した。同日はトランプ氏が「選挙が盗まれた」と主張するようになった背景などに焦点を当てた。

20年11月3日の大統領選を受け、トランプ氏が4日未明に一方的に勝利宣言したのは顧問弁護士のジュリアーニ元ニューヨーク市長の助言が一因だったことがわかった。ジュリアーニ氏は3日夜から4日未明にかけてホワイトハウスにいたと指摘し「あの夜、何度もトランプ氏と話した」と明言した。

側近の間でも意見は割れた。大統領選でトランプ氏の広報担当を務めたミラー氏は「ジュリアーニ氏が完全に勝利したと言ってはどうかと提案したが、私は数字がはっきりするまで勝利宣言すべきでないと言っていたのを覚えている」と発言した。

ミラー氏によると、当時ジュリアーニ氏は「間違いなく」酩酊(めいてい)していたという。トランプ氏の長女イバンカ氏も「あの状況でジュリアーニ氏が確固たる見解を持っていたと思えない。結果はまだ集計中で、選挙日の夜には決着がつかないと明らかになりつつあった」と証言した。

娘婿で大統領上級顧問だったクシュナー氏は特別委の聴取で、勝利宣言に傾くトランプ氏に「私があなただったら採用しない手法だ」と伝えたと説明した。トランプ氏はクシュナー氏に「私はルディ(・ジュリアーニ氏)を信頼している」と語り、拒んだという。

トランプ政権で司法長官を務めたバー氏は「彼は現実から離れ、何が事実かに関心はなかった」と指摘。トランプ氏に「賛成できないと明確にした。(『選挙が盗まれた』などと主張する)一員になりたくなかったので辞任を決断した」と話した。

特別委は6月中に残り4回の公聴会を開く予定だ。これからも調査を継続し、9月をめどに最終報告書をまとめる見通しだ。』

仮想通貨の時価総額1兆ドル割れ 一部出金停止で動揺

仮想通貨の時価総額1兆ドル割れ 一部出金停止で動揺
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN13CYI0T10C22A6000000/

『【ニューヨーク=大島有美子】暗号資産(仮想通貨)の相場が急落している。世界の仮想通貨の時価総額は13日(米東部時間)、一時1兆ドル(約134兆円)を割り込んだ。代表的なビットコインの価格は前日比で15%ほど下落し、一時2万2600ドル台と1年半ぶりの安値をつけた。交換業大手のバイナンスが一時、預かり資金の出金を停止したことなどが売りを招いた。難局を乗り切るためリストラも広がる。

情報サイトのコインマーケットキャップによると、世界全体の仮想通貨の時価総額は13日に一時1兆ドルを割り込み、9000億ドル台をつけた。21年1月以来の水準だ。21年11月につけたピーク(2兆9700億ドル)から約7割減少した。

米大手融資サービスのセルシウス・ネットワークは13日までに、出金や口座間の資金移動などの一時停止を発表した。「極端な市場環境」を理由としており、「流動性を安定させることが最終的な目標だ」と述べた。再開のメドは立っていない。

バイナンスのチャオ・チャンコン最高経営責任者(CEO)は13日朝、ツイッターでビットコインの預かり資産の出金を一部ネットワークで停止していると発表した。約3時間後に復旧した。

バイナンスは同日未明に実施していたハードウエアの障害の修復作業によって、その後の出金取引の処理が滞ったと説明。問題は解決されたといい、「預かり資産に影響はない」と強調した。

セルシウスに続き、最大手とされるバイナンスでも出金を停止したことで「仮想通貨市場の信頼性に大きな打撃を与えた」(米オアンダのエドワード・モヤ氏)。リーマン危機の前触れとなった2007年のパリバ・ショックでは、傘下のファンドが解約を凍結すると発表し、市場の不安が増幅した経緯がある。仮想通貨市場でも過去の金融危機の連想が働いた可能性がある。

5月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比で8.6%上昇した。高インフレが金融引き締め観測を強め、仮想通貨からの資金流出に歯止めがかからなくなっている。英調査会社のコインシェアーズによると、主要な仮想通貨であるイーサリウムは6月3日の週まで9週連続で資金流出となった。

