サウジアラムコ、タイへの原油輸出拡大 両国関係修復で

サウジアラムコ、タイへの原油輸出拡大 両国関係修復で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGS1281R0S2A510C2000000/

『【バンコク=村松洋兵】サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコは12日、タイ国営のタイ石油公社(PTT)とエネルギー協力を強化すると発表した。サウジアラビアからタイへの原油輸出などを拡大する。両国政府は約30年前に起きたタイ人によるサウジ王室の宝石窃盗事件で悪化した関係を1月に修復していた。

両社が11日にタイの首都バンコクで覚書に署名した。サウジからタイへの原油や石油化学製品、液化天然ガス(LNG)の供給を増やす方針だ。脱炭素に向けクリーンエネルギーの分野でも協力する。水素エネルギーや二酸化炭素(CO2)貯留、電気自動車(EV)を例に挙げた。

PTTのアタポン社長は「従来のエネルギーの枠を超えて協力を拡大する」と述べた。アラムコのイブラヒム副社長は「幅広い領域で関係を深める重要な一歩だ」と語った。

サウジとタイは1989年に起きた「ブルーダイヤモンド事件」を巡って関係が悪化した。サウジ王室の宮殿で働いていたタイ人労働者が、約2000万ドル(約26億円)相当とされる宝石類を盗み出したことを受け、外交関係を格下げした。

1月にタイのプラユット首相がサウジを訪れ、ムハンマド皇太子と関係修復と経済協力の強化を合意した。タイの貿易統計によると、同国の2021年の原油輸入は金額ベースでアラブ首長国連邦(UAE)が首位の約27%、サウジが2位の約18%だった。』