岸田首相 バイデン大統領 共同記者会見【詳細】

岸田首相 バイデン大統領 共同記者会見【詳細】
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220523/k10013638801000.html

『日米首脳会談を終えた岸田総理大臣とアメリカのバイデン大統領による共同記者会見が東京 港区の迎賓館で行われ、午後3時前に終了しました。

どのような議論が行われ、記者会見では何が語られたのか?
その内容を詳しくお伝えします。

バイデン大統領「日本にCDCの地域事務所を開設する」

日米首脳会談のあとの共同記者会見でバイデン大統領は「新型コロナウイルスの感染拡大を受け、保健衛生の安全保障を強化し次のパンデミックに対する世界の備えを支援していく。そのために日本にCDC=疾病対策センターの地域事務所を開設する」と述べました。

バイデン大統領「台湾海峡 一方的に変更されないよう取り組む」

バイデン大統領は「台湾についての政策は全く変わっていない。台湾海峡をめぐる平和と安定を支持し、現状が一方的に変更されることがないよう取り組み続ける」と述べました。

その一方でアメリカの記者から、台湾防衛のために軍事的に関与する用意があるかと聞かれたのに対し「ある。それがわれわれの決意だ」と答えました。そのうえで「われわれは『1つの中国政策』に同意しているが、力によって奪い取れるという考えは全く適切ではない。地域全体を不安定なものにし、ウクライナで起きたことと同じような状況になる。したがってわれわれにとってより一層重い責任となっている」と述べました。

アメリカはこれまで台湾をめぐって「あいまい戦略」と呼ばれる中国が軍事力を駆使して台湾統一を図る際の対応をあらかじめ明確にしないことで中国の行動を抑止する戦略をとってきました。今回のバイデン大統領の発言はこれと矛盾する可能性があり、議論を呼ぶことになりそうです。

バイデン大統領 対中関税の一部撤廃「対応を検討中」

バイデン大統領は中国の輸入品に課している関税について記者から一部撤廃する考えはあるのか質問されたのに対し「前政権によって課された関税であり、現在対応を検討中だ」と述べました。

バイデン大統領「日米は技術革新に拍車をかけるため協力」

バイデン大統領は「われわれは技術革新に拍車をかけるため協力を進めている。安全な第5世代の通信規格、5Gのネットワークを推進し、地域のパートナー国にインターネット接続を提供した。また重要なインフラを改善し特に半導体やバッテリー、鉱物資源などのサプライチェーンを強じんなものにしている」と述べました。

バイデン大統領「台湾海峡の平和と安定を支持」

バイデン大統領は「台湾海峡の平和と安定を維持することを支持し、東シナ海と南シナ海での航行の自由を促進し、北朝鮮を抑止することを望む」と述べました。

バイデン大統領「日本の防衛について揺らぐことはない」

バイデン大統領は「アメリカは日本の防衛について揺らぐことはない。安全保障環境が厳しさが増す中で、さらに協力を深めることを歓迎する」と述べました。

バイデン大統領「G7サミット広島開催を歓迎」

バイデン大統領は「来年のG7サミットを広島で開催するという岸田総理大臣による発表を歓迎する」と述べました。

バイデン大統領「日米の協力は不可欠だ」

バイデン大統領は「日米は2大民主主義国家として、2大経済大国として、力強さを示している。われわれの協力は特にプーチンの残酷なウクライナでの戦争の責任を追及するために不可欠だ。ウクライナの人々を支援することはルールに基づく国際秩序を守るというわれわれの意思について強いメッセージを送っている」と述べました。

バイデン大統領「IPEF立ち上げる」

バイデン大統領は「このあとアメリカと日本は11の国とともにIPEF=インド太平洋経済枠組みを立ち上げる。この枠組みは21世紀の最も重要な課題である安全保障の充実、信頼に基づいた経済の構築、サプライチェーンの保護、反汚職への取り組みについて地域のパートナーとともに取り組むものだ」と述べました。

バイデン大統領「クアッドの会合で大きな成果を」

バイデン大統領は「あす行われるクアッドの会合でオーストラリア、インドのパートナーとともに民主主義の国どうしの連携によって大きな成果を上げることを世界に示す。インド太平洋地域の未来に向けた前向きなビジョンを前進させるための機会に感謝する」と述べました。

岸田首相「中国 大国として大きな責任を」

岸田総理大臣は共同記者会見で「中国が現在もインド太平洋地域で大きな経済的なプレゼンスを示している。その中身が問題で、国際的なルールにしたがって開発金融等においても持続可能な取り組みを進めてもらわなければいけない。この地域において経済面からも大国として大きな責任を果たしてもらわなければならない。日本もアメリカと協力しながら中国に対し、国際的なルールに従った責任を果たしてもらうようしっかりを働きかけを行っていく」と述べました。

