ロシア軍、ウクライナ東部で渡河作戦失敗 英国防省分析
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR1395S0T10C22A5000000/

『【イスタンブール=木寺もも子】英国防省は13日、ロシア軍がウクライナ東部ルガンスク州のドネツ川で渡河作戦に失敗し、少なくとも1個大隊級の戦力を失うなどの大きな打撃を受けたとする分析を公表した。首都キーウ近郊から撤退して東部に戦力を集中する作戦は目立った戦果を挙げていないとも指摘した。
【関連記事】
・ロシア軍兵士の公判開始、戦争犯罪裁く初の事例
・ロシア兵が背後から民間人殺害 米報道、戦争犯罪で捜査
・米情報長官「プーチン氏長期戦準備」、東部制圧でも継続
ウクライナ国防省は11日、ロシア軍がドネツ川を渡るためにかけた浮橋を破壊したことを示す写真を公表した。英国防省の分析はこれを指しているとみられる。
英国防省の分析によると、ロシア軍は東部戦線でウクライナ軍を包囲し、西部にいる部隊との合流や補給路を断とうとしている。そのためにドネツ川に近いセベロドネツク周辺などに戦力を投入し、川から西方に位置するドネツク州クラマトルスクなどの掌握を目指しているとみる。
英国防省は戦場で川を渡るのが「きわめてリスクの高い作戦」だと指摘し、ロシア軍の司令官は東部戦線で戦果を挙げるために強い圧力を受けているとの見方を示した。
一方、ロシア国防省は13日、ウクライナ中部クレメンチュクの製油所を攻撃し、生産設備や貯蔵庫を破壊したと発表した。ウクライナはロシアによるインフラ攻撃などで燃料不足に苦しんでおり、状況が悪化する恐れがある。』