ドイツ、連邦軍増強へ14兆円基金 基本法を改正

ドイツ、連邦軍増強へ14兆円基金 基本法を改正
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR10CDT0Q2A610C2000000/

『【アムステルダム=南毅郎】ドイツ連邦参議院(上院)は10日、独連邦軍の増強に向けた1000億ユーロ(約14兆円)規模の基金創設に関する基本法の改正を承認した。連邦議会(下院)を賛成多数で通過済みで、公布を経て施行される見通しだ。今後数年間にわたり戦車や輸送ヘリコプターなどの調達に充てる。ロシアのウクライナ侵攻を受け、軍事費の抑制を続けてきたドイツが大きく方針転換する。

ドイツの基本法は憲法にあたる。ショルツ首相は2月下旬、ロシアがウクライナに侵攻した直後に、国防費を国内総生産(GDP)比で2%以上へ大幅に引き上げる方針を示していた。従来は1%台にとどまり、米国など他の同盟国から拡充を求められていた。

独DPA通信によると、すでにステルス戦闘機や兵士・物資を供給するための大型輸送ヘリの調達計画が動いているという。軍事費の抑制で一部の兵器などは老朽化のため運用が難しくなっていた。

ウクライナへの支援をめぐり、ショルツ政権は当初、戦火拡大を警戒して重火器などの直接供与には慎重だった。国内外で批判が高まると方針を転換し、現在は自走式対空砲「ゲパルト対空戦車」や最新の防空システム「IRIS-T」などの提供を進めている。今後、独連邦軍の装備増強を通じてウクライナへの支援が拡充されるかどうかも焦点になりそうだ。』