トルコ大統領、北欧2国のNATO加盟「認められない」

トルコ大統領、北欧2国のNATO加盟「認められない」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR294BE0Z20C22A5000000/

『【イスタンブール=木寺もも子】トルコのエルドアン大統領がスウェーデン、フィンランドの北大西洋条約機構(NATO)加盟について「認められない」との認識を改めて示したことが29日分かった。トルコはNATOの加盟国として北欧2カ国の新規加盟に難色を示し、両国との協議を進めている。エルドアン氏は協議が「期待したレベルに達していない」と話したもようだ。

トルコメディアが29日、記者団への発言内容として一斉に報じた。

北欧2カ国のNATO加盟にはトルコを含む既存の加盟国30カ国すべての支持が必要となる。25日に両国の代表がトルコを訪れて協議した。トルコが敵視するクルド系武装組織、クルド労働者党(PKK)に連なる組織を北欧2カ国が支援している、とトルコはみている。

エルドアン氏は「テロを支援する国の加盟は認められない」と述べたという。トルコ大統領府のカルン報道官は25日の協議後、北欧2カ国がクルド問題に関連する対トルコ制裁を解除することについて前向きな姿勢を示したと述べていたが、「テロ組織支援」を巡る認識では、なお双方の間で開きがあるとみられる。

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上野泰也
みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト
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ひとこと解説

「テロ組織支援」姿勢を理由にして北欧2か国のNATO加盟をブロックしているトルコの姿勢は引き続き強硬であり、事実上加盟が決まったかのように報じてきた内外のマスコミも困惑している様子がうかがえる。

クルド人の反政府武装組織「クルド労働者党(PKK)」のメンバーやギュレン運動(16年のトルコでのクーデター未遂事件に関与か)の支持者をかくまっていると、エルドアン大統領は非難している。

また、トルコがシリアに侵攻したことに対し、両国は対トルコ武器禁輸を実施しており、その解除も焦点。

エルドアン大統領はこうした交渉を経て一定の成果を挙げたいだけなのか、それとも断固拒否の姿勢なのか。引き続き見きわめはつかない。

2022年5月30日 7:31 』