中国は台湾周辺で軍事「準備パトロール」を実施

中国は台湾周辺で軍事「準備パトロール」を実施
https://www.aljazeera.com/news/2022/6/1/china-conducts-military-patrol-around-taiwan

※ 今日は、こんなところで…。

『(※ 翻訳は、Google翻訳)

人民解放軍東部劇場司令部によると、運動は自治島周辺の海と空で行われた。

砲兵部隊を持つ台湾軍は、中国の島への侵攻をシミュレートする演習に参加します

台湾軍は、中国軍による侵略をシミュレートする定期的な演習を行っています。

人民解放軍は、最近、自治島周辺で「準備パトロール」を実施したと述べている[ファイル:Tyrone Siu / Reuters]
2022年6月1日に公開2022年6月1日

中国軍は、中国が自国の領土であると主張する台湾の自治島周辺の海と空域で「戦闘準備パトロール」を実施したと述べた。

声明の中で、人民解放軍東部劇場司令部は、演習は最近行われたものであり、「米台の共謀」と呼ばれるものに対して「必要な行動」であると述べた。

読み続けます

4つのアイテムのリスト

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中国は台湾の防空識別圏に30機の飛行機を送ります

リスト2/4
台湾はIPEFから除外された後、米国と経済協定を結ぶ可能性があります

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台湾議会は「秘密経費」法案をめぐる暴力で噴火する

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米国の台湾での「火遊び」、中国は警告:新華社

リストの終わり

「最近、米国は台湾問題について頻繁に動き、あることを言い、別のことをし、台湾を危険な状況に追いやる台湾独立軍への支援を扇動している」とコマンドは水曜日の声明で付け加えた。

台湾は今週、中国の航空機による防空識別圏(ADIZ)への侵入が1月以来最大であり、そのほとんどが戦闘機であり、ADIZの南西に侵入したと報告しました。

事件は、米国上院議員のタミー・ダックワースが島を訪れていたときに起こりました。

外務省のスポークスマン、趙立堅は、北京は彼女の訪問について米国に「厳粛な代表を提出した」と述べた。

趙氏は火曜日の記者会見で、「関連する米国の政治家に、一つの中国の原則を真剣に遵守し、いかなる形であれ台湾との公式交流を直ちに停止し、「台湾独立」分離主義勢力に誤った合図を送ることを控えるよう要請する」と述べた。国営の環球時報によると、午後。

「中国は、中国の主権と領土保全を断固として保護するために、引き続き強力な措置を講じます。」

タミー・ダックワース上院議員(左)が台北の彼女の事務所で台湾の蔡英文大統領に会う
タミー・ダックワース上院議員(左)が台湾の蔡英文大統領に会ったとき、パトロールと防空識別圏への空中侵入が行われた[台湾大統領府/ロイター経由の配布]

北京の機関である国務院台湾事務局のスポークスマンである朱鳳蓮も記者会見で、米国が「台湾の分離主義者によって行われる分離主義活動を黙認する」ことは「非常に危険」であると警告した。

正式には中華民国(ROC)として知られる台湾は、中国本土の海岸から約161 km(100マイル)離れた場所にあります。かつて日本が植民地化した中国の民族主義者は、北京に中華人民共和国(PRC)を設立した共産主義者との内戦に敗れた後、島に逃げました。

ROCは引き続き中国全土を代表すると主張し、1971年に米国を含むほとんどの国が外交承認を台北ではなく北京に切り替え始めるまで、国連安全保障理事会の議席を持っていました。

それ以来、米国は台湾関係法の下で、 「米国の人々と台湾の人々との間の広範で親密で友好的な商業的、文化的、およびその他の関係を維持および促進する」ことを義務付けられています。

ワシントンはまた、「一つの中国」についてより曖昧な見方をしている。

北京にとって、「一つの中国」は、台湾が単に本土の州であり、独立国家ではないという主張の口実です。

しかし、米国の場合、台湾の状況は未定です。

出典:アルジャジーラと通信社 』

台湾周辺で戦闘パトロール

台湾周辺で戦闘パトロール 「米台結託への必要な行動」―中国
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022060100455&g=int

『【北京時事】中国軍東部戦区は1日、報道官談話を出し、台湾周辺の海空域で戦闘準備パトロールを最近行ったと発表した。「米国と台湾が結託していることへの必要な行動だ」と主張している。

台湾総統「安保協力の深化期待」 米議員団にIPEF参加意欲伝達

 談話は、米国に対し「『台湾独立』勢力を陰に陽に扇動し、台湾を危険な境地に向かわせ、自らも重大な結果に直面する」とけん制。「戦区部隊は引き続き戦闘準備を強化し、いかなる外部勢力の干渉や『台湾独立』の企ても断固打ち砕く」と強調した。 』

核戦力部隊が演習 ロシア

核戦力部隊が演習 ロシア
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022060100651&g=int

『【ロイター時事】ロシアのインタファクス通信は1日、中部イワノボ州で、約1000人が参加する核戦力部隊の演習が行われていると報じた。大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ヤルス」も動員されていると国防省は説明したという。 』

アルゼンチン、債務返済24年9月に延期 主要国と合意

アルゼンチン、債務返済24年9月に延期 主要国と合意
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0123D0R00C22A6000000/

『【サンパウロ=宮本英威】アルゼンチン政府は5月31日、日米欧などで構成するパリクラブ(主要債権国会議)に対する債務について、返済期限を2024年9月まで延ばすことで合意したと明らかにした。国際通貨基金(IMF)との3月の合意に続いて債務交渉が進んだことになる。

アルゼンチン政府が官報で告示した。同政府は21年5月に約24億ドル(約3100億円)の支払期日を迎えたが、金利が高いことを理由に返済を拒否して交渉に入っていた。その後一部を返済したが、約20億ドルの支払いが残っている。

アルゼンチン政府は官報で、14年5月の合意に代わる「新たな合意の枠組み」ができた場合には、24年9月より早く返済を始める可能性を示した。

地元メディアによると、アルゼンチン政府は今後数週間程度で、同国にとってより有利な支払い条件での合意も目指しているもようだ。』

豪アルバニージー内閣発足 女性10人は過去最多

豪アルバニージー内閣発足 女性10人は過去最多
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM31BZU0R30C22A5000000/

『【シドニー=松本史】5月21日投開票のオーストラリア総選挙で勝利した労働党のアルバニージー内閣が1日、正式に発足した。

貿易・観光相には元スポーツ相のファレル氏が就任し、国防相は副首相のマールス氏が兼務する。閣僚23人のうち女性は10人で過去最多となった。

アルバニージー首相やマールス副首相、チャーマー財務相、ウォン外相ら重要閣僚はこれに先立つ5月23日に就任している。

ファレル氏は貿易相として中国による豪産品の輸入規制などに対応する。マールス氏は米英との安全保障協力の枠組み「AUKUS(オーカス)」のもとで豪州が進める原子力潜水艦配備計画などを担う。

豪公共放送ABCがまとめた下院(定数151)の獲得議席数は労働党が77で過半数を確保した。保守連合は58、環境政党「緑の党」が4。その他の少数政党と無所属が12。』

クルディスタン地域

クルディスタン地域
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E5%9C%B0%E5%9F%9F

『概要

現行のイラク憲法では広範な権限を持つ「地域(إقليم كر)」とされ、理論上は中央政府より委譲された権限を持つ「自治区」ではなくイラク連邦の「構成体(地域)」が正しい[2][4]。

公式に認められている領域は主にイラク北東部のアルビール県、ドホーク県、スレイマニヤ県、ハラブジャ県の4県にまたがり、自治区の首府はアルビール市にある。

1991年以降、主張する領域にはイラクとの間に食い違いがあり2012年には軍事衝突も起きていた[5]。

しかし2014年、ISILの攻勢の折にクルディスタン地域政府(KRG)はイラク政府軍の撤退した地域に軍隊をおくり込み[6]、2015年にはKRGの主張するほとんどの領域にて自治を行っていたが、2017年にイラク政府軍との衝突があり、キルクーク県から撤退した。[7]

