ウクライナ東部要衝で市街戦激化「兵士毎日200人死亡」

ウクライナ東部要衝で市街戦激化「兵士毎日200人死亡」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR1056T0Q2A610C2000000/

『【ドバイ=福冨隼太郎】ロシア軍が制圧を目指すウクライナ東部ルガンスク州の要衝セベロドネツクを巡り、ガイダイ州知事は10日、通信アプリ「テレグラム」で「激しい砲撃にさらされた。激しい市街戦が続いている」と投稿した。ウクライナ政府高官は兵士が「毎日100~200人死亡している」と語り、反攻のため米欧にさらなる武器供与を訴えた。

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英国防省は10日「ロシアはセベロドネツクの大部分を再び支配しているが、包囲の試みはほとんど進展していない」との分析を公表した。ウクライナのゼレンスキー大統領は9日夜のビデオ演説で「最前線の状況は大きな変化はない。セベロドネツクなどロシアが主要な目標としている都市は持ちこたえている」と語った。

英BBCによるとウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は「ロシア軍との戦闘の最前線で毎日100~200人のウクライナ軍兵士が死亡している」と語った。ロシア軍が核兵器以外のあらゆる兵器を前線に投入しているとして、米欧にさらなる武器供与を訴えた。

死者数を巡ってはゼレンスキー氏がこれまで「1日60~100人」と説明しており、セベロドネツクなどでの戦闘激化で被害が拡大している可能性がある。

一方、ロシアのタス通信などによると、ウクライナ東部ドネツク州の親ロシア派「ドネツク人民共和国」の裁判所は9日、ウクライナ側で兵士として戦っていた英国人2人とモロッコ人1人に死刑判決を言い渡した。

ロイター通信によると、ロシアのラブロフ外相は「犯罪はドネツク人民共和国の領土で行われた」と主張した。親ロ派勢力による実効支配を既成事実化しようとしているとみられる。

英国のトラス外相はツイッターで「(判決を)完全に非難する」と強く反発した。「彼らは戦争捕虜だ。正当性が全くないインチキの判決だ」として解放に手を尽くす考えを示した。英国はウクライナに軍事支援を続けており、ロシアや親ロ派は死刑判決で英国に揺さぶりをかける狙いがあるとみられる。

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