IMF、外貨調達枠の人民元比率を引き上げ 円はやや低下

IMF、外貨調達枠の人民元比率を引き上げ 円はやや低下
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN144WF0U2A510C2000000/

『【ワシントン=高見浩輔】国際通貨基金(IMF)は14日、SDR(特別引き出し権)と呼ぶ外貨調達枠の通貨構成比を見直すと発表した。人民元とドルの比率が上昇する一方で、円の比率は8.33%から7.59%に低下する。貿易や金融取引での国際的な地位が相対的にやや弱くなったことを反映している。

前回、構成比を見直したのは2015年11月の理事会で、初めて人民元の組み入れを決めた。比率は5年に一度修正する決まりだが、今回は新型コロナウイルス禍などの影響で遅れていた。新しい比率は22年8月1日から適用する。

ドルは41.73%から43.38%に、人民元は10.92%から12.28%にそれぞれ引き上げる。ユーロは30.93%から29.31%に低下する。主要通貨の順位は変わっていない。

IMFによると、構成比は2017~21年に貿易や金融の取引で果たした役割の重さを考慮して決定した。コロナ禍やフィンテックの台頭は通貨の相対的な地位に大きな影響を及ぼさなかったという。ロシアによるウクライナ侵攻を受けた金融・経済の分断や各国で進む歴史的なインフレの影響は今後のモニタリング対象となる。

次の見直しは27年7月末までに完了する。理事会では中国に対して人民元市場の開放を進めるよう努力を求める声が出た。一部の理事はデータの透明性をさらに高めるように要望した。

SDRは加盟国が外貨不足に陥った際に引き出せる調達枠だ。各国の出資割合によって配分される大きさが異なる。コロナ禍では途上国への支援策として21年8月に6500億ドル相当の追加配分が実施された。』