イラクとの間で論争のある地域には北部最大の都市であるモースルとイラク最大の油田地帯であるキルクークが含まれる。

2017年9月25日にイラクからの独立投票を行い、独立派が賛成多数となった[8]。

歴史

1970年3月11日、イラクのバアス党政権とムスタファ・バルザニ(英語版)率いるクルディスタン民主党の間で成立した協定にもとづいて自治地域が設置された。

イラン・イラク戦争末期の1988年3月16日、イラン国境に近い東部の町ハラブジャで化学兵器が使われ、多くの住民が殺害された(ハラブジャ事件)。

1991年の湾岸戦争に際し、クルド人はサッダーム・フセイン大統領に反抗する決起を行い、多国籍軍がイラク北部に飛行禁止空域を設けて保護したことで、事実上バアス党政権の支配を離れ、実効支配を手にした。

この時代、自治区のクルド勢力は自治区独自の旗を有し、独自の通貨を発行した。

しかし、イラク・クルド人勢力の二大政党であるクルド民主党とクルド愛国同盟の対立が激しく続き、1994年、1996年、1997年には数千人が死亡する大規模な戦闘が発生し、クルディスタン地域は二大政党支配地域に分裂した。

2003年のイラク戦争によりバアス党政権が崩壊すると、連合国側についたクルディスタン地域の独立やモースル、キルクークへの拡大の可能性が浮上した[要出典]が、イラク国内のアラブ人や、国内に同じクルド人問題を抱える隣国トルコが強硬に反対しており、その将来は予断を許さない。

地域に住む若いクルド人の間では、トルコやイランのクルド地域も含めて早期に独立すべきだというクルド民族主義(大クルディスタン)の気運が高まっているとされる。[要出典]。

2017年9月25日には、国際社会が反対する中、独立住民投票が自治政府により実施され、賛成派が多数となったが、イラク政府は反発しこの投票結果を認めていない。

自治政府によると2年以内に独立を目指すとしている。

2017年10月16日にはイラク軍はシーア派民兵と共に係争地であるキルクークに進軍し、戦闘が発生。

ペシュメルガは同地域から撤退しイラク軍が制圧したとされる。

戦闘を恐れた住民は流出。周辺諸国のイラン、トルコからも包囲され、経済的な封鎖が続き、米国もこれを黙認するなど厳しい状況となっている[7]。

政治

元首は、クルディスタン地域政府(英語版)(KRG)の大統領(「議長」と呼ぶこともある)である。

地域政府大統領を務めてきた、クルディスタン民主党(KDP)党首のマスード・バルザニは、上記の独立投票を巡る混乱を収拾するため2017年11月1日をもって辞任し、しばらく大統領職は空席となったが[9]、2019年6月10日よりマスード・バルザニの甥であるネチルバン・バルザニ(英語版)自治政府首相が議長に就任した[10]。

大統領の下には首相のポストがあり、首相は主に行政を担当する。地域政府は外交以外の権限が、イラクの中央政府から与えられている。

また、地方議会としてクルディスタン議会が存在する。議席は全部で111議席。主な政党は、

クルディスタン民主党(KDP)
クルディスタン愛国同盟(PUK)
クルディスタン・イスラーム連合(英語版)
クルディスタン共産党
ゴラン党
アッシリア民主運動

KDPとPUKが地域における最大勢力であり、両政党は議会で統一会派を結成している。

このため、フセイン政権崩壊後、二大政党による議会支配が続いてきた。

近年、二大政党の長期支配による汚職などの腐敗、失業率の悪化などから住民の間、特に若者の間で両党に対する忌避感情、変化を望む意見が起き始め、2009年7月に行われた民族議会選挙では、「改革」を掲げた野党・ゴラン党が躍進した。

ほか、少数のヤズディ教徒のための議員枠がある[11]。

軍事

事実上の国軍としてペシュメルガが存在する。

ペシュメルガは、イラク国内の軍事組織としては比較的優れていると評価されている。

しかし、ほとんどは軽装備の歩兵部隊に過ぎず、フセインと戦った経験豊富な軍人も世代交代していなくなっており、敵対する過激派組織ISILに比較すると、その装備は十分ではないともされ[12]、アメリカやドイツを始めとする諸外国からの軍事支援を受けている。
2004年9月から2,800人規模の韓国軍ザイトゥーン部隊がアルビール県に展開し、平和維持と再建に当っていたが、現在は撤退している。

地理・気候

デュカン湖
ザブ川
雪で覆われた冬のスレイマニヤ

山岳地帯が多く北部のトルコから東部のイランとの国境地帯にザグロス山脈が走り、最高地点はシェーハ・ダー山の3,611 mに達する。

これらの、山脈部から流れる川が豊富な水をもたらし、デュカン湖等を形成している。

一方、南部は平坦な砂漠地帯となっている。

気候は変化に富み、山岳部は降水量が比較的多い地中海性気候(Csa)、南部の平野部がステップ気候(BSh)となっている。

イラクの砂漠地域と比べると夏季の酷暑は抑えられるがそれでも夏の平均最高気温は35~40度に達し、40度を超える事もあるなどかなり暑い。

冬は比較的寒く、平均気温は5~6度前後となり、アルビールでも氷点下15度以下の冷え込みを記録することもある。

標高の高い山間部では気温は氷点下となり寒さが厳しく、一部が豪雪地帯となっている。
年間降水量は南部で200~400㎜、山岳部は多雨地帯となり3000mmを超す地域もある。

国民

民族

クルド人が大半であるが、正確な統計は存在しない。また、アラブ人、アッシリア人、トルクメン人、アルメニア人、ユダヤ人もいるなど多民族となっている。

言語

公用語はクルド語とアラビア語。クルド語はおおまかにソラニー方言とクルマンジー方言の二つの方言に分かれる。その他、アッシリア現代アラム語、カルデア現代アラム語、トルクメン語、アルメニア語も話されている。

宗教

イスラム教スンニ派が主流である。他にイスラム教シーア派やスーフィズム、アッシリア人とアルメニア人の間ではキリスト教も信仰されている。ヤズィーディー教、ゾロアスター教、ユダヤ教も信仰されるなど実態は多宗教共存型である。

経済

アルビールの街
ドホークの街

クルディスタンでは、独自の治安維持組織が活動しており、テロリズムによる混乱が続くイラク国内では例外的なほど治安が良好に保たれていた。

そのため油田開発が進んでおり、その輸出によりビル建設などこの地域の経済は好景気に沸いている[13]。

しかし、2013年頃よりイスラム国家樹立を掲げる過激派組織、イスラム国ISILが台頭し、2014年にはクルディスタン地域と交戦状態に入った[14] 

一時はクルディスタン周辺がISに攻め込まれて包囲され、この地域からクルド避難民が流出したが、米国などの空爆軍事支援もあって、2015年に入ってからはペシュメルガが周辺地域を奪還した[15][16]。

この過程を通して、自治政府の役割が増大し、その機能が強化されたため、現時点ではクルディスタン地域はイラクからは半ば独立した状況になっている。この地域は油田が豊富であり、その利権をこれまではイラク中央政府と分け合ってきた[17]。

政治的・経済的な中心都市アルビールには、アメリカ合衆国の領事館や企業の拠点があり、アメリカのイラク権益が集中する地域でもある[18]。

外交関係

領事館が置かれている国々

歴史的にイスラエルとの関係が深く、中東では数少ないイスラエルとの友好関係を保っており、イスラエルの諜報機関のモサドと連携した過去がある。

トルコ国内のクルド人組織のクルディスタン労働者党(PKK)とは対立関係にあることから、トルコ政府との関係も深くトルコ経由での石油輸出が行われ、最大の貿易相手国となっている。

しかしトルコ政府は独立には反対している。米国をはじめとした西側欧米諸国との関係も深く、スウェーデン等の欧州へ難民として渡ったクルド人が多い地域との関係、交流が深い。

米国やトルコのほか、日本[19]も含めたおよそ32か国の領事館がアルビールに置かれているが、KRGはイラク中央政府とは別の外交ルートを持っており、ビザの発給等もイラクとは異なり独自に行われている(ただし、イラク政府は同ビザを認めておらず、クルディスタン地域以外に移動した場合、不法滞在になると警告している)。

地方行政区画

2015年のクルディスタン地域

2015年以降4つの県(州と呼ぶこともある)に分かれる。

アルビール県 - 県都アルビール
ドホーク県 - 県都ドホーク
スレイマニヤ県 - 県都スレイマニヤ
ハラブジャ県 - 県都ハラブジャ。2014年にスレイマニヤ県から分割された。

