フィンランド、NATO加盟申請へ 大統領表明

フィンランド、NATO加盟申請へ 大統領表明
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 ※ 『ロシアと約1300キロメートルの国境を接するフィンランドは、歴史的経緯からNATOに加盟せず軍事的な中立路線をとってきた。議会民主制と自由主義経済を維持しながら旧ソ連に配慮して中立を標榜したことは「フィンランド化」と呼ばれた。』…。

 ※ 「フィンランド化」、懐かしい用語だ…。
 
 ※ ソ連崩壊以前の「欧州安全保障」を象徴するような用語だった…。

 ※ ソ連崩壊以後は、トンと聞かなくなったが…。

 ※ 今、ウクライナ事態を受けて、中立政策を捨てて、NATO加盟に動くという…。

 ※ そこに働いた「力学」、判断・決断の重要な要素になったこと、そこを考えた方がいい…。

『【ブリュッセル=竹内康雄】フィンランドのニーニスト大統領とマリン首相は12日、共同で声明を発表し「フィンランドは速やかに北大西洋条約機構(NATO)加盟を申請しなければならない」と表明した。

ウクライナ侵攻を受けて長年維持してきた軍事的な中立政策を転換する。ロシアは反発しており、新たな東西対立の構図も鮮明になる。

深刻化する米中対立を含め、世界の安全保障体制は転換期を迎える。

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フィンランドではNATOなど国際機関の加盟・脱退は国家元首である大統領の権限となる。フィンランド政府は数日中に正式決定する見通しで、議会でも大きな反対はないとみられる。

NATO加盟国になれば北大西洋条約第5条の集団的自衛権が適用される。仮にフィンランドが攻撃されれば米国などNATO加盟国に防衛義務が生じる。

同じ非加盟のスウェーデンでもNATO加盟の議論が大詰めだ。15日には政権与党がNATO加盟申請について態度を示す見通し。現地メディアによると、16日にもアンデション首相が申請方針を表明する。

ロシアと約1300キロメートルの国境を接するフィンランドは、歴史的経緯からNATOに加盟せず軍事的な中立路線をとってきた。議会民主制と自由主義経済を維持しながら旧ソ連に配慮して中立を標榜したことは「フィンランド化」と呼ばれた。

だがウクライナ侵攻で安全保障環境は一変し、中立を維持しても安全を確保できないとの懸念が高まった。国営放送YLEが9日報じた世論調査で、NATO加盟支持は76%に達した。侵攻前は反対が多かったが、急速に加盟支持に傾いた。

ストルテンベルグNATO事務総長は12日、フィンランドの方針を歓迎し、加盟手続きは「円滑かつ迅速になされるだろう」と述べた。6月末の首脳会議で両国の加盟申請を確認する方針だ。加盟には全30加盟国の批准が必要で、実現すれば20年の北マケドニア以来。

加盟手続き中は集団的自衛権の適用は受けられないため、英政府は11日、両国が他国から攻撃を受けた場合に軍事支援すると約束した。米国など他のNATO加盟国も追随する可能性がある。ロイター通信によると、NATO加盟国は北欧での兵力増強やバルト海の軍事演習の増加なども検討している。

ロシアは反発する。ロシア外務省は12日の声明で「ロシアは国家安全保障への脅威を排除する」として、フィンランドに対し軍事面を含む対抗措置をとると警告した。冷戦期の東西分断を象徴する「鉄のカーテン」の再来も懸念される。米中対立を含めて各地で火種がくすぶるなか、冷戦以降の世界の安保体制が限界を迎えつつある。

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