ロシア国債、早まった異例の「不履行」 孤立を象徴

ロシア国債、早まった異例の「不履行」 孤立を象徴
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR0201G0S2A600C2000000/

 ※ 「延滞利息」というものについて、若干の説明を加えておく…。

 ※ 「債務」とは、「一定の期限までに、○○という行為を致します。」という義務だ。「契約」交わして、約束する。

 ※ 「その期限までに、約束した行為をしなかった。」のが、「債務不履行」だ。

 ※ 「金銭債権(金銭債務)」の場合は、「期日までに、借りた金銭をお返し致します。つきましては、期日までの利息○○も返還いたします。」というものになる。

 ※ その期日に、「借りた金銭に、利息をつけて、元利を返還しなかった。」ということになれば、「債務不履行」となる。

 ※ 期日までに、返還せずに、後日遅れて返還した…、場合には、それでОKとはならない…。

 ※ 「債務不履行(履行遅滞)による、損害賠償」の問題が発生する…。

 ※ これは、ある意味当然の話しだ…。「貸し手(債権者)」の方にも、都合がある…。「期日までに、返還がある。」という前提で、自分の「事業内容」を計画している…。約束通りの支払いがなければ、今度は自分が「債務不履行」の憂き目を見ることになる…。

 ※ 「資金繰りに窮して、連鎖倒産」とか、よく聞く話しだろ?

 ※ そういう債権者側に発生する「損害」については、「賠償」してもらわないと、世の中の「経済活動」が、回って行かないことになる…。

 ※ それで、金銭債権の「履行遅滞」の損害については、特約がされていない限り、「利息」と同じという風に、規定している。

 ※ 例で説明すれば、「年利3%」の金銭債権の履行を遅滞した場合、発生する損害は、「年利3%」で計算する(その日割り計算)という感じだ…。

 ※ それを、「延滞利息」と言っている。

『【ロンドン=篠崎健太】世界の大手金融機関でつくるクレジットデリバティブ決定委員会は1日、ロシア国債が「支払い不履行」に陥ったとの判断を示した。猶予期間中に遅れて償還されたドル建て債について、約1カ月分の延滞利息が上乗せして払われなかったとして保有者が判断を求めていた。当該国債はデフォルト(債務不履行)として処理されるとみられ、7月にも想定されていた「Xデー」は異例な形で早まった。

決定委員会は銀行や資産運用会社などが参加する民間の集まりだ。信用リスクをやり取りするクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)で、関連する債務にデフォルトの事象が起きたかなどを決める役割がある。

問題になったのは4月4日に満期を迎えた国債だった。ロシア側は米国の銀行にあるドルで元本と利息を払おうとしたが、米政府が認めなかったため金融機関が手続きを拒んだ。ロシア財務省は代わりにルーブルで払うといったん宣言した。30日の猶予期間が切れる間際の5月上旬に結局ドルで返され、デフォルトは回避されたとみられていた。

これに対し一部の保有者が、当初の期日を過ぎた猶予中の利息およそ190万ドル(約2億4千万円)が支払われておらず、デフォルトにあたるとして審査を求めた。

決定委員会は「支払い不履行のクレジットイベント(信用事由)が発生したか」について検討した。詳しい討議内容や理由は明らかにしていないが、公表文によると参加した13社のうち米シティバンクを除く12社が「発生した」に投票した。

信用事由と判断されたことで、当該債を対象とするCDSの取引で保険の売り手から買い手に補償が発生する。その清算に向けた手続きが今後始まるとみられる。

ロシア当局からの元利金の受け取りを認める米政府の特例は5月下旬で失効し、今後の利払いがデフォルトになるのは時間の問題と考えられていた。ロシア国債は既に不履行を織り込んだ価格で取引されている。参照するCDSも取引規模は比較的小さいうえ投資家の対応が進んでおり、金融市場への影響はほぼないとみられている。1日のルーブル相場にも目立った反応はなかった。

今回の「不履行」は2つの点で特異といえる。債務者のロシア政府は支払う意思があると繰り返し強調し、豊富な外貨準備を抱えて能力にも問題はなかったが、欧米の制裁で手続きが阻まれた。曲折を経て猶予期間中に元利金が支払われたものの、その間の延滞利息をめぐって不履行かどうかが争われたのも異例だ。

ロシアは国際金融市場からすでに事実上締め出され、外部からの新たな資金調達は不可能になっている。デフォルトに陥っても当面の状況が変わるわけではないが、みずほ銀行欧州資金部の本多秀俊氏は「5~10年、場合によっては一世代にわたり西側の金融から切り離される可能性がある」と話す。国際市場への復帰がさらに遠のく、ロシアの金融孤立を象徴するイベントとなる。

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