世界最大のヘッジファンド創業者、世界秩序を指数化

世界最大のヘッジファンド創業者、世界秩序を指数化
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN25EMH0V20C22A5000000/

※ この人が、レイ・ダリオ氏か…。

『【ニューヨーク=伴百江】世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者レイ・ダリオ氏は主要先進国の「国力インデックス」を開発し、世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で発表した。世界の政治や経済の混迷が深まるなか、国力を数値化して世界秩序の先行きを見極める狙いがある。

ダリオ氏はスペインやオランダ、英国など過去に繁栄を極めた帝国の経済や金融政策、通貨価値の軌跡を考察し、国の力がいずれ衰退する典型的なサイクルを持つことに着目する。各国が現在どういう位置にいるかを分析することで、世界秩序の予測につなげる。分析をヘッジファンドの運用にも役立て、著書やソーシャルメディアを通じてこうした議論を披露してきた。

今回のインデックスは24カ国を対象に政治・経済・軍事力などについて複数のデータをもとに人工知能(AI)で分析し、総合力を示す「帝国スコア」を算出した。同スコアが現在、最も高いのは米国だ。中国、ユーロ圏と続き、日本は5位だった。

米国のスコアは緩やかな低下傾向にある一方、中国は上昇してきた。ダリオ氏が数年前から展開してきた中国覇権拡大論の裏付けとなっている。日本は金融市場や技術革新に照らして国の力が下がっていると指摘した。

米国には資本市場や技術革新、教育、軍事力の点では世界最高水準を維持しているもの、国の債務拡大や国内秩序の弱体化が国力を弱める要因になっているとみる。中国はインフラ投資や世界貿易、技術革新、教育、軍事力でスコアが上昇傾向にあり、帝国スコアを押し上げているという。

ダリオ氏はインデックスについて「客観的評価を活用することで各国の政治家の政策判断に役立ててもらいたい」としている。
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白井さゆりのアバター
白井さゆり
慶應義塾大学総合政策学部 教授
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ひとこと解説

近年は様々な角度から国をランキングしたり指数化する動きが見られている。帝国スコアもそのひとつとして参考にはなる。

すでによく知られた実情とマッチしている。中国が台頭し米国・欧州など先進国が相対的に低下する動きはすでに前から起きており、ウクライナ危機をきっかけとした分断が多少中国の台頭の勢いをそいだとしてもトレンドを止めることは難しいとみられる。

先日北アフリカの専門家と議論したが、中国と先進国の経済があまりにも統合しているので切り離すことはできないし分断が世界経済にマイナスになっていると言っていた。

戦略的分野では依存を減らす必要があるが、同時にどううまくつきあっていくかという観点も必要ではないか。

2022年5月26日 7:11』