誰にババを引かせるか? 政治的な処理に入ったロシア : 机上空間

誰にババを引かせるか? 政治的な処理に入ったロシア : 机上空間
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/28727364.html

『 最初にちょっとだけ関係の無い話題を。昨晩のニューヨークダウなのですが、チャートがノゴギリ歯状態に入りました。これは、何を意味するかというと、ここのところの暴落から、株価が割安と見て買う勢力と、いやいや、こんなもんじゃないと売り浴びせる勢力がせめぎ合っている状態を示します。現在、3万1千ドル台なのですが、ここを崩されると、3万ドルを切る可能性も出てきますし、持ち直せば3万5千まで押し返す可能性もあります。インフレで、米ドルの金利引き上げが予定されているので、株価回復は、やや劣勢です。

つまり、相場が迷っているのですね。恐らく、来週一週間ぐらいで、決着が付いた方向へ動くと思われます。

さて、本題ですが、ロシア国内の論調に変化が出ています。今までは、大本営発表よろしく、勇猛果敢に進撃するロシア軍と、逃げ惑うウクライナ兵というファンタジー路線で、まったく現実を反映していない報道を繰り返していたのですが、本当につい最近になって、ロシア軍の劣勢と成果が上がっていない事実を報道し始めました。

ロシアの国内向けのプロバガンダ報道には、段階で変化が起きてきました。

・最初の頃は、とにかく臆病なウクライナ兵と、それを蹴散らすロシア軍というイメージ宣伝。
・戦争が長引くと、NATOや西側諸国の支援のせいにする。
・雑なプロバガンダでウクライナに対するヘイトを稼ごうとする。黒魔術とか、ドーピングによる薬漬けの兵士とか、しまいには動物と掛け合わせたキメラ兵まで登場する始末。どこのアニメですかというキテレツさ。クマの縫いぐるみに、鉤十字の服を着せて、「奴らはナチスを崇拝している」と言い出す始末。子供でも騙されませんがな。
・現在は、戦線の膠着と、上がらない戦果に対して批判的な姿勢を見せ始める。

一つには、嘘でごまかせなくなったという事もあるでしょうが、既にロシア国内では、今後戦争を継続するかどうかは置いておいて、これまでのニヶ月の責任を誰に押し付けるかで、政治的な取引の段階に入ったと思われます。特にロシアで人気のブロガーなどのインフルエンサーが、先日のドネツ川を渡ろうとした戦術大隊が全滅した件については、怒りを込めて一向に教訓から学ぼうとしないロシア軍に対して批判をしています。そして、あれだけ統制の厳しかったロシア政府が、この動きを禁止していません。

つまり、失敗した犯人を、それとなく世論誘導して、確定させようとしています。それは、ズバリ、ロシア軍そのものです。つまり、プーチン大統領やらFSBは、完璧な計画を立てたのだけど、それを無能な軍が実行できなかったんだよね。悪いのは、全部軍組織ですというプロパガンダが始まったという事です。

世論の下地が仕上がったところで、見せしめ的に軍のトップを粛清し、恐らくはFSBを中心に再編して、プーチン大統領直属の私兵軍団に再編成するのではないかと思われます。ヒトラーが戦争終盤に利用した、ヒトラー・ユーゲントのように、プーチン大統領の為には全ての犠牲を厭わない、ロシアの未来を築き上げる尖兵としての青年兵士団を編成するかも知れません。

政治的に負けられないプーチン大統領にとって、論理的に勝敗を論じる軍よりも、青年団のような狂信者のほうが欲しいのです。ロシア人というのは、強い指導者には盲目的に従順ですが、弱い指導者には容赦がありません。なので、過去の記事でも書きましたが、戦争を始めた時点で、ロシアの勝利は、国内政治的には動かせないのです。例え現実がどうであろうとも、ロシアが勝利したと強弁できないと、プーチン大統領の政治生命は終わります。それに必要なのは、狂信者・国粋主義者です。』