米中高官が電話、台湾問題「米国の言行食い違い」と批判

米中高官が電話、台湾問題「米国の言行食い違い」と批判
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN18ECA0Y2A510C2000000/

『【ワシントン=坂口幸裕、北京=羽田野主】米ホワイトハウスのサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)と中国外交トップの楊潔篪(ヤン・ジエチー)共産党政治局員は18日に電話協議した。中国国営通信新華社によると、楊氏は「台湾問題における最近の米国の行動は態度表明と大きく食い違っている」と批判した。

ロシア侵攻が続くウクライナ情勢やミサイル発射を続ける北朝鮮問題も議題になった。ホワイトハウスの声明によると、両氏が話すのは3月14日にローマで会談して以来。米中の2国間関係についても意見を交わした。

バイデン大統領は5月20~24日に日本と韓国を訪問する。インド太平洋地域で影響力を強める中国に対抗するため、米国が安全保障と経済の両面で地域に関与する姿勢を明確にする狙いだ。バイデン氏が日韓を訪問する直前の協議は中国の強い警戒感を映す。

楊氏は「米側が台湾カードを行使するならば、必ず情勢を危険な境地に導く。中国は自身の主権と安全利益を守るために断固とした行動を取るだろう」と警告した。「米国側は言行を一致させ、中米関係が健全で安定した発展の正しい軌道に戻るよう推進すべきだ」と唱えた。

バイデン政権は中国本土と台湾は不可分だという中国の立場に異を唱えない一方、台湾の安全保障にも関与する「一つの中国」政策をとる。中国を唯一の競争相手と位置付け、台湾侵攻を阻むため武器売却などで抑止力強化を後押ししている。

米政府は台湾の国際機関参加を後押しする方針を示してきた。ブリンケン米国務長官は18日の声明で、22日に始まる世界保健機関(WHO)の会合に台湾の専門知識を生かすためオブザーバー参加するよう主張した。

台湾は昨年5月、WHOの年次総会にオブザーバー参加をめざしたが、中国の反対で認められなかった経緯がある。ブリンケン氏は台湾の公衆衛生や新型コロナウイルスへの対応を評価し「排除する合理的な理由はなく、参加は世界の利益となる」と指摘した。』