トップ・グローブ99%最終減益 3~5月、コスト高響く

トップ・グローブ99%最終減益 3~5月、コスト高響く
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM096W60Z00C22A6000000/

 ※ 「コロナ特需」も、打ち止めか…。

『【シンガポール=中野貴司】マレーシアのゴム手袋最大手、トップ・グローブが9日発表した2022年3~5月期決算は、純利益が1529万リンギ(約4億6千万円)と前年同期に比べ99%減少した。売上高は65%減の14億6千万リンギだった。新型コロナウイルス関連の需要が減少したのに加え、生産コストの上昇が利益額を大幅に押し下げた。

3~5月期はロシアによるウクライナ侵攻後のエネルギー価格の上昇で、燃料コストが増加。政府が5月に最低賃金を引き上げたことで、人件費の負担も増した。中国勢との競争も依然激しく、コスト増加を販売価格に十分転嫁できなかったために、利益が削られた。

供給過剰が続く市場環境を踏まえ、トップ・グローブは工場新設の計画を先送りし、22年末の生産能力を21年末の1千億枚に据え置くことを決めた。

リム・ウィーチャイ会長は9日の記者会見で、企業の淘汰によって供給は正常化に向かうとの認識を示した上で、「需要は常に堅調なため、利ざやの水準は底打ちしつつある」と述べた。ただ、エネルギー価格や労働市場の先行きは不透明で、コスト高が収益を圧迫する状況が長引く可能性がある。リー・キムメオウ社長は「ゴム手袋の質の維持・向上や無駄な費用の削減など自分たちで管理可能な分野に集中する」と話した。

20年の新型コロナの感染拡大後、世界的にゴム手袋の需要が急伸し、トップ・グローブの純利益はピークの20年12月~21年2月期に28億6千万リンギに達した。その後の純利益は右肩下がりで、22年3~5月期の売上高も前四半期比で横ばいだった。業績の低迷を反映し、株価も20年のピーク時の水準から9割近く下落している。』