1975年の自治区

1998年の自治区

2009年の自治区

主要都市
Hawraman地方の村

アルビール・・・人口140万人で、最大の都市。アルビール県の県都にして、イラク・クルディスタン地域全体の主都でもある。
スレイマニヤ・・・人口96万人。標高882 mに位置する。スレイマニヤ県の県都。
キルクーク・・・人口85万人。公式な領土外であり、イラクとの係争地となっている。
ドホーク・・・人口35万人。ドホーク県の県都。
ザーホー・・・人口33万人。ドホーク県ではドホーク市に次ぐ第二の都市。
アマディヤ・・・標高1400mに位置する。

交通

新設されたハラブジャ県を除く3県それぞれの県都に国際空港があり、すべて3,500m以上の滑走路を有するなど空路は比較的整備されている。

アルビール国際空港
    2005年に建設された新空港は、民用可能な空港としては世界屈指の4、800mの滑走路を有し、ILSカテゴリー2レベルの装備を持っている。
スレイマニヤ国際空港
ドホーク国際空港

関連項目

独立主張のある地域一覧
ロジャヴァ・クルド人自治区(シリア領) 』

クルド自治区のガス、トルコに供給構想 欧州輸出も視野

クルド自治区のガス、トルコに供給構想 欧州輸出も視野
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR0602F0W2A500C2000000/

『【イスタンブール=木寺もも子】イラク北部のクルド人自治区から隣国のトルコにパイプラインで天然ガスを供給する構想が浮上している。

トルコは自治区内の敵対勢力による妨害を抑えるため越境攻撃を始めた。自治区を統治する自治政府が経済力を高めて分離独立を志向する事態を恐れるイラク政府や、同国の政権に影響力を持つイランが反発している。

自治政府は、自治区におけるガスの埋蔵量について、世界で確認済みの数%にあたる200兆立方フィート前後に達する可能性があると指摘する。すでに自治政府とトルコ政府が協議を重ねている。

自治政府は2021年、自治区内のガス田からトルコ国境付近に至るパイプラインの建設で地元企業と合意。これをトルコまで延ばす。さらにアゼルバイジャンから同国を経由する既存のパイプラインにつなげ、欧州に輸出する青写真も描く。

トルコのエルドアン大統領は2月から4月にかけ、バルザニ首相ら自治政府の要人を招いて会談した。エルドアン氏は、ガス開発で自治政府とトルコがともに利益を得る「ウィン・ウィンの取引」に強い意欲を示したといわれる。

背景にはロシアが2月下旬に始めたウクライナへの侵攻が拍車をかけた国際市場での石油やガスの価格高騰がある。トルコはエネルギー資源の多くを輸入しており、化石燃料の輸入価格の上昇は国内の物価高に直結する。

クルド人自治区からトルコへはすでに石油のパイプラインがあり、自治区はイラク政府の反対を押し切って輸出を続けている。さらに新たなパイプラインを建設して自治区からガスを輸入すれば、トルコにとってはエネルギーの安定確保につながる。

トルコはガスパイプライン構想を実現するため、軍事力も行使する。自治区のトルコ国境近くにはエルドアン氏が「テロリスト」と名指しするクルド系武装勢力、クルド労働者党(PKK)が潜伏する。トルコは4月、自治区に越境し、PKKメンバーの掃討作戦を始めた。パイプライン建設の妨害を阻止するためだ。

トルコの越境作戦はバルザニ氏の同国訪問の直後に始まった。バルザニ氏が作戦を黙認していると関係者は受け止めている。自治政府とPKKはいずれもクルド系だが、関係は良好といえない。

エルドアン氏は5月28日、トルコメディアに対し、イラク北部やシリアで同日までに約100人のPKKの戦闘員を「無力化」したと主張した。

バルザニ氏はエルドアン氏と会った後の4月中旬、ロンドンでジョンソン英首相と会談した。英政府によると、バルザニ氏は自治区内の天然ガスを欧州に輸出する構想を語り、ジョンソン氏は実現すれば欧州がロシアへの依存を減らせると応じた。

バルザニ氏は3月にアラブ首長国連邦(UAE)で開かれたイベントでも「近い将来、ガスの純輸出地域になる」と言明した。

イラク政府は反発を強める。自治政府には石油やガスの独自輸出を認めていない。自治区の経済が「自立」すれば、国家の分裂につながると懸念するためだ。自治区への越境作戦について、イラク外務省は4月、駐在のトルコ大使を呼び出し、国際法違反だと抗議した。

イラク国防省高官は日本経済新聞に対し「トルコの越境作戦が自治区からトルコへの資源輸出に関連しているのは明白だ」と指摘した。

イラクで多数派のイスラム教シーア派を通じ、同国に影響力を持つイランも自治区の動きを警戒する。5月3日公表の米国防総省の報告書によると、自治区内では親イラン武装勢力がPKKと連携し、トルコ軍の拠点を攻撃している。』

イスラエル、UAEと自由貿易協定 対アラブで初

イスラエル、UAEと自由貿易協定 対アラブで初
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR319WH0R30C22A5000000/

『【カイロ=久門武史、ドバイ=福冨隼太郎】イスラエルは5月31日、アラブ首長国連邦(UAE)と自由貿易協定(FTA)に署名した。イスラエルがアラブ諸国とFTAを結ぶのは初めて。2020年に国交を樹立した両国が経済面でも関係を一段と強める。

UAEで5月に就任したばかりのムハンマド大統領は対イラン強硬派で知られる。大統領に就く前からUAEの事実上の指導者としてイスラエルとの国交樹立を主導した。ともに安全保障上の脅威とみなすイランへの対抗でも連携を深める可能性がある。

イスラエル政府は31日発表した声明で、両国間で取引する製品の96%について即時または段階的に関税が撤廃されると説明した。農産物、化粧品、医療機器、医療品などが対象になる。両国は4月にFTA締結で合意していた。

声明によると、21年の両国間の貿易額は8億8500万ドル(約1100億円)に「急増」した。イスラエルとUAEはトランプ米政権(当時)の仲介で国交を結び、企業間の取引や協力を拡大してきた。FTAは両国間の貿易の活性化に追い風となる。

イスラエルのベネット首相は「これほどの広い範囲に及ぶFTAをアラブの国と結ぶのは初めてだ」とツイッターで歓迎した。署名式はUAEのドバイで開かれた。出席したイスラエルのバルビバイ経済産業相は「この合意は両国に無限の機会を開く」と強調した。

両国間のビジネスを促進するUAEイスラエルビジネスカウンシルは31日、両国間の貿易額が22年に20億㌦を超え、UAEで活動するイスラエル企業が同年、1千社に達するとの見通しを示した。「ドバイは南アジアや中東、極東を目指すイスラエル企業のハブになりつつある」と強調した。

イスラエルは20年、UAEだけでなく、バーレーン、スーダン、モロッコとも国交正常化で合意した。こうしたアラブ諸国は従来、パレスチナ問題の解決をイスラエルと国交を結ぶ条件だとしていたが、トランプ前米政権の後押しで、方針を転換した。

このうちUAEとの経済協力をイスラエルは先行させた。同国は今後、UAEとのFTA締結を「実利」の象徴として、ほかのアラブ諸国とも外交関係の正常化を目指すとみられる。

一方、UAEは2月、インドと包括的な経済連携協定(CEPA)の締結で合意したばかりだ。インドはイスラエルとのFTA交渉を再開しており、中東からアジアにまたがる経済連携が具体化し始めている。インド、イスラエル、UAE、米国の4カ国は21年10月、オンラインで外相会談を開き、関係強化を確認した。』

OPEC加盟国の一部、ロシアの協定参加停止検討 米紙

OPEC加盟国の一部、ロシアの協定参加停止検討 米紙
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR31EQW0R30C22A5000000/

『【ドバイ=福冨隼太郎】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は31日、石油輸出国機構(OPEC)加盟国の一部が石油生産協定へのロシアの参加を停止する案を検討していると報じた。サウジアラビアなどその他の原油生産国が増産する道を開く可能性がある。ロシアはOPECと非加盟国による「OPECプラス」を構成している。

WSJが加盟国の関係者の話として報じた。検討の理由は、ロシアのウクライナ侵攻に対する欧米の制裁がロシアの増産能力を損ない始めたため。ロシアがこれに応じるかは不透明だ。既にペルシャ湾岸諸国の一部が増産を検討しているとしている。

ロシアによるウクライナ侵攻後に原油高に拍車がかかるなかで、米国などの消費国は産油国に追加増産を求めてきた。だが、中東産油国はロシアとの結束を優先して応じてこなかった。追加増産に応じればロシアとの関係が悪化し、米国のシェールオイル増産が確実視されるなかでOPECプラスの枠組みが危うくなるためだ。

