ウクライナ副首相インタビュー「黒海封鎖で食料危機も」

ウクライナ副首相インタビュー「黒海封鎖で食料危機も」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR250GZ0V20C22A5000000/

『【ダボス(スイス東部)=白石透冴】ウクライナのユリア・スビリデンコ第1副首相兼経済相は24日、黒海からの穀物輸出をロシア軍が妨害しており「世界で近く食料危機が訪れる」と危機感を示した。解決策として軍艦の護衛を受けて運ぶ護送船団方式を提案した。
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世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で日本経済新聞のインタビューに応じた。世界有数の農業国であるウクライナ国内で穀物約2500万トンが滞留し「陸路で輸出すると5~6年かかる」ため非現実的だと説明した。2022年秋の収穫でさらに約3千万トンが行き場を失う恐れがあるという。

想定するのは08年のソマリアでの護送例だ。海賊被害の多発で北大西洋条約機構(NATO)が艦船を派遣した。

英紙ガーディアンによると、今回英国やリトアニアが軍艦派遣を検討している。世界の穀物は最高値圏で、国連は18日、ウクライナ侵攻で数千万人が食料不足に陥る可能性があると警告した。

日本がロシア極東で資源権益を持つ「サハリン1、2」の開発事業は「撤退すべきだ」と語った。ウクライナ支援に謝意を示しつつ「価値観を守ることは利益よりも優先されるべきだ」とし、ロシアの戦費を支える懸念がある事業は避けるよう訴えた。日本は権益の維持を表明しているが、英石油大手シェルや米エクソンモービルは撤退を決めている。

ゼレンスキー大統領は23日の演説で侵攻の被害額が5千億ドル(約63兆円)以上だと語った。スビリデンコ氏は「各国が凍結したロシア資産を復興資金に充てるのが欠かせない」と呼びかけた。対象は「凍結されている資産全てだ」として、ロシアが各国中銀に預けている外貨準備の没収も含めた検討を求めた。

スビリデンコ第1副首相兼経済相 1985年生まれ。キーウ(キエフ)国立大卒。行政官など経て20年に経済発展・貿易・農業省の第1副大臣。21年から現職。開催中のダボス会議では対ロシア制裁の必要性や、ウクライナによる欧州連合(EU)加盟の意向などについて発言した。

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竹内薫
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今後の展望

護送船団方式に賛成です。心情的にはロシアの黒海艦隊を駆逐してもらいたいのですが、各国が協力して護送するしか道はないと思います。

ロシアはウクライナから穀物も大量に収奪しているようですが、それを他国が買うわけにもいきません。
2022年5月25日 18:46 』