関連企業は人員削減などリストラに動く。仮想通貨の貸し付けを手がける米ブロックファイのザック・プリンスCEOは13日、従業員の20%を削減する方針をツイッターで表明した。米メディアによると約850人の従業員がいる。自身や役員の報酬も削減し、経費を圧縮する。

交換業大手コインベースは新規や中途採用を停止しているほか、同業のジェミニも従業員を10%減らす方針を明らかにしている。仮想通貨関連サービスを提供する米ギャラクシー・デジタル・ホールディングスのマイク・ノボグラッツCEOは8日、「仮想通貨のヘッジファンドの3分の2は破綻する可能性がある」と会合で述べ、リストラがさらに進むとの認識を示した。

【関連記事】

・ビットコイン、1年半ぶり安値 米融資大手で出金停止
・仮想通貨投資、再び「冬の時代」に? 
・米仮想通貨コインベース、採用一時停止 相場下落で逆風 』

[FT]アルゼンチン、小麦生産減少 輸出制限より厳しく

[FT]アルゼンチン、小麦生産減少 輸出制限より厳しく
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB141AU0U2A610C2000000/

『ウクライナ紛争が世界的な食料危機を引き起こし、小麦価格が高騰している。ところが世界有数の農業大国アルゼンチンで、小麦を栽培するアイマール・ディーモさんは作付面積を減らしている。
アルゼンチン産小麦の輸出枠は削減されており、農家の作付け面積も減少するとの見方が支配的だ=ロイター

「生産者として責任を感じている。危機を救う方向へ動くのが私の仕事であるはずだ」。北東部サンタフェ州ルフィーノで1500ヘクタールの農地で耕作するディーモさんは言う。「私たちがこれまで以上に世界から必要とされ、世界に対して売るべき時であるのに、私たちは確信を持てず、奨励策もない」

アルゼンチンは2021年、過去最高となる2180万トンの小麦を生産した。ウクライナは2500万トンだ。アルゼンチンのフェルナンデス大統領は5月、需要に対する「またとない」機会を生かすと明言した。だが国内の農家は、5~8月の作付けシーズンが進む中で次々に障害に直面していると訴える。

その最たるものが、フェルナンデス氏率いる左派の正義党(ペロン党)政権による厳格な輸出枠の設定で、政権は3月、国内供給を増やすために輸出枠をさらに削減した。農家側は、同氏の5月の宣言に逆行すると批判する。「政府は生産を奨励して私たちを楽にしようとするのではなく、邪魔をしている」と中部コルドバ近郊で小麦を栽培するウーゴ・ギーオさんは不満を漏らす。

ウクライナ紛争が供給に打撃を及ぼし、経済不振のアルゼンチンで物価が急上昇する中、燃料や肥料など農業資材の価格も急騰。その一方で政府は最近、税率12%の小麦輸出税の引き上げと、企業の「想定外の利益」に対する新税の導入について検討していることを明らかにした。専門家らは、1次産品を輸出する農家などに影響を及ぼすものとみている。
輸出制限下で海外出荷がさらに減少

輸出制限の下で、アルゼンチンは22~23年度に1000万トンしか小麦を海外に出荷できない。21~22年度は1450万トンだった。

首都ブエノスアイレスにある穀物コンサルティング会社ノビタスのエンリケ・エリーセ社長は、輸出枠を減らすという政府の「ひどい」決定により、世界は激減したウクライナの小麦輸出の穴埋めについて「アルゼンチンに何ら期待すべきでなくなった」と話す。

アルゼンチンの農家は、国内の供給と価格を維持するために過去に輸出を禁じられたことがある。専門家らは22年にそうした動きがあることは考えにくいとしながらも、その可能性を排除していない。

アルゼンチンは近年、平均して年間1200万~1300万トンをアジアや北アフリカ、他の中南米諸国に輸出している。中南米ではブラジルが最大の輸出先で、年間600万トンを購入している。アルゼンチンは南半球で数少ない生産大国の一つでもあり、その小麦は年後半に市場に出回るため、北半球産が販売された後で需要を満たすのに役立つ。