OPECプラスは5月5日のオンライン閣僚協議で、6月の増産幅を5月と同等の日量43万2千バレルとすることを確認している。次回協議は6月2日に開かれる予定だ。』

英EU、ロシア産石油積んだ船舶「保険禁止」 FT報道

英EU、ロシア産石油積んだ船舶「保険禁止」 FT報道
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR0104U0R00C22A6000000/

『【パリ=白石透冴】英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は31日、英国と欧州連合(EU)がロシア産石油を積んだ船舶に保険をかけることを禁じると報じた。

対象の船舶は世界最大級の保険市場である英ロイズ保険組合などを使えなくなり、ロシアのエネルギー輸出に打撃となるとみている。

禁止措置が実際に始まるのは6カ月後の見通しだという。EUは対ロシア制裁の一環として船舶の保険に狙いを定め、効果を高めるために英国の協力も得た。実施にあたっては、どのように積み荷をロシア産と特定するかなどの課題が出てきそうだ。

英ロイズ保険組合は会員組織で、世界の保険会社がシンジケートと呼ばれる引受団をつくり、持ち込まれた案件を引き受ける。最古の保険市場だ。

EUは30~31日の臨時首脳会議で、ロシア産石油の大半を輸入禁止とする追加制裁案に合意した。

だがロシアは中国、インド、トルコなどへの輸出を続けており、制裁の効果が十分に上がらないとの指摘もあった。』

FT] 欧州CL決勝巡る英仏対立、外交問題に発展の可能性

[FT] 欧州CL決勝巡る英仏対立、外交問題に発展の可能性
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB010LJ0R00C22A6000000/

 ※ ブレグジットの余波なのか…。

 ※ 紙チケットは「偽造」で、デジタル・チケットは「ОK」とか言うのも、いかにも「今風」な話しだ…。

 ※ サッカーのサポーターは、いつも「熱く」なり過ぎだ…。

 ※ 今回は、特に、コロナで「行動制限」されていた「反動」も、あるんだろう…。

『フランス政府は28日にパリ郊外のサンドニで開催されたサッカーの欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝戦で生じた混乱について謝罪した。これに対し、英国政府は当日の状況について「強い衝撃と憂慮を禁じ得ない」とコメントした。責任の所在について両国の認識の隔たりは大きく、外交問題に発展する可能性がある。

28日のサッカーの欧州チャンピオンズリーグ決勝戦。英国政府はリバプールファンに対する仏警察の対応に「深く失望している」と非難した=ロイター

フランスの関係閣僚はリバプール(イングランド)対レアル・マドリード(スペイン)の決勝戦に集まった英国のサッカーファンへの対応に問題があったことを認めた。

大量の偽造チケットが出回る

一方、競技場「スタッド・ド・フランス」の場外で警察が女性や子どもにまで催涙スプレーを浴びせて観客の入場を規制した問題について、仏政府は「組織ぐるみ」での偽造チケットが流通したのが原因だと述べた。試合はレアル・マドリードが勝利したが、偽造チケットを持つ数千人のリバプールのファンが詰めかけ開始が30分以上遅れた。

スポーツ当局と法執行当局による緊急会議後に開かれた記者会見で、ダルマナン内相とウデアカステラ・スポーツ相は、競技場周辺に集まったリバプールのファンの身にふりかかった出来事に遺憾の意を表明した。ダルマナン氏は「28日の夜に生じた大混乱は全く自慢にもならない」と述べ、「スポーツは祭典であるべきだが、今回は一部台無しになった」と付け加えた。

一方で同氏は、偽造チケットを持つか、そもそもチケットを持たない4万人ものファンが入場口に殺到し危険な状況になったことが原因だと述べ、警察の対応を擁護した。

さらにダルマナン氏は、今回の「組織ぐるみの大型詐欺」が起きたのはリバプールサポーターのほぼ全員がデジタルチケットではなく紙のチケットを利用していたせいだと指摘した。これに対してレアル・マドリードのファンは2万2000人のうち4分の3がデジタルチケットを持っていた。フランスの検察当局はチケット詐欺の疑いで捜査を開始し、CLを主催する欧州サッカー連盟(UEFA)に調査を要請した。

「ファンの証言と矛盾」

入場を待ちわびるリバプールのファンは購入したチケットを提示したが、大量の偽造チケットが流通したため多くが入場規制を受けた=AP

偽造チケットが混乱の原因だとするフランス側の主張に対し、リバプール市のジョアン・アンダーソン市長は「非常に無責任であり、その場にいた複数のリバプールファンによる映像や証言と矛盾している」と批判した。

ジョンソン英首相の報道官は「現場で撮影された映像には強い衝撃と憂慮を禁じ得なかった。多くのリバプールファンは時間に余裕を持ってパリに移動したと聞いている。彼らに対する扱いに深く失望している」と表明した。

フランス側の説明にはジャーナリストや現場にいたファンなどからも疑問が上がっている。サッカーファン団体のフットボール・サポーターズ・ヨーロッパ(FSE)を率いるローナン・エビアン氏は、4万人という数字は「幻想」だと述べ、当日の現場にいた約7000人もの警察隊による行動の責任をリバプールサポーターに負わせるためにフランス当局が人数を誇張していると批判した。

週明けの30日には問題を検証するためにUEFA、フランスサッカー連盟、警察、内務省、競技場があるセーヌサンドニ県の各代表者が出席して会合を開いた。

競技場の最寄り駅を通る鉄道路線でのストライキも混乱を悪化させた。他の交通手段の利用を余儀なくされたファンが数少ない道路から競技場入り口に押し寄せた。英国のサポーターを適切な場所に誘導する標識や案内係も不十分だった。

当局によれば、試合開始の予定時刻だった午後9時の時点でレアル・マドリードのサポーターの97%が入場を済ませたのに対し、リバプールのファンの入場は半数にとどまっていた。

UEFAは決勝戦で起こった問題に関して外部の独立機関に調査を依頼したと発表し、「包括的な調査によって決勝戦に関わった全関係者の意思決定、責任、対応を検討する」と表明した。

リバプールのビリー・ホーガン最高経営責任者(CEO)もより詳細な調査を求め、ファンに現場で撮影した写真や動画の提供を呼びかけた。

「すべての政治家や関係機関は責任を逃れようとする前に完全かつ独立した調査の結果を待つべきだ」とホーガン氏は述べた。リバプールはフランスの関係閣僚に書簡を送り「責任転嫁を試みる扇情的な発言」に対する謝罪を求めた。

「ヒルズボロの悲劇」以来の惨劇

決勝戦を観戦したリバプールウェストダービー選出のイアン・バーン下院議員(労働党)は、今回のような惨劇を目にしたのは1989年の「ヒルズボロの悲劇」以来だと話した。英中部シェフィールドのヒルズボロ・スタジアムで行われたイングランド協会(FA)カップ準決勝でゴール裏の立ち見席にサポーターが殺到し、観客96人が圧死した事故のことだ。バーン氏はトラス英外相にフランス当局およびUEFAの対応に問題がなかったかどうか正式な調査を求める書簡を送った。

「正直に言って、あの競技場周辺で私は人生で最も恐ろしい体験をした。ヒルズボロの生存者として、こんなコメントを軽々にはしない」とバーン氏は書簡で訴えた。

「サッカーの試合でこれほど非友好的な状況を私は本当に一度も見たことがない。まさにぞっする光景だった。催涙スプレーをかけられた人のなかには多くの高齢者、子ども、障害者、ぜんそく患者、思い出作りに出かけた家族がいた」

一部のファンからは競技場から出る途中で金品を脅し取られたとの報告や、警察が会場周辺の警備を怠ったと責任を追及する声も上がった。警察当局は29日、こうした報告に対するコメントを拒否した。

フランスは注目のイベントで面目を失っただけでなく、2023年のラグビー・ワールドカップおよび24年の夏季五輪の開催国として政治的にデリケートな問題を抱え込むことになった。

By Leila Abboud and Jim Pickard

(2022年5月31日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2022. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation. 』

[FT]エルドアン氏のクルド組織敵視、NATO内の火種に

[FT]エルドアン氏のクルド組織敵視、NATO内の火種に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB310Q40R30C22A5000000/