岸田首相「防衛費増額 バイデン大統領から強い支持」

岸田総理大臣は日本の安全保障政策をめぐり「日本の防衛力の抜本的な強化を行い、その裏付けとなる防衛費を相当増額する決意を述べ、バイデン大統領から強い支持をいただいた。また弾道ミサイルに対処するための、いわゆる『反撃能力』を含め、あらゆる選択肢を排除しないことも述べた」と説明しました。そのうえで「インド太平洋、そして国際社会の平和と繁栄の確保のために、その基盤である日米同盟の一層の強化に向け引き続き日米で緊密に連携していきたい」と述べました。

岸田首相「『拡大抑止』をはじめアメリカの対応を信頼」

岸田総理大臣は安全保障政策をめぐり「日本として『拡大抑止』をはじめとするアメリカの対応について信頼している。大切な日米同盟の強化が多くの国民にしっかり信頼され結果として地域の平和と安定につながるよう、引き続きバイデン大統領とともに協力していきたい」と述べました。

岸田首相 IPEFについて「歓迎 日本は参加し協力」

岸田総理大臣はアメリカのバイデン大統領が立ち上げる考えを表明したIPEF=インド太平洋経済枠組みについて「歓迎し、日本はこれに参加し協力していく。そのうえで日本としては戦略的な観点から、アメリカがTPP=環太平洋パートナーシップ協定に復帰することを期待している」と述べました。

岸田首相 G7サミット「広島開催 成功に向けてともに取り組む」

岸田総理大臣は日本が議長国を務める来年のG7サミット=主要7か国首脳会議について「世界がウクライナ侵略、大量破壊兵器の使用リスクの高まりという未曽有の危機に直面している中、来年のG7サミットでは武力侵略も核兵器による脅かしも、国際秩序の転覆の試みも断固として拒否するというG7の意思を歴史に残る重みを持って示したい」と述べました。そのうえで「唯一の戦争被爆国である日本の総理大臣として、私は広島ほど平和へのコミットメントを示すのにふさわしい場所はないと考えている。核兵器の惨禍を人類が二度と起こさないとの誓いを世界に示し、バイデン大統領をはじめG7の首脳とともに平和のモニュメントの前で平和と世界秩序と価値観を守るために結束していくことを確認したい」と述べました。そして「バイデン大統領にもこうした考え方を伝え、広島で開催し、成功に向けてともに取り組んでいくことを確認した」と述べました。

岸田首相「『核兵器のない世界』へ取り組むことで一致」

岸田総理大臣はロシアによるウクライナへの軍事侵攻を念頭に「核兵器をめぐる状況が厳しさを増している今だからこそ、核軍縮・不拡散に関する現実的で実効的な取り組みを進め『核兵器のない世界』に向け、ともに取り組んでいくことで一致した」と述べました。
岸田首相「在日米軍の再編を着実に実施で一致」

岸田総理大臣は在日アメリカ軍の基地負担の軽減をめぐり「沖縄をはじめとする地元の負担軽減の観点から、辺野古での普天間飛行場の代替施設の建設を含む在日アメリカ軍の再編を着実に実施していくことでも一致した」と述べました。

岸田首相「日本の常任理事国入りを支持する表明があった」

岸田総理大臣は「私からは国際社会の平和と安定に主要な責任を負う安全保障理事会を含めた国連の改革と強化の必要性を述べ、バイデン大統領から賛意が示された。またバイデン大統領から改革された安保理において、日本が常任理事国となることを支持するとの表明があった」と述べました。

岸田首相「国際秩序の構築に日米は不退転の決意で取り組む」

岸田総理大臣は「会談の成果として共同声明を発出した。この声明は現下のウクライナ情勢やインド太平洋の戦略的重要性を念頭に置きつつ、自由で開かれた国際秩序の維持、発展を目指す日米の共同戦略だ」と述べました。そのうえで「ポスト冷戦時代の終焉ともいえる現下の国際情勢において、日米同盟の深化がかつてなく問われている。『自由で開かれたインド太平洋』の実現、そして自由で開かれたルールに基づく国際秩序の構築に日米は不退転の決意で取り組む。引き続きバイデン大統領と緊密に連携していくことを楽しみにしている」と述べました。

岸田首相「新しい資本主義」について「力強い支持」

岸田総理大臣はみずからが掲げる「新しい資本主義」について「バイデン大統領から改めて力強い支持をいただいた。中間層重視の政策をとるバイデン大統領と協力して、主要国に共通する経済政策の大きな潮流をつくっていきたい」と述べました。

