ロシア軍、東部セベロドネツクに攻勢 英国防省が分析

ロシア軍、東部セベロドネツクに攻勢 英国防省が分析
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR243AU0U2A520C2000000/

『【カイロ=久門武史】英国防省は24日、ロシア軍がウクライナ東部ルガンスク州のセベロドネツク周辺の包囲へ攻勢を強めているとの分析を公表した。ウクライナ側は激しく抵抗しているが、ロシア軍は砲兵部隊を集中させ局地的な戦果を挙げたとみている。セベロドネツク周辺を押さえれば、ロシアがルガンスク州全域を掌握することになると指摘した。

ウクライナのゼレンスキー大統領は23日、東部ドネツク、ルガンスク両州を指すドンバス地方の戦況が厳しいと認め、セベロドネツクなどにロシア軍が戦力を集中していると述べた。ロシア軍が2月の侵攻開始後、ウクライナに1474発のミサイル攻撃を加え、ロシア軍機による空爆は3千回以上に上ったとも明らかにした。

米シンクタンク「戦争研究所」は23日、ロシア軍によるセベロドネツク包囲の進展は過去24時間で限定的との見方を示しつつ、近郊の町でウクライナ側の補給線を断とうとしていると分析した。

一方、英BBCなどによるとスイス・ジュネーブの国連代表部で勤務するロシアの外交官が23日、ウクライナ侵攻に抗議して辞職した。辞職したボリス・ボンダレフ参事官は自身のSNS(交流サイト)での声明で「(侵攻を開始した)2月24日ほど自分の国を恥じたことはない」と表明した。抗議の意志を公にしての辞職は異例だ。

ウクライナはロシアの戦争犯罪を本格的に裁き始め、首都キーウ(キエフ)の裁判所は23日、民間人を殺害したとして訴追されたロシア軍兵士に求刑通り終身刑の判決を言い渡した。ウクライナ検察のベネディクトワ検事総長は同日「さらに48人のロシア兵が戦争犯罪裁判を受けることになるだろう」と述べた。

ロシアによるウクライナ侵攻は24日で開始から3カ月が経過した。欧米諸国は長期化をにらんでウクライナへの武器供与を一段と強化する方針だ。オースティン米国防長官は23日、20カ国が同国に追加の軍事支援を表明したと明らかにした。

デンマークはウクライナが求めていた対艦ミサイル「ハープーン」を提供、ロシア軍による黒海沿岸周辺の封鎖を突破し、輸出再開などにつなげられるよう支援する。イタリアやギリシャ、ノルウェー、ポーランドは大砲や弾薬を提供する方針だ。

一方、ウクライナメディアは23日、ウクライナ国防省幹部の発言として侵攻開始後にプーチン氏を暗殺する計画があったと伝えた。約2カ月前に計画されたが失敗に終わったとしている。』