『クルド系武装勢力はかねて西側諸国がシリアから過激派組織「イスラム国」(IS)を一掃する作戦の要となってきた。だがトルコがこうした勢力を敵視しているため、シリアの平穏ばかりか北大西洋条約機構(NATO)の拡大計画までもが危機にさらされている。

23日、イズミルでの式典で演説するエルドアン大統領(大統領府提供)=ロイター

トルコのエルドアン大統領は、自国の安全保障上の脅威とみなすクルド系武装勢力とのつながりを理由に、フィンランドとスウェーデンのNATO加盟に難色を示している。

クルド人はトルコ、シリア、イラン、イラクにまたがる地域に住むが、自分の国を持っていない。エルドアン氏はクルド人武装組織「クルド人民防衛隊(YPG)」を掃討するため、シリアを再攻撃する方針をちらつかせている。トルコ政府はYPGを1984年に反政府武装闘争を始めたクルド労働者党(PKK)と同じテロ組織だとみなしている。

IS掃討に不可欠

もっとも、YPGはシリア北東部のIS掃討作戦で不可欠な役割を担っているため、米国など西側諸国や、一部専門家によるとエルドアン氏自身でさえ、YPGのシリアでの軍事行動を全面的に抑えようとはしていない。シリア北東部では2019年以降、原則として停戦が保たれている。

米シンクタンク、センチュリー財団のサム・ヘラー特別研究員は、シリアのクルド系武装勢力を見捨てれば「停戦合意が崩れ、21年のアフガニスタンのように暴力が横行する無法地帯に陥る。米国が現時点でこうした選択をするとは思えない」との見方を示す。

トルコ政府はかねてPKKとの緊密なつながりを理由に、西側諸国のYPG支援に反対してきた。西側とYPGが14年に連携して以降、この問題を巡ってトルコと他のNATO加盟国との関係はぎくしゃくしている。

米国はクルド人主体の民兵組織「シリア民主軍」(SDF)を創設し、YPGがトルコに受け入れてもらいやすくなるよう努めた。スウェーデンと米国を含む西側諸国はSDFを支援した。米軍主導の有志連合の空爆も奏功し、SDFは19年にISを壊滅させた。

米国はIS掃討作戦を遂行するため、引き続きSDFを頼りにした。ヘラー氏によると、IS壊滅後の地域を安定化させ、再興を防ぐのが狙いだった。

米国は24日、シリアへの再攻撃を思いとどまるようエルドアン氏にくぎを刺した。一方、SDFは「トルコが威嚇行為に出れば地域が不安定になり、ISの残党が再び勢いづく」と非難した。

エルドアン氏は攻撃再開の時期を明らかにしていない。29日には記者団に「ある夜に急襲する。トルコに対するどんなささいな攻撃も見過ごさない」と発言したとされる。

ISには「カリフ国家」を再建するだけの力はないと専門家は口をそろえる。だが、シリア北部の熱気や複雑な地形を武器に、潜伏しているテロリストがなお散発的に攻撃を仕掛けている。

シリア東北部の町(2017年1月)=ロイター

米主導の有志連合による推計では、シリアとイラクではなお8000~1万6000人のテロリストが活動している。ISとされる戦闘員約1万人と関連組織の戦闘員数千人が、SDFが運営する刑務所や収容所に入っている。クルド人の幹部らは何年もの間、こうした収容施設は防御態勢が不十分で、攻撃の対象になりやすいと指摘してきた。だが、各国政府はSDFの訴えにもかかわらず、こうした施設に収容されている自国民を帰国させ、裁判や更生を受けさせるのを尻込みしている。ISは1月、シリア北東部ハサカで刑務所を襲撃した。これはISがシリアで仕掛けた数年ぶりの本格的な攻撃で、有志連合との戦闘は10日間に及んだ。

米政府は4月、シリアの経済活動を支援するため、SDFが支配する地域への海外投資を一部解禁した。米政府高官はこの動きについてトルコ政府と事前に協議したと語った。これがどれほど緊張を高めたかは定かではないが、ヘラー氏は「トルコ側がこの動きに不満を抱いているのは明らかだ。米国などに不満の意を示している」という。

トルコ軍は16年以降、シリア北部で数回にわたってSDFに対する軍事作戦を仕掛けている。双方は停戦にもかかわらず報復攻撃を続け、犠牲者を出している。シンクタンク国際危機グループ(ICG)のシリア担当上級アナリスト、ダリーン・ハリファ氏は、エルドアン氏が再攻撃をちらつかせたのは「はったりをかけたか、他の問題の交渉で優位に立とうとしているのだろう。もっとも、軍事侵攻の可能性は排除できない」と指摘する。トルコが再攻撃に踏み切れば、シリア北部は混乱に陥るとの見方も示した。

専門家はエルドアン氏がトルコ軍を米国と直接衝突させる可能性は低いが、代わりにSDFに打撃を与え、米国とSDFの関係に亀裂を入れようとすると指摘する。米軍が「NATOの同盟国(であるトルコ)に軍事介入する可能性は低い」(ヘラー氏)。とはいえ、トルコがスウェーデンとフィンランドのNATO加盟を認める見返りに、米国がトルコのシリア攻撃にゴーサインを出す可能性も極めて低いとハリファ氏は話す。

エルドアン氏の狙いはなお定かではない。

米国に戦闘機売却を要求?

同氏が米国製戦闘機「F16」の売却を認めるよう米国に圧力をかけているとの見方や、23年に選挙を控えて支持率上昇を狙う国内向けの政治的策略だとの見方がある。

米ワシントンに拠点を置くシンクタンク、中東研究所のトルコ部門責任者ゴヌル・トゥル氏は、エルドアン氏にとって「外交政策は国内の権力基盤を固めるための駆け引きにすぎない」と指摘する。トルコの国境付近からSDFを追い出し、シリア難民を帰還させる「安全地帯」を設けようとしている可能性もある。

トルコは25日、アンカラでスウェーデンとフィンランドの交渉団と協議した後、両国のNATO加盟の是非をじっくり検討する方針を示した。トルコはまずは、YPGを「テロ組織」と認めるなどトルコ側の要求に対する北欧2カ国の「具体的な措置」を期待している。

この問題がたとえ解決しても、西側諸国によるYPG支援問題はNATO加盟国間の火種としてくすぶり続けるだろう。ハリファ氏は「これは引き続き対処が必要となる弱点だ」と述べ、エルドアン氏がこの弱点を今後も突くとの見方を示した。

By Raya Jalabi

(2022年5月28日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

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米ニュージーランド首脳、中国・ソロモン安保協定に懸念

米ニュージーランド首脳、中国・ソロモン安保協定に懸念
共同声明「地域バランスを根本的に変える」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN31EQ10R30C22A5000000/

『【ワシントン=坂口幸裕】バイデン米大統領は5月31日、ホワイトハウスでニュージーランド(NZ)のアーダーン首相と会談した。

両首脳がまとめた共同声明で、中国とソロモン諸島が4月に結んだ安全保障協定に懸念を表明した。「価値観や安保上の利益を共有しない国家による軍事拠点の構築は地域バランスを根本的に変える」と記した。

バイデン氏は会談の冒頭「あなたは最も親しいパートナーのひとりだ」と強調。ウクライナに侵攻しているロシアに対する米欧と協調した制裁について「ニュージーランドの支援を評価したい。 これはひとつの地域の戦争以上のものだからだ」と述べた。

アーダーン氏は「ウクライナの領土主権だけでなく、我々の価値観への脅威に国際社会が対応を強化することは重要だ」と話した。

声明では覇権主義的な行動をとる中国を念頭に「インド太平洋地域で安定、成長、繁栄を育んできた価値観、規範、ルールが脅威にさらされ、困難な状況に直面している」と指摘。

ロシアによるウクライナ侵攻とともに「大西洋と太平洋を横断する共通の目標と行動が必要だ」と提起した。

両首脳にはロシアのウクライナ侵攻がインド太平洋地域に波及しかねないとの警戒感がある。

声明では「ルールに基づく国際秩序に基づき、国家、とりわけ小国が強制されることなく自国の利益を追求できる地域を実現するために関与する」とも明記した。

意識するのは経済力を武器に南太平洋の島しょ国などとの関係を強化する中国の存在だ。中国は台湾を国際社会から孤立させようと圧力をかける。ソロモン諸島とキリバスは2019年に台湾と断交して中国と国交を結んだ経緯がある。