岸田首相「地球規模課題への対応 日米で主導」

岸田総理大臣は「国際保健やがん研究、気候変動、人権・民主主義の保護・促進など地球規模課題への対応についても意見交換し、引き続き日米で国際社会の取り組みを主導していくことで一致した」と述べました。

岸田首相「人材育成や交流が重要」

岸田総理大臣は「『太平洋は日米を分かつものではなく、むしろ両者をつなぐものである』とのケネディ元大統領が池田元総理大臣に贈ったことばは今日、一層重みを増している。私からは『自由で開かれたインド太平洋』の促進に向けた人材育成や交流が重要であることを伝え、バイデン大統領から賛意が示された」と述べました。

岸田首相「経済版の2プラス2を7月に開催で一致」

岸田総理大臣は日米両国の外務・経済閣僚による協議、経済版のいわゆる「2プラス2」の枠組みについて「経済面での日米の協力を一層拡大・深化させるためことし7月に開催することで一致した」と述べました。

岸田首相「経済安全保障分野など具体的な協力でも一致」

岸田総理大臣は共同記者会見で「最先端の半導体の開発を含む経済安全保障分野や、宇宙などに関する具体的な協力でも一致できた。特にロシアのウクライナ侵略によりエネルギー・食料をめぐる状況が大きく悪化していることに対し、G7をはじめとする同志国や国際機関と連携して対処していくことで一致した。こうした協力を通じて持続可能で包摂的な経済社会の実現のため、日米でイニシアティブをとっていきたい」と述べました。

岸田首相「日米で安全保障、防衛協力を拡大、深化で一致」

岸田総理大臣は「地域の安全保障環境が一層厳しさを増す中、バイデン大統領とは日米同盟の抑止力・対処力を早急に強化する必要があることを再確認した。私からは日本の防衛力を抜本的に強化しその裏付けとなる防衛費を相当増額する決意を表明し、バイデン大統領から強い支持をいただいた。日米で安全保障、防衛協力を拡大、深化させていくことで一致した」と述べました。そのうえで「バイデン大統領からは日本の防衛へのコミットメントが改めて表明され、今後も『拡大抑止』が揺るぎないものであり続けることを確保するため閣僚レベルも含め、日米の間で一層緊密な意思疎通を行っていくことで一致した」と述べました。

岸田首相「力を背景とした現状変更の試みに強く反対」

岸田総理大臣は「ウクライナ情勢がインド太平洋地域に及ぼしうる影響についても議論した。中国について最近の中国海軍の活動や中国とロシア両国による共同軍事演習などの動向を注視するとともに、東シナ海や南シナ海における力を背景とした現状変更の試みに強く反対する」と述べました。そして「人権問題を含めた中国をめぐる諸課題への対応に引き続き、日米で緊密に連携していくことなどで一致した。また台湾に関する両国の基本的な立場に変更はないことを確認し、国際社会の平和と繁栄に不可欠な要素である台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促した」と述べました。

岸田首相 北朝鮮めぐって「一層緊密に連携」

岸田総理大臣

は北朝鮮をめぐって「ICBM=大陸間弾道ミサイル級の弾道ミサイル発射をはじめ、核・ミサイル問題について深刻な懸念を共有したうえで日米、日米韓で一層緊密に連携していくことを確認した」と述べました。また拉致問題について「即時解決に向け、私から全面的な理解と協力を改めて求め、バイデン大統領から力強い支持をいただいた」と述べました。

岸田首相「ウクライナを全力で支えていくことを確認」

岸田総理大臣はウクライナ情勢をめぐり「ロシアによる非道な侵略に関して、力による一方的な現状変更の試みはいかなる場所であれ断じて許容できず、G7をはじめ国際社会とともに引き続ききぜんと対応することを再確認し、ウクライナ政府と国民を全力で支えていくことを確認した」と述べました。

岸田首相「同盟国の結束が求められている」

岸田総理大臣は「今回の首脳会談は2つの意味でこれまでになく重要だ。1つにはロシアによるウクライナ侵略という国際秩序の根幹を揺るがす危機に直面しており、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を断固として守るべく今ほど同盟国や同志国の結束が求められている時はない」と述べました。そして「もう1つはインド太平洋地域の平和と繁栄をいかに確保していくかという課題こそ国際社会にとって最も重要な戦略的課題で、日米が主導的役割を果たしていくことが求められている」と述べました。また「バイデン大統領の訪日はアメリカのこの地域への関与を強化し続けることを力強く示すものとして高く評価する。あすの日米豪印首脳会合もバイデン大統領とともに必ず成功させたい」と述べました。

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