主要国の憲法改正手続

主要国の憲法改正手続
―12 か国の憲法の特徴を探る―
https://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_8977717_po_0853.pdf?contentNo=1

『II 各国の憲法改正手続の特徴

1 憲法改正手続が 1 種類の単一国家

2 憲法改正手続が 1 種類の連邦国家

(1)ドイツ

ドイツ連邦共和国の憲法に相当する基本法(1949 年制定)第 79 条に規定する改正手続
は、国会における議決要件が加重されていることを特徴とする。

すなわち、基本法の改正には下院(連邦議会)議員の 3 分の 2 及び上院(連邦参議院)の表決数10の 3 分の 2 の同意が必要とされる。

なお、下院議員の多数の意味については、
第 121 条で「法律で定められた議員数の多数」と定義されているが、連邦選挙法に規定する議員定数を基礎として、「超過議席」11が生じた場合には増加し、欠員の補充が行われない場合などには減少するとされていることから、現在議員数を指すものと解される。

連邦国家であるにもかかわらずあらゆる改正が州等の承認を要することなく国会の議
決のみで成立するのは、今回取り上げた 6 つの連邦国家の中ではドイツだけである。

すなわち、州は、上院(連邦参議院)という連邦機関を通じてのみ基本法の改正手続に関与する仕組みとなっており12、国会で可決した改正案について改めて州の承認が求められることはない。

また、手続そのものも、12 か国中最も単純な部類に属すると言える。』