防衛装備の輸出緩和 戦闘機も検討、豪印など12カ国対象

防衛装備の輸出緩和 戦闘機も検討、豪印など12カ国対象
【イブニングスクープ】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA250G30V20C22A5000000/

『政府は今年度内にも防衛装備品の輸出に関する規制を緩和する。戦闘機やミサイルなど大型の装備品でも、個別に協定を結んだ国なら提供できる案を検討する。現時点でオーストラリアとインド、欧州、東南アジアの12カ国が対象になる。対中国を念頭に関係国と協力して抑止力を高める。

ロシアのウクライナ侵攻後、アジアでも安全保障環境は厳しさを増す。日本製の装備品が周辺国に広がれば、各国と日本との安保面の協力関係が一層深まる効果が期待できる。

政府は2014年に「防衛装備移転三原則」を定め、原則禁止していた輸出を一部緩和した。共同開発国以外への輸出は救難や輸送、警戒、監視、掃海向けに限る。この規定を変えて攻撃型の装備も輸出できるようにする。

6月にまとめる経済財政運営の指針「骨太の方針」に緩和の方針を盛り込む。今年末に予定する国家安全保障戦略の策定後、移転三原則を改定する見通しだ。

日本は米英と次期戦闘機やミサイルの研究開発を計画中だ。国内で装備品を製造する企業にとっては生産量が少なければコスト高になる。政府の調達額も増える。輸出ができれば量産効果でコストを減らせる。

緩和する相手は装備品の輸出を規定する「防衛装備品・技術移転協定」を結んだ国だ。現在は日米豪印の枠組み「Quad(クアッド)」の各国、英独仏伊、ベトナム、タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピンと締結している。

従来型の戦闘機なども輸出対象になる。東南アジア諸国には低価格帯の戦闘機へのニーズがあり、米欧も売り込んでいる。中国製の戦闘機がアジアに広がり、中国の影響力が強まるのを防ぐため、日本は現役機の輸出も検討する見込みだ。

移転三原則は紛争当事国への装備品の供与を禁じている。ウクライナ侵攻では特例を設けて同国に防弾チョッキやヘルメットなど攻撃能力がない装備品を供与した。改定時にはこれを一般化し、侵略を受けた国には協定なしでこうした品目を供与できるようにする。

政府が移転三原則を決定して輸出を緩和した14年以降、海外との完成品の輸出契約はフィリピンへの警戒管制レーダー1件だけだ。国内防衛産業は撤退が相次ぐ。一層の輸出促進策をとらなければ装備品の部品調達すら困難になる懸念があった。

日本の装備品が海外の紛争に使われる懸念は残る。政府は憲法や安保関連法との整合性を十分に説明し輸出の条件を定める方針だ。

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Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Politics/International-relations/Japan-to-enable-fighter-jet-and-missile-exports-to-12-nations?n_cid=DSBNNAR 』