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、ソロモン諸島と中国が22年4月に結んだのと同様の安保協定の交渉がキリバスとの間でも進められている。軍の派遣や艦船の寄港が可能になるとの見方もある。米NZ首脳の共同声明からは地政学上の要衝での中国の行動に対する深い憂慮が浮かび上がる。

米NZは違法漁業への対処など海上警備の協力を拡大すると確認した。

日米豪印の枠組み「Quad(クアッド)」は5月下旬の首脳会合でインド太平洋地域で違法漁業監視で連携する方針を決めた。NZを含む同盟・友好国で沿岸警備の能力向上につなげる。

南シナ海で中国と領有権を争うベトナムやフィリピンなどとの連携を想定し、実効支配を進める中国に対処する狙いがある。

声明では台湾海峡の平和と安定の重要性を強調し、双方に平和的解決を促した。

両首脳は米国主導の新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」を前進させるために協力する方針で一致した。

アーダーン氏はNZがメンバーである環太平洋経済連携協定(TPP)に支持を表明しつつ「IPEFは地域の経済的な強靱(きょうじん)さを構築する重要な機会になる」と訴えた。』

国連高官、穀物輸出正常化へ協議 ロシア第1副首相と

国連高官、穀物輸出正常化へ協議 ロシア第1副首相と
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB010SP0R00C22A6000000/

『【ニューヨーク=共同】国連のドゥジャリク事務総長報道官は5月31日の記者会見で、国連貿易開発会議(UNCTAD)のグリンスパン事務局長がロシアを訪問し、30日にベロウソフ第1副首相と会談したと明らかにした。ウクライナ侵攻に伴い停滞している穀物、肥料輸出の正常化に向けて協議。ドゥジャリク氏は「建設的だった」と説明した。

国連のグテレス事務総長は、ウクライナからの穀物輸出とロシアからの肥料などの輸出を正常化させるため仲介に取り組んでいる。グリンスパン氏の訪ロもグテレス氏が要請したという。

ドゥジャリク氏によると、グリンスパン氏は訪ロを終え、食料危機を巡り米政府高官と協議するため米国入りした。

米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は31日の記者会見で、食料危機打開に向けた国連の努力を支持すると強調した。』

「新疆公安文書」流出の衝撃

北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:「新疆公安文書」流出の衝撃 暴かれた中国の嘘
https://nappi11.livedoor.blog/archives/5345281.html

『米NPO「共産主義犠牲者記念財団(Victims of Communism Memorial Foundation)」上級研究員のドイツ人ウイグル問題研究者、エイドリアン・ゼンツ(Adrian Zenz)氏が2022年5月24日、多くの国際メディアと協力して、中国共産党によるウイグル人迫害の新たな証拠となる公安内部の文書や写真を集めた「新疆公安文書」を公表した。

新疆公安当局のシステムに対する第三者のハッキングによって流出した機密文書、政策文書、スピーチ原稿のほか、2800以上の収容者の写真、2万3000人以上の収容者データ、30万人以上の個人データ、収容施設における警察の活動や武器などの膨大な写真、情報がまとめられたファイルだ。

FireShot Webpage Screenshot #1522 – ‘新疆の流出文FireShot Webpage Screenshot #1530 – ‘流出文書 

この新たな資料から、新彊におけるウイグル人ジェノサイドが習近平総書記の肝いりの指示であることも判明した。

強制収容施設から逃亡しようとするウイグル人に対する射殺命令、殺人許可なども含まれており、想像を超えるすさまじさに国際社会が震撼している。

この新疆公安文書は、新疆ウイグル自治区カシュガル市コナシャハル県とイリ州トクス県の公安局のサーバーに第三者が進入して取得し、ゼンツに提供されたものだという。

今回のものは地域の警察内部のネットワークに保存されている内部資料であり、量、質とも桁違いである。参照記事
FireShot Webpage Screenshot #1525 –

‘新疆公安ファイル文書の中に、再教育施設における室外活動中の逃亡予防についての指示書があった。「7人で警備し、そのうち2人が銃を持つこと。逃げ出そうとしたらまず言葉で制止し、警告に従わねば威嚇発砲し、それでも言うことを聞かないようなら銃殺せよ」とある。

威嚇射撃の後は、足を狙うとか、そういう中間の対応はなく即銃殺なのだ。

FireShot Webpage Screenshot #1527 – ‘「逃げる者は射殺」

リークされた文書には、2018年6月18日の前新疆ウイグル自治区書記の陳全国・ちん せんこく:右の内部講話原稿も含まれ、中央政府と習近平自身がこの大規模なウイグル人強制収容キャンペーンに直接的に関わっていることが触れられている。

また陳全国は内部講話で、「4つの打破」をパーフェクトに行えた、と祝意を評している。

「4つの打破」とは、ウイグル人の根源を打破し、血統を打破し、関係を打破し、起源を打破する、という意味だという。これを民族の遺伝子を抹殺すること、すなわちジェノサイドといわずして何と言おう。

FireShot Webpage Screenshot #1528 – ‘「逃げる者は射殺」 

中国強制収容された人たち2884人の顔写真資料は、最年少が15歳の少女、最年長は73歳の老人だ。

収容者が手錠や足かせをつけられて迫害されている写真や、強制収容キャンプにおける警官の安全保障演習で、大型の武器などを見せつけるように使い、武力を誇示している様子の写真などもあった。

中国当局が言うような「自ら希望して研修を受けに来た人たち」ではないことは、写真の怯えた表情からわかるだろう。

FireShot Webpage Screenshot #1529 – ‘中国外相

「反中勢力ウイグル・ジェノサイド問題をおそらく最も長期間取材しつづけてきた米メディア「ラジオ・フリー・アジア」は、世界ウイグル会議の報道官、ディリシャの「中国政府は、ウイグル人というだけでテロリストとみなし、任意に逮捕し判決し、処刑し、ジェノサイドを遂行している(ことが新疆公安文書からわかる)。

ウイグル人は日常の中で自由を失い、危険に直面している。国連に特別会議を開いてもらい、ウイグル危機について討論してほしい。

もし国連人権理事会が何も対応できないなら、なんら存在意義はない」と言うコメントを引用して、中共政府、習近平政権、国連を非難している。

国際社会もすでに動き始め、英国外相、ドイツ外相らが相次いでこの新証拠をもとに中国を非難し、知らぬ存ぜぬを繰り返す王毅外相に調査を行うよう要請した。参照記事 参照記事 参照記事

 過去ブログ:2021年6月イスラム教国から新彊ウィグル人が中国へ強制送還 

6月国際アムネスティが中国を人道の罪で非難と国連の無責任 

2021年6月矢継ぎ早の中国非難に中国は「反外国制裁法案」検討>可決  5月中国、イスラム教指導者を標的に 新疆のウイグル族弾圧

太陽光パネルの生産規模で世界一を誇る中国だが、太陽光パネルの生産過程とサプライチェーンで、ウイグル人への強制労働と人権侵害が指摘されている。参照記事

また、国際的に人権問題が再燃すると見てか、中国共産党(中共)は党幹部に対し、“海外の財産や海外の企業の株式を直接・間接的に保有することを禁止し、違反した場合は昇進不可とする”という規定を出した。

スイス銀行が発表した情報によると、100人の中国人がスイスの銀行に預けている預金は合計7兆8千億元(約156兆円)で、一人あたりの平均預金は780億元である。参照記事
K10013643761_2205260425_0526050130_01_02FireShot Webpage Screenshot #1531 – ‘ウイグル弾圧、、、、

これほどの裏金が作れるのも、すべて習近平(しゅう きんぺい)国家主席、李克強(り こっきょう)首相らによる独裁的な共産党下で役人が好き勝手に振る舞えるからで、中国の繁栄は、ウイグル人を含め、チベット人や少数民族への強制労働や民族浄化による土地没収などの上に成り立っている。

中国の発展を称賛する日本の自称政治家は、この重大な国際問題に真摯に向き合うべきだ。参考:ウイグル「強制不妊手術」の残虐 エイドリアン・ゼンツ 

NHK・ウイグル族の人たち多数収容される施設の資料流出 中国は反発 

新疆ウイグル自治区におけるウイグル族に対するホロコーストを阻止せよ 

ウイグル弾圧、習主席らの関与示す「新疆文書」が流出 – BBC 

中国幹部が脱走者射殺命令 習氏、ウイグル族収容所建設指示―独英メディア 』

セベロドネツク周辺での戦闘続くウクライナ東部

北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:セベロドネツク周辺での戦闘続くウクライナ東部
https://nappi11.livedoor.blog/archives/5345408.html