だが、ディーモさんは他の農家と同様、22年の作付けは前年を「大きく下回る」ことになりそうだという。
経済不振が農家にも影響

農家はアルゼンチンの経済不振による打撃も受けている。国際通貨基金(IMF)による過去最大規模の救済が暗礁に乗り上げた19年以降、アルゼンチンは国際金融市場での資金調達がほとんどできなくなり、政府は紙幣増刷による赤字の穴埋めに走ってインフレを招いた。4月時点での今年のインフレ率見通しは年率65%を超えた。

ほぼ2年間にわたる交渉を経て、IMF理事会は3月、アルゼンチンに対する440億ドル(約5兆9000億円)規模の債務再編を承認した。同国政府が融資条件を守り、これ以外の追加的な資金調達ができるかどうかはまだわからないと専門家はみている。

その一方で、アルゼンチン・カトリック大学の社会負債調査研究所の報告書によると、アルゼンチンの今年の貧困率は人口の43%近くに達している。フェルナンデス氏の大統領就任時には35%だった。この状況を受けてパンや小麦粉など一連の必需品の価格が凍結され、穀物生産農家は国内市場で得られる収入が減っている。

ブエノスアイレス穀物取引所(BCBA)のチーフエコノミスト、アグスティン・テヘーダ氏によると、小麦農家はすでにヒマワリや大麦などに転作している。そうした作物はアルゼンチン国内で小麦ほど広く消費されておらず、従って国の介入を受けるリスクが低いと見なされている。栽培に必要な肥料と水の量も少なく、より安く生産できるとテヘダ氏は指摘する。
作付面積を見直す農家も

農家側によると、今期の小麦収穫までの総費用は40%増だという。その一方で、為替レートの大きなゆがみが人件費と物流費にさらに重くのしかかっている。

化学肥料の値上がりを受けて、ギーオさんは6月の小麦の作付面積を考え直した。「私たちには肥料が最大の費用だ。今のところ肥料は十分にあるが、どれだけ使うかはまだわからない」

すでに一部の農家は肥料の使用量を適正水準以下に減らしており、作柄に響く恐れがあるとテヘダ氏は警鐘を鳴らす。

肥料価格の安定や制限の緩和があった場合でも、2月まで深刻な干ばつが続いたアルゼンチンでは天候がもう一つの重大な問題になるとギーオさんは懸念を示す。「畑の土壌に十分な水分がない。秋に乾燥したので、水が十分にないようなら作付けしない」

サンタフェ州のディーモさんは、アルゼンチンは世界の穀物不足の解消に向けて「あらゆる手を尽くす」べきだと話し、こう付け加えた。「それが食料生産国としての私たちの責務だ」

By Lucinda Elliott

(2022年6月13日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2022. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation. 』

京阪神「バレー」構築 京大など41機関、起業数2倍狙う

京阪神「バレー」構築 京大など41機関、起業数2倍狙う
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF232W50T20C22A5000000/

『京阪神エリアの産学官が一丸となり、スタートアップの創出に弾みをつける。京都大や関西経済連合会、関西広域連合など41機関が参画する支援組織は9月にも、経営候補人材と大学の研究者をマッチングする新たな枠組みを本格稼働させる。京都のバイオや大阪のものづくり、神戸の医療機器といった各地域の強みを生かし、スタートアップが集積する新たな「バレー」の構築を目指す。

起業支援組織「京阪神スタートアップアカデミア・コアリション(KSAC)」が旗振り役を担う。主要な大学や経済団体、自治体、金融機関などが集まり、2021年秋に立ち上がった。20~24年度の5年間に、大学発スタートアップで従来の約2倍となる214社の創出を狙う。

活動の目玉の一つとして4月、起業を志望する人材と大学の研究者を仲介する枠組み「ECP-KANSAI」を立ち上げた。従来の人材マッチングは起業志望者が「起業のタネ」になる研究成果を探すことが多い。ECP-KANSAIでは各大学が音頭を取って研究者からも研究成果を売り込んでもらい、双方向のやり取りを起業につなげる点が特徴だ。

