同一射点から5発もしくは10発ほど射ったら、場所を変えないといけない。
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※ ウクライナ戦争の「戦場」の特殊性、もあると思う…。
※ 河川国家、湖沼国家だから、「湿地帯」が多い…。
※ さらに、「原発立地帯」「近隣への電力供給源」の任務を割り当てられた国家だから、豊富な電力がある…。
※ そういう「特殊性」がある、「戦場」なんだと思う…。
『Howard Altman 記者による2022-5-11記事「Commander In Ukraine Wants Quiet Electric Bikes For His Sniper Teams」。
ウクライナ戦線での狙撃手の運用について、義勇ジョージア連隊の指揮官が語る。
同一射点から5発もしくは10発ほど射ったら、場所を変えないといけない。そこに露軍の野砲弾が降ってくるから。
この移動のために欲しいのが、音のしない、軽便な「電動バイク」だ。
ちょうど、ウクライナ国内のメーカー製の、良いモノがあるのだ。ELEEK社製の「アトム・ミリタリー」という商品。
テルノポリ市の工場で作っている。最高時速は90km。5時間充電すると、150km航続してくれる。載せられる重さは(乗員を含めて)150kgである。もちろんオフロードに耐える。
非常に静かで、敵兵がすぐ近くに所在していようが、この自動二輪車のモーター音は聞こえない。
ゴムボートに乗せることができるのも、電動バイクの長所である。
が、なによりもこの装備が優れているのは、敵のドローンから見つかりにくいという点。赤外線輻射も少ないので。
ウクライナ軍は、すでに東部戦線でこのバイクを活用している。露軍はこちらの無線通信にジャミングをかけることもあるので、伝令バイクは絶対に必要である。伝令のためにジープを走らせると、サーマルセンサーですぐに敵のドローンにみつかるが、電動バイクならば、みつからないのだ。
※この電動バイクでリヤカーを曳かせれば、そこに「Stugna-P」対戦車ミサイルも搭載できるだろう。四駆ATVはいかに小型といってもエンジンから発熱するので、ドローンのサーマルセンサーには見つかってしまう。じっさい、砲撃を受けて丸焦げになっているATVの写真がSNSにUpされている。
DARPAも2014年から静粛な電動バイクを偵察に使えないか研究しているが、航続距離にこだわると、やはり内燃機関となってしまうようだ。
※ここでどうしても知りたいのは、FRPフェアリングで覆った50cc.エンジンでも上空からサーマルセンサーで見つかってしまうのかということ。すぐに陸自は実験すべし。……といってもやるわけないので、民間で実験するべし。カブタイプと、トライヤル車タイプで。
しかし2016より以降、バッテリーなど電動バイク関連のコンポーネンツの性能の洗練が著しい。それで、各国の陸軍が、電動バイクの採用を真剣に検討するようになってきた。
ELEEKアトムミリタリーの単価は、4200米ドルだという。
チト高すぎて手が出ないので、ジョージア連隊では、中共製の安価な電動バイクを使っているのである。
ELEEK社は、電動バイクを10年間も製造し続けてきた。こんどの戦争が始まると、在庫の電動バイクをすべて、ウクライナ軍へ寄贈したという。
そして現在、ユーザーの将兵からの改善要望を聴取して、本格的なミリタリー仕様の完成を急いでいる。』