※ 物量、兵員数に勝るロシア軍が、ジワジワ支配地域を広げつつあるようだ…。

※ ウクライナ軍は、善戦はしているが、「何とか食い止めている」と言った感じのようだ…。

※ 西側支援の「重火器」の輸送と、使い方の習得が、「間に合うか」と言うような、「際どい」戦況か…。

※ それにしても、このnappi10さんのサイトが、一番わかりやすいな…。

※ どこから情報を、入手しているんだろう…。「GRAPHIC NEWS」とあるが…。

『激戦が続くウクライナ東部で現地時間2022年5月31日の朝、ロシアの侵略者がルハンスク州のセベロドネツク Severdonetsk(シエビエロドネツク:Sievierodonetsk in Luhansk Oblast)周辺で掃討作戦a mop-up operation を計画していることが明らかになった。
同地域で、市民約15000人が、避難できないまま包囲されていると報告されている。

ルハンスク州軍政部部長 セルヒイ・ハイダイ氏 Serhii Haidai, Head of the Luhansk Oblast Military Administrationによると、同地域の状況は極めて困難である。

セベロドネツクの一部はロシア軍に制圧されている。

しかし、セベロドネツクにはウクライナ軍が残っているため、占領軍は自由に市内を移動FireShot Webpage Screenshot #1532 – ‘ウクライナ東部の要衝、ロできない状況だ。

T1302は、バクムットBakhmutからリシチャンスクLysychansk、セベロドネツク方面に伸びる戦略上重要な幹線道路で、数日前、この道路からロシア軍を撃退したと報道があった。

同氏は”ロシア軍はセベロドネツク周辺で掃討作戦を計画している。彼らはそこに1個大隊分の兵士を配備し、セヴェロドネツク郊外の村々をくまなく調べるつもりだ。”彼らは装備を集めている “という。

戦況は、 ロシア軍はセベロドネツクとトシキフカSeverdonetsk(Sievierodonetsk )and Toshkivka 間に前線を設けるべく、この間を集中して攻撃しており、戦闘は継続中である。セベロドネツクの西側を通って南下するドネツ川を境に、東側を完全制圧する作戦だろう。 参照記事
FireShot Webpage Screenshot #1533 – ‘ウクライ2022年6月1日:

ウクライナ東部ルガンスク(Lugansk)州のセルヒー・ハイダイ(Sergiy Gaiday)知事は5月31日、同州の要衝セベロドネツク(Severodonetsk)の大半がロシア軍に制圧されたことを明らかにした。

セベロドネツクは、東部ドンバス(Donbas)地方の制圧を目指すロシア軍の進路上にある工業都市の一つ。

ロシア軍は、首都キーウ制圧に失敗して以降、同州への攻勢を強めている。

ハイダイ知事は動画で、「残念ながら、ロシア軍が同市の大半を支配している」と説明。同市の90%が破壊されており、市外への避難は不可能となったと述べた。参照記事 ニュ-ス映像 ニュース映像 』

米、ウクライナに新ロケット砲 ロシア領攻撃には使わず

米、ウクライナに新ロケット砲 ロシア領攻撃には使わず
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN011QP0R00C22A6000000/

『【ワシントン=坂口幸裕】バイデン米大統領は5月31日、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)への寄稿でウクライナに新たなロケット砲システムを供与すると明らかにした。米政府高官によると、ロケット砲の射程が最大80キロメートルほどに及ぶものの、ウクライナがロシア領への攻撃には使用しないと確約したという。

東部ドンバス地方で攻勢を強めるロシア軍の砲撃に対抗できる態勢の構築を後押しする。バイデン氏は寄稿で「ウクライナ軍が戦場で標的をより正確に攻撃できるよう、高度なロケットシステムと弾薬を提供すると決めた」と記した。

一方、ロシアを過度に刺激するのを避けるため、米国はウクライナが求めていた数百キロメートルの射程を持つ兵器の譲渡は見送った。最も高性能なタイプでは射程は300キロメートルに及び、国境を越えてロシア領を直接攻撃することが容易になる。

バイデン氏はロシアへの配慮も示した。「我々は北大西洋条約機構(NATO)とロシア間の戦争を求めていない。米国はロシアのプーチン大統領を追放するつもりはない」と指摘し、体制転換をめざさないとの考えを示した。バイデン氏は3月末、プーチン氏について「この男が権力の座に居座ってはならない」と語った経緯がある。

バイデン氏は「米国や同盟国が攻撃されない限り、ウクライナへの米軍派遣やロシア軍への攻撃で、この戦争に直接関与することはない」と主張した。新たなロケットシステムの提供により「ウクライナが国境を越えて攻撃するよう促したり、できるようにしたりすることはない」とも強調した。

米高官は同31日、記者団にウクライナに供給するのは高機動ロケット砲システム「ハイマース」だと明かしたうえで「(同国が)ロシア国内への攻撃には使用しないとの確約を得た」と話した。米国がウクライナ東部での戦闘を想定してウクライナ軍に供与した155ミリりゅう弾砲の射程は最大30キロメートルほどだ。

バイデン氏はウクライナへの侵攻を続けるロシアに「大きな代償を払わせなければ、他の侵略者になりうるものに対して、領土を奪って他国を服従させられるというメッセージを送ることになる」と表明した。中国などの行動に影響を与えるおそれがあるとの認識を示した。「ウクライナ政府に領土の譲歩を迫ることはしない」とも説いた。

プーチン氏は核兵器の使用も辞さない構えで威嚇を続ける。バイデン氏は「それ自体が危険であり、極めて無責任だ。この紛争で核兵器を使うことは全く容認できず、深刻な結果をもたらす」と警告した。

【関連記事】米、ウクライナに長距離砲供与へ 射程は70キロに制限か

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上野泰也
みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト
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ひとこと解説

ロシアとNATOが戦火を直接交える第3次世界大戦にならないよう気を配りつつの、米国による対ウクライナ武器支援強化である。

いま主戦場になっているウクライナ東部ドンバス地方では、視界が開けた広大な原野での、火力にものを言わせた戦いが中心になりやすい。

155ミリ榴弾砲に続いてロケット砲システム供与に米国が踏み切った背景には、そうした戦闘でウクライナ軍が劣勢に陥りつつあることがあるのだろう。

ロシア領攻撃には使わないというウクライナの口約束を信用してまでバイデン政権が動いた背景には、ロシア軍優勢への戦況の変化がある。

東部2州のうちルガンスク州をロシア軍は完全制圧しつつあるものの、ドネツク州はまだである。

2022年6月1日 12:52』

「核の傘」戦略、日米韓で再構築 韓国に兵器展開・演習

「核の傘」戦略、日米韓で再構築 韓国に兵器展開・演習
中朝ロ核脅威へ広域対処
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM304OR0Q2A530C2000000/

『日米韓3カ国が米国の核戦力で同盟国への核攻撃を防ぐ「拡大抑止」の戦略を再構築する。韓国は対北朝鮮を想定して米軍の戦略爆撃機を展開する演習の再開を検討し、日本は米国と台湾有事への対処力を高める。

バイデン米大統領は5月下旬の日韓訪問で、拡大抑止の協議の活性化について両国首脳と相次ぎ確認した。韓国では2018年1月を最後に開かれていない外務・防衛当局の「拡大抑止戦略協議体」の再開を申し合わせた。日本では閣僚級の緊密な意思疎通で合意した。

米国は核兵器をいつでも使える能力を持つ。第三国は報復を恐れて簡単には米国を攻撃できない。拡大抑止とは米国が持つ抑止力を核を持たない同盟国に提供する考え方だ。米国の核戦力の効果を他国に広げるさまを傘に例えて「核の傘」とも呼ばれる。

米国が「核の傘」を強化する背景に東アジアの安全保障環境を巡る危機感がある。中国は核弾頭の保有数を30年に20年比で5倍の1000発まで増やすと試算される。北朝鮮は近く7回目の核実験を断行するとの観測がある。

ロシアのウクライナ侵攻でプーチン大統領が核の使用をちらつかせて脅しをかけたことで、核の使用ハードルが下がるとの懸念も持ち上がる。自前の核を保有する中朝ロと向き合う日米韓3カ国にとって抑止戦略の再構築が急務となる。

