韓国地方選、与党が勝利 主要首長選で12勝5敗

韓国地方選、与党が勝利 主要首長選で12勝5敗
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『【ソウル=甲原潤之介】韓国で地方自治体の首長などを選ぶ統一地方選は2日朝、大勢が判明した。全国の主要な17の市・道の首長選のうち、保守系与党「国民の力」が首都ソウルや釜山などを押さえて12勝した。革新系野党「共に民主党」は5勝にとどまり、3月の大統領選に続き敗北を喫した。

投票は1日に実施され、2日も開票作業が続いている。5月に発足した尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権にとって初めての大型選挙で、与党勝利は今後の政権運営の追い風になる。

ソウル市長選は与党現職の呉世勲(オ・セフン)氏が再選を果たした。共に民主党の前代表、宋永吉(ソン・ヨンギル)氏を得票率で20ポイント近く引き離した。

与党は首都圏のソウルと仁川、保守地盤の大邱周辺に加え、北東部の江原道や中部の忠清道にも勢力圏を広げた。野党は支持基盤の全羅道以外の地域では勢いに欠いた。

最大の激戦区となったソウル近郊の京畿道は結果の判明が2日朝までもつれこんだ。野党候補が僅差で当選し、与党による首都圏独占を阻止した。

国民の力の李俊錫(イ・ジュンソク)代表は1日深夜、「国民の審判がどれだけ大事かをよく考え地方行政に臨みたい。国民が望む尹政権の成功のために皆で走りたい」と話した。

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峯岸博
日本経済新聞社 編集委員・論説委員
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別の視点

あえて別の視点を提示すると、意外に苦戦が伝えられていた前大統領候補の李在明(イジェミョン)氏が補選を勝ち上がり、李氏に絡む都市不動産開発疑惑の震源地で今後の捜査が注目される京畿道知事選でも野党候補が辛勝したのは尹政権が美酒に酔いしれられない点です。

野党は惨敗したとはいえ、国会は2年後まで与少野大のねじれ状態が続きます。

この先、与党が傲慢な態度に転じれば国会議員の総選挙でしっぺ返しを受けて尹政権は一気にレームダックに陥ります。

オセロゲームのように白と黒が一斉にひっくり返る最近の韓国大型選挙の教訓を学べるかが今後の大統領支持率を左右しそうです。

2022年6月2日 11:53 (2022年6月2日 11:55更新)

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滝田洋一
日本経済新聞社 特任編集委員
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別の視点

注目したいのは野党「共に民主党」内で起きた「老害追放」を求める声です。

老害とは「586世代」。つまり今50歳代で、1980年代に民主化運動に関与した、1960年代生まれの人たちのことです。

学生運動の活動家だったこの面々に支えられた文在寅政権は、韓国政治を大きく左に傾かせ、外交の針路を北朝鮮と中国に切りました。

体制批判を繰り返ていたのに、権力を握ると「ネロナムブル」つまり「他人がするのは不倫だが、自分ならロマンス」と批判を浴びる不祥事が相次ぎました。

オーウェルの「アニマル・ファーム」さながらの内情に、党内からも出始めた「老害追放」を求める声。今後どう発展するのかは韓国政治を占う試金石です。

2022年6月2日 10:22 (2022年6月2日 11:03更新) 』