【関連記事】

・起業家教育の狙い 課題を発見する力育む
・AIスタートアップ有望100社 よりニッチな分野へ
・神戸企業のパートナーを市がマッチング 革新へ全国から

KSACは経営候補者として500人程度に登録してもらう構想で、メーカーや金融機関などを行脚している。早ければ9月に、人材獲得のために活用されるストックオプション(株式購入権)の制度設計などを伝える研修も始める。現在は研修を手掛ける人材会社の選定を進めている。

機運醸成が課題

KSACが参考にしたのは京大系ベンチャーキャピタル(VC)、京都大学イノベーションキャピタル(京都iCAP、京都市)の取り組みだ。17年に双方向型の仲介プラットフォームを設立、京大発の技術をビジネスに結び付けてきた。

これまでの約5年間で18社の起業を実現した。核融合発電の世界的な研究者である京大の小西哲之特任教授らが設立した京都フュージョニアリング(京都府宇治市)もその一社だ。

京都iCAPに限らず、経済団体や自治体はそれぞれに起業支援に取り組んできた。産学官が集まった「関西イノベーションイニシアティブ」という支援組織もある。その中でKSACは企業の「創出」に重点を置き、京阪神全域で大規模に連携する動きになる。

京阪神にとって起業都市としての地位向上は喫緊の課題だ。20年7月、東京と愛知、福岡の3都市圏とともに、国がスタートアップを重点支援する「グローバル拠点都市」に選ばれた。だが、日本貿易振興機構(ジェトロ)の調査では、京阪神のスタートアップの7割が制度や支援内容を「知らない」などと回答。機運醸成は盛り上がりを欠いてきた。

都市間競争も激しさを増している。スタートアップ情報データベースのイニシャルによると、京阪神のスタートアップの資金調達額は21年に計350億円。首位の東京(6531億円)の18分の1ほどの規模だ。大阪(前年比12%増の139億円)は4年ぶりに福岡(同43%増の144億円)に逆転された。

各地の強みを生かす

巻き返しのためには各地の特徴を生かすことがカギになる。京都はiPS細胞を中心とするバイオ系に強く、町工場が集まる大阪はものづくりスタートアップを下支えする環境が整う。人工島・ポートアイランドで医療産業都市をうたう神戸は医療機器開発を後押しする制度が充実している。

仮想現実(VR)を活用したストレスチェック技術を開発する大阪大発のニューラルポートは兵庫県西宮市に本社を構え、神戸市の支援プログラムを受けている。将来的には神戸市に移転したい考えだ。

島藤安奈社長は「ヘルスケア事業の支援が手厚く、医療機器の薬事承認を得る際の後押しも受けられる」と理由を説明する。製品の実用化に向け、神戸市から企業の紹介を受けるなど結び付きは強まっている。

優れた技術に京阪神それぞれの強みを組み合わせてスタートアップを創出し、その企業が地域に根付いて大きなビジネスを展開する。この循環がうまく回り出せば、新たな「バレー」の完成像が見えてくる。

(田村匠)』

米中高官が会談、サリバン氏「衝突回避へ対話維持を」

米中高官が会談、サリバン氏「衝突回避へ対話維持を」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN13CZ00T10C22A6000000/

『【ワシントン=坂口幸裕、北京=羽田野主】米ホワイトハウスは13日、サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)がルクセンブルクで中国の外交担当トップ、楊潔篪(ヤン・ジエチー)共産党政治局員と会談したと発表した。米政府によると、サリバン氏は台湾を威圧する中国の攻撃的な姿勢に懸念を伝える一方、対話を維持する重要性を強調した。

両氏が話し合いを実施するのは5月18日に電話で協議して以来。バイデン米大統領が5月23日に台湾有事の際は米国が軍事的に関与すると明言した後、両氏が話すのは初めてになる。米側の説明によると、会談は4時間半にわたって実施した。

サリバン氏は中国本土と台湾が不可分だとする中国の立場に異を唱えないものの、台湾の安全保障にも関与する米国の「一つの中国」政策を堅持すると改めて伝達した。台湾海峡で軍事威圧を続ける中国に懸念を示し、一方的な現状変更に反対すると重ねて強調した。

国連安全保障理事会は5月26日、北朝鮮の弾道ミサイル発射を受けた追加制裁の決議案を否決した。制裁緩和を求める中国とロシアが拒否権を発動した。サリバン氏は楊氏に中国の行動に懸念を示し、対北朝鮮政策について「米中協力すべき分野であると明確にした」(米政府高官)。

