中国・ロシア爆撃機、日本周辺飛行 示威行動か

中国・ロシア爆撃機、日本周辺飛行 示威行動か
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA24AP40U2A520C2000000/

『岸信夫防衛相は24日、中国軍とロシア軍の爆撃機計6機が日本周辺を共同飛行したと発表した。日米豪印4カ国の枠組み「Quad(クアッド)」が首脳会議を開いた日であることを踏まえ「開催国たる日本への示威行動を意図したものだ」と指摘した。

防衛省で記者団に明らかにした。中国軍のH6爆撃機とロシア軍のTU95爆撃機が各2機、日本海と東シナ海の上空を飛んだ。その後に中国機2機がH6爆撃機と推定される別の2機と入れ替わり、沖縄本島と宮古島の間を通過して東シナ海と太平洋を往復した。領空侵犯はなかった。

防衛白書によると中ロの両爆撃機は核兵器の搭載が可能だ。政府は外交ルートを通じて中ロに重大な懸念を伝達した。中国には国際社会の平和と安全の維持に責任ある役割を果たすよう求めた。

岸氏は記者団に「安全保障上の観点から重大な懸念を有さざるを得ない」と述べた。中国が「侵略国であるロシア」とともに行動したと批判した。「これまでと比べ挑発度を増すものだ」とも訴えた。

防衛省が日本周辺で中ロ両軍の長距離共同飛行を公表したのは2021年11月以来で、4年連続4回目となる。ロシアが今年2月にウクライナに侵攻してからは初めてだった。

これとは別に、ロシア軍の情報収集機1機も北海道礼文島沖から能登半島沖までの公海上空を飛んだ。それぞれ航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)で警戒監視にあたった。

中国国営の新華社通信は24日、中ロ両軍が年度計画に基づく定例合同巡航を実施したと伝えた。ロシア国防省も合同飛行を公表した。

中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席とロシアのプーチン大統領は2月、ウクライナ侵攻前に北京で会談した。共同声明に「中ロの新型の国際関係は冷戦期の軍事・政治同盟を超えている」と記した。

21年10月には中ロ両軍の艦艇計10隻が日本周辺を航行した。

クアッドは首脳会議後、中国を念頭に違法漁船などを監視する仕組みを明記した共同声明を打ち出した。ウクライナ侵攻を踏まえ、力による現状変更への反対も唱えた。日米両国は23日の首脳会談で日米同盟による抑止力と対処力の強化を確かめた。

韓国軍は24日、中ロ両軍の爆撃機など6機が韓国の防空識別圏に進入したと発表した。韓国領空への侵犯はなかった。韓国の聯合ニュースによると韓国は進入について中国側に警告した。』