バイデン米大統領、NATO事務総長と抑止力強化を協議

バイデン米大統領、NATO事務総長と抑止力強化を協議
6月末にNATO首脳会議、対中国政策も議題に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0304G0T00C22A6000000/

『【ワシントン=坂口幸裕】バイデン米大統領は2日、ホワイトハウスで北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長と会談した。米政府の声明によると、NATOの抑止力と防衛力を強化する重要性を話し合った。

ストルテンベルグ氏は6月末に開くNATO首脳会議で中国やロシアなど権威主義国家への対処を協議すると明かした。

訪米中のストルテンベルグ氏はバイデン氏との会談後、記者団にNATO首脳会議について「安全保障にとって極めて重要な時期に開催される」と指摘。「ロシアや中国のような権威主義国家による我々の安全保障に及ぼす影響への対応を確認する」と述べた。

6月29~30日にスペインの首都マドリードで開くNATO首脳会議には日本、韓国、オーストラリアなども参加する見込みだ。インド太平洋地域で覇権主義的な動きを強める中国を抑止する方策も議題になる。

NATOは、ロシアに近い欧州東部の防衛力の強化で合意する見通しだ。今後10年間のNATOの方向性を示す「戦略概念」の採択も予定する。

NATOには北欧のフィンランド、スウェーデンが加盟を申請した。NATOは両国と加盟に反対するトルコと近く高官協議を開く予定で、首脳会議に向けて調整を急ぐ。

オースティン国防長官も2日、ストルテンベルグ氏と会談した。NATOは加盟30カ国に国防費を国内総生産(GDP)比2%以上にするよう求める。オースティン氏は「2%は最低水準であって上限でない。任務をなし遂げるために必要な資金を増やすのは重要だ」と強調した。

ストルテンベルグ氏は「同盟国がより多くの資金を拠出するよう確認し続ける」と話した。同氏はサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)とも個別に会談した。

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渡部恒雄
笹川平和財団 上席研究員
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分析・考察

NATOの既存の「戦略概念」における主な脅威は、欧州東翼におけるロシアからの圧力と、欧州南翼における中東からの難民の流入やテロで、中国は意識されていませんでした。

欧州にとっては中国は重要な経済パートナーでした。

しかし中国の拡張的な行動、香港の民主化弾圧、新彊での人権問題、ロシアと中国の連携強化などにより、中国が懸念対象として急浮上し、日本などのアジアの米同盟国とNATOとの協力関係も進みました。これを推進したのがストルテンベルグ事務総長です。

NATO関連の専門家が集まるカナダのハリファクス安全保障会議も「中国対民主主義」という問題を提起し、私や日経の秋田浩之コメンテーターも取材を受けています。https://halifaxtheforum.org/china-handbook/en/

2022年6月3日 9:01 』