米ホワイトハウスの声明によると、サリバン氏は米中間の競争を管理するため、対話を維持する重要性を訴えた。地域や国際社会の安全保障問題や米中の2国間の重要課題について「実質的かつ生産的な議論をした」と説明した。米高官は米中首脳による協議は現時点で計画していないと明かした。

中国国営の新華社通信は両者の会談を「接触と対話を強化し、誤解を減らし、食い違いを適切に管理することで合意した」と伝えた。楊氏は「中米関係はいま大事な十字路にある」と発言。米中関係は競争ではなく、互恵関係であるべきだと強調した。

台湾問題を巡っては「中米関係の政治的基盤にかかわり、うまく処理できなければ両国関係を転覆させるほどの影響を及ぼす」と懸念を示した。中国側の発表によると、ウクライナ危機や北朝鮮の核問題に関しても意見交換した。

10日にはオースティン米国防長官と中国の魏鳳和国務委員兼国防相がシンガポールで会談した。2021年1月にバイデン米政権が発足後に国防相が対面で会うのは初めてだった。台湾問題などで溝が深い両国が不測の軍事衝突につながらないように複数のチャンネルで意思疎通を続ける狙いがある。

多様な観点からニュースを考える

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

青山瑠妙のアバター
青山瑠妙
早稲田大学大学院アジア太平洋研究科 教授
コメントメニュー

ひとこと解説

この記事のタイトル通り、いまでは、米中両国の対話はもっぱら衝突を回避するためのものとなった。このままでは、北朝鮮の核開発問題、地球温暖化対策など、米中両国が協力しなければ進まないと言われている分野が置き去りにされてしまう。日本はこうした問題での米中の橋渡し役を担っていくべきではないか。
2022年6月14日 7:56 』

ロシア軍、セベロドネツク包囲へ橋すべて破壊

ロシア軍、セベロドネツク包囲へ橋すべて破壊
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR1404H0U2A610C2000000/

『【エルサレム=久門武史】ウクライナ東部ルガンスク州のガイダイ知事は13日、州の要衝セベロドネツクと川の対岸を結ぶ3本の橋のうち、最後まで残っていた1本がロシア軍に破壊されたと明らかにした。外部との通行が絶たれ、完全に包囲される恐れがある。

同知事は「避難や物資の搬入は不可能だ」と訴えた。ウクライナ側がなお市の一部を掌握しているとも強調した。ロシア軍はセベロドネツクの完全制圧を目指し、激しい攻撃を続けてきた。

英国防省は同日「渡河作戦が戦争の行方を左右する最も重要な要素になる可能性がある」との分析を公表していた。

一方、ロシアのペスコフ大統領報道官は13日、ウクライナでのロシア軍の作戦の主要目的について、東部ドネツク、ルガンスク両州の親ロシア派支配地域の自称「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」を防衛することだと主張した。ロイター通信が伝えた。

【関連記事】

・ウクライナ浮沈握る世論 米欧「支援疲れ」武器供与左右
・ウクライナ、ブチャの森林に虐殺遺体か 発掘現場を公開 』

財務相「急速な円安を憂慮」 必要なら「適切に対応」

財務相「急速な円安を憂慮」 必要なら「適切に対応」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA1419U0U2A610C2000000/

『鈴木俊一財務相は14日の閣議後の記者会見で、円相場について「急速な円安の進行が見られ、憂慮している」と述べた。「過度な変動や無秩序な動きは経済や金融に悪影響を与え得る」という主要7カ国(G7)の合意に言及したうえで「必要な場合には適切な対応を取りたい」と語った。

外国為替市場で円相場は13日に一時1ドル=135円台前半と1998年以来の円安・ドル高水準に下落した。鈴木氏は「日銀と緊密に連携しつつ、為替市場の動向や経済・物価などへの影響を一層の緊張感を持って注視する」と強調した。

【関連記事】

・あるか、米不支持でも円安阻止介入 「弾薬切れ」懸念も
・円安、98年危機以来の一時135円台前半 競争力低下映す 』