米国が特に力を入れるのは韓国の「核の傘」の立て直しだ。革新系の文在寅(ムン・ジェイン)前政権は北朝鮮との対話を重視し、米軍の韓国への関与を減らした。北朝鮮を刺激するような米韓の大規模演習を控えてきた。

5月に保守系の尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権に代わり安保政策が転換した。尹氏は米国の「核の傘」を重視し、米韓同盟の抑止力を強化する方針を示す。米国はこれを機に韓国の引き込みを図る。

「核の傘」立て直しの一例が米朝非核化交渉前の17年に「ブルー・ライトニング」の名称で実施した共同訓練の再開だ。米軍の戦略爆撃機「B52」を韓国上空に飛来させ、北朝鮮との戦闘を想定した運用を確かめていた。18年に韓国側が参加を見合わせ、5年間途絶えている。

B52の一部は核兵器を搭載できるとされる。こうした機体を投入した共同訓練には、米国が同盟国のために核を運用できる能力を示す狙いがある。訓練を実施しなければ運用能力が落ち「核の傘」の信頼低下につながりかねない。

韓国大統領府で国家安保室第1次長を務める金泰孝(キム・テヒョ)氏は「『核の傘』の実行力を演習し、準備し履行することが拡大抑止の強化になる」と演習再開を示唆する。

韓国の変化は日本にも影響を与える。

韓国の文政権期に自衛隊は米の戦略兵器を交えた訓練を増やした。防衛省の国会答弁によると航空自衛隊はB52との共同訓練を18年7月~21年3月の2年半あまりの間に5回公表した。21年度は1年間で6回公表し、ペースが上がった。米韓の訓練の停滞を補完したとの見方もできる。

政策研究大学院大の道下徳成教授は「いまの日本は朝鮮半島と台湾海峡の『二正面作戦』を強いられている。それだけ資源が分散される」と話す。韓国が政権交代を機に米国との抑止力強化に動けば「日本は台湾に資源を集中できる」とみる。

共同訓練が増えれば日米韓3カ国の運用能力が上がる。朝鮮半島有事への対応力を高め、その余力を台湾周辺での対中国の抑止に振り向けることができる。道下氏は「いざというとき戦闘任務を遂行できるよう日米韓で作戦を擦り合わせる必要がある」と指摘する。

(安全保障エディター 甲原潤之介)

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北京の奥の院、「異変」の兆しあり

北京の奥の院、「異変」の兆しあり

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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和四年(2022)6月1日(水曜日)
          通巻第7354号  
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 北京の奥の院、「異変」の兆しあり
   ?国勲、応勇、遼寧ら習近平側近がつぎつぎと落馬
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 4月27日、廖国勲・天津市長が自殺した。59歳。
 廖は習近平側近として知られ、栗戦書・全国人民代表大会常務委員長の部下だった。2020年、天津市長に就いて僅か二年。死後、2ケ月、市長は空位である。

 応勇・湖北省書記(その前は天津市市長)は20年三月に就任したばかり、22年三月に退任におい込まれた。応勇は習派である。
 劉寧・広西チワン自治区書記は21年に任命されたが、前職は遼寧省々長、元青海省々長で、陳希・共産党組織部長に抜擢された。
 この劉寧に批判が集中した。これは習近平の人脈拡大に、亀裂が入ったことを示唆する。というのも、劉は意気軒昂に、あるいは無邪気に『習近平思想』なる冊子をつくり、あたかも『毛沢東語録』のように配布したところ、批判が巻き起こり、冊子配布を取りやめた経緯がある。

 新彊ウイグル自治区で「弾圧」の先頭にたっていた陳全国は閑職に追いやられ、馬興瑞に交代した。馬は李克強首相が率いる共青団系の大物、王洋派である(ちなみに現在、奥の院で展開されている権力闘争が激化した場合、『リリーフ』として王洋副主席が習近平と交代する可能性もある、と筆者は『夕刊フジ』(5月27日号)で指摘しておいた)。

 組織部長とは人事権を握る権力中枢。部長の陳希は清華大学科学部で習近平と学生寮が同室だった。異例の出世は習との学友関係であり、陝西省党委員会書記の胡和平は陳希の下で清華大学党委員会副書記や副校長。陳希の後任として大學党委員会書記である。また北京市長の陳吉寧は陳希の下で清華大学の副校長、校長。つまり習近平派系の学者の登用も目立った。

 陳希が組織部長として何をしたかと言えば、胡錦濤や李源潮(元中央組織部長)が推進した幹部選抜の競争制度を方向転換し、習近平の権力強化に寄与する仕組みに変えたことであり、非主流派からは敵視されてきた。

 ▲習近平派が後退、李克強派が伸張

 陳希が組織部長に就任してから、学者の同僚、後輩等が地方幹部に抜擢され、前述の胡和平や陳吉寧のほか天津市党委員会副書記の陰和俊、海南省党組織部長の彭金輝は雲南民族大学や昆明理工大学で校長だった。遼寧省副省長の盧柯。広東省副省長の張光軍は中国工程物理研究院に勤めていたことがり、陳希人脈である。

 四月頃から党機関誌などが李克強を褒めあげる記事が出始めた。人民日報は、李克強論文を長々と掲げた。ネットでは遠回しに習近平の上海都市封鎖、ウクライナ戦争対応の不手際などを露骨に批判する文書がネット上に出回るようになった。
 上海封鎖の陣頭指揮を執った李強・上海特別市書記は、本来なら習のゼロコロナ政策を忠実に実行したのだから、大出世だろう。ところが政治の風向きが変わってきた。李強は、むしろスケープゴートにされる可能性がある。

 そして李克強首相派の石泰峰(内蒙古自治区書記)は社会科学院長に出世したほか、李派の数名が昇進した。共青団は「次期のホープ」=胡春華を温存している。胡春華は王洋の後釜として広東省書記を務め、現在は副首相。習近平が徹底的に冷遇してきたが、雰囲気が変わっている。

 秋の党大会前、夏に長老があつまる北戴河会議で基本的な人事が内定する流れとなっている。
     □◎○☆み○◎☆○や○☆△○ざ☆○◎◎き◎△☆□   』

どうしてその石油からつくるプラスチックは生物分解ができないのか?

どうしてその石油からつくるプラスチックは生物分解ができないのか?
https://st2019.site/?p=19696

『Yael Vodovotz 記者による2022-5-31記事「If plastic comes from oil which came originally from plants, why isn’t it biodegradable」。

    石油が古代の藻などの生物に由来するならば、どうしてその石油からつくるプラスチックは生物分解ができないのか?

 石油はたくさんの「プロピレン」を含んでいる。

 石油からプラスチックをつくるとき、触媒によって、このプロピレンの分子を繋げて、長い鎖にする。これをポリマーと呼ぶ。

 ポリプロピレンとも言う。この「ポリ」は「複数の」という接頭辞である。
 この長い鎖の結合が、じつに強力なのである。

 段ボールのような非プラスチック素材は、自然界の微生物が、その中のポリマーを分解して消化してしまえる。これは微生物がもつ消化酵素の助けによる。

 たとえばリグニン(材木の形を長く保たせている構造の正体)は天然のポリマーである。だがキノコや、シロアリの体内微生物は、それを分解できる。酵素の働きで。酵素は蛋白質の一種である。

 もし酸素と接触が保たれている環境ならば、微生物は、ポリマーを最後まで生物分解できる。そのあとに残されるのは二酸化炭素や水などだ。

 酸素は、生物分解を担う微生物を長生きさせる。また生物分解反応は、暖かい水溜りのようなところで最も加速される。

 これまで微生物が進化する過程で、天然のポリプロピレンに出会う確率は、とても小さかった。だから微生物は、それを分解する酵素も持たなかった。

 ほとんどの微生物は、人工合成分子であるポリプロピレンを、消化吸収可能な餌としてはそもそも認識ができない。だから分解しない。

 いまわたしども(オハイオ大学)が研究しているのは「バイオプラスチック」。微生物に作らせるプラスチックで、機能的には石油から合成するプラスチックと同等。でありながら、容易に生物分解させることができる。

 現在製造され消費されている石油由来プラスチックを、バイオ由来プラスチックで置き換えていく「政策」が、求められている。

というのは今のところバイオプラスチックは製造コストが石油プラスチックより高いので、もし市場原理に任せていたら、普及速度が遅すぎて、それが普及し切る前に地球汚染のレベルがもう救いようがなくなるからだ。』