「ロシアは領土の2割を支配」 ウクライナ大統領表明

「ロシアは領土の2割を支配」 ウクライナ大統領表明
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『【フランクフルト=林英樹】ウクライナのゼレンスキー大統領は2日、ルクセンブルク議会向けにオンラインで演説し「ロシア軍は現時点で、ウクライナ領土の2割を支配下に置いている」との認識を示した。ロイター通信が伝えた。

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2014年にロシアが強制編入したクリミア半島や、侵攻前から親ロ派が一部を支配していた東部ドンバス地域のルガンスク、ドネツク両州を含めているとみられる。

ルガンスク州の要衝、セベロドネツクについて、英国防省は2日「ロシア軍がほとんどを占拠している」との見方を明らかにした。ロシアがウクライナ侵攻を始めてから3日で100日。同国東部にロシア軍が戦力を集中し、南部ではウクライナ軍が攻勢を強める展開だ。

ルガンスク州のガイダイ知事は2日、米CNNのインタビューで「セベロドネツクの南部や西部の集落では激しい戦闘が続いている」と語った。同市の東部はすでにロシア軍が制圧し、同軍による占拠は中心部を含め市内の8割に達したとの見方を示した。

ロシア軍はセベロドネツクに隣接するリシチャンスクの攻略も目指す。英国防省はセベロドネツクとリシチャンスクの間の要所をウクライナ軍が掌握している可能性が高いとみる。だが、ロシア側に部隊を派遣する同国南部チェチェン共和国の司令官は2日、ロシア国営テレビで「(リシチャンスクの占拠は)時間の問題だ」と指摘した。

一方、ウクライナ南部ヘルソン州では同国軍が勢いづいている。米シンクタンク、戦争研究所は「ウクライナ軍がロシア軍の主要な補給ルートである高速道路の寸断に成功すれば、同軍の能力を低下させることができるかもしれない」と指摘する。

AP通信は2日、英政府がウクライナに対し、多連装ロケットシステム「M270」を供与する方針だと伝えた。ウォレス英国防相が明かした。精密誘導ロケット弾の発射が可能で、射程は最長約80キロメートル。1日には米国が射程80キロメートルの高機動ロケット砲システム「ハイマース」4基を含む7億ドル(約910億円)の追加兵器をウクライナに供与すると発表しており、これと連携したという。

これに対し、ロシア軍幹部は1日、極超音速ミサイル「ツィルコン」の開発が終わり、22年末までに北方艦隊のフリゲート艦に配備する予定だと明かした。ロシアのプーチン大統領はツィルコンを「音速の9倍の速度で攻撃できる兵器だ」と誇示している。

ウクライナのゼレンスキー大統領は1日、米メディアのインタビューで「戦場で毎日60~100人の兵士が死亡し、500人がけがをしている」と述べた。

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